【看護師転職サイトデメリット】仕組みとメリットを解説

2024.7.13 Column

看護師転職サイトというと、「電話勧誘がしつこい」「内定が決まりにくい」などのネガティブな話を聞くことも多いのではないでしょうか?本記事では、以下の内容をご紹介します。
・看護師転職サイトのデメリットとメリット
・看護師転職サイトの仕組み
・看護師転職サイトを上手に使う方法
転職活動がうまくいくかどうかは、その後のライフスタイルや人生設計に大きな影響を与えます。しっかりとした事前準備をした上で、希望にあった職場探しをしましょう。
看護師転職サイトのデメリット
まず、看護師転職サイトのデメリットをご紹介します。様々な口コミサイトを見てみると、以下の6つのデメリットがあることが分かります。
・電話連絡が多くてしつこい
・自分のペースで転職活動ができない
・希望条件とは違う求人案件を紹介されることがある
・担当者が十分な対応をしてくれないことがある
・応募者の多い求人案件では不利になることもある
・入職後にギャップが大きいことがある
ここからは、6つのデメリットについて原因と対策を合わせて解説していきます。
電話連絡が多くてしつこい
看護師転職サイトの口コミを見ても、電話連絡の多さを不快に感じる声は数多く見られました。特に仕事をしながら転職活動をしている方は、日中電話に出られない時間に何度も着信があると負担に感じてしまいますよね。もちろん、ちょうど良いペースで連絡をくれるキャリアアドバイザーもいるのですが、多くのサイト利用者の方がしつこいと感じる電話連絡の背景には転職サイトの料金体系に一因があります。転職サイトは、その仕組み上、紹介した看護師が入職することで成果報酬を得ます。そのため、キャリアアドバイザーによっては、より多くのマッチングを成立させようとして必要以上に連絡をしてくることがあるのです。特に求人がたくさん出る時期や希望に合う求人案件が出たときには、より早く情報を伝えようと連絡が増えてしまうことがあります。電話連絡を負担に感じるときは、まずはこちらから連絡可能時間や電話の回数をもう少し減らして欲しい旨を伝えてみましょう。それでもどうしてもしつこいようであれば、担当アドバイザーを変更してもらうこともできます。
自分のペースで転職活動ができない
担当アドバイザーがどんどん話を進めていってしまうので、十分な検討ができない場合があるというのもデメリットのひとつです。転職サイトの口コミを見ても、「もっとじっくり選びたかった」「不安を持ったままの入職になってしまった」など、スピード感に付いていけずに困惑したという意見がありました。担当アドバイザーと二人三脚で足並みを揃えて進めていくべき転職活動で、このようなスピード感のギャップが生まれてしまう原因はいくつかあります。たとえば、人気案件が出てきた場合に募集が早く終わってしまうことを懸念して、キャリアアドバイザーが少し強引に転職活動を進めようとする場合があります。また、転職時期について特に希望を伝えていない場合は、なるべく早期の転職を目指そうとする傾向があります。このようなギャップを感じたときは、自分の希望転職時期をあらためて担当アドバイザーに伝えてみましょう。転職活動を急がされる理由に疑問があるときは直接聞いてみても良いです。実は、納得できる理由が隠れている場合もあるようです。
希望条件とは違う求人案件を紹介されることがある
転職サイトに登録するときに自分の希望条件を伝えたのに、思ったような求人案件を紹介してもらえないこともあります。せっかく希望の職場を目指して転職活動を頑張っているのに、これでは本末転倒ですよね。こうしたデメリットが発生した場合、まずは担当アドバイザーと希望条件のすり合わせを行いましょう。人材派遣業は離職率がとても高い職場のため、転職活動中に担当アドバイザーが変わってしまうことも少なくありません。少し面倒ですが、希望の条件を再び伝えなおすことで自分に合った案件を紹介してもらえるようになるかもしれません。また、希望条件に合う求人案件がない場合も考えられます。看護師転職サイトは数多く存在しますが、そのサイトによって、紹介できる病院や施設は違います。評価の低いサイトにおいては、「ブラック求人を紹介されてしまった」や「聞いていた内容と異なる職場環境だった」などの声もありました。他にも、希望条件と経歴やスキルが合っていない場合もあります。これらのデメリットを回避するためにも、転職サイトを利用する際は複数サイトの利用がおすすめです。それぞれのサイトには独自の求人案件がある場合もありますし、自分の希望条件は自分に合ったものなのかも見極めることができるからです。
担当者が十分な対応をしてくれないことがある
転職サイトによっては、キャリアアドバイザーの質に差がある場合があります。キャリアアドバイザーの質とは、経験や知識の差による対応力の高さのことです。特に新人のキャリアアドバイザーはベテランと比べると劣って感じられることが多いようです。このような場合、転職活動がスムーズに進まなかったり希望の求人案件になかなか辿りつけなかったりということが考えられます。担当アドバイザーに不満がある場合は、変更をお願いするのが良いでしょう。
応募者の多い求人案件では不利になることもある
応募者多数の案件では、病院は直接応募の候補者を採用することも考えられます。企業が転職サイトを利用して求人を行うと、採用が決定した時点で仲介手数料が掛かってしまいます。公益社団法人全日本病院協会などが行った『「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート』によると、ほぼすべての医院が人材紹介会社に支払う紹介手数料を「高い」「やや高い」と感じています。また、紹介手数料が経営を逼迫しているケースも少なくないようです。そのため、同じような条件の候補者がやってきた場合、病院が直接応募の候補者を優先的に採用する場合があるのです。こうしたケースを避けるために、もし希望の病院があらかじめ決まっている場合は直接応募の手段を取ったほうが良いでしょう。
入職後にギャップを感じることがある
看護師転職サイトを利用する方の中には、入職後、思っていた職場環境との違いにギャップを感じる方もいらっしゃいます。こうなった場合、一から転職活動をやり直し…というわけにもいきませんよね。入職後のギャップをできるだけ少なくするために、転職活動に臨む際は自己分析と希望条件の優先順位ははっきりさせておきましょう。活動中も担当アドバイザーに任せっきりにするのではなく、主体的に動くことで自分の希望の職場に近づくことができます。また、登録したサイトが評判の良くないサイトである場合もあります。担当アドバイザーとの相性を見る意味でも、複数サイトに登録しておきましょう。
デメリットの原因?サイト運営の仕組みとは
デメリットを見ているうちに、転職サイト自体が怪しいと感じてしまった方もいらっしゃるかもしれません。以下では、看護師転職サイト運営の仕組みについて整理します。
看護師転職サイト運営の構造
看護師転職サイトは、紹介した看護師が転職するごとに発生する仲介手数料で利益を得ています。転職サイトが受け取る手数料の相場は、入職した看護師の年収の約20~30%と言われています。こうした成功報酬体系が、上で説明した「しつこい電話連絡」「希望とは異なる求人案件」「担当アドバイザーペースの転職活動」などに繋がっている場合があります。
参考:職業紹介事業制度の概要 |厚生労働省
安心してサイト利用できるための規程
看護師転職サイトから入職した人が早期退職してしまった場合、転職サイト側は企業に何かしらの補償をしなければならないという規程があります。補償内容は、手数料の一部返金であったり同等の人材の紹介であったりしますが、こうした規程は人材紹介契約を結ぶ際の契約書には必ず記載しなければならない事項です。そのため、転職サイトのキャリアアドバイザーは転職件数と同時に早期離職者数にも気を配る必要があります。早期離職者を出すことはせっかく獲得した成功報酬を大幅に減らすことになるからです。こうしたことからキャリアアドバイザーは看護師がすぐに辞めてしまうような転職はおすすめしないのです。しかし、中には質の低い紹介をしてくるキャリアアドバイザーがいることも事実です。下の項目では、失敗しないサイトの選び方や上手に利用するポイントなども紹介していますので、そちらもぜひ読んでみてください。
看護師転職サイトのメリットもチェック
看護師転職サイトの利用には、もちろんメリットもたくさんあります。ここではサイト利用で得られる以下の7つのメリットをご紹介します。
・膨大な求人案件の中から希望に合ったものを探してくれる
・非公開求人を紹介してもらえる
・履歴書の添削・面接指導が受けられる
・活動中の手続きをサポートしてもらえる
・応募先の雰囲気など求人案内にはない情報をもらえる
・代わりに条件交渉を行ってくれる
・多くの工程をオンラインで行える
こうしてみると、転職サイトを利用するメリットも多いことが分かりますね。
膨大な求人案件の中から希望に合ったものを探してくれる
新卒での就職活動と違い、転職活動は今の職場で働きながら行うことが多いので、時間が制限されている方も多いでしょう。そんなとき、看護師転職サイトを利用することで効率良く転職活動を進めていくことができます。看護師の求人案件は全国で見ると数十万件に上ると言われています。その中から自分の希望条件に合った案件を探すことはかなりの時間を要する作業になります。転職サイトを使うことは、この案件を絞り込む作業時間を削減することになります。
非公開求人を紹介してもらえる
看護師転職サイトはウェブ上で誰でも閲覧できる求人情報に加えて、非公開求人案件を持っていることがあります。転職サイトに登録すると、この非公開求人案件を紹介してもらえることがあるのです。非公開求人とは、一般には公開されていない求人情報のことです。これらの情報がどんな求人なのかは普通の人が知ることはできません。非公開の理由は様々ですが、主に以下の3つが考えられます。
・急募の案件
・スキルや経験を絞り込んだ案件
・応募者が多くなりそうな好案件
通常、転職サイトへ求人を出すと掲載までに一定のタイムラグがあります。しかし、非公開案件にすることでそのラグをなくし素早いマッチングが期待できます。そのため、急募の案件は非公開にされている場合があります。また、雇用側があらかじめスキルや能力を限定して募集をかけたいときには、広く募集をかけるより候補者を絞り込んだ採用を希望することがあります。さらに、一般公開してしまうと応募者が殺到してしまいそうな好条件の案件は、転職サイトで先に候補者を絞ることもあるのです。こうした理由から、転職サイトに登録して非公開案件を紹介されることは、大きなメリットになることが多いのです。
履歴書の添削・面接指導が受けられる
就職活動で苦労することと言えば、履歴書や面接の準備を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。看護師転職サイトを利用すれば、担当アドバイザーからの添削や指導が受けられるので安心して選考に進めます。自己分析をして履歴書を書いたり、面接の練習をしたりすることは、たとえ同じ職種間の転職であったとしても何から手を付けていいのか、何が正解なのか迷ってしまうところです。さらに転職となると、履歴書に「職務経歴書」という書面を添付する必要が出てきます。職務経歴書は履歴書と違って「ひな形」があるものではないので、初めて書く方は不安に感じるでしょう。自分でインターネットで調べて作るのも、なかなか骨の折れる作業になります。こうした不安を取り除き、自信を持って転職活動を進められることも転職サイトを利用するメリットです。
活動中の手続きをサポートしてもらえる
履歴書の作成や面接の準備だけではなく、転職活動を進めていくと様々な手続きが必要になります。すべてを自分で行うとなると、負担がかなり大きくなってしまいます。こうした手続きは、看護師転職サイトを利用することで、担当アドバイザーが代行してくれるので効率よく進められます。代行してもらえる手続きには以下のようなものがあります。
・転職活動のスケジュール管理
・病院や施設との交渉
・入職後のトラブル対応
面倒な手続きを代行してもらえることで、時間がない方も効率良く転職活動を行うことができるのは、嬉しいところです。
応募先の雰囲気など求人案内にはない情報をもらえる
求人情報を見ても、職場の雰囲気や有給消化率などまで知ることはできません。しかし看護師転職サイトを利用すると、担当アドバイザーからこうした情報を聞くことができます。離職のきっかけとなるのは、このような求人に載らないようなことが原因であることが多いのです。厚生労働省が行った「令和2年雇用動向調査」によると、前職の離職理由を「職場の人間関係が好ましくなかった」と答えた回答者は男女とも高く、特に女性では最も高い項目となっていました。転職先で長く仕事を続けるためには、人間関係や職場の雰囲気を事前にチェックしておくことが必須と言えるでしょう。
代わりに条件交渉を行ってくれる
看護師転職サイトを使うメリットとして、代わりに条件交渉を行ってくれる点が挙げられます。働きたい病院や施設が見つかっても、希望条件とちょっとずれている…こんなとき、あなたならどう対処しますか?「働くのを諦めて他を探す」「少しなら我慢して働く」。どちらを選択しても、将来の不満や不都合の原因になりそうです。せっかくの転職活動です。できるだけ希望に沿った条件で入職したいものですよね。とはいえ、自分で交渉するとなると上手に希望を伝えられるか不安な方も多いと思います。下手に交渉してしまい、印象が悪くなってしまうのも避けたいところです。こんなときに、転職アドバイザーが条件交渉をしてくれるのです。実際、口コミサイトにも「夜勤のない勤務体系にしてもらえた」「勤務時間を短くしてもらえた」などの声が見られました。
多くの工程をオンラインで行える
新型コロナウイルスの影響で、対面での転職活動をできるだけ避けたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?看護師転職サイトを利用すると、面接の段階以前の工程は基本的に電話やメールのやり取りで行います。そのため、不必要な接触を避けることができるのも、サイトを利用した転職活動のメリットであると言えます。
看護師転職サイトの利用に向いている人とは
ここまで紹介してきたメリットとデメリットを参考にすると、看護師転職サイトの利用に向いている人がどんな人かが見えてきます。
【看護師転職サイトの利用に向いている人】
・はじめて転職する人
・自分一人での転職に苦戦している人
・時間をかけず効率よく転職活動をしたい人
・人間関係や職場の雰囲気に困りたくない人
逆に、次のような人は転職サイトの利用は不向きと言えるでしょう。
【看護師転職サイトの利用に向いていない人】
・転職経験が豊富な人
・自分のペースで活動したい人
サイト利用のメリットとデメリットを見比べて、自分に合った転職方法を利用することが重要です。
失敗しない看護師転職サイトの選び方
看護師転職サイトは80以上あるといわれています。サイトは大手から小さなものまでさまざまなですが、これだけ多いとどこを利用しようか迷ってしまうかもしれません。そこで、ここでは失敗しない転職サイトの選び方を紹介します。サイトを選ぶときのポイントは以下の4点です。
・複数登録をして自分にあったサイトを探す
・メール、LINEのやり取りができるサイトを利用する
・求人数の多いサイトを利用する
・口コミを調べる
複数登録をして自分に合ったサイト探す
メリット、デメリットを見て分かるように、複数登録をすることは看護師転職サイトを利用する上では重要です。複数登録することで
・担当アドバイザーとの相性
・担当アドバイザーの能力
・自分の希望条件と就職市場のギャップの有無
などがわかります。また、複数のサイトを比較することで、悪質なサイトや自分には合わないサイトの振りわけもできます。転職開始時にはいくつかのサイトに登録し、その中から自分に合ったサイトを絞り込んでいくようにするとよいでしょう。
メール、LINEのやり取りができるサイトを利用する
看護師転職サイトの中には、電話以外にも、メールやLINEでの連絡が可能なものもあります。電話連絡しかできない、もしくは電話連絡メインでのサービスの場合、頻繁に連絡がくることが負担に感じてしまうかもしれません。こうしたデメリットを防ぐために、あらかじめ連絡手段をメールやLINEに絞ることでストレスなく情報を仕入れることができるのです。
求人数が多いサイトを利用する
看護師転職サイトを選ぶ場合、まずは求人数の多いサイトを選んでみることをおすすめします。案件数が多いということは、選択肢が広がるということです。「希望条件に合った案件を紹介してもらえない」というデメリットの解決に繋がることもあるのです。また、地方で転職活動を行う場合、地域によっては求人数が少ない場合もあります。このような場合にも、案件数の多いサイトは有利であるといえるのです。
口コミを調べる
口コミを調べることで、看護師転職サイトのリアルな実態を知ることができ、利用時のデメリットや入職後のミスマッチ回避にも役立ちます。また、合わせて希望の職場についても口コミを参考にするとよいでしょう。一方で口コミは、一個人の意見に過ぎないという側面もあります。あまり特定の口コミばかりにとらわれず、全体の雰囲気を掴むことが大切です。口コミとその他の情報を合わせて活用すると、より正確な実態が見えてきます。
看護師転職サイト利用の流れ
では看護師転職サイトを利用する場合、どのような流れで入職に至るのでしょうか。実際の流れは以下のようになっています。
・サイトに登録する
・電話でのヒアリング
・担当アドバイザーとの面談
・求人案件紹介
・履歴書添削・面接対策
・面接
・内定・入職
それでは、各ステップを見ていきましょう。
サイトに登録する
まず初めに、サイトに登録します。登録の時に入力する内容は、名前や住所、連絡先、希望条件などです。内容は簡単で入力は1~2分で終了するので、気軽に登録できます。
電話でのヒアリング
登録が完了すると、数時間~数日のうちに担当アドバイザーから連絡がきます。ここでは、登録内容をもとに現在の仕事状況や希望の転職条件、転職時期などを簡単にヒアリングされます。実際の面接のように全てを明確に決めておく必要はありませんが、希望条件などはあらかじめ伝えておくと、より転職活動がスムーズに進みます。また、この後に行われる面談の日程もこの時に決めるので、都合のよい日程の候補をいくつか考えておくとよいでしょう。
担当アドバイザーとの面談
担当アドバイザーとの面談は、サイトによっては対面で行われますが、基本的には電話で実施されます。特に新型コロナウイルスの影響が続く昨今では、できるだけ各工程をオンラインや電話で済ませるサイトが増えています。このときには、今まで提示してきた情報をもとに、転職市場や希望条件、将来的なキャリアプランなどについてじっくり相談しましょう。プロの客観的な目で行われるカウンセリングなので、今まで自分では気づかなかった適性が分かったり、有効な指摘を受けることもあります。
求人案件紹介
面談の内容をもとに、平均5~10件程度の求人案内が紹介されます。上でも説明した、非公開求人などレアな求人に出会えることもあります。もし希望に合わない求人しかなかった場合は、はっきりと断ることが大切です。担当アドバイザー目線から見ても、率直な意見は次の案件探しに活かせるので、曖昧な返事をするよりも好印象を与えることが多いのです。
履歴書、職務経歴書の添削・応募
希望の転職先が決まったら、履歴書、職務経歴書の作成に入ります。希望者は添削も受けることができるので、とくにはじめての転職活動というかたは、ぜひ利用してみてください。書類の作成が終われば、いよいよ応募です。応募は、転職サイトを通じて行うので担当アドバイザーにお任せしましょう。
面接対策・面接
書類審査に通ると、次は面接が待っています。面接の日程などは、すべて担当アドバイザーが調整してくれるので安心です。面接前には面接対策が受けられます。キャリアアドバイザーは各医療機関や施設の特色や求められるポイントなどにも精通しているので、こちらもおすすめです。また、面接時には面接同行のサポートを行うサイトもあります。面接では緊張して本来の自分が出せないという方などは、利用を検討するのもよいでしょう。
内定・入職
内定が出たら、担当アドバイザー経由で入職時期を調整し、転職活動は終了です。もし内定辞退する場合も、担当アドバイザーが対応してくれるので、相談してみてください。また、入職後の困りごと条件交渉、退職時にもサポートを受けることができます。.
上手にサイトを利用するポイント
ここまで解説してきたことを踏まえると、看護師転職サイトは上手に利用できればメリットも非常に大きいということが分かりました。ここでは、なるべくデメリットを感じるケースを避けて、効率よく転職活動を進めていくためのポイントをご紹介します。転職サイト利用のポイントは以下の5点です。
・あらかじめ希望の連絡時間帯、連絡頻度を伝えておく
・希望条件や現在の悩みなどはできるだけ具体的に伝える
・転職可能時期はできるだけ最短を設定する
・担当アドバイザーからの連絡にはなるべく早く返信する
・担当アドバイザーとの相性が悪いと感じたら担当を変更する
それではそれぞれの項目について、具体的に説明していきます。
あらかじめ希望の連絡時間帯、連絡頻度を伝えておく
看護師転職サイトを利用するデメリットとして、「電話連絡がしつこい」と感じている方は特に多くいらっしゃいました。 こうしたデメリットを回避するためには、最初のヒアリングの段階で、あらかじめ希望の連絡時間帯や連絡頻度について伝えておくことが効果的です。現職と並行して転職活動を行っている場合や、子育て中の場合は転職活動にあてられる時間は限られています。ストレスなく転職サイトを利用するためにも、あらかじめ連絡については希望を伝えておきましょう。
希望条件や現在の悩みなどはできるだけ具体的に伝える
希望条件や現職での悩みは、できるだけ具体的に伝える必要があります。担当アドバイザーと希望条件について細かく擦り合わせることは、「希望していない求人案件を紹介された」といったデメリットを避けるためにも効果的です。また、現職(前職)での悩みがネガティブなものである場合、正直に話すことで転職活動が不利になると思うかもしれません。しかし、あらかじめ担当アドバイザーに伝えておくことでそれを踏まえたおすすめ案件を紹介してもらえたり、ネガティブな部分をポジティブな解釈に置き換えてもらえたりします。このように、結果的にその後の転職活動をよりスムーズに行うヒントになるケースもあるのです。
転職可能時期はできるだけ最短を設定する
ヒアリングや面談などの時、転職可能時期を聞かれることがあります。この場合、できるだけ最短の転職可能時期を伝えるようにしましょう。キャリアアドバイザーは人材紹介業の特性上、どうしても早く転職する意志があるユーザーを優先的に扱いがちです。転職可能時期を最短にすることは、担当アドバイザーにやる気をアピールすることにも繋がります。すると、よりよい求人案件を紹介してもらえる可能性も上がるのです。もちろん、転職となると現在の職場との調整も必要になってきます。いくら早めの転職時期が好まれるといっても、無理なスケジュールを組むことはトラブルのもとになってしまうので避けることも重要です。
担当アドバイザーからの連絡にはなるべく早く返信する
担当アドバイザーからの連絡には可能な限り早く返信しましょう。理由としては、上の転職時期の項目と同じく、担当アドバイザーにやる気をアピールするためです。より良い求人情報と出会うためにも、担当アドバイザーとの連絡はこまめに行うようにしましょう。
担当アドバイザーとの相性が悪いと感じたら担当を変更する
担当アドバイザーとの相性が悪いと感じたら、担当変更を申し出ることもスムーズに看護師転職サイトを利用する上では大切です。担当アドバイザーは転職開始から入職後まで、力を合わせて乗り越えていくパートナーのような存在です。そのため、相性の合う担当アドバイザーと出会うことは、転職活動を上手に進めていく上で非常に重要なポイントであると言えます。ところが、担当アドバイザーが未熟であったり強引であったりの理由から、一緒に転職活動を進めていくのは難しいと感じてしまうことがあるのです。お世話になっている担当アドバイザーを変更することに引け目を感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、担当アドバイザーの変更は大して珍しいことではないのです。もし、担当アドバイザーと合わないと感じた場合は、迷わず変更をお願いしてみましょう。
看護師転職サイト以外を使った転職方法
看護師転職サイトを利用するのに向いている人とそうでない人とがいることは、上の項でも説明した通りです。では、利用に向いていない人はどのように転職先を見つけるのが良いでしょうか。まずは、転職サイト利用に向いていない人をおさらいします。
・転職経験が豊富な人
・自分のペースで活動したい人
このような人は、転職サイトの他にも以下の4つのツール利用を検討してみてください。
・ハローワーク
・ナースセンター
・直接応募
・友人・知人の紹介
ここでは、それぞれのツールのメリットとデメリットも簡単にまとめているので、ぜひ参考になさってください。
ハローワーク
ハローワークとは公共職業安所のことで、国が運営する行政機関です。そのため、ユーザーだけでなく企業も無料で利用できるという特徴があります。
【ハローワークのメリット】
・求人数が多く、地方にいても比較的多くの求人から探すことができる
・利益重視の求人紹介が発生しない
これらの特徴は、主にハローワークが国の公共機関であることに由来します。一方で以下のようなデメリットも考えらえれるのです。
【ハローワークのデメリット】
・条件のよい求人案件が集まりにくい
・開庁時間が決まっているため就業中の場合は利用が難しい
・職種に特化したアドバイスは受けづらい
ハローワークに求人を載せることは、企業にもコストが掛かりません。そのため、採用にコストのかけられない病院・施設も多く利用しています。そのため、条件の悪い、いわゆるブラックな求人も比較的多く見られるのです。また、ハローワークは行政機関なので開庁時間は平日8時30分~17時15分までと決まっています。この時間帯は、就業中の方には利用しづらい時間帯であると言えます。ある程度の閲覧はHPからもできるので、利用の際にはあらかじめチェックしておくとよいでしょう。さらに、ハローワークは何かの職種に特化した機関ではないので、転職サイトのような専門的なアドバイスや踏み込んだ意見をもらえる可能性は低いと言えます。
ナースセンター
ナースセンターは、各都道府県の公益社団法人看護協会によって運営されている看護師に特化した無料職業紹介所です。オンラインでサービスが受けられる、eナースセンターもあります。
【ナースセンターのメリット】
・看護師専門のアドバイザーがいる
・復職に向けた研修などがある
ナースセンターには看護経験がある専門アドバイザーがいることが多いです。また、地域によっては研修や就職相談会なども実施されているので、一旦看護職を離れた人が復職する際の利用がおすすめです。
【ナースセンターのデメリット】
・大手病院や施設が少ない
・面接対策や履歴書の添削までは行っていない
ナースセンターは地域の無料職業紹介所です。そのためか、大手の病院や施設の求人案件は少な目で、どちらかといえば中小規模の施設の求人が多く見られます。そのため、大病院や大手の施設を希望している方には向かないと言えます。また、転職サイトほど細やかなサポートがあるわけではありません。面接対策や履歴書添削のようなサービスは実施されていないので、転職初心者にもあまり向いていないのです。
直接応募
直接応募とは、何かの機関の仲介を受けることなく、病院のHPや折り込みチラシから直接応募することです。
【直接応募のメリット】
・内定率が上がることがある
デメリットの項目でも少し説明しましたが、直接応募の候補者を採用する場合、病院や施設は仲介手数料を支払う必要がなくなります。そのため、たとえば同じようなスキルや経験を持った候補者が複数いた場合、直接応募の候補者が採用される確率が高くなるのです。そのため、すでに働きたい病院・施設がはっきり決まっている場合は有効な応募方法であると言えます。
【直接応募のデメリット】
・転職活動のすべてを自分でこなしていく必要がある
直接応募の場合、転職活動に関するサポートは受けられないので、日程の調整からアポ取り、履歴書や面接の対策まで、面倒な手続きのすべてを自分一人で行う必要があります。これらの作業はかなりの時間を有するため、時間があまりない方やはじめての転職活動の方にはおすすめできません。
友人・知人の紹介
知り合いの勤めている病院や施設に欠員が出たりした情報から、転職活動を始めることもできるでしょう。
【友人・知人の紹介のメリット】
・病院のリアルな内情を知ることができる
・採用のハードルが下がることもある
実際に病院や施設で働く人の意見を聞くことができるので、入職前に職場の人間関係や休暇取得の実態を知ることができる点はメリットと言えます。また、病院や施設がもともと信頼している人からの紹介なので、他の媒体からの応募に比べて信用されることが多く、結果的に採用のハードルが下がることも考えられます。
【友人・知人の紹介のデメリット】
・一度動き出すと途中で断りづらい
・入職してしまうと退職しづらい
友人・知人の紹介で転職活動をした場合、途中で辞退すると、せっかく紹介してくれた人の顔に泥を塗るようで、なかなか断りづらいというデメリットがあります。また同様の理由から、退職もしづらいと言えます。友人・知人の紹介の場合は、実際に動き出す前の情報取集が成功のカギと言えるでしょう。
看護師転職のよくあるQ&A
ここでは看護師転職に関するよくあるQ&Aをご紹介します。疑問や不安に思っていることは、小さなことでも解決しながら進めていくようにしましょう。
今の仕事を退職する前に転職サイトに登録できるの?
【答え】〇 今の仕事を退職してから転職活動を行うと、掛かる期間によっては経済的にも厳しくなってしまうことが考えられます。現在就業中の方は、在職中に転職活動を並行して行うことをおすすめします。担当アドバイザーに就業中の旨を伝えておくと、それに合ったスケジュール管理を行ってくれます。
地方にいても転職サイトは利用できるの?
【答え】〇 転職サイトによっては、全国で相談会を実施しているものもあります。また、履歴書の添削や面接指導などはオンラインや電話を利用しても受けられるので、地方に住んでいても転職サイトを利用するメリットは十分あると言えます。地方によっては求人案件数が少ない場合もあるので、サイト選びには求人案件数の多いものを積極的に選びましょう。
転職サイトを利用しても不採用になることはあるの?
【答え】〇 サイトを利用して転職活動を行った場合も、通常と同様に不採用になる場合はあります。もし不採用になった場合は、転職サイトから引き続き求人案件を紹介してもらうことができます。
転職サイトを利用して就職するとお祝い金がもらえるって本当?
【答え】× 以前は転職サイトからの就職にお祝い金を提供するサービスはよく見られました。しかし2021年4月の法改正により、お祝い金などを渡すことで申し込みを勧奨することが禁止されました。したがって、転職サイト経由で就職してもお祝い金をもらえることはありません。万が一お祝い金制度を掲げるサイトを見つけた場合は法律違反です。悪質なサイトである場合もあるので注意しましょう。
ブラックなサイトってあるの?
【答え】少なからず〇 ブラックなサイトとは、強引な営業が多かったり、逆にほとんど連絡がないサイトのことです。また、中には掲載案件が実情とはかけ離れていたり、劣悪な条件の求人ばかりを持っているサイトも存在しているようです。こうしたサイトの被害にあわないためにも、担当アドバイザーに不満がある場合は、アドバイザーの変更を申し出てみましょう。アドバイザーを変更しても状況が変わらない場合は、他のサイトへの乗り換えも検討しましょう。
転職サイトの複数登録で気を付けた方が良いことは?
【答え】転職サイトを複数登録していることを各担当アドバイザーに伝えておきましょう。各担当アドバイザーは同じ条件で求人案件を探すことになるので、面接日や面接案件がかぶってしまうかもしれません。こうしたトラブルが起きると、時間を無駄に使ってしまうだけでなく、担当アドバイザーとの信頼関係にもヒビが入りかねません。
職場の内情について、具体的にどんなことが教えてもらえるの?
【答え】担当アドバイザーの能力や登録サイトにもよりますが、職場の雰囲気や人間関係、各種休暇の取得実態、ママワーカーの在職率などを教えてもらえます。特に女性の場合は、こういった環境の問題が早期離職に繋がるケースも多いので、事前に確認しておくことで安心して入職までのステップが踏めますよ。
まとめ
看護師転職サイトの利用には、サイト運営の仕組みや担当アドバイザーの能力差などから以下のようなデメリットがありました。
・電話連絡が多くてしつこい
・自分のペースで転職活動ができない
・希望の条件とは違う求人案件を紹介されることがある
・担当者が十分な対応をしてくれないことがある
・応募者の多い求人案件では不利になることがある
・入職後にギャップを感じることがある
しかし、同時に以下のようなメリットもあります。
・膨大な数の求人案件の中から希望に合ったものを探してくれる
・非公開求人を紹介してもらえることがある
・医療機関によって履歴書の添削や面接対策を受けられる
・活動中の手続きをサポートしてもらえる
・応募先の雰囲気など求人案内にはない情報がもらえる
・代わりに条件交渉を行ってくれる
・多くの工程をオンラインや非対面で行える
これらのメリット・デメリットを正しく理解した上で、転職サイトを利用するかどうかを決めましょう。転職サイトが合わないと感じた場合は、他の転職手段も検討してみて下さい。転職サイト利用の際には、サイト選びや利用の仕方にも注意することで、効率よく転職活動を進めることができます。転職活動は人生の中でそう何度も経験するわけではありません。転職サイトをはじめとしたさまざまなツールや機関を利用することで、その後のキャリアプランやライフスタイルがより満足のいくものになるような転職を目指しましょう。
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