株式会社Arinos

中小企業の創業期支援から大企業の変革期の支援まで。幅広い案件を経験することで成長につながる 株式会社Arinos代表 古家由也氏インタビュー

多くの企業が挑戦する新規事業だが、成功率は極めて低い。特に中小企業やスタートアップは、アイデアがあっても資金や人材など多くの課題を抱えている。こうした中、中小企業やスタートアップ向けに事業創生プログラムを手掛けるコンサルティング会社として、注目されるのが株式会社Arinosだ。

代表の古家由也氏は「単に戦略を書いて渡すのではなく、一緒に汗をかくパートナーでありたい。」と語る。自分たちで経験しなければわからないという考えのもと、地方創生など従来のコンサルティング会社の枠にとらわれない事業に取り組むArinos(アリノス)社。今回は事業にかける想いや今後の展望について、古家氏に聞いた。

代表
古家 由也(こげ・ゆうや)

1983年生まれ。大阪府出身。和歌山大学大学院経済学研究科を修了後、2007年アクセンチュアに入社。通信・ハイテク業界の企業に対する業務コンサルティング業に従事。その後2010年に株式会社Arinosを設立。

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チャレンジを目指す人を支援する財団を作りたいと思って起業

株式会社Arinos

──若くして起業されていますが、もともと起業家を目指していたのでしょうか?

もともと起業家を目指していたわけではないんです。家族の事情で若い頃から稼がなければならなかったので、19歳くらいからアイスクリームを売るとか、いろいろやっていましたね。

当時、そういう僕に大阪の中小企業の社長さんたちが投資してくれました。その後応援してくれた方々へ恩返ししようと思ったところ「今後出てくるお前みたいな若者を支援する仕組みを作ってほしい」と言われたんです。

そこで、チャレンジしたくても金銭的・時間的理由でできない人を支援する財団「大阪賞」を作ろうと考えたんです。これを実現するには、お金も成功体験も必要です。そこで起業するしかないと思いました。

それから20歳くらいの時、企業を評価する会社を作りました。学生を100名くらい集めて、企業の社名を伏せてプレゼンしてもらい、学生が評価します。社名を伏せているからバイアスがかからず、本当に学生がいいと思った企業に就職できるというわけです。僕も学生でしたので簡単に集客できましたし、それなりの利益率でやれていました。

──その後アクセンチュアに入社されましたが、コンサルファームを選ばれた理由は何ですか?

僕が当時やっていたことは学生ビジネスに過ぎず、これを超えないと大阪賞は実現できないと思いました。そこで一度しっかりビジネス学んでから起業しようと考えたんです。

特にITリテラシーとプランニングを学ぶべきだと思って、アクセンチュアに入社しました。アクセンチュアには2年半くらいいて、その後25歳でArinosを起業しました。

──Arinosという社名は「アリの巣」からきているのでしょうか?

その通りです。ワークライフバランスという言葉が出た時、働かないことがいいことみたいな風潮が若干あるようにも感じました。もちろん生産性を上げるべきということだと思うんですが。

僕としては、日本経済を盛り上げていくためにも、会社が「アリの巣」となって社会で活躍する人材をどんどん輩出して、日本の社会を元気にするぞという想いで、Arinosという社名にしました。

3つの事業は実はつながっている。企業の成長にあわせ伴走するのが理想

株式会社Arinos

──現在の事業内容を教えていただけますか?

大手向けコンサルと中小企業向けコンサル、それからスタートアップ向けの事業創出プログラムを手掛けています。特に力を入れているのが事業創出ですね。スタートアップやベンチャーの事業立ち上げを支援しています。

ただ事業創出プログラムは、あくまでも入口です。事業を立ち上げた後は、顧問型として引き続きコンサルに入る流れです。新規事業が伸びれば、必ず営業顧問やマーケティング顧問が必要になってきますから。

さらにスタートアップが成長して資金調達できたら、その資金でArinosに発注してもらい、通常のコンサルとして入るイメージです。企業の成長フェーズに応じて形態を変えながら支援するというのが、理想だと考えています。

──御社のミッション「いま、明日を伴につくる」の「伴に」という部分ですね。

まさにその通りです。スタートアップからお客様に寄り添って、一緒に汗をかきながら走るイメージです。

僕自身もベンチャーの新規事業立ち上げを経験して、戦略を書くことはそれほど重要ではないとわかったんですよ。実は今すぐ100万円売り上げないとダメみたいな会社はたくさんあって、いかに100万円を上げるために走れるかが求められている。そんな時、1か月かけて競合調査やるなんて言っていられないですよね。

──現在クライアントはどのくらいいらっしゃいますか?

毎月40件ずつぐらい増えていいて、今は250社くらいです。コンサルタント1人で担当するのは25社くらいですね。ただ、25社はあくまで慣れている人の場合です。初めの方は10社にするとか、そういうコントロールは可能です。

──それだけ多くの新規事業案件を学べるというわけですね。

そうですね。あとスタートアップは新規事業の立ち上げですが、中小企業の場合は事業承継の案件もありますし、今あるサービスのケイパビリティを生かして新規事業を作るという案件もあります。いろいろなタイプの案件が扱えるところは、面白いかなと思いますね。

これほど中小企業やスタートアップの伴走支援をしているコンサルティング会社はないと思います。ですから、ここが差別化になっているかなと思います。

地方の中小企業を元気にしたい。将来は47都道府県に拠点を置くのが目標

株式会社Arinos

──クライアントは首都圏の企業が多いのでしょうか?

今は半分以上が地方企業です。SNSでダイレクトにアプローチしています。実はこの業務、スリランカにいるスタッフが担当しているんですよ。

Arinosでは、スリランカのIT人材を日本企業に紹介する事業もやっていて、スリランカに現地法人を立ち上げました。これはスタートアップを支援する中で、必ず人手不足の問題にぶつかると思ったからです。他の国でも試しましたが、スリランカは勤勉な方が多く、働き方が日本人と似ているところがあるんですよ。現在は、営業活動なども手伝ってもらっています。

──地方企業が多いということは、今後は地方の拠点を増やしていくのでしょうか?

そうですね。やはり地方に拠点がないと、本当の意味で地方企業へのコンサルティングはできないと思っています。今は富山県の高岡市に拠点を作って、地元の銀行さんと一緒に中小企業の支援に取り組んでいます。

他にも、静岡などにも拠点を構える予定です。将来は47都道府県に拠点を作りたいと思っているんですよ。

──農業ビジネスも手掛けているとお聞きしました。これも地方の取り組みの一環ですか? 

その通りです。農業はどの地域にも必ずありますから、農業を収益化できれば地方創生に近づくと考えました。農業だけにこだわっているわけではなく、地方が持つ資源を生かしたいという想いです。

今は静岡県の川根本町というところで会社を立ち上げ、ゆずの栽培に取り組んでいます。僕らのポリシーは「自分たちでやってみなければわからない」ということなんですよ。

自分でやらないと、本当の意味での苦しさとか辛さはわからないじゃないですか。他の地域に行ったときにちゃんとアドバイスするには、自分で経験することが重要。コンサル会社でありながらコンサル会社っぽくないのは、このあたりが理由かもしれません。

僕も、かつて1年かけて一通りの農業をやりました。何が本当にしんどいのかがわかるからこそ、どう改善するかという話ができる。説得力が全く違うと思います。

突然東京の企業が地方に行ってナンバーワンになるのは、当然ながら無理ですよね。ですから地方へ行ったら、その地域で必要なことを自分たちでやりながら、コンサルとしても働く。こういう動き方が重要だと思っています。

新規事業とあわせて、顧問型やプロジェクト型コンサルティングも経験できる

株式会社Arinos

──従業員の方々の職種の比率を伺えますか?

いわゆる大手向けコンサルが20人くらいで中小ベンチャーのコンサルが10人くらい、あと営業部門が10人くらい、バックオフィスが5人と言う感じです。案件はどんどん増えているので、もっと人数を増やしたいと考えています。

──現在社員の方々はどのような働き方をされていますか? 

週に何回以上出社、という決まりはありません。コロナ禍の前から、元々オフィスはいらないと思っていたくらいですから。僕らの場合クライアントに常駐しないケースも多いので、各自が仕事をしやすい場所ですればいいという考えです。

来るべき時に来る、集まるべき時に集まる、というのがいいかなと思っています。ですから全社ミーティングや部門ミーティングなど、みんなで集まる機会は設けています。

──新たに採用した方は、どの事業にアサインされるイメージですか?

事業創出プログラムの伴走支援サービスがあって、そこから顧問型のサービスに移行して、さらにプロジェクト型のサービスに行く。僕らの事業はこういう流れなので、すべてつながっています。ですから、コンサルタントもこれらの事業を行き来できるような形を考えています。

例えば1人でプロジェクト型と事業創出プログラム、50%ずつやるということも可能です。むしろそういう方向にシフトしていきたいと思っているんですよ。新規事業もできるし、顧問型やプロジェクト型なども経験できる。こういうメリットはあると思います。

──古家社長と同じプロジェクトに入る機会はありますか? 

僕自身がプロジェクトに入ることは、今後少なくなると思います。会社を伸ばすため、他社との協業や資金調達をしなければいけないので。

ただ、社員とのコミュニケーションは大事にしています。先日、新卒と2年目の社員全員と1on1ミーティングをやりました。「みんなが本当にやりたいことは何やねん?」というのを僕がもう一度理解して、どんな仕事をしてもらうべきかを考えるためです。こういうことは、今後も続けていくつもりです。

──今後、どのような人材を求めていますか?

僕は「将来何やりたいですか」ということしか聞かないんですよ。将来やりたいことがArinosに来ることによって実現できるか。ここが一番重要だと思っています。やりたいことにつながるのが、モチベーションの源泉になるはずです。

ですから、やりたいことをしっかり持っていてそれを実現してやるぞという方は、すごくマッチしていると思いますね。小規模のプロジェクトは山ほどありますから「面白くないこと、志向に合わないことばっかりやっている」ということはあり得ないと思います。

Arinosは多種多様な案件が来ますから、コンサルタントとして成長する速度はすごく速いはずです。もちろんその分大変ですが。そういうところに面白さを感じていただける方は、ぜひ一緒にやりましょう。

株式会社Arinos 企業情報

社名株式会社Arinos
設立2010年10月1日
代表者古家 由也
本社〒104-0061 東京都中央区銀座8丁目17番5号THE HUB 銀座 OCT 6階
社員数62名(2023年7月1日時点)
サテライトオフィス川根本町オフィス
静岡県榛原郡川根本町奥泉392

大仙市オフィス
秋田県大仙市佐野町2-4
グループ会社株式会社Agrinos(農業法人)
Arinos Lanka Co.(Pvt)Ltd.(スリランカ現地法人)

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