営業・人事・財務の三方面で、企業とともに会社も、自分自身も成長する。株式会社エッジコネクション代表 大村康雄氏インタビュー

Edge Connection 大村康雄氏

営業・人事・財務の3方向で企業の成長を支える、株式会社エッジコネクション。学生時代の起業経験やサラリーマン時代に培ったスキル・ノウハウを活かし、テレアポを主としたコンサルティング事業を展開している。

「テレアポは人そのものが商品」と語るのは、同社代表の大村 康雄氏。同社が成長するまでの苦悩や葛藤、そして正社員登用にこだわりながら事業を拡大させる本心に迫る。

大村 康雄(おおむら・やすお)

慶應義塾大学経済学部経済学科卒業。在学中に有限会社ネクストサービスサプライヤーを創業し、飲食店のコンサルティング事業やクラフトビールの輸入などを行った。大学卒業後は起業した会社を離れ、新卒生としてシティバンク銀行に入社。資産運用のコンサルティングサービスに従事した後、株式会社エッジコネクションを設立した。同社では累計1400社以上支援し、90%以上が売上アップや残業削減に成功。創業前後の企業支援では、80%以上が初年度黒字を達成した。テレマーケティングを軸とした営業支援や、シティバンク時代に培ったノウハウを生かした財務支援、そして「人が商品」という同社の特徴を生かした人事支援サービスの3軸で、クライアント企業の成長を支えている。

目次

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学生時代に友人と起業して試行錯誤を繰り返したことをきっかけに、つながった「今」

——学生時代に起業されていたとのことですが、経緯についてお聞かせいただけますか?

一番のきっかけは、大学在学時に最低資本金制度の撤廃が行われたことです。それまでは、株式会社であれば1,000万円・有限会社であれば300万円以上の貯金がないと会社をつくれませんでした。最低資本金制度の撤廃が行われたことで貯金の壁がなくなったため、友人と始めてみました。

——東京の大学へ行こうと思われたのも、起業したいといった思いからでしょうか?

いえ、高校時代は「とりあえず東京に行く」というのが私の目標だったため、起業は大学時代の軽いノリのようなものでした。最初は5~6人くらいのメンバーで立ち上げたのですが、最終的には今もつながりがあるアメリカ人のブレットと2人だけになりました。

起業したとはいっても学生でしたので、熱量の低い人から辞めていったという印象です。十分にお給料が払える会社というわけでもなかったですし、実際に事業を行っていたのは、大学2年から3年の約2年間くらいでした。

——いろいろな事業をされたとお聞きしました。

紙で集めた伝票をデータ化して分析する飲食店のコンサルティングや、アラスカ出身のブレットのつてでアラスカのクラフトビールを売ろうとしたり、幅広く事業に挑戦しました。

中でもクラフトビールを輸入し、いろいろな企業に電話をして試飲をお願いしたことはすごく印象に残っています。試飲だけならと受けてくれるところも多々ありましたが、賞味期限の都合上なかなか取り扱いにまでは至りませんでした。

——クラフトビール事業以外に、コンサルティング事業もされていたようですね。

コンサルティング事業においては、2店舗を受け持っていました。そのうち1つは自分のバイト先である飲食店。ブレットがオックスフォードのMBAを持っていたこともあり、ブランディングのノウハウを教えてもらえたのが大きかったと思います。もう1店舗受け持っていたところも、バイト先の社長からの紹介から始まりました。どちらも少しはお金をもらえましたが、それだけで食べていけるレベルではありませんでした。

——コンサルティング事業を行ったということは、何か課題を感じていたのでしょうか。

私のバイト先ではデリバリーをしていたのですが、紙の伝票でデータなどを特に取っていなかったためどんなメニューが人気なのか分かりませんでした。また当時はポスティングなども行っていたのですが、デザインが毎回変わるんです。バイトをしていた時から、「こんなにデザインが変わると別の店に思われそうだな」と感じていました。

——特にコンサルティング事業は、現在の御社の事業にも通ずる部分があるのではないでしょうか。

はい。大学を卒業して一時は就職し、楽しく働いてはいたのですが、学生時代の「自分で試行錯誤した経験」があったので、やや物足りなさを感じていたのも事実でした。

2年間のサラリーマン生活を経て、再び起業に挑戦

——大学を卒業されて、まずはシティバンクに入社されたのですね。この会社を選ばれた理由は何でしょうか?

何社か内定はいただいていましたが、性格的に日本企業は合わないだろうという理由で、シティバンクに入社し、2年弱働きました。

——そこでやはりサラリーマンはどこか合わないと感じたということでしょうか。

はい。もう一度起業して自分たちの力でシティバンクの同期4人で、「エッジコネクション」を立ち上げました。

——社名の由来は?

創業メンバーがシティバンクの同期というのもあり、みんな英語ができたので英語のかっこいい社名にしようという経緯でした。ブレット曰く、海外からすると日本の横文字を使っている会社で変な意味になっている会社って結構多いらしいんです。でも「エッジコネクション」なら、海外の人が聞いても変じゃないと言われたので、この社名にしました。

——学生時代一緒に起業されていたブレットさん。現在も一緒に会社を経営されているのでしょうか?

いえ、現在彼はアメリカにいて、アドバイザーのような役割をしています。2007年の創業から2008~9年くらいまでは一緒に事業を行っていましたが、一度海外の仕事が上手く回らなかった時期があり…一旦外資系の仕事を辞めようと判断しました。その際にブレットはアメリカに帰国する決断をして、現在に至ります。

シティバンク時代の経験が事業の糧に

——4名で立ち上げたとのことですが、現在の主力事業となっている電話営業からビジネスを始めたのでしょうか?

はい。初期の頃は営業代行を行い、成功すれば成約金額の30%が報酬 という事業を行っていました。しかしこのやり方では成約しないと報酬は入ってきませんし、成約してもそこから2~3割ほどの報酬でしたので、なかなか苦しかったことを覚えています。

そんな時、ある取引先の方からいただいた一言がきっかけで事業内容を見直し、事業全体の見通しが立つようになりました。

——その一言とは何でしょうか?

シティバンク時代、電話だけで金融取引を完結させる「テレマーケティング部」にいたのですが、そこでは電話で聞いた内容をすべて事細かに入力しながら業務を進めていました。その名残で起業後にテレアポで法人営業をしていた際も細かく電話の内容をメモしていたところ、取引先の方に「このメモだけでも良いデータだから、成約にならなくても電話をするだけで報酬を渡すよ」と言われました。

電話をかけるだけなら…と業務内容を切り替えると、事業の見通しも立つようになりました。

——シティバンク時代の経験が活きたのですね。

はい、テレマーケティングの経験は大いに活きていると感じます。たとえば電話で金融商品を営業する際、「明日必ず株価が上がる」という断定的な言い方はできない。「現在の経済情勢が〇〇となっていますので、お客様が△△のような運用方針をされる場合は××という結果になると想定されます」といったように、客観的事実を述べて意思決定を迫るというやり方がセオリーです。

私はそういったやり方のトークしか知らなかったので、BtoBの営業をする際も「弊社ではこういった商品がある。この商品は、御社での〇〇のような悩みに良いと思うのですがどうですか?」というように、シティバンク時代のトークを転用していました。

——このような営業スタイルは、2007年当時では珍しかったのではないでしょうか?

はい。当時の営業というのは「とりあえず近くにいるので営業しに来ました!」みたいなものが多かったので、自社の特徴とクライアントのニーズをぶつける という私たちの営業スタイルは珍しかったと思います。

このような営業スタイルにすると、アポイントが取りやすいだけではなく、断られる時も真っ当な理由が返ってくるんです。その点も良さだと感じていました。

シティバンク時代の同期4人で立ち上げた同社。会社が大きくなるまでの苦悩

——現在の従業員数と平均年齢は?

55人です。そのうちコールセンターのような位置づけの部署に40人弱の方が在籍しています。

平均年齢は33歳くらいです。

——創業当時は4名からとのことでしたが、どのように組織が大きくなっていったのでしょうか?

紆余曲折ありますが、創業後しばらくして一度20名くらいにぐんと増えたんです。しかし増えたと思ったのも束の間、約8年前、5人ほどまでに社員数が落ち込みました。

そこから綺麗に三角形が大きくなるようなイメージでメンバーが増えていったのは、創業メンバーが自分だけになった時でした。

——創業メンバーなど指示する人が並列になっていると、難しい部分があったのでしょうか。

創業メンバーならではの、「花を持たせる人事」が社員数維持を難しくしていた一因ではないかと感じています。本当は後から入社してきた人のほうが統率力があったとしても、創業メンバーに上の立場を担ってもらわざるを得なかったり。

あとは創業メンバーについて私がなまじ知っているだけに、「今この役職を下すと辞めてしまうな」と思うこともありました。

——シティバンク時代の同期4人で立ち上げた会社だからこそ、会社の成長と創業メンバーとの関係に悩むこともあったのですね。

はい。今はもうそういった人事的判断は会社の成長のためにならないと思っていますが、創業して10年位まではそういった「思いやり人事」が原因で社員数は上がったり下がったりを繰り返していました。

テレアポは「人が商品」。正社員登用にこだわる理由

——事業内容としては、営業支援というものが主となりますか?

はい、テレアポも含んだ営業支援というのが主力事業になります。

テレアポのほかに、研修や資料作成、コンサルティング等を行っています。BtoBの営業にまつわることなら戦略立案の部分からすべて対応しており、業種も問いません。

——クライアントのお客様に何か特徴はありますか?

創業当時は、人手が足りていないベンチャーや中小企業からの依頼ばかりでした。最近では大企業も含め、あらゆる業種や規模の会社から依頼を受けています。

特にテレアポに関する依頼が多いのは、若い世代の方がアポどりをあまりしたがらないというのが主な理由と思われます。

昔は新人の通過儀礼でテレアポみたいな習慣がある企業も多かったのですが、今の時代はそういったことを強制すると辞める人も多いため、テレアポを新人にはさせない企業が多いようです。

——なぜ若い世代の方たちはそんなにテレアポに対して抵抗があるのでしょうか。

原因は何となく分かるのですが、中学生くらいからスマホを持つようになったからだと思います。私たちが小さい頃は家に固定電話があって、友人もしくは知らない人問わず誰かしらから電話がかかってきていました。

でも今の若い世代の方って、スマホ一つで電話をしたり、メッセージも送れますよね。最初から話したい人と話せるというのが当たり前の環境で育っているため、よく知らない人と話すのが想像以上にストレスなんだと思います。

——そうなんですね。ということは、社交性はだんだんと減っているような気もします。

減っていると思います。またそれに似た部分で言うと、X(旧Twitter)が彼らの中では「社会」にだんだんとすり替わっているように感じます。Xで語られていることが、さも世論であるように勘違いしている人が多い気がします。

SNSというのは日本国内問わず世界の様々な人の意見や考えに触れられるので世界が広がっていると思いきや、実は世界も自分の視野も狭まっているというか。そういった背景も鑑みて、今の事業は社会のニーズに合っているものだと思います。

——テレアポを外注化するのか、それともテレアポのノウハウをレクチャーするのかでは、どちらのニーズのほうが高いのでしょうか?

「テレアポを内製化したいのでレクチャーしてください」といった問い合わせ自体は減っている印象です。内製化はあきらめて、外注に切り替える企業が増えているんだと思います。

——平均年齢33歳と比較的若い方が多い御社では、テレアポに不安を持つ若い世代の方にどんなレクチャーを行っているのでしょうか?

トレーニングはかなりみっちり、入社して1カ月間は教えています。テレアポは「人」こそ商品ですので、辞める=会社から重要な機械が一つなくなってしまうようなもの。同じ人にできるだけ長くいてもらうことでノウハウが引き継がれ、会社が成長していく原動力になっていくのだと思います。

——そのほかテレアポ事業を行う中で意識していることはありますか?

テレアポを行う従業員をはじめ、正社員登用にこだわっています。特にテレアポはPDCAを回しやすい業務でもあるため、職歴が上がるほどスキルも上がっていきます。

先ほども挙げたように、テレアポで身に付いたスキルを後輩に引き継ぐことで良い連鎖が生まれますから、長期的に見てコストメリットにもつながると思うんです。

営業・人事・財務の三本柱で、営業支援だけでなく会社の「経営」に携われる

——財務関連サービスと人事関連サービスについても始めているとのことですが、こちらについても教えていただけますか?

財務のほうは、M&Aの仲介やお金の管理、不正が起きないための予防策などをアドバイスしています。こちらもシティバンク時代の経験を活かした業務になります。ただ、こういうサービスってミーティングでの雑談の流れなどで生まれることがすごく多いんですよ。最近はコロナ禍を経てオンラインのミーティングになったので、こういったサービスの件数自体は減っていたりもします。

人事のほうは、人事評価システムの構築や人材紹介免許を持っていますので、営業支援を行う中で営業マンを採用したいという要望があった際に、営業人材を紹介するサービスも行っています。

——今後も新しいビジネスを始める予定はありますか?

今のところはあまり考えていないです。営業・人事・財務の三方向でカバーできれば、クライアントに対して大抵のことはしてあげられるのではないかと思っています。お客様が「〇〇のビジネスを育てたい」と思った際にうちに来ていただければ、営業支援をしながら採用を行い、お金の上手い使い方を教えていく…その3つでお客様がぐるぐると回る形になって成長していくような、そんな効果を発揮していきたいなと考えています。

そのためには、営業・人事・財務という3つのサービスを密に連携させる必要がありますので、この3つの連携をどう強められるかが、向こう数年の課題です。

——ただ営業を支援するのではなくクライアント企業の重要な部分にも携われるのですね。

はい。経営者層の方と経営方針や営業方針を話し合うチャンスは訪れやすいと思います。若手のうちからそのような経営者層の方と話せるのは大きなメリットです。

住む場所を選ばない働き方

——東京・福岡・宮崎の3拠点、それぞれの役割とは?

宮崎(延岡)はコールセンターとしての機能が一番強いと思います。福岡は東京と延岡の間というか、コンサルタントの人材もコールセンターの人材も、どちらも採用できる土地柄です。将来的には、福岡が一番拠点としては大きくなるのかな?と考えています。

——やはりクライアント企業で東京に本社機能のあるケースが多いため、東京ではコンサルティング事業が主なのでしょうか?

いえ、コンサルタント自体は東京だけでなく福岡・延岡にも在籍しています。最近ではオンラインMTGが主となっているため、エリアの垣根はあまり関係ありません。また現在は東京にコールセンターのチーム自体はありませんが、コールセンターの人材として働くことももちろん可能です。

ポイントは、3拠点どこでも同じ仕事ができることです。家族のライフステージに合わせて延岡から福岡に異動するみたいなケースももちろんあります。

——どういう人材が御社に向いていますか?

平たくいうと、「素直な人」です。人が商品のビジネスモデルなので、最初から完璧なことなんて絶対にないんですよ。話し方をもっとゆっくりにしないと信頼してもらえないとか、身だしなみとか…「あなたの〇〇を変えたほうが良い」と言われることは多い職場だと思います。

成長意欲のある方のほうが意外とプライドあるなんて思っているので、自分が変わっていくことを「素直に楽しいと思える人」が一番向いています。「あなたの〇〇を変えたほうが良い」と言われた時に「なんでそんなこと言われないといけないの?」と思うか、自分が変わることを楽しいと思うか、この違いが大きいと思います。

——年齢層はどのくらいの方に来てほしいなどありますか?

25~30歳くらいの方かなと思います。もっと若い方も会社にはいますが、ある程度社会人経験のある方のほうが向いているのではないでしょうか。

——自分自身も成長できる環境にあるということですね。

はい。営業支援から始まり営業・人事・財務の3本柱でクライアント企業を支えることで、クライアントだけでなくひいてはうちの会社で働く本人自身が成長できるような、そんな会社にしていきたいと思っています。

株式会社エッジコネクション 企業情報

会社名株式会社エッジコネクション
所在地東京本社
東京都品川区西五反田1-11-1 AIOS五反田駅前3F
福岡支社
福岡県福岡市中央区天神2-5-28 天神西通りセンタービル5F
インサイドセールスセンター
宮崎県延岡市幸町3-101 延岡駅西口街区ビル2F
代表者名代表取締役社長:大村 康雄
取締役:趙 美紀
海外案件アドバイザー(創業者):ブレット・ユール
執行役員:宇野 有希
執行役員:永友 美和
資本金1,240万円
社員数55名
事業内容1.マーケティングコンサルティング事業
現場の声を営業の最前線から獲得し、それをお客様獲得の戦略決定につなげます。

2.営業コンサルティング事業
営業部の立ち上げや改善、新商品の営業戦略立案を行っております。

3.経営コンサルティング事業
中小ベンチャー企業様向けに特化したコンサルティングを行っております。

4.営業研修事業
営業活動の研修を行っております。

5.人材紹介事業
主に営業職の人材紹介業を行っております。

6.海外企業の日本進出支援事業
海外企業が日本に進出する際の販路開拓などの支援を行っております。

7.M&A仲介事業
当社の営業シナリオ構築ノウハウとコールセンターを活用してM&A案件を創出します。

8.資金調達支援事業
財務状況等からご一緒に最適な資金調達方法を考えます。

株式会社エッジコネクション 求人情報

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