コンサルティングファームで採用しているワンプール制とは?メリット・デメリットを徹底解説!

ワンプール制は、コンサルティング・ファームにありがちな業種別組織ではなく、コンサルタントが500人いれば、500人が同じ部署に所属するシステムです。他業種と連携でき、特定の部門に詳しくなることがメリットと言えます。

また、ワンプール制のコンサル企業へ入社する際に持っていると有利な資格もあるため、コンサル業者への入社を考えている方は資格の取得も検討しましょう。

そこで、当記事ではワンプール制のメリットやデメリット、ワンプール制のベンチャーコンサル企業、転職や就職に有利になる資格を紹介します。

※本記事に記載されている企業や求人に関する情報などは2023年時点のものです。

目次

ワンプール制とは?

ワンプール制とは、コンサルタントが全員同じ部署に配属されるシステムです。

近年、ワンプール制のコンサル企業は増えていますが、ここではベイカレント・コンサルティングを例に挙げて紹介します。

ベイカレント・コンサルティングの基本情報

ベイカレント・コンサルティングの基本情報は、次の通りです。

名称株式会社ベイカレント・コンサルティング
創業1998年3月25日
所在地〒105-6309
東京都港区虎ノ門1丁目23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー9階
電話番号03-5501-0151
売上高
761億円(2023年2月期)
従業員
3,692名(2023年4月時点)
公式サイトhttps://www.baycurrent.co.jp/

ベイカレント・コンサルティングは、デジタル・ストラテジー・テクノロジー・オペレーション・サステナビリティで、業務を展開している企業です。システム制作と実行までをワンストップソリューションで提供しています。

ベイカレント・コンサルティングがワンプール制を導入する理由2つ

なぜベイカレント・コンサルティングがワンプール制を導入しているのか、主な理由を2つ紹介します。

コンサルタントの専門性を強化するため

全員同じ部署に配属される理由は、専門性が高いコンサルタントを育てるためです。

「専門性を高めたいのであれば、業種や職種によって部署を分けてキャリアを積んだ方がよいのでは」とイメージする方も多いのではないでしょうか。例えば、日本人が海外で働くと日本への理解が深まるように、さまざまな業種や職種を知ることで業界ごとの違いや、特性をより理解することが可能です。そのため、ITやマーケティングなど幅広い知識を得ることによって、より客観的な視点を持つことができるようになるでしょう。

知識の豊富さは、特定の専門性を極めるときに役立つと考え、ワンプール制を採用しているのです。

クライアントの課題解決に役立ちやすいため

ワンプール制では、様々な業界のコンサルタントが同じ部署にいると、他業界とのコンサルタントとの連携も取りやすくなるため、課題解決案が生まれやすいです。このことから、ベイカレントではワンループ制を採用しています。

近年、業種を問わず企業間のコラボレーションが増えており、クライアント企業が従来の枠組みにとらわれない事業展開を求めるケースも少なくありません。

ワンプール制のメリット4つ

ワンプール制で働くことには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

働くなかで実感しやすいメリットを4つ紹介します。

①部門に特化した専門知識が身に付く

ワンプール制で働くことで、部門に特化した専門知識が身に付きます。

クライアントの課題を解決するためには、狭い分野の知識だけではなく、ITなど幅広い知識を身につけ、専門性を高めていくことが重要です。「特定の専門性を身に付けたい」と考えたとき、各業種に精通していればスムーズに専門知識を身に付けられるでしょう。

②様々な案件の経験ができる

ワンプール制とは、全員が同じ部署に所属し、キャリアを積んでいくことです。そのため、複数の分野のプロジェクトに携われます。

よって、さまざまな案件の経験ができるでしょう。

③クライアントの課題解決に役立つ

コンサルタント業界では、様々な業界の課題解決に取り組めるため、新たな発見があるほか、後述する「他業界のコンサルタントとの連携」により他業界の知識を身に付けることにもつながります。そのため、クライアントの課題解決に役立つのです。

またコンサルタント業界では、クライアントから業界の垣根を越えた介入を求められる傾向にあり、ワンプール制の需要が高いこともメリットのひとつと言えるでしょう。

④他業界のコンサルタントと連携できる

コンサルタントはクライアントから受ける相談・課題を解決するために、業界を問わず客観的な分析をしなければなりません。他業界のコンサルタントと力を合わせることで、質の高いサポートを提供することができるのです。

ワンプール制の注意点2つ

ワンプール制では、ひとつの業界に留まることはないため、専門性を高めたい分野が決まっている方にとってはデメリットだと感じることがあるでしょう。ほかにも、ワンプール制のデメリット、注意点を2つ紹介します。

①プロジェクトが変わるたびにメンバー・上司も変わる

ワンプール制では、アナリストからパートナーまで全員同じ部署に所属しています。そのため、基本的に同じ上司、同僚と一緒に同じ課題に取り組むことはありません。

同僚との関係性を重視する方にとっては、デメリットだと感じることがあるでしょう。

②今ある案件をする必要がある

担当する案件は、営業が獲得した案件の中から決定することが特徴です。

戦略案件を探していても、別の案件しかなければ、その案件に取り組まなければなりません。実際に、コンサル企業の口コミでも「アサインが思い通りに行われていない」という指摘が多く見受けられます。

なお、若手でも1人でプロジェクトに参加することがあるため、予め覚えておくといいでしょう。

ワンプール制のベンチャーコンサル一覧

ワンプール制を導入しているベンチャー・コンサルのなかで、魅力や特徴がある企業を紹介します。

どのような方法でクライアントの課題解決を行っているか、コンサルタントが働きやすい環境を整えているのかをチェックしてみましょう。

ライズ・コンサルティング・グループ

ライズ・コンサルティング・グループでは、業種・業態・ソリューションで分けられた部門はなく、どのプロジェクトにも参画することが可能です。また、流通・サービス、通信IT、広告関連の案件が多い傾向があり、クライアントの売上規模も各業界のリーディングカンパニーからスタートアップまで多岐にわたります。

ライズ・コンサルティング・グループは大手コンサルティングファームで、様々な経験を積んだプロフェッショナルが在籍していることが特徴です。

求める人物像として、次のような方が挙げられます。

  • 「日本を元気にし、次の未来を創る」というミッションに共感できる
  • ベンチャースピリットを持ち、農場・組織の成長をサポートしたい方
  • 主体的に業務改善を行いたい方

ライズ・コンサルティング・グループでは、社員の能力を最大限に引き出し、成長させることを大切にしています。そのため、社員のキャリアパスやそれに必要なスキル・経験を明確にし、その実現に向けて会社全体でサポートする「RISE COMPASS」という制度を設けていることも魅力です。なお、プロジェクトをアサインする前には、経営陣との面談の機会を設け、スキルや経験、志向などを確認しています。

ほかにも、ライズ・コンサルティング・グループは、独自のコンサルティング手法で顧客との信頼関係を築き、コンサルタントの稼働率が高い状態を維持していることが特徴です。独自のスキームで、競争優位性を保っています。

高い顧客満足度、働く方のワークライフバランス、高い報酬水準を維持するライズ・コンサルティング・グループは、コンサルティング業界において新しい働き方を推進しているといえるでしょう。

ビジョン・コンサルティング

ビジョン・コンサルティングは、次の2つの事業に特化したコンサルティング会社です。

  • 戦略やIT、業務をメインとするコンサルティング事業
  • 新規事業開発とシステムインテグレーション・をメインとするシステム・事業開発事業

2014年2月に設立されたベンチャー企業で、本社はロサンゼルス、シンガポールにも支社を持ち、急成長しています。

大手コンサルティングファームでは、社内のプロセスや経営方針を決めるのに、上司や人事への説明や根回しが必要になることが多く、時間と労力がかかります。一方、ビジョン・コンサルティングは現場の社員がある程度の裁量権を持ち、積極的かつスピーディーに物事を進めることが可能です。そのため、他のコンサルティングファームにはない、迅速な対応を持って事業を推進できます。

さらに、ビジョン・コンサルティングの特徴として、残業を認めない風土が浸透していることが挙げられます。そのため、多くの社員が効率的に働くことで、平均残業時間は約16時間と、コンサルティング業界では前例のないワークライフバランスを実現していることが魅力です。社員が健康で、高いモチベーションを持って仕事に取り組んでいることも、企業の成長に影響しているといえるでしょう。

なお、ビジョン・コンサルティングでは、社員に対して以下の3つの評価制度を採用しています。

  • 稼働率や売上高(利益率)などの定量的な評価
  • コンサルタントの能力を6つのカテゴリー(問題解決力、コミュニケーション力など)で定性的に評価
  • 本人、上司、人事、クライアントの意見を反映した定性的な評価

3つの要素を総合的に評価し、社員一人ひとりの評価を決定する制度を採用しています。制度では「本当に結果を出した社員」「能力のある社員」が評価され、昇格していく仕組みです。成績の良い社員や優秀な社員が評価され、活躍できる環境を作ってくれるため、多くの社員がやりがいを感じやすく、モチベーションも維持しやすいでしょう。

ノースサンド

ノースサンドは、新規事業企画からIT戦略立案、ビジネスコンサルティング事業などワンストップサービスを提供しているコンサルティングファームです。

ノースサンドのITコンサルティング事業では、ITを活用した様々な技術を組み合わせた最適なサービスで、コストを抑えながら、ニーズに合った課題解決を実現します。

ビジネスコンサルティングは、持続的な成長を生み出す業務改革を行う事業です。潜在的な違和感を掘り起こし、一つひとつ丁寧に改善します。

なお、ノースサンドでは「コンサルタント=評論家」というイメージを変えるために、コンサルティングだけではなく世の中で必要とされるサービスや商品を考え、実際に商品化しています。新卒者の可能性を狭めることなく、幅広い業界・テーマへの挑戦を後押ししている点は、転職・就職希望者から注目される理由のひとつでしょう。

PwC Japanグループやアクセンチュア株式会社などの大手コンサルティングファームをはじめ、システムインテグレーターや事業会社出身者など様々なバックグラウンドを持つ社員が在籍しています。働きやすく快適な業務環境が整えられているため「働きがいのある会社」に5年連続選出されているのが特徴です。

さらに、様々な社内業務の役割を担う社員を公募し、社員の自主性やチャレンジ精神を尊重する「クエスト制度」というユニークな制度も魅力と言えます。

  • 社内制度設計・開発
  • 新卒社員研修の実施
  • 社内研修の資料を作成

数分で募集が殺到し、すぐに締め切るほど大人気の制度となっています。 コンサルティングファームに限らず、一般企業では、自社の経営やシステム設計に携わることはほぼ不可能といわれています。しかし、ノースサンドではクエスト制度を活用し、社員が会社を創れる環境を整えているのです。

また、社員や社員の家族も会社の財産として考えており、福利厚生などの制度にも導入されています。

  • 月1回の全社員ミーティング
  • 勤続年数ごとのボーナス休暇
  • ランドセルプレゼント

社員一人ひとりが仕事を頑張れる理由には「家族の支えがある」と考え、社員の家族にもノースサンドを好きになってもらえる制度を多数導入しています。

Dirbato

Dirbatoは、2018年10月に設立された会社です。社名のDirbatoは「Digital 」と音楽のスピード記号「tempo rubato(自由)」を組み合わせて造られました。「演奏者が自分の気持ちのままに自由に演奏する」という意味から、「新しいテクノロジーを自由に活用し、新しい世界を創造する」という意味も込められています。

Dirbatoは、日本の技術者の価値を高める「日本のインキュベーションファーム」を目指し、コア事業である技術コンサルティング事業と、新規事業であるインキュベーション事業の2つの事業を展開しています。

Dirbatoのコアターゲットは、デジタルコンサルティング分野です。デジタルコンサルティング分野の市場は大きく拡大しており、今後の成長も期待されます。Dirbatoは創業以来、分野に完全に特化し、専門人材の獲得・育成によって質の高いサービスを提供してきました。さらに、コンサルタントとして活躍しながら、独立起業も可能な独自のキャリアパスがあります。

一般的なコンサルティングファームでは、100%の時間をプロジェクトに参加することに費やしますが、Dirbatoでは50%をコンサルティング事業に、50%を新規事業にチャレンジするための時間に使うことが可能です。コンサルティング事業では自分の専門性やスキルを高めることができ、新規事業ではゼロベースで新規事業を企画・開発し、事業拡大にチャレンジできます。

 事業が黒字化すればグループ会社となり、会社のCxOとして経営に携わることも夢ではありません。

また、社内では定期的にビジネスコンペを開催しており、部署を問わず新規事業の企画・提案が可能です。経営陣を含む先輩メンバーがメンターとなり、ビジネスモデルのビジョン、事業規模の知識などをレクチャーします。

Regrit Partners

Regrit Partnersは、2017年10月に設立されてから5年で売上30億円を達成し、成長率が年平均で70%と今急成長中のコンサルティングファームです。「CxO Firm」という理念を掲げており、1000名ものCxO輩出を目指しています。

大手コンサルティング会社では「○○業界×○○サービスに特化する」というキャリアの選択肢しかありません。しかしRegrit Partnersでは、キャリアの幅を広げたり、深めたりできます。また、組織として行うコンサルティングの2つの特徴は、次のとおりです。

  • イシュー・ドリブン(DXは特定の製品やソリューションに基づかない)
  • スコープレス(改革の実現に必要なことは全て行う)

真のコンサルティング・バリューの(成果をクライアントに定着させ、能力を創造し、自立した経営を可能にする)総合ファームとして、さまざまな業種にあらゆるサービスを提供しています。

なお、Regrit Partnersはワンプール組織として、自由度の高いキャリア形成だけではなく、スペシャリスト志向に対応したプラクティスシステム(専門領域)を提供することが特徴です。主なサービス例として、次のようなものが挙げられます。

  • 経営戦略立案支援
  • マーケティング戦略立案支援
  • 新規事業立ち上げ支援
  • IT戦略立案支援
  • M&A支援

設立以来、大手事業会社との直接取引を中心に「デジタルトランスフォーメーション」に関わる業務プロセス改革・定着化支援をフロントからバックまで提供してきました。さらに、AI/RPAなどの先端技術を活用したIT導入コンサルティングを行い、改革を支援しています。

ストラテジーテックコンサルティング

ストラテジーテックコンサルティング株式会社は、次の2つの領域に特化した2019年11月設立のベンチャーコンサルティング会社です。

  • 戦略領域(新規事業、コーポレートガバナンス、M&A、PMI)
  • デジタル領域(データ活用、5G、AI、サイバーセキュリティ)

コンサルティング事業だけではなく、自社開発のDX人材紹介プラットフォーム(ContactEARTH matching)や、フリーランスコンサルタント向けの案件紹介エージェントサービスなど、幅広い事業を展開しています。日系大手コンサルティングファーム出身者が立ち上げたコンサルティング会社であり、社員の多くがコンサルタント出身です。そのため、クライアントとの接点やノウハウを持っているため、営業スキルが高いといえます。実際に、経営陣が案件を獲得するケースがあり、クライアントからは「室が高い提案ができるベンチャー・コンサルタント企業」と好評です。

ストラテジーテックコンサルティングは現場の社員が迅速に判断し、方針を決めていく姿が見えます。少数精鋭で、業務スピードは他社よりも速く、提案活動やクライアントへの納品に大きく貢献しているのです。

また、ストラテジーテックコンサルティングはその名の通り、戦略プロジェクトとデジタルプロジェクト(テクノロジーを含む)に重きを置いています。創業メンバーだけではなく、現メンバーも戦略プロジェクトやデジタルプロジェクトの経験者が多く、メンバーの能力を最大限に活かしたコンサルティングサービスを展開していることも特徴です。

加えて、戦略やデジタルサービスだけに特化するのではなく、必要に応じて「戦略とデジタル」を組み合わせたコンサルティングサービスを提供できることも強みと言えます。

コンサル未経験必見!コンサルティングファームに転職するための選考対策

コンサルタントとして転職する際に必要な選考対策として、情報収集、志望動機の検討、面接対策の3つがあります。特に重要な点は、論理的思考力とコミュニケーション能力を重視することです。

ここからは、志望動機や書類作成、面接時のポイント、選考対策を紹介します。

①情報収集

コンサルティングファームの面接では、志望動機だけではなく、志望に至った背景も重要です。

企業のコンサルタントに対するニーズが高まるにつれ、クライアントの幅も広がり、対応するために複数のコンサルティングファームが存在しています。収集した情報をもとに「なぜその企業を志望するのか」をスムーズに回答できるようにしましょう。情報を集める方法に、コンサルティング業界そのものやコンサルティングファームの種類、職種などを紹介しているサイトの利用が挙げられます。様々な媒体を利用して、コンサルティング業界について詳しく調べましょう。調べたうえで、企業のホームページや関連ページなどから、コンサルティング業界における企業の立ち位置を明確にリサーチしておきます。

さらに、説明会やセミナーに参加する、最新の情報を持って転職エージェントに相談をする方法も有効です。

②志望動機

コンサルタントとして転職するためには、志望動機も重要です。

志望動機を書くときは、可能な限り掘り下げて、明確で説得力のある理由にしましょう。収集した情報に基づいた理由であれば、より説得力が増します。また、自分が会社に貢献できる理由を経験や資格、スキルに基づいて示すことで、志望動機の独自性と説得力が増します。そのため、活かせる経験を示すことを意識しましょう。

職務経歴書の内容も志望動機書と同様に、これまでの職歴から「貢献できる人材」と判断してもらえるように記載しましょう。

③面接対策

情報収集や応募書類の準備などに加え、面接で想定される質問をすべて書き出し、回答を用意しておくことも効果的です。ただし、予想外の質問をされる可能性も高いため、必ず練習しておきましょう。面接官は友人や知人でも良いですが、コンサルティングファームの転職サポート経験豊富なエージェントを利用するとより効果的な練習ができます。

コンサルティングファームの面接においては、仮説に基づき論理的に結論を出す、明確に質問に答える、いわゆるケース面接が行われることが多いです。特に、コンサルティング未経験者に行われることが多いため、ケース面接の対策をしましょう。

また、逆質問対策も面接対策として有効です。逆質問をする際には、事前に収集した情報を活かす質問を検討し、採用担当者が「一緒に仕事をしたい」と思うような質問を出すことを意識しましょう。

コンサル未経験者が取得しておくといい資格4つ

基本的にコンサルタントになるために必要な資格はありません。しかし、資格を保有していると一定の能力が保証され、転職に有利になったり、実際の業務でクライアントからの信頼が高まったりすることがあるでしょう。

そこで、コンサルタントとして、転職する際に有利な資格を紹介します。コンサルタントとして転職する方はぜひ確認してください。

公認会計士

公認会計士は会計の専門家であり、会計監査を独占業務とする国家資格です。会計・財務・企業経営に関する深く幅広い専門知識を持つため、M&Aや事業再生を手掛けるFASや再生コンサルティング会社から評価されやすいといえます。

なお、資格取得の試験はマークシートの「短答式」と記述の「論文式」の2つになり、どちらとも合格する必要があります。また、試験合格の前後に関わらず、監査等の業務補助に2年以上従事しなければなりません。ただし公認会計士は受験資格がないため、誰もが挑戦しやすい資格と言えます。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業支援法に基づいて登録された国家資格です。内容は、経済学からマーケティング、経営戦略、財務・会計、法務と非常に多岐にわたります。そのため、中小企業の経営コンサルティングを行う企業や、事業承継をメインとしたFASで有利です。

中小企業診断士は試験の勉強を通じて、経営コンサルタントに必要な企業の人材、物、お金、情報に関する幅広い基礎知識を身につけ、論理的思考力を養うのがおすすめといえます。日本企業の多くが中小企業であることから、コンサルタントとして独立開業する可能性も含め、将来的に幅広い可能性がある分野だといえるでしょう。

TOEIC

TOEICは、英語のビジネスコミュニケーション能力を証明する資格です。海外のクライアントやグローバル企業と仕事をする際に重要視されます。

コンサルタントは英語力をアピールできると、案件の幅が広がり、案件にアサインされる可能性があります。

また、コンサルティングファームにもよって異なるものの、多くの場合英語が必須となる案件が存在します。コンサルタントが英語を話せなければ、該当案件にアサインされる可能性は低いでしょう。

さらに、英語での実務経験があると市場評価が上がり、英語が必須の案件を多く持つ他社から引き抜かれることもあります。ただし、英語力のみでコンサルティングファームに入社できるとは限りません。思考力のほか、コンサルタントに求められる基本スキルは身に付けておく必要があります。

MBA(経営学修士号)

MBA(経営学修士号)は代表的なコンサルタント関連資格ですが、戦略コンサルティングの選考においては特に有利と考えられます。厳密には「資格」ではなく「学位」であり、実務家として経営に関する幅広いテーマを体系的・科学的に学ぶものです。

MBA(経営学修士号)を取得するには、2年間のビジネススクール(英米ではビジネススクール、日本では修士課程または専門職学位課程)を修了しなければなりません。海外のビジネススクールでMBAを取得すれば、マネジメントスキルが身につくだけではなく、実践的な活動を通じてビジネス英語を学ぶ機会にも恵まれるでしょう。

なお、MBAを取得したスクールを最終学歴として、履歴書に記載できます。日本でMBAを取得することも可能ですが、転職の際には世界的に有名なビジネススクールで資格を取得した方が高い評価を得られることが一般的です。MBAを取得することで、経営戦略や会計、ファイナンスはもちろん、マーケティングや組織論など幅広い基礎知識が磨かれます。そのため、コンサルタントの第一歩となる基礎力があると評価されるのです。

実際、好条件でコンサルティングファームに転職する方はMBA取得者が多い傾向があります。

まとめ

ワンプール制とは、コンサルタントが全員同じ部署に配属されるシステムです。他業種と連携でき、特定の部門に詳しくなることがメリットですが、デメリットもあります。

コンサルティングファームへの転職と一口に言っても、スキルアップのため、年収アップのため、将来のキャリアを見据えてコンサルティングスタイルで働きたいなど、転職理由は様々です。転職を少しでも躊躇しているのであれば、まずは情報収集することで十分な判断ができるでしょう。Web上でもある程度の情報収集は可能ですが、業界の最新かつ詳細な情報は転職エージェントを利用するのがベストです。

「コンサルタントの経験がないからよい企業を紹介してもらえないだろう」と、転職エージェントの利用を敬遠する方もいるのではないでしょうか。しかし、コンサルタントとして転職する方の多くは、未経験からの転職が多い傾向があります。

コンサルティング業界経験の有無に関わらず相談は可能なため、気軽に転職エージェントを利用してみましょう。

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