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【上場企業選抜】わかりやすい中期経営計画の優良事例を紹介!中期経営計画の作り方も徹底解説

『中期経営計画を社員が理解出来ていないように感じる』
『計画に合わせた運用ができていない』
と感じている経営者の方も多いのではないでしょうか。

中期経営計画は、企業の目指す3~5年後の姿を具体的な数値目標で設定したものであり、その計画を遂行するには、投資家、株主はもちろん、社内全体にも浸透させなければいけません。そのためには、どんな人でも読めば理解できるよう「分かりやすさ」に注意する必要があります。

そこで今回は、分かりやすい中期経営計画書を作っている企業の事例を参考に、中期経営計画の作り方をご紹介します。さらなる企業の飛躍のためにも、分かりやすい中期経営計画を作成し、社内に浸透させることは必須のため、ぜひ最後までチェックしてみてください。

1.【上場企業】わかりやすい中期経営企画の優良事例5選

まず、分かりやすい中期経営計画のイメージを掴むためにも、他社の計画に目を通してみることをおすすめします。今回はわかりやすい中期経営計画の優良事例として、以下の5つの上場企業を取り上げて解説します。

  1. バリュエンスホールディングス株式会社
  2. コクヨ株式会社
  3. 株式会社インテリックス
  4. 株式会社いつも
  5. 株式会社オークネット

実際に良いと感じた部分を取り入れることで、これまでよりも自社の中期経営計画の社内浸透率が高められる可能性があります。そのため、自社に取り入れられる部分はどこかを考えながらチェックしてみてください。

事例①バリュエンスホールディングス株式会社

バリュエンスホールディングス株式会社は、買取専門店を中心に事業を行う企業です。

バリュエンスホールディングス株式会社の中期経営計画が分かりやすい理由には、事業拡大のためにどんな施策が必要なのか、図やグラフを使用して説明していることが挙げられます。

また、一般消費者とのエンゲージメントを強化するため、これまでとこれから展開するサービス内容を図で分かりやすく説明している点もポイントです。ひとつひとつ新規事業をあげながら解説していくよりも、一目でどのような事業が増えるかが分かり、企業としての未来図が理解しやすくなります。

さらに、資料全体のカラーは赤、白、黒の3色をメインとし、カラフルにしすぎないことで、長い資料でも目が疲れずらく見やすいデザインとなっていることも特徴です。

事例②コクヨ株式会社

コクヨ株式会社は文房具やオフィス家具などの仕入れ、製造、販売を行う企業です。

コクヨ株式会社の第3次中期経営計画は、シンプルなデザインに加えて、図やイラストを使用することで、伝えたいメッセージがより明確になり、伝わりやすい形となっています。

また、中期経営計画の流れとして「長期ビジョンの提示」「前回の中期経営計画振り返り」「今後の計画、目標」という風に明確に項目が分かれていることにより、今どんな説明をされているかが理解しやすくなっていることも特徴と言えます。

このように説明の項目ごとに明確な区切りを付けることは、情報への理解が混濁しないためにも非常に重要です。

事例③株式会社インテリックス

株式会社インテリックスは、中古住宅のリノベーションや買取、販売、管理などを行う企業です。

一見すると細かなテキストと文章量の多さにより、読みづらく感じてしまいますが、企業ロゴに含まれている記号に、次のような意味を持たせて説明の軸とすることで、読む人の理解を促しやすい形を作っています。

  • ー:取り除く
  • +:加える
  • =:イコール
  • ×:倍の価値

たとえば、脱炭素社会に向けてCO2削減を目指すことの解説部分では、まずは以下の画像のようにこれから説明することを端的に伝えています。

上記を見てから詳細を読むことで、この後に続く説明も理解しやすくなるでしょう。

その他、色や文字サイズ、吹き出しの活用、適宜画像を挿入することにより客観的に見ても、読みやすい工夫が多く施されています。デザイン性を高くすることで、37ページというボリュームある中期経営計画書も最後まで読みやすくなっているため、ぜひ参考にしてみてください。

事例④株式会社いつも

株式会社いつもは、企業へのEC導入やD2Cなどの一貫した支援を行う企業です。

中期経営計画の資料は、デザインに凝っておりホームページで使用している赤と白を基調とした色合いや丸みを帯びた枠や線を積極的に採用しているのが特徴と言えます。わかりやすい中期経営計画を作成するには内容の構成も重要ですが、ブランドイメージに合わせたデザインで計画書全体が統一されていることも重要です。ブランドイメージに合わせたデザインを制作することで、社外の人にも会社や事業のイメージを伝えやすくなるでしょう。


その他にも棒グラフや強調部分となる囲み枠にも角が無く、丸みを帯びている図形を採用しており、ブランドイメージを大事にしています。中期経営計画というワードから堅いイメージを持つ人が多いですが、全体のデザインに丸みを加えることによって柔らかな印象になり、読みづらさを軽減できます。

事例⑤株式会社オークネット

株式会社オークネットは中古車やデジタル機器などをはじめとした製品を扱う、BtoB専門のネットオークション企業です。株式会社オークネットの中期経営計画書は、16:9のスライドサイズを効果的に用い、インパクトと読みやすさを兼ね備えた計画書と言えます。

さらに、全体的にカラフルなデザインで視覚的に分かりやすい中期経営計画書にもなっています。また、ポイント箇所は文字サイズや色を変えているため、強調して伝えたい部分がわかりやすくなっている点が読みやすいポイントです。

計画書の構成では、前提知識のない読み手も理解しやすいよう、会社の沿革から丁寧に説明されています。他にも冒頭と末尾でSDGsについて述べ、創業時から継続してSDGsに取り組んでいる企業であることをアピールしています。

デザインで視覚的に強調したり、読み手が理解しやすいような構成にするなど、非常に分かりやすい中期経営計画書となっているためぜひ参考にしてみてください。

2.【5ステップ】わかりやすい中期経営企画の作り方

ここでは、分かりやすい中期経営計画の作り方を以下の5ステップで解説します。

  • ステップ①自社の経営状態を分析する
  • ステップ②経営理念を明確にする
  • ステップ③中期方針、経営戦略を作成する
  • ステップ④数値計画(売上、経費、設備投資)を作成する
  • ステップ⑤最善の経営計画に完成させる

中期経営計画は、プランを立てずに作り始めることで、かえって時間がかかったり達成が難しい目標になったりします。そのため、中期経営計画を作成する場合は、経営状態の確認など下準備から行う必要があります。

ステップ①自社の経営状態を分析する

まずは自社の経営状況を分析しましょう。目標を立てるには、現状について理解しておかなければいけません。改めて自社の経営状況を分析することで「従業員はこれで足りるのか」「製造過程は今のままでいいのか」などあらゆる問題点、課題点が出てきます。

そこで、自社の経営状態を分析するためにフレームワークを活用することをおすすめします。

とくに有名なフレームワークとして、PEST分析、SWOT分析、ビジネスモデルキャンパスなどが挙げられます。たとえば「SWOT分析」は、下記の4つの軸を利用したフレームワークとなっており、自社の経営状態を客観的に分析することができます。

  • 強み(Strength)
  • 弱み(Weakness)
  • 機会(Opportunity)
  • 脅威(Threat)

上記について分析できれば、強みをさらに伸ばす、弱みを打ち消すなどの戦略を考えることもできます。どういった方針でどんな戦略を打ち出していくかを決めるためにも、ぜひフレームワークを活用してみてください。

ステップ②経営理念を明確にする

自社の経営状況の分析ができたら、次に経営理念を明確にしましょう。経営理念は会社の指針となるため、ブレることのない強い軸である必要があります。経営理念は大きく分けて「Mission(ミッション)」「Vision(ビジョン)」「Value(バリュー)」の3つで構成されるのが一般的です。

  • Mission(ミッション)…会社の存在意義や使命となり、経営者のみでなく従業員全員の信念となる、経営理念で最も重要なもの
  • Vision(ビジョン)…ミッションを実現するための方向性や未来像を示したもの
  • Value(バリュー)…会社で働く上で判断基準となる具体的な価値観のこと

上記3つの構成を明確にすることで、経営理念の具体的なイメージをわかりやすく認識できます。中期経営計画は経営理念に則って作られるため、経営理念の理解度を深めて中期経営計画に反映させましょう。

ステップ③中期方針を作成する

経営理念を明確にしたのち、中期方針を作成します。中期方針を作成する際は、3〜5年後の会社のあるべき姿を想像してみましょう。未来の会社のあるべき姿を描くことで「現状と比較して売り上げは何倍になっているのか」「店舗数はどれくらい増加しているのか」「業界でのポジションは何番目に位置しているのか」などの案を出しやすくなります。

中期方針が決まれば、現状と比較したり逆算したりすることで、自社の課題や問題点が明確になり、今後何をしなければいけないのかが見えてくるでしょう。

ステップ④数値計画(売上、経費、設備投資)を作成する

中期方針の作成が完了すれば、中期経営計画の枠組みは完成したと言ってもいいでしょう。
そこから売上、経費、設備投資などの数値計画を作成し、中期経営計画をより具体的なものにしていきます。数値計画は「売上→経費→投資内容」の順番で作成してください。「中期経営計画の期間内で売上をどれだけ伸ばすために、どのような人材がどれだけ必要で、何に注力して投資しなければならないのか」と具体的にイメージがしやすくなります。

定量的に計画することで、より実現しやすいものとなるでしょう。

ステップ⑤最善の経営計画に完成させる

数値計画まで完成したら、具体的な戦略や計画を立てて完成となります。しかし、数値計画を作成していく中で計画通りにうまくいかない場合もあるでしょう。

たとえば、新規事業で5年後の売上が2倍になる計画を作成したはいいものの、1年目から人員を増やしすぎたせいで固定費が増加し、2年目には資金が不足、破綻してしまうことも考えられます。そこで「借入をするのか、人員増加はなしにするのか」など、思案する必要があります。

計画通りに進めるために何度も計画を練り直し、納得できる中期経営計画を作成することがおすすめです。中期経営計画が完成したら、ステークホルダーに共有し、実行に移していきます。

3.【重要】中期経営企画を実行するために気をつけるポイント3つ

中期経営計画は作成するだけでは意味がありません。以下の3つのポイントに注意しながら実行に移していきましょう。

  1. 経営理念、中期方針を企業全体で共有する
  2. 自社の経営状態、課題を明確にしておく
  3. 各社員の業務に落とし込む

それぞれ解説していきます。

①経営理念、中期方針を企業全体で共有する

中期経営計画を実行する際は、経営理念、中期方針を企業全体で共有しましょう。中期経営計画は経営陣や株主にのみ共有するものではなく、社内全体で活用するものです。経営者のみが経営理念や中期方針を深く理解しても、現場で働く社員が理解していなければ、目標に沿った行動ができず達成はできないでしょう。

そのため、経営者は役員に対して深く理解してもらえるように働きかける必要があり、現場のリーダーや上司は部下に対して各タスクに落とし込んでいかなければなりません。

一人一人の行動が変わることで3年後、5年後の結果に変化が表れることでしょう。

②自社の経営状態、課題を明確にしておく

中期経営計画を実行する際は、自社の経営状況や課題を明確にしておきましょう。経営理念や中期方針とは違い、社内全体に提示する必要はありませんが、幹部クラスや管理職には伝えておくべきです。

経営状況や課題を伝えることは、中期経営計画を成功させるための原動力となります。また、自社の現状や課題を伝えておくことで、経営を好転させるための手がかりが見つかる可能性もあるでしょう。

③各社員の業務に落とし込む

中期経営計画は社内全体で共有するだけでなく、各社員の業務に落とし込みましょう。中期経営計画の内容を理解していても、社員の働き方に活かされていなければ意味がありません。たとえば「目標達成のために製造コストを50万円削減したい」「先月よりも受注を5件増やしたい」などのように、具体的な目標設定が必要になります。具体的な数字にすることで、各社員の業務に落とし込みやすくなり、計画が達成しやすくなります。

個人で業務に落とし込んでいくのが難しい場合は、上司にサポートしてもらいながら実行していきましょう。

4.わかりやすい中期経営企画の作成にデザインは必要?

わかりやすい中期経営計画を作成するために、デザインは必要です。

一部の人間が目を通すだけであれば、WordやExcelで作成しても問題ありませんが、中期経営計画は株主や従業員、取引先、顧客など不特定多数の人の目に触れることになります。

たとえば、中期経営計画に記載された内容に共感してもらえることで商談に成功したり、中期経営計画を見て、企業の在り方に賛同し入社を希望する人もいることでしょう。

そのため、デザインを気にせずに理解しづらいものになってしまうと、あらゆる機会損失に繋がりかねません。

本記事で紹介してきた上場企業の中期経営計画が全てスライドだったように、パワーポイントを活用して作成するのがおすすめです。中期経営計画のデザインは、ターゲットが読むことを想定することで、わかりやすいものとなるでしょう。

わかりやすい中期経営計画のデザインの特徴一覧

わかりやすい中期経営計画のデザインにするために、特徴を一覧で紹介します。

  • シンプルなデザインにする
  • 少ない文字数で端的に伝える
  • フォーマットに沿った構成で作成して統一感を持たせる
  • ブランドイメージに合った色やコンセプト、雰囲気にする
  • 文字や装飾を詰め込みすぎずに余白を作る
  • 色を使いすぎない
  • 写真や図解を用いて理解しやすくする

デザインの知識がない初心者でも、これらの特徴を取り入れることでわかりやすい中期経営計画のデザインになります。シンプルにすることを頭に入れて作成することで、読み手に易しい計画書となることでしょう。

5.まとめ

わかりやすい中期経営計画を作成するには、読み手が理解しやすい構成にしたり、デザインで視覚的にわかりやすくしたりすることが重要です。

自社のブランドイメージがある場合は、ブランドイメージに合わせたデザインで作成することで会社や事業のイメージを伝えられます。また、読み手が理解できる構成内容にしたり、目標達成するための戦略を具体的に記載したり、読み手も理解しやすい内容にすることをおすすめします。

なお、わかりやすい中期経営計画の作り方5ステップは下記のとおりです。

  • ステップ①自社の経営状態を分析する
  • ステップ②経営理念を明確にする
  • ステップ③中期方針を作成する
  • ステップ④数値計画(売上、経費、設備投資)を作成する
  • ステップ⑤最善の経営計画に完成させる

中期経営計画は短期間で作成できるものではないため、今回紹介した5つのステップを踏んで、作成していきましょう。

「中期経営計画をより分かりやすくしたい」「もっと細かいコツまで知りたい」といった方は、ぜひみらいワークスにお問い合わせください。みらいワークスではプロフェッショナル人材のマッチングサービス「Free Consultant.jp」を提供しています。企業の課題に合わせたプロフェッショナル人材をご紹介いたしますので、お気軽にご相談ください。



(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

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