【記入例付き】新規事業計画書の書き方10ステップ|必要項目・承認を得るポイント・無料テンプレートを紹介 - freeconsultant.jp for Business
ビジネスコラムColumn
最終更新日:2026.10.05
新規事業

【記入例付き】新規事業計画書の書き方10ステップ|必要項目・承認を得るポイント・無料テンプレートを紹介

新規事業計画書の書き方と作成のポイント

「新規事業計画書の書き方がわからない」「どのような項目を、どの順番で書けばよいのかわからない」と悩んでいる方もいるでしょう。

新規事業計画書は、新しく立ち上げる事業の内容だけでなく、市場や顧客、ビジネスモデル、売上計画、必要な予算、実施体制などを具体化するための資料です。

計画書を作成することで、新規事業の実現可能性を確認できるだけでなく、経営層や金融機関などに事業の将来性を説明し、必要な資金や人的リソースを確保しやすくなります。

一方、単に項目を埋めただけでは、説得力のある新規事業計画書にはなりません。「なぜ今この事業を行うのか」「誰のどのような課題を解決するのか」「どの程度の売上・利益を見込めるのか」といった内容を、根拠とともに一貫して説明する必要があります。

本記事では、新規事業計画書に必要な項目から、具体的な書き方・記入例、社内承認につなげるポイント、PowerPoint・Excelの使い分けまで解説します。

新規事業計画書とは?作成する目的

新規事業計画書とは、新しく立ち上げる事業の内容や実行方法、売上・費用などの見通しを具体的にまとめた資料です。

事業のアイデアだけではなく、誰を対象に、どのような商品・サービスを提供し、どのような方法で収益を上げるのかを整理します。

また、新規事業を実行するためには、人材や予算などのリソースが必要です。そのため、社内で新規事業を進める場合は、経営者や上長などに事業の必要性や実現可能性を説明し、承認を得なければなりません。

外部から資金調達する場合も、金融機関や投資家などへ事業内容や収益の見通しを説明する必要があります。

新規事業計画書を作る目的

新規事業計画書を作成する主な目的は、次の3つです。

  • 新規事業の内容・ビジネスモデルを具体化する
  • 計画上の問題やリスクを事業開始前に発見する
  • 社内外の意思決定者から資金・人員などの支援を得る

計画書を作成する過程で、「想定する顧客が曖昧」「売上目標の根拠が弱い」「必要な予算に対して利益が少ない」などの問題が見つかることもあります。

事業開始前に問題を発見できれば、商品・サービスや価格、販売方法などを見直せます。

新規事業計画書は、完成させること自体が目的ではありません。事業を進めながら実績との差を確認し、必要に応じて内容を更新することも重要です。

新規事業計画書と企画書・事業計画書の違い

新規事業を検討していると、「新規事業企画書」「事業計画書」といった似た資料を作成する場合があります。

それぞれ役割が異なるため、違いを理解しておきましょう。

新規事業企画書との違い

新規事業企画書は、新しい事業の目的やコンセプト、魅力などを伝えるための資料です。

「このような顧客課題があり、このような新サービスを立ち上げたい」といった企画の全体像を説明します。

一方、新規事業計画書では、その企画を実際に事業として成立させるために、以下のような内容まで具体化します。

  • 市場・競合
  • 販売方法
  • 売上計画
  • 必要な費用
  • 収支計画
  • 実施体制
  • スケジュール
  • 想定されるリスク

企画書が「何をやりたいのか」を伝える資料なのに対し、新規事業計画書は「その事業をどう実現し、継続させるのか」を具体化する資料と考えるとわかりやすいでしょう。

一般的には、まず新規事業企画書で事業案を整理し、企画を具体化する段階で新規事業計画書を作成します。

一般的な事業計画書との違い

事業計画書は、新規事業だけでなく、すでに運営している事業の見直しや今後の経営計画、資金調達などでも利用されます。

一方、新規事業計画書は、まだ十分な実績がない新しい事業について作成します。

一般的な事業計画書 新規事業計画書
主な対象 既存事業・会社全体など これから立ち上げる新規事業
主な情報 過去の実績と今後の見通し 市場・顧客の想定や売上・費用の見込み
重視される点 既存実績を踏まえた計画 仮説の根拠と事業の実現可能性

新規事業では十分な実績がないため、市場データや顧客ニーズ、競合情報などを使い、計画の根拠を示すことが特に重要です。

新規事業計画書に必要な項目・基本構成

新規事業計画書に決まった形式があるわけではありませんが、事業の実現可能性を説明するには、最低限押さえておきたい項目があります。

代表的な構成は以下の通りです。

項目 主な記載内容
事業の背景・目的 なぜ新規事業を立ち上げるのか、実現したいビジョン
ターゲット・顧客課題 誰を対象にし、どのような課題を解決するのか
商品・サービス 提供する内容・価格・顧客に提供する価値
市場・競合 市場規模、競合、競合との差別化要因
ビジネスモデル 商品を届ける仕組み、収益化の方法
販売計画 販売チャネル、販売量、マーケティング施策など
実施体制 必要な人材、役割分担、外部パートナーなど
スケジュール 開発・検証・販売開始などの予定
売上・費用・収支 売上高、原価、人件費、その他費用、利益など
リスク・撤退基準 想定される課題や、事業継続を判断する基準

「どのような事業を、誰に、どのような仕組みで提供し、いつ・誰が実行し、どの程度の利益を生み出すのか」が一連のストーリーとして伝わる構成にすることが重要です。

新規事業計画書はPowerPoint・Excelのどちらで作る?

新規事業計画書は、PowerPointやExcelなどで作成できます。

どちらか一方だけを使うのではなく、用途に応じて使い分ける方法がおすすめです。

PowerPointが向いているケース

PowerPointは、文章や画像、グラフなどを自由に配置できるため、視覚的にわかりやすい資料を作りやすいのが特徴です。

特に、

  • 経営会議で新規事業を説明する
  • ビジネスモデルを図解する
  • 市場規模や売上推移をグラフで見せる
  • 1ページごとに論点を整理する

といった用途に適しています。

また、そのままプレゼンテーション資料として利用できる点もメリットです。

Excelが向いているケース

Excelは、売上や費用などの数値計画を作成する場合に向いています。

たとえば、

  • 単価×販売数から売上を計算する
  • 人件費や広告費を変更する
  • 複数年の利益をシミュレーションする
  • 複数のケースで収支を比較する

といった作業です。

前提となる数字を変更した際に、関連する数値を自動で再計算できるため、計画の見直しもしやすくなります。

PowerPointとExcelを併用するのがおすすめ

PowerPointは情報整理・説明に適していますが、複雑な数値計算には向いていません。

一方、Excelは数値管理には便利ですが、そのままではプレゼン資料として見にくくなる場合があります。

収支計画や売上シミュレーションはExcelで作成し、主要な数値やグラフをPowerPointへ反映する方法が使いやすいでしょう。

【記入例付き】新規事業計画書の書き方10ステップ

新規事業計画書の書き方手順

ここからは、新規事業計画書の書き方を10ステップで解説します。

記入例として、既存記事と同様に「デザイン性と機能性にこだわったベビー服のインターネット販売」を想定して紹介します。

①事業の背景・目的・ビジョンを書く

まず、新規事業に取り組む背景や目的、実現したいビジョンを書きます。

単に「ベビー服を販売したい」と書くのではなく、なぜこの事業を始めるのか、どのような課題を感じているのかを整理しましょう。

また、企業内の新規事業であれば、事業環境の変化や既存事業との関係など、「なぜ自社が今取り組むのか」まで示すことが重要です。

【記入例】

事業の背景

服飾専門学校を卒業後、アパレルメーカーでベビー服の企画・制作に携わってきた。周囲の子育て世帯から「量販店のベビー服は価格は手頃だが、デザイン面で選択肢が少ない」という声を聞く機会が多く、これまでの経験を活かして機能性とデザイン性を両立したベビー服を提供したいと考えた。

ビジョン

自分の経験と技術を活かし、子育て中の親がベビー服選びを楽しめるブランドを作る。

数値目標

2年後の売上高400万円、3年後の売上高500万円を目指す。

②ターゲットと顧客課題を明確にする

次に、商品・サービスを利用する顧客を具体化します。

「子育て世帯」のように広く設定するだけでは、顧客が何を求めているのか見えにくくなります。

年齢や居住地域、家族構成、所得などの属性に加えて、顧客がどのような悩みやニーズを持っているのか整理しましょう。

【記入例】

ターゲット

  • 0〜3歳の子どもを育てる親
  • 都心周辺在住
  • 世帯年収1,000〜2,000万円程度
  • 「他の子とかぶらない、おしゃれなベビー服を着せたい」と考えている
  • 出産祝いとしてデザイン性の高いベビー服を探している親族・友人

顧客課題

価格が手頃な量販品は多い一方で、デザイン性・機能性の両方にこだわった商品は選択肢が限られている。

③商品・サービスと提供価値を書く

ターゲットが決まったら、どのような商品・サービスを提供し、顧客の課題をどう解決するのかをまとめます。

商品そのものの説明だけでなく、競合商品ではなく自社の商品を選ぶ理由まで示しましょう。

【記入例】

商品

デザイン性と機能性にこだわったベビー服のインターネット販売。

特徴

  • 国産の天然素材を使用
  • 着脱しやすいデザイン
  • 洗濯のしやすさを重視
  • 量販品と差別化したデザイン

価格

  • ベビー服:5,000円〜1万円
  • ベビーフォーマル・ベビードレス:1万円〜2万円

④市場規模・競合・自社の優位性を整理する

新規事業の実現可能性を示すには、市場や競合についても説明する必要があります。

どの程度の市場があるのか、どのような競合商品・サービスがあるのかを確認しましょう。

また、「市場が大きい」だけでは自社が売上を獲得できる根拠にはなりません。

競合と比較した際に、

  • 価格
  • 品質
  • 機能
  • 販売方法
  • ブランド
  • 自社が持つ技術やノウハウ

など、どこで差別化するのかを明確にします。

市場規模と競合状況を踏まえ、「その中でなぜ自社の商品が選ばれるのか」まで説明できる状態を目指しましょう。

⑤ビジネスモデル・収益構造を書く

次に、商品・サービスを顧客へ届け、売上を得るまでの仕組みを整理します。

誰が商品を作り、どのチャネルで販売し、顧客からどのように収益を得るのかを記載しましょう。

文章だけで説明するより、図やフローチャートにすると理解しやすくなります。

【記入例】

  • ネットショップを開設し、オンラインで販売する
  • 商品ページで素材・柄・サイズなどを詳しく紹介する
  • 事業開始直後は自ら企画・制作を行う
  • 販売量の増加に合わせ、一部工程の外注を検討する

⑥販売・マーケティング計画を書く

良い商品を作っても、顧客へ認知されなければ売上にはつながりません。

どこで商品を販売するのか、どのような方法で見込み顧客を集めるのかを整理します。

既存記事のベビー服事業の場合、ネットショップを中心とし、一部をハンドメイド市で販売する計画です。

販売先 商品 販売割合
ネットショップ デザイン性と機能性の高いベビー服 95%
ハンドメイド市 5%

販売チャネルだけでなく、広告・SNSなど、顧客に商品を知ってもらう方法もあわせて検討しましょう。

⑦実施体制・必要な人員を書く

新規事業を誰が実行するのかも明確にします。

事業責任者だけでなく、企画、開発、営業、マーケティング、経理など、必要な役割を整理しましょう。

立ち上げ時点で社内に必要なスキルを持つ人材がいない場合は、採用や外部人材の活用も選択肢になります。

また、事業の成長に応じて人員を増やす場合は、「いつ・どの程度の売上になったら増員するのか」まで計画しておくと、費用計画とも整合性を取りやすくなります。

⑧実行スケジュールを書く

新規事業の準備からサービス開始、その後の成長まで、いつ何を行うのかを時系列で整理します。

たとえば、

  • 市場調査
  • 商品・サービスの設計
  • 試作品の作成
  • 顧客検証
  • 販売準備
  • サービス開始
  • 販売状況の検証

などです。

スケジュールと必要な人員・費用を連動させることで、「いつ、どの程度の投資が必要なのか」も説明しやすくなります。

⑨売上・費用・収支計画を書く

売上高だけではなく、売上原価や人件費、広告費などの費用を整理し、どの程度の利益を見込めるのか示します。

売上計画では、

価格 × 販売数量

のように、数字を構成する根拠まで確認できる形にしましょう。

既存記事の販売計画では、たとえばネットショップで以下の売上を想定しています。

  • ベビー服:5,000円×月10着×12か月=60万円
  • ベビーフォーマル:1万5,000円×月5着×12か月=90万円
  • ベビードレス:2万円×月4着×12か月=96万円

さらに、売上原価、人件費、その他費用などを差し引き、利益計画を作成します。

1年目 2年目 3年目
売上高 300万円 400万円 500万円
売上原価 30万円 80万円 100万円
売上総利益 270万円 320万円 400万円
販売費及び一般管理費 160万円 200万円 320万円
営業利益 110万円 120万円 140万円

売上目標だけを先に決めるのではなく、「どの商品を、何件販売すれば達成できるのか」まで分解することがポイントです。

⑩リスクと撤退基準を書く

最後に、新規事業を進めるうえで想定されるリスクを整理します。

たとえば、

  • 想定したほど顧客を獲得できない
  • 原材料費などのコストが増加する
  • 競合企業が類似サービスへ参入する
  • 必要な人材を確保できない

などです。

リスクが発生した場合にどのような対応を行うのかも検討します。

また、新規事業を継続するか判断するため、撤退基準も事前に決めておきましょう。

売上や利益、顧客獲得などの状況をもとに、一定のタイミングで事業継続を判断できる状態にしておくことが重要です。

新規事業計画書の記入例・サンプル

ここまで紹介した項目を、実際の新規事業計画書へどのようにまとめるのか確認しましょう。

ここでは、これまで紹介したベビー服事業を例に、新規事業計画書の主な部分を簡潔に整理します。

事業概要の記入例

事業名

デザイン性と機能性にこだわったベビー服のEC販売

背景

アパレルメーカーでのベビー服企画・制作経験を活かし、量販品とは異なるデザイン性と機能性を兼ね備えたベビー服を提供する。

ターゲット

0〜3歳の子どもを育てる親を中心に、ベビー服のデザイン性・品質を重視する顧客層。

提供価値

国産天然素材を使い、動きやすさ・着脱・洗濯のしやすさにも配慮した、デザイン性の高いベビー服を提供する。

販売方法

ネットショップを中心に販売し、一部商品を地域のハンドメイド市などでも販売する。

売上計画・収支計画の記入例

売上計画は、単に「初年度300万円」のように記載するのではなく、販売数量や単価に分解します。

1年目売上目標:300万円

主に以下の商品をネットショップおよびイベントで販売する。

  • ベビー服
  • ベビーフォーマル
  • ベビードレス

利益計画

売上高300万円に対して売上原価30万円、販売費及び一般管理費160万円を想定し、営業利益110万円を計画する。

さらに2年目、3年目の売上増加に伴い、人員や外注費などの増加も計画へ反映させます。

1枚で全体像をまとめる場合の記入例

社内で新規事業について最初に説明する場合などは、詳細な計画書とは別に、1ページで概要を整理しておくと内容を把握してもらいやすくなります。

項目 記入例
事業概要 デザイン性・機能性を重視したベビー服のEC販売
顧客 0〜3歳の子どもを持ち、デザイン・品質を重視する家庭
顧客課題 量販品ではデザイン性と機能性を両立した選択肢が少ない
提供価値 国産天然素材を使った機能的かつデザイン性の高いベビー服
販売方法 ネットショップ95%、イベント販売5%
目標 売上高:1年目300万円、2年目400万円、3年目500万円

詳細な根拠や数値は後続ページで説明し、最初の1ページでは「どのような事業なのか」を短時間で把握できる状態にしましょう。

新規事業計画書の無料テンプレート・フォーマット

新規事業計画書をゼロから作るのが難しい場合は、公開されているテンプレートや作成例を参考にできます。

既存記事で紹介している代表的なサイトは以下の2つです。

  • 日本政策金融公庫
  • J-Net21

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、中小企業や創業者などを支援する公的機関です。

各種書式のページで、事業を始める際に利用できる創業計画書などの書式が公開されています。

融資などを想定して計画書を作成する場合は、必要な情報を整理する参考になります。

J-Net21

J-Net21は、中小企業向けの情報を提供しているポータルサイトです。

既存記事では、飲食業、小売業、サービス業などの事業計画書作成例を確認できるサイトとして紹介しています。

初めて計画書を作る場合は、実際の記入イメージを確認する際の参考になるでしょう。

社内承認につながる新規事業計画書にする6つのポイント

新規事業計画書作成のポイント

企業内で新規事業を実行するには、計画書を作成するだけでなく、経営者や上長などから「この事業に人材や予算を投じる価値がある」と判断してもらう必要があります。

そこで、読みやすさと意思決定に必要な情報の両方を意識しましょう。

①冒頭1ページに要点をまとめる

新規事業の内容を詳しく説明すると、計画書のページ数は増えていきます。

しかし、経営者や役員などの意思決定者が、最初からすべてを細かく読めるとは限りません。

そのため、冒頭に概要ページを設け、

  • 何をする事業なのか
  • どの顧客課題を解決するのか
  • なぜ自社が参入するのか
  • 必要な投資額
  • 売上・利益の見通し

などを簡潔にまとめます。

詳細を読まなくても、新規事業の全体像と「経営判断してほしいこと」がわかる1ページを作ることがポイントです。

②「なぜ今・なぜ自社がやるのか」を明確にする

市場に需要があるだけでは、自社がその事業を行う理由にはなりません。

新規事業には人材や資金が必要になるため、既存事業ではなく新規事業へ投資する理由を説明する必要があります。

たとえば、

  • 既存事業で蓄積した技術を活かせる
  • 既存顧客から新しいニーズが生まれている
  • 既存市場の縮小に備えて新しい収益源が必要

など、「なぜ今なのか」「なぜ自社なのか」を整理しましょう。

③市場データ・顧客ニーズなどの根拠を示す

新規事業計画書では、計画の根拠を明確にすることが重要です。

「市場が伸びそう」「顧客にニーズがあると思う」といった主観だけでは、事業へ投資する妥当性を判断できません。

市場データ、顧客調査、競合分析などをもとに、

「この市場にはこれだけの需要があり、自社がこの顧客層を獲得できる可能性がある」

と説明できる状態を目指します。

計画書に書いた主張に対して「なぜそう言えるのか」を説明するデータをセットにしましょう。

④必要な投資額と期待リターンを示す

社内承認を得る場合は、「いくら必要なのか」だけでなく、その投資によってどの程度のリターンを期待できるのかも重要です。

初期費用、人件費、開発費、広告費など必要なコストを整理し、売上・利益の見通しと比較します。

また、すぐに黒字化できない事業であれば、いつごろ黒字化する計画なのかを示しましょう。

経営者が投資判断できるよう、必要なリソースと期待される成果をセットで示すことがポイントです。

⑤実行体制・スケジュールを具体化する

魅力的な事業でも、「誰が実行するのか」が決まっていなければ計画を進められません。

事業責任者や各メンバーの役割、必要な人材、社外パートナーなどを整理します。

さらに、市場調査、開発、検証、事業開始などのスケジュールを示しましょう。

「承認後、具体的に何をするのか」が見えることで、計画の実現可能性を判断してもらいやすくなります。

⑥文章・数値・スケジュールの整合性を取る

新規事業計画書では、各ページの内容が矛盾していないか確認しましょう。

たとえば、

「広告を毎年拡大する」

と書いているにもかかわらず、広告費が3年間まったく変わらなければ整合性が取れません。

同様に、販売数を大きく増やす計画なのに、人員や生産量が変化していない場合も疑問を持たれます。

市場・販売・人員・スケジュール・売上・費用が一つの計画としてつながっているか、完成後に全体を通して確認しましょう。

テンプレートをそのまま使う際の注意点

テンプレートは必要な項目を漏れなく整理するうえで便利ですが、項目を埋めただけでは自社の新規事業の魅力は伝わりません。

特に社内向けの新規事業計画書では、

  • 自社が事業を行う理由
  • 既存事業との関係
  • 自社ならではの強み
  • 必要な投資
  • 事業が成功した場合の成果

など、自社固有の内容を追加する必要があります。

テンプレートは計画書の「型」として利用し、自社の意思決定者が必要とする情報に合わせて項目を調整しましょう。

新規事業計画書でよくある失敗・注意点

新規事業計画書を作成する際は、情報量を増やすだけではなく、読み手が事業の実現可能性を判断できる状態にすることが大切です。

ここでは、特に注意したい5つの失敗を紹介します。

情報を詰め込みすぎる

新規事業について詳しく説明しようとして、文章を詰め込みすぎると重要なポイントが伝わりにくくなります。

一つのページや項目で何を伝えたいのかを明確にし、必要に応じて表やグラフも活用しましょう。

詳しい調査データなどは別資料として用意し、計画書本体では結論を簡潔に示す方法もあります。

売上・費用の数値に根拠がない

「初年度売上1億円」などの目標を掲げても、根拠がなければ説得力はありません。

単価×販売数×顧客数など、売上を構成する数字へ分解し、どのように達成するのか説明しましょう。

同様に、人件費や広告費なども事業の実行計画と一致している必要があります。

市場規模だけで需要があると判断する

市場規模が大きいからといって、自社の商品・サービスが売れるとは限りません。

その市場の中で、

  • どの顧客を狙うのか
  • どのような課題を解決するのか
  • 競合ではなく自社が選ばれる理由は何か

まで整理することが重要です。

市場全体の数字だけではなく、実際に狙う顧客ニーズまで確認しましょう。

実行体制・スケジュールが曖昧

事業アイデアと売上計画があっても、実行する人が決まっていなければ事業は進められません。

「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を明確にします。

必要なスキルを持つ人材が不足している場合は、採用・外注・外部プロ人材などをどう活用するかも計画に含めましょう。

撤退基準を決めていない

新規事業は、計画通りに成長するとは限りません。

そのため、事業開始前に継続・見直しを判断するタイミングを決めておくことが重要です。

一定期間経過後の売上、利益、顧客獲得状況などを確認し、計画との差が大きい場合にどのような対応を行うのか整理しておきましょう。

成功した場合の計画だけでなく、「想定通りに進まなかった場合にどうするか」まで考えておくことで、事業リスクを管理しやすくなります。

新規事業計画書の作成・事業立ち上げ支援は「フリーコンサルタント.jp」へ

新規事業計画書を作成するには、事業アイデアを文章にまとめるだけではなく、市場調査、競合分析、ビジネスモデル設計、売上・収支計画などを具体化する必要があります。

また、企業内で新規事業を進める場合は、計画書を作成した後に経営層の承認を得て、実際の事業立ち上げまで進めなければなりません。

「社内に新規事業の経験者がいない」
「事業案はあるが、事業計画まで具体化できない」
「売上・収支計画の妥当性を第三者に確認してほしい」
「計画書だけでなく、事業立ち上げまで支援してほしい」

といった場合は、外部の専門家を活用する方法もあります。

フリーコンサルタント.jpでは、新規事業計画書の作成支援だけでなく、新規事業に関するさまざまな経験を持つプロフェッショナル人材をご紹介しています。

新規事業の構想整理から計画策定、実行までに必要な人材が不足している場合は、外部のプロ人材を活用することも検討してみてください。

まとめ

新規事業計画書は、新しい事業の内容や売上・費用だけをまとめる資料ではありません。

事業の背景、顧客課題、商品・サービス、市場・競合、ビジネスモデル、実施体制、スケジュール、収支計画などを整理し、「この事業は実行する価値があり、実現できる可能性がある」と意思決定者へ説明するための資料です。

まず、

「誰のどのような課題を解決する事業なのか」

を明確にしたうえで、市場や競合を調査し、ビジネスモデル・販売計画へ落とし込みます。

さらに、売上と費用を数値化し、必要な人員や実行スケジュール、想定されるリスクまで整理しましょう。

説得力のある新規事業計画書を作成するためには、各項目を個別に作るのではなく、「顧客課題→提供価値→販売方法→実行体制→売上・利益」という一連の流れに整合性を持たせることが重要です。

また、企業内の新規事業では、経営層が「どの程度の投資が必要で、どのような成果を期待できるのか」を判断できる内容にする必要があります。

事業計画を具体化し、自社だけでは不足するスキルや経験が明らかになった場合は、外部のプロ人材の活用も検討してみてください。

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

非表示

【期間限定】プロのコンサルタントが費用感など診断します!30分無料診断