knock 未来の扉をたたく、働き方マガジン

CAREER Knockは、みらいの働き方のデザインに役立つ情報を発信するメディアです。CAREER Knockを運営するみらいワークス総合研究所は、プロフェッショナル人材の働き方やキャリアに関する調査・研究・情報発信等を行っています。

みらいワークス総合研究所

  • 名称:

    株式会社みらいワークス みらいワークス総合研究所

  • 設置:

    2022年7月

  • 所長:

    岡本祥治

  • 所在地:

    〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-1-13 Prime Terrace KAMIYACHO 2F

  • 活動内容:

    働き方・キャリア形成に関する研究

    各種調査分析・情報収集

    出版・広報

  • 連絡先:

    mirai_inst@mirai-works.co.jp

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【ビジネスの「プロ」と自負する40歳以上、年収1,000万円以上のビジネスパーソンに調査】
40歳からは7割強が「ワークとライフ」をうまく両立
20代・30代では「能力・スキルの向上」でキャリアの礎を構築!
ビジネスにおけるプロの条件、第1位「専門性の高い能力・技術を持っていること」

CAREER Knock編集部 CAREER Knock編集部

2023.5.22 Report

 ビジネスの「プロ」に関する意識調査を実施いたしました。

調査概要

調査概要:ビジネスの「プロ」に関する意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年2月21日~同年2月24日
有効回答:年収1,000万円以上かつ裁量労働制もしくはフリーランスとして5年以上働いており、自身をビジネスの「プロ」として考えている40歳以上の方111名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

≪利用条件≫
1 情報の出典元として「みらいワークス総合研究所」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://mirai-works.co.jp/

20代での取り組みでキャリアの礎を築いたもの、「能力・スキルの向上」が64.9%で最多

 「Q1.ご自身の20代での仕事への取り組みを振り返って、今の自分のキャリアの礎を築いたものを教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「能力・スキルの向上」が64.9%、「仕事への前向きなスタンス」が57.7%、「仕事のやり方の工夫」が53.2%という回答となりました。

・能力・スキルの向上:64.9%
・仕事への前向きなスタンス:57.7%
・仕事のやり方の工夫:53.2%
・人より多い仕事量:41.4%
・成果へのこだわり:39.6%
・社内外の人との交流:23.4%
・業務外における自己研鑽:21.6%
・その他:0.0%
・20代の頃は働いていなかった:0.0%
・分からない:1.8%

他にも「失敗を恐れずチャレンジした」や「問題点を考え改善する癖が身についた」などの声も

 Q1で「分からない」「20代の頃は働いていなかった」以外を回答された方に、「Q2.Q1で回答した以外に、ご自身の20代での仕事への取り組みを振り返り、今の自分のキャリアの礎を築いたものがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=109)と質問したところ、「失敗を恐れずチャレンジした」や「問題点を考え改善する癖が身についた」など78の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・60歳:失敗を恐れずチャレンジした。
・55歳:問題点を考え改善する癖が身についた。
・64歳:この当時は残業、徹夜作業も多くとても疲れたが、当時の基礎知識がいまだに役に立っている。
・58歳:仕事を行う上で必要となる資格試験はできるだけ取得するように努力しました。資格は社内だけでなく世間にアピールできる方法の一つだから。
・49歳:外部への出向(研修)による他業種の人との交流。
・45歳:最後まで諦めず取り組む。
・48歳:先輩の所作を良くも悪くも観察する。
・42歳:海外勤務。

30代での取り組みでキャリアの礎を築いたもの、「仕事のやり方の工夫」が56.8%で、20代から3.6ポイント向上

 「Q3.30代の仕事への取り組みを振り返って、今の自分のキャリアの礎を築いたものを教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「能力・スキルの向上」が66.7%、「仕事のやり方の工夫」が56.8%、「成果へのこだわり」が55.9%という回答となりました。

・能力・スキルの向上:66.7%
・仕事のやり方の工夫:56.8%
・成果へのこだわり:55.9%
・仕事への前向きなスタンス:49.5%
・社内外の人との交流:30.6%
・人より多い仕事量:25.2%
・業務外における自己研鑽:18.9%
・その他:1.8%
・30代の頃は働いていなかった:0.0%
・分からない:3.6%

他にも「リーダー、マネージャー業務」や「チームとして成果を出す点に注力」などの声も

 Q3で「分からない」「30代の頃は働いていなかった」以外を回答された方に、「Q4.Q3で回答した以外に、ご自身の30代での仕事への取り組みを振り返り、今の自分のキャリアの礎を築いたものがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=107)と質問したところ、「リーダー、マネージャー業務」や「チームとして成果を出す点に注力」など70の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・64歳:リーダー、マネージャー業務を多くしていたので、人をまとめる力はその時についたもの。
・58歳:20代と違って、自分だけで仕事ができるわけではないのでチームとして成果を出すためにはどうすれば良いかという点に注力した。
・57歳:情報の取捨選択。
・55歳:人的ネットワークの形成。
・48歳:外資から外資へのステップアップ転職。
・56歳:仕事の成果を出すための事前準備。
・49歳:周囲との差別化要素の認識と追求。

ビジネスのプロの条件、第1位は「専門性の高い能力・技術を持っていること」

 「Q5.ビジネスにおける「プロの条件」について、あなたの考えで当てはまるものを教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「専門性の高い能力・技術を持っていること」が69.4%、「仕事を時間ではなく成果で考えること」が64.9%、「主体性を持って取り組むこと」が49.5%という回答となりました。

・専門性の高い能力・技術を持っていること:69.4%
・仕事を時間ではなく成果で考えること:64.9%
・主体性を持って取り組むこと:49.5%
・仕事を楽しんでいること:34.2%
・会社や組織に所属せずとも仕事が取れること:31.5%
・仕事の決定権を自分で持っていること:27.0%
・その他:0.0%

ビジネスのプロの特徴、「誰もが黙った時に方向性を出せる人」や「自身の仕事や成果を解り易く説明できる人」など

 「Q6.あなたが、「この人はビジネスのプロだ」と思う人の特徴を教えてください。(自由回答)」(n=111)と質問したところ、「誰もが黙った時に方向性を出せる人」や「自身の仕事や成果を解り易く説明できる人」など81の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・58歳:誰もが黙った時に方向性を出せる人。
・54歳:自身の仕事や成果を、部外者や素人にも解り易く説明できる人。
・49歳:成果を出せるチームを作れること。
・45歳:いつも情報収集に敏感で、それを自分の仕事に取り入れる姿勢がある。
・55歳:人の話をキチンと聞く。
・49歳:仕事の獲得をゼロからできる事。優先順位を明確にし、取捨選択を行う事。
・51歳:知識経験とも豊富で、全体調和をしながらプロジェクトを進める人。
・56歳:交渉術に長けている人。

自身をビジネスの「プロ」として考えている40歳以上の方の働き方、7割強が「仕事とプライベートをうまく両立」

 「Q7.仕事とプライベートについて、最も現状に当てはまるものを教えてください。」(n=111)と質問したところ、「仕事とプライベートのバランスをとっている」が71.2%という回答となりました。

・仕事を優先している:9.0%
・プライベートを優先している:18.0%
・仕事とプライベートのバランスをとっている:71.2%
・仕事とプライベートが重なっている:1.8%
・その他:0.0%

まとめ

 今回は、年収1,000万円以上かつ裁量労働制もしくはフリーランスとして5年以上働いており、自身をビジネスの「プロ」として考えている40歳以上の方111名に対し、ビジネスの「プロ」に関する意識調査を実施しました。
 40歳以上のプロ意識の高いビジネスパーソンへ、自身のキャリアの礎を築いたことを伺うと、20代では、「能力・スキルの向上」(64.9%)、「仕事への前向きなスタンス」(57.7%)などが上位にランクインした一方、30代では、「仕事のやり方の工夫」が56.8%で、20代比3.6ポイント向上、「成果へのこだわり」が55.9%で、20代比16.3ポイント向上という結果となりました。そこで、「ビジネスにおけるプロの条件」を伺うと、「専門性の高い能力・技術を持っていること」が約7割、「仕事を時間ではなく成果で考えること」が約6割という結果となり、20代や30代でキャリアの礎を築いたものと併せ「能力・スキル」と「成果」が「プロの条件」を考える上でのキーワードになると言えそうです。プロ意識の高いビジネスパーソンの約7割が、仕事とプライベートのバランスを取れていると回答した結果からも、「プロ意識」は、単に仕事を優先させたり仕事に多大な時間をかけたりすることによっては持ちえないものだと考えられます。
 40歳を迎える頃、自身をビジネスの「プロ」として考えられるようなキャリア形成をしていくに当たり、20代、30代の年代ごとに長期的な視野を持ち「能力・スキルの向上」を求め続け、キャリア形成の過程で「成果へのこだわり」を持つことの重要性に気付いていった方が多いことがわかりました。自身のキャリアをその時点だけで考えるのではなく、数年後、もっと先にどんな働き方、生活をしていたいかをイメージした上で、今何をするべきなのか行動に移せる人材こそ、未来の「プロ人材」になり得るのかもしれません。