ビジネスコラムColumn
2023.09.22
DX/最新技術

国内大手企業での生成AI活用事例とツール12選!!

国内大手企業での生成AI活用事例とツール12選!

「生成AIを使わないことが企業リスクになる!」
「生成AIの利用で単純業務を〇割削減!」

このような生成AIについての情報は、毎日のようにニュースでご覧になっていると思います。

ChatGPTをはじめとした具体的なサービスも多く目にし、利用されている方も多いのではないでしょうか?

しかしながら
『正直、生成AIを使うリスクのほうが大きいのでは?』
『ChatGPT以外の生成AIは正直分からない..』
こんな疑問、感想を持たれている方も多いと思います。

そこで今回は、大手企業でも続々と活用され始めている生成AIのリスクや活用方法、そして生成AIのツールを紹介していきます。

1.生成AIとは?

生成AIとは、AIの中でも比較的新しく生まれたモデルであり、ジェネレーティブAIとも呼ばれます。ディープラーニングを用いて、クリエイティブなアウトプットを出すことができるのが特徴であり、2022年末にリリースされたChatGPTを皮切りに非常に多くのサービスが日の目を浴びております。

生成AIで生み出すことのできるアウトプットも、文書をはじめとして画像や動画、音楽など多岐に渡るため、多くの企業でそのアウトプットを活用して、いかに日常業務に貢献できるかについて注目が集まっております。

生成AIを活用した日常業務への貢献は業務の効率化です。
たとえば、コカ・コーラ社では、社内イントラ上に生成AIを活用した情報検索システムを構築し、社内資料の情報を学習させた生成AIに情報の要約を行うってもらうことで、情報を探した従業員が瞬時に資料の概要を理解することができる仕組みを作っております。

コカ・コーラ社のような大企業では、生成AIを用いた実証実験を複数部門で行っており、社内のBPR促進にも非常に多く活用されております。

2.【事例紹介】生成AIを活用している大手企業5社紹介

最新技術の活用により業務プロセスの改革や改善は従来から行われており、大手企業がその導入にいち早く舵を切るということ自体は特段珍しいことではありません。

しかしながら生成AIは、これまでの最新技術とは注目度が異なります。
それは、生成AIがビジネスそのもののあり方を変えるゲームチェンジャーになり得る存在だと考えられているためです。

実際に米IBM社のアービンド・クリシュナ会長兼CEOは「生成AIはインターネットの黎明期に似ており、今後10年の大きな転換点」になると発言しております。そんな生成AIの具体的な活用シーンとして、5社の事例をご紹介します。

パナソニック コネクト:Chat GPT活用でPX-GOTを開発

パナソニックコネクト社では、生成AIを用いたツールの導入を国内の全社員を対象として行い、日本の大企業では異例の早さだったため注目を集めました。

Microsoft Azure OpenAI Serviceを活用したAIアシスタントサービス「ConnectAI」を社内イントラに実装し、全社員がいつでも社内情報についてAIに質問を行える環境を整備することで業務の生産性向上につなげることを目指しております。

大企業では他社の事例を待ち、効果を確認してからサービスを利用するといった流れも一般的ではあるものの、パナソニック社では、失敗を恐れずに挑戦することを評価する企業カルチャーを持っていることで、生成AIのいち早い導入に至っております。

江崎グリコ::開発期間の短縮・企業戦略の転換

2022年に創業100周年を迎えた老舗お菓子メーカーの江崎グリコ社もAI活用に注力している企業のひとつです。
2023年3月には、バックオフィスにおける業務効率化の一環として、AIソリューションを提供するAllganize Japan株式会社と提携し、AIチャットボットの導入を行っております。

また同社では、生成AIを活用した需要予測によるマーケティング強化や、健康食品企業としての認知率向上のため、商品開発にAIを用いて開発期間の短縮を図るなど、幅広い分野でAIを活用した企業戦略の転換も図っております。

江崎グリコ社では、2022年の社長交代を皮切りに、AIベンチャー出身の長谷川氏を常務執行役員として迎え入れるなど、急速にAI活用に舵を切っております。

ベネッセホールディングス:新運用体制の確立と人数体制の変更を実現

株式会社ベネッセホールディングスは、グループの社員1万5,000人に向けて自社開発のAIチャットツール「Benesse GPT」を提供しています。イントラネット上でキーワードを入力することで、知りたい情報がレコメンドされるシステムでセキュリティ面にも配慮されているためセキュリティ面にも配慮している仕様なため、安心して業務の効率化や商品開発に生成AIの活用ができるようになっています。

ちなみに「Benesse GPT」の活用の一例として、コーポレート部門が行っている業務分析をAI活用して業務の改善点を挙げることに使われています。実際に、生成AIが業務の改善点を挙げることで、社員のリソース不足を解消し、業務分析を効率的に進めることに成功しました。

今後はAi活用においてサービス自体の検証を引き続き重ねながら、継続的にバージョンアップを行うことを予定しているようです。

日本コカ・コーラ株式会社は、AI画像生成ツールを活用したプラットフォーム「Create Real Magic」を一般公開し、AI技術を活用して消費者との関係性を強化することに成功しています。

ボトルに貼り付けるロゴやボトル自体のデザインなど、広告アイデアやクリエイティブなアート作品を創出することができ、実際に利用者が生成した画像の一部は外屋広告やソーシャルメディアアカウントで紹介されました。

消費者に新しい体験を提供するという革新的なアプローチに重点を置き、消費者の注意を引いてブランドの信頼と信用を築き上げることを実現しています。

ヤマト運輸株式会社:配送業務量を予測

 

クロネコヤマトでおなじみのヤマト運輸株式会社は、約6500ある宅急便の拠点にて数ヶ月先の業務量を予測することができるAI「荷物量予測システム」を開発しました。そしてこの生成AIには、AIの開発や運用を円滑に管理するために「MLOps」が取り入れられています。結果として、拠点で働く従業員や車両を適正に配置することに成功しました。
ヤマト運輸では年間を通して膨大な荷物を顧客に届けています。各センターで扱う荷物には地域差があり、季節や曜日による繁閑差も大きいと問題視されていました。そこで3ヶ月、4ヶ月先の1ヶ月間の荷物量を算出し、従業員のシフト勤務作成、適正な車両手配ができるようAIを活用した荷物量予測システムが導入されたのです。

また、AIによる荷物量予測システムにMLOpsを導入することで機械学習プロセスを高速化、精度改善の加速に成功し、運用工数の大幅に削減したりデータの前処理作業時間を減らしたりと業務効率化を実現しています。

人手不足が進む物流業界において、AIの活用は業務の効率化を高めていく取り組みと言えるでしょう。

生成AIを活用してできること8つ

生成AIはさまざまな場面で幅広く活用されている技術であり、具体的には以下のようなことができます。

ここからは、生成AIを活用してできることを8つ解説します。

企画立案とフィードバック

1つ目は企画立案とフィードバックです。生成AIは思考する回数が無限である点が強みであり、さまざまなアイデアを幅出しできます。生成AIによって創出されたアイデアを人間が深掘りすることで、効率的な企画立案が可能です。また、検討している企画を壁打ちする相手としてフィードバックを受けることもできます。

活用例として、コンビニ大手のセブンイレブンによる商品開発での生成AI活用が挙げられます。販売データやネット上の意見を分析することで、顧客ニーズにマッチした商品案が創出可能です。結果として、商品企画にかかる時間を約90%削減しています。

設計やデザイン

2つ目は設計やデザインです。生成AIの画像生成技術により、バラエティに富んだ設計やデザイン案を大量に生成できます。素案が手に入るため業務効率化が図れるとともに、人間では思いつかない斬新なアイデアが発見できる点も強みです。

活用例として、大手ゼネコンの大林組による初期段階の設計での生成AI活用が挙げられます。建築物の大まかなスケッチや3Dモデルなどを解析し、AIによる複数の外観デザインや設計を取り入れました。従来は設計者が手作業で行っていた作業時間が短縮され、迅速に顧客との打ち合わせができるようになっています。

文章や画像などの作成

3つ目は文章や画像などの作成です。生成AIは膨大なテキストデータや画像データを学習し、人間の指示に基づいた文章や画像を自動生成できます。一定水準のコンテンツが大量に必要なケースでは、人間では不可能な速度でコンテンツを生成できる点が強みです。

活用例として、飲料品メーカーの伊藤園によるテレビCM製作での生成AI活用が挙げられます。伊藤園のテレビCMでは、生成AIで作成した「AIモデル」を起用しました。本物の人間と見分けがつかないほどクオリティが高く、SNSなどで評判です。また、商品パッケージも生成AIで作成されています。

情報のリサーチや分析

4つ目は情報のリサーチや分析です。生成AIは、膨大なデータから必要とする情報を把握してリサーチする業務を得意としています。リサーチや分析を人間が行う場合、時間と労力を費やさなければなりません。しかし、生成AIを活用すれば、質問するだけで必要な情報を手に入れることができるため、時間短縮に繋げることが可能です。

活用例として、大手ビールメーカーのアサヒビールによる社内情報検索システムでの生成AI活用が挙げられます。社内にある大量の情報の中から、ビール醸造技術や商品開発に関する情報などを検索し、商品開発に活かしているのです。このように、社内情報にアクセスする時間を短縮させることで、研究開発のスピードが向上できる点が生成AIのメリットと言えるでしょう。

メールや報告書、企画書等の作成

5つ目はメールや報告書、企画書等の作成です。生成AIにとってメールや報告書など定型的な文章作成は、最も得意な分野といえます。プロンプトを作成することで、短時間でミスのない書類作成を完全に自動化することが可能です。

活用例として、メガバンクの三菱UFJ銀行による文書作成業務での生成AI活用が挙げられます。社内文書のドラフトや稟議書を生成AIで作成することにより、全社で月間22万時間の業務削減が実現できました。削減できた時間は、顧客との接点拡大や丁寧なサービス提供などに充てられています。

顧客対応の自動化

6つ目は顧客対応の自動化です。生成AIの強みとして、24時間365日休まず稼働できる点があります。生成AIを活用した自動応答システムやチャットボットにより、さまざまな問い合わせに24時間自動で回答できるため、オペレーターの負担軽減と顧客満足度の向上が実現可能です。

活用例として、世界的に有名な化粧品会社のロレアルによる、美容アドバイスアプリでの生成AI活用が挙げられます。アプリでは、チャットで美容相談やお肌の画像診断を行うことができるほか、ユーザーに最適な美容法や商品の自動提案が可能です。よって、店舗への足取りが重いユーザーの購買意欲も促進することができます。

テキスト生成、要約、翻訳

7つ目はテキスト生成や要約、翻訳です。生成AIはWebサイトに存在する膨大な情報をもとに、さまざまな指示に合わせたテキストを生成できます。また、テキストデータの分かりやすい要約や、多言語間での翻訳も可能です。

活用例として、大手転職エージェントのビズリーチによる職務経歴書作成での生成AI活用が挙げられます。利用者が簡単な項目を入力するだけで、高レベルな職務経歴書を最短30秒で生成してくれます。生成AIにより作成した職務経歴書は、通常と比べてスカウト率が40%向上したとの検証結果も出ているため、AIの生成レベルの高さが伺えるでしょう。

音声処理、加工

8つ目は音声処理、加工です。生成AIの音声生成機能では、人の声を大量に学習させることで声色を再現することができます。また、単に文章を読むだけではなく、感情に合わせた表現などもできるため、自然に話しているような読み上げを自動で作成できる点が特徴です。

活用例として、コミュニケーションアプリを提供するLINEによる音声応対サービスでの生成AI活用が挙げられます。音声認識技術や音声合成技術、自然言語処理技術を組み合わせることで、人間のオペレーターと遜色がない応対を実現し、スムーズで満足度の高い顧客対応が可能です。

3.ビジネス現場での生成AI導入事例

昨今では、大手企業にとどまらず多くの場面で生成AIの活用が進んでいます。ビジネスで実用化できるレベルまで生成AIが進化したことが背景です。身近なところで生成AIが活用されていることに気づくケースも多いのではないでしょうか。

ここでは、ビジネス現場で生成AIが活用されているサービスを紹介します。

チャットボット

チャットボットに生成AIを取り入れる事例は数多く見られます。チャットボットとはユーザーの質問に対して自動的に回答してくれるシステムであり、時間や人員にとらわれず均一的なサービスを提供できる点が強みです。

チャットボットに生成AIを導入することで、複雑な質問に対しても適切に回答するだけでなく、役に立つ情報を付け加えるなど、人間とやり取りしているような柔軟な問い合わせ環境を実現できます。

たとえば、大手航空会社である日本航空株式会社(JAL)では、AIチャットボットである「AIChat」を導入し、日本を含む世界26地域のWebサイトに「チャット自動応答サービス」をリリースしています。JAL便の予約や購入、運行状況や搭乗などのよくある問い合わせだけでなく、世界情勢の変化や入国制限、減便、運休などタイムリーな照会にも自動で応答できるシステムです。

また、総合化学メーカーである帝人株式会社では、社内問い合わせに対応するAIチャットボットを導入しています。イントラサイトで情報を探せない従業員からの問い合わせにAIチャットボットが対応することで、バックオフィスの業務効率化を実現しています。

医療サポート

医療サポート分野においても生成AIは活用されています。レントゲンやMRIなどの画像診断による異常発見や、カルテ情報や検査結果と最新医療情報を組み合わせた総合診断、患者とのやり取りを行う自動問診など、医療現場でAIが活用されているケースは豊富です。

AI活用により、人手不足が深刻化する医療業界において医療従事者の負担軽減が期待できます。また、重大な症状の見逃し防止や最新医療情報の反映などにより、医療品質の向上が可能です。

たとえば、AI画像診断による医療サポートとしては、MRI画像分析による肝細胞がんの判定や眼底画像診断支援システム、脳のMRI画像学習によるアルツハイマー病の進行予測サービスなどが挙げられます。AIによる画像診断はミスが少なく、医療従事者でも発見が難しい微細な変化でも検知できるため、AI活用が最も進んでいる分野です。

画像診断以外でも、会話データ分析による認知症やうつ病診断補助、AIによる心電図解析サービス、健康診断データに基づく疾病リスク予測AIサービスなど、幅広い場面でAIを活用した医療サポートが実用化されています。今後も生成AIによる医療サービスの進化は加速していくと言えるでしょう。

建築現場での異常検知や設備保全

建築現場では、異常検知や設備保全に生成AIが活用されています。作業員が発生させるヒヤリハットの検知や、建設機器の各種データ分析による異常検知、各種設備の監視を通じた予知保全など、AI活用は多岐に渡ります。

建築現場でのAI活用は、建築現場の作業員の安全、安心の確保や業務効率化など、人材不足が続く建築業界にとってメリットが大きいです。

異常検知の分野においては、建設機械の自律走行をサポートする制御システムや、作業員との接触を防止する検知システムが代表的です。また、膨大な災害事例をAIが学習し、安全担当者に対して類似する作業の災害事例を提示するシステムも存在します。危険と隣り合わせである建築現場において、事故抑制が期待できる点がメリットと言えるでしょう。

一方で設備保全の分野においては、ドローンで取得した赤外線データを分析し、外壁タイルの劣化や評価を判定するシステムが実用化されています。また、施工現場における鉄筋継手の画像をAI学習させることで外観検査を実施するトライアルも行われています。人間と比べて短時間で確実な保全を実施することが可能なため、業務の効率化に繋がるでしょう。

4.生成AIのリスクとは?

このように大企業でも活用が始まっている生成AIですが、利用に当たってはリスクもあります。
そのため、リスクとリターンのバランスも非常に重要です。

生成AIのリスク
生成AIの活用におけるリスクの第一に挙げられるのが、情報セキュリティです。
生成AIを効果的に社内で活用するためには、当然のことながら社内情報の使用が必要不可欠です。そのため生成AIを活用する際は、常に情報漏えいのリスクにさらされることを念頭に置かなければなりません。

そのため、どの社内情報は生成AIに利用しても良い、どの社内情報は利用不可のような明確な線引きが必要です。自社の情報だけではなく顧客情報も活用しなくてはならない場合、取り扱い方法などを定め、セキュリティの担保を図っていく必要があります。

既に生成AIを活用している企業だと、社内情報はOKで機密情報はNGなどのルール決めを行っている場合もあります。常に情報漏えいのリスクを考えた運用をしておかなければ、企業の存続すら危ぶまれてしまう可能性すらあることでしょう。

2つ目のリスクとして、レピュテーションリスクが挙げられます。
ChatGPTを触ったことのある方であれば、既にご存じだと思いますが、生成AIからアウトプットされる情報に誤りがあるケースがあります。
そのため、生成AIからアウトプットされた情報をチェックせずに社外に出す行為なども企業の評判を落としかねないものとなります。

また、生成AIからのアウトプットが肖像権や著作権などの法令に遵守されているものなのかについても考える必要があります。
そのため、業務で活用するにあたっては、ユーザーとなる従業員に対する教育や各種ルールの取り決めなどの仕組み作りが必須となるでしょう。

3つ目のリスクは、逆に生成AIを利用しないリスクです。
競合他社が生成AIを活用し、業務効率化を行い、全社的な労働生産性を向上させている中、自社だけが取り残されてしまう可能性があります。

たとえば、貴社がプログラムの開発を行っている企業だとしましょう。
プログラムのコーディングはこれまでプログラマーの専売特許でした。
しかしながら生成AIを活用することで、その初案の作成は生成AIで代替可能です。
これにより、プログラマーはプログラミングの設計を考えるなどの、より上流工程に自身の工数を割くことができるようになります。

そうすると、これまで1つのプロジェクト対応しかできなかったプログラマーが2つ3つのプロジェクトを掛け持ちで実施できるようになる可能性があります。

貴社のプログラマーが従来通り1つのプロジェクト対応を行っている中、競合他社のプログラマーは2、3のプロジェクト対応を同時並行で行えるようになるため、1人のプログラマーが会社にもたらす売上や利益に2倍、3倍の差が出てしまいます。

これは、企業の存続にあたって明確な危機をもたらすリスクになり得るといって差支えないでしょう。

このように、生成AIには、利用するリスクと利用しないリスクが混在しております。
しかし、企業の成長や発展を考えるのであれば、生成AIを活用しない選択肢を取ることは難しくなってくるのではないでしょうか?
リスクヘッジの体制をしっかりと整えた上での積極的な活用が必要な時代に突入してきているということです。

5.生成AIツール12選!

ここで、生成AIのツールをご紹介します。
1でも述べた通り生成AIには、文章、画像、動画、音声など多岐に渡ります。
それぞれに汎用的なツールがあります。

もちろん全社導入など、企業全体で活用する場合には汎用的なツールを利用するのはセキュリティリスクが高まるため、生成AIを企業向けにアレンジしている企業のサービスを利用するほうがベターです。

しかしながら、どういった活用が可能なのかについて知らなければ、導入の検討土台に乗らないため、汎用的な生成AIがどんなツールなのかについては知っておくべきでしょう。

生成AIツール12選!

*文章作成AI

▽ChatGPT(チャットジーピーティー)

ChatGPT(チャットジーピーティー)はOpenAI社が2022年11月末にリリースした対話型の文章作成AI(人工知能)です。生成AIを一躍有名にしたツールのため、ご存じの方が多いでしょう。

質問や命令文を入力すると、その内容に関する回答を人間との会話のような内容で返してくれるツールです。プログラム言語やExcelの関数など、業務に活用できる内容も返答してもらうことが可能です。

▽Bing AI

Bing AIは、Microsoft社が2023年2月にリリースした、検索エンジンのBingとOpenAI社の2023年現在最新言語モデルのGPT-4を掛け合わせた対話型のAIです。
Chat GPTでGPT-4を利用する場合、有料プランへの登録が必要ですが、Bing AIの場合、利用回数制限はあるものの無料で利用することが可能です。

GPT-4は、GPT-3.5と比較して問題への解決能力が向上し、より長文で整合性の取れた回答を得られるように改善されたモデルです。
また画像の入力に対して、文章での回答も可能となり、より利便性が向上しております。

▽Bard

Bardは、Google社が2023年3月にリリースした対話型AIです。
ユーザーの質問内容に対してGoogle検索と連動した最新情報を用いた回答をもらえることが特徴です。

*画像生成AI

▽DALL・E2

DALL・E2は、Chat GPTと同じOpen AI社が提供する画像生成ツールです。

入力したテキストの内容からオリジナルの画像を生成してくれます。
写真のような画像からアニメ風など様々なスタイルでの画像生成が可能なツールです。

▽Adobe Firefly

PhotoshopやIllustratorなどのクリエイター向けサービスを展開するAdobe社が提供する画像生成ツールです。
オープン素材の画像などを学習させているため、著作権の心配無く利用できる点が魅力なツールです。

▽Canva

オンライン上で利用できるグラフィックデザインツールのCanvaが提供している画像生成ツールです。高品質な画像をテキスト入力から生成可能であり、そのままその画像に加工できるなど、グラフィックデザインを生業にしている方には非常に便利なツールです。

動画生成AI

▽FlexClip

無料で使える動画生成ツールです。日本語対応もしておりテンプレートも豊富なため、素早く動画制作を行うことのできる便利なツールです。

▽InVideo

直感的な操作が可能なUIを採用している無料で利用できる動画生成ツールです。テキスト動画エディターを活用することで、ブログなどを短期間で動画化できることが魅力なツールです。

▽Elai

セキュリティ面に強みがある無料で利用できる動画生成ツールです。
こちらもテキスト入力をもとに動画生成が可能なツールです。

*音声生成AI

▽Speechify

無料プランでも10分間のナレーションを生成できる音声作成ツールです。
多言語対応しており、イントネーションやアクセントなども違和感の少ない高品質な音声を作成できるツールです。

▽Murf.ai

ナレーションだけではなく、AI音声による歌もアウトプット可能な無料でも利用可能な音声生成ツールです。120以上の音声が利用可能であり、多言語対応も可能な便利ツールです。

▽Natural Reader

トップクラスの評価を得ている無料で利用可能な音声生成ツールです。
音声アウトプットを細かく調整することが可能であり、ファイルの変換が簡単に行えるなど非常に便利なツールです。

6.生成AIの導入を成功させるための5つのポイント

生成AIの導入にはメリットが多いものの、成功させるのは簡単ではありません。成功するためには以下のようなポイントが重要です。

ここからは、生成AIの導入を成功させるための5つのポイントを解説します。

1.業務内容の棚卸し、活用の試算

1つ目のポイントは、業務内容の棚卸しや活用の試算を行う点です。

生成AIは、業務効率化や生産性向上など企業の業績改善に資するメリットがあります。一方で生成AIの導入にあたっては、システム構築などに費用や労力がかかる点がデメリットです。

そのため、生成AIは導入コストに見合ったメリットが享受できる業務に対して活用しなければなりません。自社の業務内容や業務フローを棚卸ししたうえで、生成AIの活用による業務効率化や生産性向上の試算を行うのが良いでしょう。

2.課題と目的、生成AIの活用方法を決める

2つ目のポイントは、課題と目的、生成AIの活用方法を決める点です。

生成AIは人間の能力を超えた力を発揮できる技術ではありますが、あらゆる業務に万能ではなく得手不得手が存在します。具体的には以下のような業務です。

生成AIが得意なことと苦手なこと
得意なこと 苦手なこと
  • 大量な情報処理
  • アイデア出しや壁打ち
  • 文章の作成や要約
  • 最新情報に基づく生成
  • 新たなビジネスの創出
  • 複雑な問いへの正確な回答

解決したい課題や導入目的を明確にし、生成AIの活用範囲やツールなどを決めておきましょう。

3.生成AI活用後も何度も成果を確認する

3つ目のポイントは、生成AIを導入した後でも何度も成果を確認する点です。

生成AIは開発して導入すれば終わりではありません。時間の経過とともに機械学習が行われ、データ傾向に変化がでている可能性があります。その結果、導入当時と比べて生成AIの精度が低下し、求めるレベルの回答が得られないということも起こり得るのです。

そのため、生成AIが導き出す成果を確認し、定期的に学習モデルやデータなどをカスタマイズしながら、予測精度を維持することが求められます。継続した再学習が高精度の生成AIを構築するコツです。

4.生成AI導入のリスク管理を怠らない

4つ目のポイントは、生成AI導入のリスク管理を怠らない点です。

生成AIはさまざまなメリットがある技術ですが、企業として導入する際に以下のようなリスクがある点を理解しておかなければなりません。

  • 企業における機密情報の漏洩
  • 生成AIの生成物による著作権侵害
  • 虚偽の情報やフェイクニュースの生成

万が一、問題が発生した場合、実際の被害に加えて企業の信用が失墜する可能性があります。そのため、社内のクローズドな生成AIの構築や入力データを学習しない仕様の採用、使用範囲や機密情報の取り扱いに関するルールの策定など、リスク管理を怠らない姿勢が重要です。

5.社内全体の生成AIのリテラシーを向上させる

5つ目のポイントは、社内全体で生成AIに関するリテラシーを向上させる点です。

生成AIは自動でさまざまな回答を導き出す技術である一方、人間による質問や対話によって回答の精度は大きく変化します。そのため、生成AIの活用にあたっては利用者のリテラシー向上が重要です。

たとえば、生成AIに関する現場でのトレーニングや研修により、基礎知識はもちろん使用方法などの理解とスキル向上が求められます。同時に、生成AIを利用するにあたってのリスクを周知することで、効果的かつ安全な生成AI導入が実現可能です。

7.まとめ

今回、注目を集めている生成AIについて、日本の大手企業での活用事例をはじめとして活用にあたってのリスク、実際の生成AIツールをご紹介してきました。

本文でも紹介しましたが、米IBMのCEOが「生成AIが今後10年のビジネスシーンの転換点」と発言している通り、アメリカの企業による生成AIのツール開発合戦が非常に活発となってきており、日本においても富士通やNECなどのITトップ企業が日夜研究開発に励んでおります。

たしかに生成AIにはセキュリティ上でのリスクやレピュテーションリスクがあります。
しかし、活用しないことのリスクはそれ以上かもしれません。
時流に乗り遅れ、競合他社に差をつけられる前に、リスクヘッジの観点を忘れずに利活用に向けた準備を始めるべきタイミングが来ているのではないでしょうか?

もし社内だけでの検討が難しい場合、外部プロフェッショナルの意見も参考に検討を進めていく必要があることでしょう。

なお弊社は、日本最大級のプロフェッショナル人材データベースの運営企業です。
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(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)