株式会社 学研ホールディングスのグループ会社である株式会社ベンドは、運営する「スキルアップ研究所」にて、「コンサルティング業界への転職に関する実態調査」を行いました。
【調査結果概要】
- 3人に2人がコンサルティングファームへ転職をしてよかったと回答
- 未経験からの転職は8割を超える
- 年収増加率は高く、特に戦略系・総合系のファームが顕著
- 残業時間は戦略系ファームが圧倒的に多い
- 失敗理由として「ストレス耐性の欠如」の回答は25%
◼️調査背景
近年、転職に対する考え方は以前よりも大幅に広がってきています。その中でもコンサルタントという仕事は、給料の良さやハイレベルな仕事内容などのイメージから魅力的でかっこいい職業として知られている一方、過酷な労働環境や激務といったネガティブなイメージもあります。
これらの話の是非はいかなるものか。どのような人がコンサル転職に向いているといえるのかを調査すべく株式会社ベンドは、実際にコンサルティングファームへの転職を経験した人々にアンケートを実施しました。
◼️調査結果
◆コンサル転職の満足率

「コンサルティング業界に転職してよかったですか」という質問に対し、66.7%が「はい」と回答。コンサルティング業界への転職は一般的に難しいと判断されがちであるが、3人に2人は満足しているという実態が明らかになりました。
◆未経験からの転職率

「コンサルティング業界は未経験でしたか」という質問に対し、85.7%が「はい」と回答。「未経験でも大丈夫か」という心配は、未経験からの転職を考える多くの人が抱えていると予測されるが、未経験からの転職も十分に可能であるといえる結果となりました。
◆コンサル転職における年収増加率

「転職して年収が増えましたか」という質問に対し、66.7%の人が「はい」と回答。
3人に2人がコンサル転職で年収が増加しており、転職による年収増加が大幅に期待できる結果となりました。
◆年収増加額

「年収はどれだけ増減しましたか」という問いに一番多くの回答を得た区分は『「50〜99万円」の増加』であり、6人となりました。次いで「10〜49万円」の回答が2番目に多く3人であり、中には「『300万〜349万円』増加した」と回答する人も。年収増加の幅は100万円弱がボリューム層であり、中では数百万円の高年収アップがある場合も観測できました。
◆未経験でコンサル転職が失敗してしまう原因

未経験からコンサルティング業界に転職した人に限定して「コンサル転職が失敗してしまった理由」という質問で、27.8%が「ストレス耐性がなかったから」だと回答。次いで「努力を怠ったから」と答えた人が22.2%おり、努力する過程でストレスを感じた人が多いことが推測できました。
◼️課題と展望
コンサルティング業界への転職は、多くの人にとって収入やスキル向上の面で有利有効であることが明らかになっています。さらに高い年収などから転職者にとって魅力的である一方で、残業の増加や厳しい労働条件が懸念されており、未経験者にはストレス耐性が必要といった点から、労働環境への適応が大きな課題となっています。また戦略系・総合系ファームへの転職は年収増加率が高い一方、特に戦略系ファームではその分労働負荷も増加する傾向にもあるでしょう。
今後の課題としては、転職者の業界への理解を深めることが挙げられます。高配当のコンサルタントという仕事は激務であることを理解した上で、転職を検討する必要です。またその上で、労働条件の改善や適応支援の充実がコンサルティング業界の未来に必要な課題であると考えられます。
◼️調査概要
項目 | 詳細 |
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調査名 | コンサルティング業界への転職に関する実態調査 |
対象者 | コンサルティングファームへの転職経験者 |
対象地域 | 全国 |
調査方法 | インターネット調査 |
調査期間 | 2024年5月4日〜2024年5月11日 |
回答数 | 21 |
出典:「スキルアップ研究所調べ」