【2024年最新】コンサルティング業界とは?魅力・仕事内容・コンサルタントに向いている人まですべて解説

「コンサルタントの仕事は難しそう」「残業が多いから大変」と、コンサルタント業界に対してマイナスのイメージはありませんか?

結論を言うとコンサルタントは大変な職業ですが、若手でもキャリアアップでき、高収入も狙える魅力的な仕事です。コンサルティング業界出身の有名経営者も多く、将来起業したい方のステップアップに最適な就職先と言えます。 

本記事では、コンサルティング業界の魅力や仕事内容、どのような人が向いているかについて解説します。コンサルタントに向いている人の特徴や就活時の面接対策を知ることで、採用の成功率はアップするでしょう。これからコンサルティング業界への就職を目指す人は、参考にしてください。

※本記事に記載されている起業や求人に関する情報などは2024年1月時点のものです。

目次

コンサルティング業界とは?どんな仕事?

「コンサルティング業界」とは、企業が抱える課題や問題を抽出し、業務の効率化や収益改善の支援を行う業界です。

コンサルタントが持つ専門的な知識やスキルを活用し、戦略・IT・人事など多くの領域にまたがりコンサルティングします。

コンサルティング業界の動向や市場規模

コロナ過によるリモートワークの促進やDXなどの社会変革に伴い、コンサルティング業界へのニーズは多角化しています。市場規模は2014年〜2021年の調査によると年々増加傾向にあり、2021年には1兆円に迫る勢いで成長しているほどです。

今後は、一流企業や中小企業に加え、中央省庁などの政策課題に対するコンサルティングも増加することが見込まれています。

コンサルティング業界の年収

コンサルティング業界の年収は、一般的に高いとされています。

転職求人サイトのdodaが発表した2020年の「職種分類別の平均年収ランキング」では、コンサルタントが601万円で1位に輝いています。国税庁が発表した「令和3年分 民間給与実態統計調査結果」での日本の平均年収443万円と比較しても、高いと言えるのではないでしょうか。

コンサルティング業界は成果主義を導入している企業が多く、成果次第では1,000万円超えも夢ではありません。

コンサルティング業界の種類7つ

コンサルティング業界は、大きく分けて7種類あります。主な種類は下記の通りです。

  • 総合系
  • 戦略系
  • シンクタンク系
  • IT系
  • 人事系
  • 国内独立系
  • FAS系

それでは詳しく見ていきましょう。

総合系コンサルティングファーム

総合系コンサルティングファームは、様々な分野・産業に対し、総合的に問題改善策を提示するコンサルタント会社です。

主な仕事内容として、事業戦略の立案やITシステムの導入、人材育成など総合的なコンサルティングを提供しています。仕事の領域が幅広いことから、比較的大規模なコンサルティングファームが多く、日本のみならず世界各国に拠点を構えている企業も多いです。

代表企業

  • PwCコンサルティング
  • EYストラテジー・アンド・コンサルティング
  • KPMGコンサルティング
  • デロイト トーマツ コンサルティング

上記は4大会計事務所を母体とした総合系のコンサルティングファームで、通称Big4と呼ばれています。

戦略系コンサルティングファーム

戦略系コンサルティングファームは、企業の経営層が抱える課題解決を目的としたコンサルティングを実施します。経営方針から事業戦略の作成、M&A(企業買収)など上流フェーズの改善を通じ、企業収益の向上を図ることが役目です。

取引相手はグローバル企業が多く、事業戦略のみならず業界全体の課題に対しても答えを求められるため、仕事の難易度は相当高いと言えます。

代表企業

  • ベイン・アンド・カンパニー
  • マッキンゼー・アンド・カンパニー
  • ボストン・コンサルティング・グループ
  • A.T. カーニー

シンクタンク系コンサルティングファーム

シンクタンク系コンサルティングファームは、銀行などの金融機関を母体とした親会社を持ち、官公庁向けのサービスを提供しているコンサルティングファームです。主な仕事内容は、市場調査やデータ解析、政策提言などがあります。

官公庁がメインのクライアントになるため、取り扱うテーマが「社会問題の解決」というのも特徴のひとつです。

代表企業

  • 野村総合研究所
  • エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所
  • 三菱総合研究所
  • 富士通総研

他のコンサルは外資系企業が多いですが、シンクタンク系は日本の企業がほとんどになります。

IT系コンサルティングファーム

IT系コンサルティングファームは、DXなどのIT化により業務の効率化を図ることが目的です。人手不足の業界やIT化の遅れている老舗企業などをターゲットにITを導入することで、作業工数を減らし収益向上を図ることができます。

代表企業

  • ウルシステムズ
  • ガートナージャパン
  • フューチャーアーキテクト
  • TIS

小規模な組織が多いですが、ITの発展が進んでいることによってITコンサルタントの需要が高く、年々IT系コンサルタントファームの売上は増加傾向にあります。

人事系コンサルティングファーム

人事部門の問題解決に特化したサービスを提供するのが、人事系コンサルティングファームです。主な仕事内容は、人事制度の構築や人材育成、採用人事など「ヒト」に関わるコンサルティングを行います。

近年では、年功序列型の人事評価制度から、成果報酬型の人事評価制度への転換が進み、人事系へのニーズが高まっています。また、人事系コンサルティングファームの多くを外資系企業が占めており、日本特有の人事制度の見直しには効果的ではないでしょうか。

代表企業

  • マーサー・ジャパン
  • タワーズワトソン
  • リンクアンドモチベーション
  • ジェネックスパートナーズ

人材は人財とも言えます。人材の価値を最大限に引き出すためにも、人事系コンサルティングファームの需要は、今後より一層加速するでしょう。

国内独立系コンサルティングファーム

起源が日本発祥で特定の企業体に属しておらず、様々なコンサルティングを行うのが国内独立系コンサルティングファームです。クライアントの多くが中小企業であり、工程改善やコスト削減、業務の効率化などより現場レベルの課題解決を得意としています。

また、コンサルタントが現場の問題点を従業員と一緒にディスカッションしながら改善するため、講師役として契約を行う案件も多いです。

代表企業

  • タナベコンサルティンググループ
  • リブ・コンサルティング
  • イグニション・ポイント
  • 船井総合研究所

外資系が成果報酬型なのに対して、国内独立系は年功序列型の色合いが強く、比較的給料は低い傾向にあります。

FAS系コンサルティングファーム

FASは「Financial Advisory Services」の略で、財務系コンサルやM&A(事業売却)の業務に特化しているコンサルティングファームです。特にM&Aは、後継者問題の影響により企業の存続に関わる事案のため、近年では需要が高まっています。

また、FAS系には企業の再生支援部門があり、事業再生の経験者が多く在籍しているのも特徴のひとつです。

代表企業

  • デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー
  • EYストラテジー・アンド・コンサルティング
  • PwCアドバイザリー
  • KPMG FAS

世界4大会計事務所(Big4)が代表企業として有名であり、会計資格を有した人材を多く抱えていることからも、事業再生に強みを発揮しています。

外資系と日系のコンサルティングファームの違いは?

外資系と日系のコンサルティングファームの違いは、主に次のとおりです。

  • 企業風土
  • 案件の受け方(契約形態)
  • 求められる能力・スキル

自分との相性が良い企業を探すためにも、これら3つは重要です。詳しく解説するので、ぜひチェックしてください。

企業風土

外資系と日系の企業風土の違いは下記の通りです。

外資系日系
実力主義年功序列
個人主義チームワーク重視
残業が多い残業が少ない

外資系は良くも悪くも実力主義なため、成果を出せない場合は退職を迫られるケースがあるので注意しましょう。

また、個人主義が主流で、能動的に活動することが求められます。実力主義がゆえに残業も長時間になる傾向でしたが、働き方改革により、ライフワークバランスを考えた働き方に変わりつつあります。

対して日系の企業風土は、未だに年功序列の色合いが強く、能力や成果よりも経験年数や年齢が重視される傾向です。また、チームワークを重視した取り組みが多いのも、日本らしい文化ではないでしょうか。残業時間は外資系より少ないですが、他業種と比較すると多いのが現状です。

ただ、年々残業は減少していることから、働きやすい環境に変わってきているといえます。

案件の受け方(契約形態)

案件の受け方にも外資系・日系で違いがあります。

外資系の案件の受け方は、次のとおりです。

  1. 役員クラスが案件を受注
  2. 数名のコンサルタントでプロジェクトを完了させる

1人でプロジェクトを担当することや、掛け持ちすることはほとんどありません。企業風土は個人主義ですが、実際の仕事はチームを組んで対応するのが特徴と言えます。

日系の案件の受け方は、次のとおりです。

  1. 企業に営業を掛けて仕事を受注
  2. 基本的に一人でクライアントを担当する

複数のクライアントを掛け持ちしながら、1人でコンサルすることが多いです。チームワークを大切にする企業風土はありますが、担当する仕事は個人で完結します。

外資系・日系でコンサルティングのスタイルに違いはありますが、目指すべきゴールはどちらも変わりません。

求められる能力・スキル

外資系・日系ともに求められる能力やスキルに大きな違いはありませんが、外資系の方が高度な英語スキルを求められることがあります。なぜなら、社内での公用語に英語を採用しているケースがあり、クライアントにグローバル展開している外資系の企業が多いことも一因です。

外資系に必要とされている英語レベルは、TOIEC850点前後と言われています。TOIECスコアだけで英語能力を測ることはできませんが、外資系は競争が激しいため、英語のレベルアップは欠かせません。

コンサルティング業界で働く5つの魅力

コンサルティング業界で働くとどのような魅力があるのか、5つご紹介します。

  1. 経営に関する仕事に携われる
  2. スキル・キャリアアップが目指せる
  3. 様々な業界の人に出会える
  4. 高収入を得られる
  5. グローバルな環境で働ける

コンサルティング業界を目指している人は、ぜひご覧下さい。

1. 経営に関する仕事に携われる

一般企業であれば経営に携われるまでに多くの時間を要しますが、コンサルタントであれば数年で経営に関する仕事に携われることができます。

大企業や中小企業、外資系企業など様々な業種の企業と仕事をすることで、幅広い知識や経験、大きな達成感を得られるのが魅力です。若いうちに経営に携わることで、その経験を糧に起業や転職で経営側に回る人材もいます。

コンサルタント出身の起業家としては、次のような方が挙げられます。

  • 樋口泰行(日本マイクロソフト株式会社代表執行役社長)・・・BCG(ボストン コンサルティング グループ)出身
  • 南波智子(株式会社ディー・エヌ・エー取締役)・・・マッキンゼー・アンド・カンパニー出身
  • 楠 雄治(楽天証券株式会社)・・・A.T. カーニー株式会社出身
  • 西浦裕二(アリックスパートナーズ副会長)・・・株式会社ローランド・ベルガー出身

経営コンサルタントとしてのキャリアを積むもよし、転身して企業経営者になるもよし、多くの可能性を秘めた業界と言えるでしょう。

2. スキル・キャリアアップが目指せる

コンサルティング業界は、スキル・キャリアアップを目指すことができます。

コンサルタントは社内外の優秀な人材と一緒に仕事するため、成長する機会が多い職種です。自分自身で企業が悩む課題の解決策を考えたりと、スキルアップすることができます。また、成果主義を採用している企業が多いため、評価次第では若手でも上位の役職につくことも可能です。 

一方、コンサルタントのスキルや経験は、他の業界からも重宝されるため、転職には困りません。例えば、転職先として総合商社や投資銀行、スタートアップ企業など、スキルを活かして実際に転職されている方も多数います。

3. 様々な業界の人に出会える

コンサルティング業界のクライアントは、企業の経営層がほとんどです。

コンサルタントは複数の案件を担当することから、色々な業界の人に出会えます。様々な業界の人と関わることで物事を多角的に捉えることでき、他では味わうことのできない経験ができるのも魅力のひとつです。

4. 高収入を得られる

コンサルタント業界の年収は、業種別で比較しても高いとされています。転職求人サイトのdodaが発表した2020年の「職種分類別の平均年収ランキング」では、コンサルタントの平均年収は601万円でした。

スクロールできます
職種分類平均年収
全体男性女性
専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)601万円638万円509万円
企画/管理系516万円570万円437万円
技術系(電気/電子/機械)461万円471万円368万円
技術系(IT/通信)452万円469万円395万円
営業系442万円468万円378万円
技術系(建築/土木)428万円441万円364万円
金融系専門職426万円584万円358万円
技術系(メディカル/化学/食品)411万円444万円370万円
クリエイティブ系381万円422万円348万円
事務/アシスタント系332万円391万円317万円
販売/サービス系329万円358万円298万円
引用元:doda 「職種分類別の平均年収ランキング」
https://doda.jp/guide/heikin/syokusyu/2020/

コンサルティング業界は成果主義のため、20代からでも年収1,000万円の可能性も十分あります。また、インセンティブ制度(歩合制)が導入されている企業も多いため、より高い年収も目指せるでしょう。

日系企業平均年収のベスト5は以下の通りです。

順位企業名平均年収
1位フロンティア・マネジメント株式会社1,257万円
2位株式会社野村総合研究所1,232万円
3位株式会社シグマクシス・ホールディングス1,168万円
4位株式会社ベイカレント・コンサルティング1,106万円
5位株式会社三菱総合研究所1,024万円
引用元:各社有価証券報告書

外資系企業平均年収のベスト5は以下の通りです。

順位企業名平均年収
1位ボストン・コンサルティング・グループ合同会社1,483万円
2位A.T.カーニー株式会社1,388万円
3位株式会社ローランド・ベルガー1,283万円
4位マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社1,245万円
5位株式会社KPMG FAS1,243万円
引用元:openwork 年収・給与制度

日系企業の年収は外資系には劣りますが、どの企業も1,000万円を上回っています。

5. グローバルな環境で働ける

海外の案件を担当すると、海外勤務や海外駐在といったグローバルな環境でワールドワイドに働くことができます。色々な国の人とコミュニケーションを取りながら、共通の目標に向かって一緒に働くことは貴重な経験になるでしょう。

特に海外進出の支援業務を行っているコンサルタントであれば、よりグローバルな環境で働くことが可能です。 

海外進出の豊富なコンサルティング企業

  • 独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)
  • 株式会社インフォキュービック・ジャパン
  • パーソルキャリア株式会社
  • トレーディネート株式会社

現地のビジネス環境や経済状況に精通している企業も多く、海外で働くには頼りになります。

コンサルタントの役職と仕事内容

コンサルタントの役職と仕事内容は以下の通りです。

役職役割・仕事内容
パートナーコンサルタントファームの最上位職
ダイレクター・プリンシパルパートナーと同等の役職、プロジェクトの遂行業務
シニアマネージャープロジェクトの指揮、予算管理、顧客リレーションシップ及び売上の責任者
マネージャープロジェクトの指揮、予算管理
シニアコンサルタントプロジェクトの管理、システム開発などの実務的業務
コンサルタント作業責任者としてアナリストの管理、情報収集・分析
アナリスト作業担当者、リサーチや資料作成
※役職の高い順に掲示

各役職ごとの役割・仕事内容を詳細を確認しましょう。

パートナー

パートナーとは、コンサルティングファームの共同経営者で、キャリアパスの最上位職という位置づけです。社内的には経営判断、社外的にはクライアントに対して問題解決策の提案と、社内外両面への対応が役割になります。 

クライアントの案件の成否は、パートナーの手腕に掛かっているといっても過言ではありません。パートナーになると責任は増大しますが、その対価としての報酬は3,000万円を超えることも珍しくありません。

ダイレクター・プリンシパル

ダイレクター・プリンシパルはパートナーと同じく共同経営者であり、クライアントへの交渉を行う責任者です。コンサルティング会社によっては、パートナーと同列に扱うこともあれば、パートナーの1つ下の役職として扱うこともあります。

主な仕事内容は、プロジェクトの受注や経営に関する意思決定を行うため、最も重要なポジションのひとつです。また、会社のブランドイメージや経営方針から人事採用まで、担当する役割は多岐にわたります。

シニアマネージャー

シニアマネージャーは、マネージャーの上級職です。求められる役割は、プロジェクトの指揮や予算管理、顧客リレーションシップになります。複数の案件を同時進行でこなしながら、部下の仕事の進捗管理を行いつつ、役員との折衝も行う多忙な役職です。

もう1つの役割は、部下の育成です。チーム自体の実力の底上げには各メンバーのスキルアップは欠かせません。ただ、人材育成は非常に難しく、限られた時間や世代間の意識の格差にも気をつけながら行う必要があります。

マネージャー

マネージャーは、プロジェクトの管理者として、進捗管理や予算管理を担う役職です。

一般企業で言えば中間管理職(課長職)にあたり、自らの部門のマネジメントを行いつつ、上司との折衝も行う難しいポジションになります。マネージャーに昇進したあたりから年収が高くなる傾向があり、1,000万円がひとつの目標値です。

時にはチームリーダーとして、コンサルタントやアナリストのまとめ役としての役割も求められることもあります。

シニアコンサルタント

一定の成果を上げると、コンサルタントの上位職であるシニアコンサルタントに昇格します。シニアコンサルタントは、ひとつのプロジェクトのチームリーダーとして、クライアントからヒアリングで課題を抽出し、問題解決を担う実務担当者です。

ただ業務内容自体は、企業の経営課題を解決できるよう戦略を立案・提言するなどコンサルタントとほとんど同じですが、キャリアによって呼び方が変わるので覚えておきましょう。

コンサルタント

コンサルタントとは、プロジェクトの実務作業の大半を担当します。仕事内容はクライアントから問題や課題を抽出し、仮説を立てながら戦略の提案・実行を担うことです。

また、アナリストへの指示や一部のマネジメント業務は、職務経験の浅い若手コンサルタントに任せられるケースがあります。

アナリスト

コンサルタントが情報収集したデータを分析、資料作成を担うのがアナリストの役目です。

アナリストは、コンサルティングファーム入社後の最初の役職としてスタートします。アナリストとしての業務をこなすことで、客観的データ分析力が向上し、的確な予測が可能になります。

コンサルタントになるには数年の経験を経て、実力を伸ばすことが大切です。

コンサルティングプロジェクトの流れ

コンサルティングプロジェクトの流れは以下の通りです。

  1. プレゼンテーション
  2. 案件受注
  3. キックオフ・ミーティング
  4. インタビュー・仮説
  5. 課題解決方法の決定 
  6. 提案・実行支援

各工程ごとの詳細を確認しましょう。

1. プレゼンテーション

クライアントが抱えている企業の問題や課題をヒアリングし、解決に向けたプロジェクト提案書を作成後、クライアントへプレゼンテーションを実施します。新規案件の場合は、複数のコンサルティングファームとのコンペが行われることが多いです。

プレゼン内容

  • 自社の挨拶・紹介
  • クライアントの問題や課題の概要
  • 問題解決の方法とアクションプランの提示
  • 問題解決後の見込み成果
  • 同じような事案のケーススタディ
  • プロジェクト完了までのスケジュール
  • コンサルティング料などの契約情報

プレゼンで自社が選ばれなければ案件を受注できませんので、重要な工程になります。

2. 案件受注

無事に提案が採用されたらプロジェクトを受注(契約)します。コンサルティングファーム側は、プロジェクトの問題解決に最適なメンバーを選出し、スケジュールを確保しましょう。

また、クライアント側にもプロジェクトメンバーの選出とスケジュールの確保を要請します。

3. キックオフ・ミーティング

クライアント側・コンサル側のプロジェクト関係者が一同に会し、キックオフ・ミーティングを行います。プロジェクトの概要説明やスケジュールの確認など、大枠の説明を実施するのが目的です。

キックオフ・ミーティングの目的

  • 関係者の顔合わせ
  • プロジェクト概要のすり合わせ(目的とゴールの確認)
  • 合意形成(異議がないか確認)
  • スケジュールの確認
  • モチベーションを高める

キックオフ・ミーティングは、プロジェクトを成功させるための最初の一歩です。そのため、コンサルタント業界で働くことになった場合は、これから始めるプロジェクトの目的や意義を理解したうえで参加するようにしましょう。

4. インタビュー・仮説

問題や課題の解決に向けてクライアント側の関係者にインタビューを行い、現状調査・分析・データ収集を行います。その結果から、問題解決への仮説を洗い出し、クライアントと検証・議論を繰り返すことで仮説の精度を高めます。

仮説の立て方を誤ると、時間や費用を無駄にし、プロジェクトが失敗する原因になるため注意が必要です。

5. 課題解決方法の決定

問題や課題の原因分析が終われば、収集した情報やデータを軸に解決方法(具体的なアクションプラン)を決めていきます。できるだけ多くの解決策を提示しながら、メンバーと共に評価・絞り込みを繰り返し、最良の解決方法を選択することが重要です。

解決策の評価・絞り込みの注意点

  • 問題解決に直結するか
  • 必要なリソースの確保できるか
  • 費用対効果
  • 全社的な取り組みになっているか

限られた人材・資源を有効活用するためにも、上記の解決策の評価・絞り込みの注意点は重要な工程になります。

6. 提案・実行支援

コンサルティングプロジェクトの最終段階では、導き出された結論をクライアントの経営層へ報告し終了です。また、クライアントによっては解決策の実行支援を希望されるケースもあり、効果測定や定着化までのサポートを継続して行うこともあります。

クライアントからの要望に答え、提案から解決までを幅広く対応することが、コンサルティングプロジェクトの一連の流れです。

コンサルタントに向いている人の特徴

どんな人がコンサルタントに向いているのか、特徴は以下の通りです。

  • 人と関わるのが好きな人
  • 論理的思考力がある人
  • コミュニケーション能力がある人

自分に当てはまれば、コンサルタントに向いていると言えます。

人と関わるのが好きな人

コンサルタントは、人と関わるのが好きな人ほど向いていると言えます。なぜなら、クライアントが抱える悩みを引き出し、寄り添いながら解決策を導き出す必要があるからです。

クライアントのニーズを理解できれば、良好なパートナーシップを構築することができ、長期的な契約につながる可能性も増します。そもそも人と関わることが苦手であれば、人を相手にしているコンサルタントの仕事は向いていないでしょう。

論理的思考力がある人

問題や課題を解決に導くには、論理的思考力が必要になります。因果関係を順序だてて整理し、問題解決への道筋を構築できなければ、的確な答えを導き出すのは難しいです。

論理的思考力の高い人の特徴

  • 根拠と理由が明確(説得力がある)
  • 話がわかりやすい(聞き手の立場になって考えられる)
  • 事実(主観的)と感想(客観的)を使い分けできる
  • 常に冷静(感情のコントロールがうまい)

上記のような沈着冷静で物事を俯瞰で捉えることができれば、論理的思考があると言えます。

コミュニケーション能力がある人

コミュニケーション能力がある人は、コンサルタントに向いていると言えます。理由としては、コンサルタントはコミュニケーションをベースにした仕事だからです。 

相手の話を聞き、問題を洗い出し、答えを出すには最も必要なスキルになります。また、コミュニケーション能力は「論理的思考力」と密接に関わっており、論理が破綻していればただの自己主張になるため、注意が必要です。

コミュニケーション能力が高い人の特徴

  • 人の話に傾聴できる(深く聞く)
  • 順序立てて会話できる(論理的思考力が高い)
  • コミュニケーションコストが掛からない(人の時間を無駄にしない)
  • 人によって態度を変えない(多様性を受け入れる)
  • 表情やジェスチャーが豊か(受け入れられやすい)

コンサルタント業界で働く場合は、上記を意識しながらクライアントと会話してみましょう。

未経験者必見!コンサルタント業界の選考対策

コンサルタントになるには、どのような点に気をつければいいのかを見ていきましょう。

  • インターン対策
  • ES対策
  • Webテスト・筆記試験対策
  • グループディスカッション(GD)対策
  • 面接対策

上記の選考対策を知ることで、採用への道が開けます。

インターン対策

コンサルティング企業では、インターンを経験しないと採用されないケースがあるため、インターン対策が重要になります。

インターン対策

  • 企業研究

事業形態や仕事内容を事前に理解するためには、日頃からホームページのニュースリリースなどを確認する。

  • ビジネスマナーの再確認

最低限の身だしなみや当日の持ち物を事前に確認する。

企業がインターンを行うのは、求める人材をより確実に採用することを目的としています。そのため、常に見られていることを意識することが大切です。

ES対策

コンサルティング企業の採用担当者は、多くのES(エントリーシート)を確認するため、読みやすく・目にとまる文章を書く必要があります。なぜなら、企業にとってESが最初の選考になるためです。

具体的に次のようなES対策を行いましょう。

ES対策

  • 入社したら何がしたいのか明確に伝える
  • 自分の優位性を伝える(他との差別化)
  • これまでの実績を具体的に伝える

入社後も必要になるであろう知識や経験をアピールし、ES選考で落とされないように対策してください。

Webテスト・筆記試験対策

Webテスト・筆記試験、どちらもコンサルティング企業が採用している選考過程です。ただし、Webテスト・筆記試験の合格ボーダーラインは公表されていないため、各企業ごとの対策が必要になります。

<有名コンサルティングファームのテスト形式>

企業名テスト形式
ボストン・コンサルティング・グループ合同会社SPI、自社ゲームテスト
A.T.カーニー株式会社Versant、推理系試験
アクセンチュア玉手箱
マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社オンラインゲームテスト
ペイン・アンド・カンパニーGAB
KPMGSPI
株式会社野村総合研究所SPI
株式会社船井総合研究所玉手箱
株式会社ベイカレント・コンサルティング玉手箱
株式会社三菱総合研究所SPI
※年度によりテスト形式は変更になる可能性があります。

複数の形式があるため、自分が受験する企業のテスト形式は、事前に確認しましょう。

グループディスカッション(GD)対策

グループディスカッション対策で重要なのは、大まかな流れの把握と採用担当者が見ているポイントを理解することです。

グループディスカッションの大まかな流れ

  1. テーマが出題される
  2. 役割決め
  3. 議論する
  4. 結論を出す
  5. 結論の発表

どの企業も同じような流れになっており、約30分から60分程度の時間で結論を導き出します。また、具体的な基準は公開されていませんが、採用担当者が見ているポイントは以下の通りです。

採用担当者が見ているポイント

  • 論理的思考で考えられているか
  • 現実的な判断ができているか
  • 積極的にGDに参加しているか
  • チームワークを意識しているか

採用担当者によっては基準は違いますが、事前にポイントを意識して挑むだけで、格段にグループディスカッションを通過する可能性は高まります。

面接対策

採用担当者が面接でよく聞く質問と、見ているポイントを事前に把握しておけば、本採用へ近づくことができます。

面接官のよくする質問

  • 自己紹介
  • 学生時代の活動(ゼミや部活の実績)
  • コンサルタントになりたい理由
  • 弊社を受験した理由
  • 強みと弱み
  • 将来なりたい姿

上記の事前に質問に対する答えを準備しておけば、焦ることなくスムーズに面接を進めることが可能です。

なお、転職・求人サイトのdoda調べでは、面接官が最初に見るべきポイントはどの職種でも「第一印象」が一位になりました。面接以前の選考で経歴や資格などは、把握されているためです。

また、回答が簡潔かどうかも面接官が見ているポイントになります。結論ファーストで、できるだけ短く要点をまとめて話すようにしましょう。限られた時間で結果を残すためにも、無駄に長く話す必要はありません。

さらに面接の最後には「逆質問」があるか聞かれるので、必ず質問しましょう。質問内容は、企業に就職することに前向きだと印象づけるような質問が良いです。ただ、給与や残業時間など、金銭面や待遇面についての質問は避けましょう。

まとめ

コンサルティング業界は、戦略・IT・人事など多くの領域にまたがって仕事をすることができます。求められるレベルが高いため大変な業務ですが、その見返りは大きいです。

平均年収で見た場合、外資系・日系どちらも1,000万円を超えます。成果報酬型を採用している企業が多く、年齢にかかわらず能力に見合った評価がされるため、誰にでもチャンスがある業界と言えるでしょう。

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