【大企業の会社員にライフワークの実践に関して調査】
約9割が、「ライスワークとライフのコントロールは重要」と回答するも、実現できているのは4割未満の実態
~ライフ・ライスワーク・ライフワークの3軸で捉える「3Dキャリア」がライフワーク実践のカギ~
2023.6.29 Report
ライフワークの実践に関する実態調査を実施しました。
調査概要
調査概要:ライフワークの実践に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年5月18日~同年5月18日
有効回答:大企業に勤める30代~40代の総合職会社員104名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「みらいワークス総合研究所」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://mirai-works.co.jp/
大企業に勤務する30代~40代の総合職会社員の約4割が、「自己実現の仕事と生活や稼ぐ仕事とのバランスを自分でコントロールしている働き方」
「Q1.あなたの働き方について、もっともよく当てはまるものを教えてください。(※)」(n=104)と質問したところ、「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しており、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしている」が39.4%という回答となりました。
※「ライスワーク」は生活の(食糧を得る)ための仕事、及びそれに充てる時間、「ライフワーク」は、夢や自分の好きなことを思い求めるための仕事(自己実現の仕事)、及びそれに充てる時間、「ライフ」は、仕事を除く生活活動全般、及びそれに充てる時間のことを指す
・自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しており、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしている:39.4%
・自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しているが、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしていない:10.6%
・自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しているが、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)との区別は意識していない:10.6%
・自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)のバランスは自分でコントロールしている:18.3%
・自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)のバランスは自分でコントロールしていない:9.6%
・自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)の区別は意識していない:5.8%
・あてはまるものはない:2.9%
・わからない/答えられない:2.9%
約9割が「ライスワーク・ライフとのバランスを自分でコントロールすることは重要」の声
自己実現の仕事(ライフワーク)・稼ぐ仕事(ライスワーク)・生活(ライフ)のバランスを自分でコントロールしていると感じられていない方(※)に、「Q2.あなたは、ライフワークを実践するに当たって、ライスワーク・ライフとのバランスを自分でコントロールすることは、重要だと思いますか。」(n=57)と質問したところ、「非常にそう思う」が43.9%、「ややそう思う」が43.9%という回答となりました。
※Q1で「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しており、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしている」「あてはまるものはない」「わからない/答えられない」以外を回答した方
・非常にそう思う:43.9%
・ややそう思う:43.9%
・あまりそう思わない:8.8%
・全くそう思わない:0.0%
・わからない/答えられない:3.5%
ライフワークに取り組めていない理由、「ライフワークを見つけられていないから」が40.0%で最多
自己実現の仕事(ライフワーク)を実践していない方(※)に、「Q3.ライフワークに取り組めていない理由を教えてください。(複数回答)」(n=35)と質問したところ、「ライフワークを見つけられていないから」が40.0%、「スキルや人脈が不足しておりライスワークで手一杯だから」が25.7%、「現状の職場・働き方(雇用形態や働く場所・時間)を変えることを考えられないから」が22.9%という回答となりました。
※Q1で「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)のバランスは自分でコントロールしている」「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)のバランスは自分でコントロールしていない」「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)の区別は意識していない」と回答した方
・ライフワークを見つけられていないから:40.0%
・スキルや人脈が不足しておりライスワークで手一杯だから:25.7%
・現状の職場・働き方(雇用形態や働く場所・時間)を変えることを考えられないから:22.9%
・ライフワークの実践よりも重視していることがあるから:14.3%
・ライフワークの実践を想定したキャリア設計をしてこなかったから:11.4%
・今の職場とは別の環境でも通用するスキルや人脈が不足しているから:2.9%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:11.4%
「時間が不足しているから」や「子育て」などの理由も
Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q4.Q3で回答した以外に、ライフワークに取り組めていない理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=31)と質問したところ、「時間が不足しているから」や「子育て」など17の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・48歳:どうしても後回し。
・46歳:テレワークの回数が減ったり時差勤務が禁止になったりしたから。
・45歳:やりがいのある仕事が出来てない。
・36歳:時間が不足しているから。
・42歳:子育て。
・43歳:昔の考えを引きずっている部分があるため。
・38歳:変化を実現すると給与面で困窮しそうだから。
ライフワークに必要なこと、「スキルや人脈、キャリア設計」など
自己実現の仕事(ライフワーク)を実践している方(※)に、「Q5.ライフワークに向かうために何が必要だと思いますか。(複数回答)」(n=63)と質問したところ、「ライスワークを確実にこなすためのスキルや人脈を身に着けること」が57.1%、「将来的なライフワークの実践を想定したキャリア設計を若いうちから始めること」が42.9%、「ライフワークとして取り組みたいことを見極めること」が42.9%という回答となりました。
※Q2で「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しており、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしている」「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しているが、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしていない」「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しているが、生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)との区別は意識していない」と回答した方
・ライスワークを確実にこなすためのスキルや人脈を身に着けること:57.1%
・将来的なライフワークの実践を想定したキャリア設計を若いうちから始めること:42.9%
・ライフワークとして取り組みたいことを見極めること:42.9%
・今の職場とは別の環境でも通用するスキルや人脈を身に着けること:39.7%
・新しい職場・働き方(雇用形態や働く場所・時間)に挑戦すること:11.1%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:1.6%
ライフワークを実践できていない方の半数以上が「ライフワークに取り組みたかった」と回答
自己実現の仕事(ライフワーク)を実践していない方(※)に、「Q6.あなたは、ライフワークに取り組みたかったですか。」(n=35)と質問したところ、「取り組みたかった」が54.3%という回答となりました。
※Q1で「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)のバランスは自分でコントロールしている」「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)のバランスは自分でコントロールしていない」「自己実現の仕事(ライフワーク)を実践しておらず、生活(ライフ)と稼ぐ仕事(ライスワーク)の区別は意識していない」と回答した方
・取り組みたかった:54.3%
・取り組みたくなかった:20.0%
・わからない/答えられない:25.7%
まとめ
今回は、大企業に勤める30代〜40代の総合職会社員104名を対象に、ライフワークの実践に関する実態調査を実施しました。
まず、働き方について質問したところ、「自己実現の仕事(ライフワーク)と生活(ライフ)や稼ぐ仕事(ライスワーク)とのバランスを自分でコントロールしている働き方」が39.4%で最多となりました。次に、ライフワークとライスワーク・ライフとのバランスを自分でコントロールしていない方に、「ライスワーク・ライフとのバランスを自分でコントロールすることは重要かどうか」について尋ねたところ、約9割が「重要」と回答。その一方で、ライフワークの実現ができていないと回答した方の理由には、「ライフワークを見つけられていないから」が40.0%で最多となった他、「スキルや人脈不足」「ライスワークで手一杯」などの回答が得られました。また、ライフワークに必要なこととして、半数以上が「スキルや人脈を身に着けること」を、約半数が「将来的なライフワークの実践を想定したキャリア設計」を挙げました。
2023年6月28日にリリースした「大企業総合職のキャリアに関する意識調査」(https://mirai-works.co.jp/media-career/report/knock8871/)によると、ライフワークに取り組んでいる大企業総合職の9割以上が、ライフワークへの取り組みが人生の幸福度向上に繋がったと実感していること、ライフワークの比重を3年以内に上げたいと感じている大企業総合職が6割以上であることから、大企業総合職の多くがライフワークを肯定的に捉えていることが分かります。その一方で、ライフワークを実践できている方は6割程度に留まっているのが現状のようです。ライフワークを実践できるようになるために、そもそもライフワークを見つけるということは前提として必要になりますが、ライフワークを見つけられたとしても、実際にライフワークを実践できるかどうかは、まずはライスワークを確実にこなし、その先にあるライフワークにも取り組めるだけの「スキルや人脈」が備わっているかどうか、そして若いうちから将来的なライフワークの実践を見据え職場や働き方を柔軟に変えていくだけの「心構え」が出来ているかどうかに依存していると考えられます。そして、大多数の方がライフワークの実践にあたって重要だと考える、ライフワーク・ライスワーク・ライフの3軸のバランスを自分のその時の状況に応じて調整し形作っていく考え方(「3Dキャリア」の考え方)は、ライフワーク実践に当たって求められる「スキルや人脈」の形成や、多様な働く環境に挑戦していく「心構え」を支えてくれるのではないでしょうか。
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