離職率の正しい計算方法|業界平均や離職率が高い3つの原因、改善策を紹介 - freeconsultant.jp for Business
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最終更新日:2026.04.29
人事/組織構築/業務改善

離職率の正しい計算方法|業界平均や離職率が高い3つの原因、改善策を紹介

「離職率の計算方法が複数あって、どれを使えばよいかわからない」、「自社の離職率が高いのか低いのか、判断基準がわからない」。

このような悩みを持つ人事担当者や経営企画担当者の方も多いのではないでしょうか。

離職率は、組織の課題を把握し、採用・育成・定着の改善につなげるための重要な指標です。ただし、計算方法や対象者の定義をそろえないまま数値を見ると、他社比較も社内分析も正しく行えません。

離職率は、単に「人が辞めたかどうか」を確認するための数字ではありません。組織のどこに課題があるのかを見つけ、改善の優先順位を決めるための出発点として活用することが重要です。

離職率とは?定義と定着率・退職率との違い

離職率とは、一定期間のうちに雇用関係が終了した従業員の割合を示す指標です。まずはこの定義を押さえたうえで、混同されやすい「退職率」「定着率」との違いを整理しておくことが重要です。

社内で言葉の定義が曖昧なままだと、同じ数字を見ていても解釈がずれます。経営層への報告や、前年との比較、部署別分析を行う前に、どの指標を何の目的で使うのかを明確にしておきましょう。

離職率は、厚生労働省の雇用動向調査では「1月1日現在の常用労働者数に対する離職者数の割合」として整理されています。また、同調査における「離職者」は、常用労働者のうち、調査期間中に退職または解雇された者で、他企業への出向者・出向復帰者を含み、同一企業内の他事業所への転出者を除くと定義されています。

実務では「離職率」「退職率」「定着率」が同じ意味で使われることもありますが、目的は少し異なります。この記事では、次のように整理して考えます。

  • 離職率:一定期間に会社を離れた人の割合を見る指標
  • 退職率:自己都合退職など、退職の傾向を把握するために社内で補助的に使う指標
  • 定着率:一定期間後に残っている従業員の割合を見る指標

特に、採用後の育成や早期離職の状況を確認したい場合は定着率が有効です。一方で、組織全体の人の出入りを把握したい場合は離職率が適しています。

離職率 退職率 定着率
対象者 一定期間内に離職した従業員 主に自己都合退職者など、社内で定義した退職者 一定期間後も在籍している従業員
見たいこと 組織全体の人の流出状況 退職要因や退職傾向 採用後の定着状況
主な用途 全社比較、業界比較、部署比較 退職理由分析、モチベーション低下の把握 新卒・中途の受け入れや育成の検証
注意点 分母・分子の定義をそろえる必要がある 会社ごとに定義がぶれやすい 対象期間を明確にしないと比較しにくい

日本の平均離職率と業界別データ

自社の離職率を計算しても、その数字だけでは高いのか低いのか判断しにくいものです。そこで重要になるのが、日本全体の平均値や、同じ業界の水準との比較です。

ここでは、厚生労働省の最新公表データをもとに、日本全体の離職率と業界別の傾向を整理します。

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、日本全体の離職率は14.2%です。前年の令和5年は15.4%だったため、直近ではやや低下していますが、依然として一定数の人材が毎年入れ替わっている状況にあります。

業界別に見ると、令和6年は「宿泊業,飲食サービス業」の離職率が25.1%と高く、「教育,学習支援業」19.0%、「卸売業,小売業」15.1%が続いています。一方で、「複合サービス事業」7.8%、「金融業,保険業」8.0%、「電気・ガス・熱供給・水道業」8.8%などは比較的低い水準です。

この差は、業務負荷の波、勤務時間の不規則さ、雇用形態の構成、人材育成の仕組みなど、複数の要因で生まれます。そのため、自社の離職率を評価するときは、単に全産業平均だけを見るのではなく、業界平均や雇用形態別の傾向と合わせて確認することが重要です。

例えば、全産業平均と比べて高くなくても、同業他社と比べて明らかに高い場合は、採用競争力や現場運営に課題がある可能性があります。逆に、全産業平均より高くても、業界構造上ある程度高くなりやすいケースもあるため、部署別や職種別に分けて見ないと実態を見誤ることがあります。

【目的別】離職率の正しい計算方法

離職率の計算方法は1つではありません。何のために離職率を把握したいのかによって、使う計算式や対象者の切り方が変わります。

他社比較をしたいのか、自社の改善課題を特定したいのか、新卒の定着状況を見たいのかで、適切な見方は異なります。ここでは、実務でよく使う3つの計算パターンを整理します。

まず、基本の考え方は共通です。離職率は「離職者数 ÷ 基準となる在籍者数 × 100」で求めます。

他社と比較したい場合

公的データや業界平均と比較したい場合は、厚生労働省の考え方に合わせて算出するのが基本です。

計算式は、次のとおりです。

離職率 = 1月1日から12月31日までの離職者数 ÷ 1月1日時点の常用労働者数 × 100

厚生労働省の雇用動向調査では、離職率は「1月1日現在の常用労働者数に対する離職者数の割合」とされています。

また、常用労働者には、期間の定めのない従業員だけでなく、1か月以上の期間を定めて雇われている者も含まれます。さらに、離職者には退職者だけでなく解雇者も含まれ、他企業への出向者・出向復帰者も対象に入ります。

そのため、業界平均と横並びで比較したいのに、自社では正社員だけを分母にしたり、自己都合退職だけを分子に入れたりすると、数値の整合性が取れません。比較用の離職率を出すときは、公表データと同じルールで集計することが重要です。

自社の課題を特定したい場合

自社の改善課題を把握したい場合は、会社の実態に合わせて期間や対象者を絞って算出します。

計算式は、次のように考えると整理しやすくなります。

離職率 = 会社が定める期間内の離職者数 ÷ 起算日時点の在籍者数 × 100

例えば、4月から翌年3月までを1年度として管理している会社であれば、その期間に合わせて集計した方が、採用計画や人件費計画と結びつけやすくなります。また、全社員の離職率だけでなく、「正社員のみ」「営業職のみ」「入社1年未満のみ」のように切り分けると、課題のある層を特定しやすくなります。

実務でよくあるのは、全体の離職率は平均的なのに、特定部署や特定職種だけが高いケースです。この場合、全社平均だけを見ていると問題が埋もれます。

改善につなげたいなら、比較用の数値とは別に、分析用の離職率を持つことが重要です。

新卒定着状況を測りたい場合

新卒の採用・育成がうまく機能しているかを確認したい場合は、「3年以内離職率」がよく使われます。

計算式は、次のとおりです。

3年以内離職率 = 3年以内に離職した新卒社員数 ÷ その年度に採用された新卒社員数 × 100

厚生労働省が2025年10月に公表した令和4年3月卒業者のデータでは、就職後3年以内の離職率は、高卒で37.9%、大卒で33.8%です。

3年という区切りが使われるのは、入社直後のミスマッチだけでなく、配属後の適応、育成、上司との関係、将来の見通しなどが一通り表れやすい期間だからです。採用時点の問題なのか、配属後の受け入れ体制の問題なのか、育成や評価の問題なのかを見極めるうえでも、この指標は有効です。

新卒採用を行っている企業では、全社の離職率だけでなく、入社1年以内、3年以内の離職率を別で持っておくと、採用の質と受け入れ体制の両方を見直しやすくなります。

正しく離職率計算・集計をするポイント

離職率は計算式自体はシンプルですが、実際の集計では「誰を含めるのか」「どの期間で見るのか」でぶれやすい指標です。ここを曖昧にすると、前年との比較も、部署別比較も意味が薄れてしまいます。

特に注意したいのは、定年退職者、試用期間中の退職者、中途入社直後の短期離職者の扱いです。また、見かけ上の数値をよく見せるためだけの期間設定は、根本課題の把握を難しくします。

まず、定年退職者を含めるかどうかは、集計目的で決めるべきです。

厚生労働省の離職率は、定義上、調査期間中に離職した常用労働者を対象とするため、定年退職も含まれ得ます。

一方で、自社の定着課題を見たい場合は、定年退職を除外した「実質離職率」を別で持つ方が、改善活動には役立ちます。

次に、中途入社直後の短期離職は、全体の離職率に埋もれやすいポイントです。

試用期間中や入社3か月以内、6か月以内の離職率を分けて見ると、採用時の見極め、入社後フォロー、配属先の受け入れ体制のどこに問題があるかを把握しやすくなります。

また、期間設定を意図的に短くしたり、特定月だけを切り出したりすると、一時的に数値がよく見えることがあります。

ただし、そのような見方では現場で起きている問題を見逃しやすく、改善の優先順位を誤る可能性があります。

離職率は、見栄えのためではなく、意思決定のために使うことが重要です。

エクセルでの集計は、まずは簡単な形で問題ありません。

例えば、離職者数がB2セル、期初在籍者数がC2セルに入っているなら、「=B2/C2*100」で計算できます。

ただし、部署別、雇用形態別、入社年次別で分析したい場合は、元データの項目設計を先にそろえておく必要があります。

論点 基本の考え方 実務上のおすすめ
定年退職者を含めるか 公的比較では含まれ得る 比較用は含める、課題分析用は除外版も持つ
正社員とパートを分けるか 比較目的による 全体と雇用形態別の両方を出す
試用期間中の離職をどう扱うか 全体離職率には含めることが多い 早期離職率として別管理する
期間設定をどうするか 目的に応じて統一する 年度管理なら4月〜翌3月で固定する
部署別分析をするか 全体平均だけでは課題が見えにくい 部門別、職種別、拠点別でも確認する
エクセル計算式 =離職者セル/在籍者セル*100 元データの定義を先にそろえる

離職率が高い企業が抱える経営リスクと3つの原因

離職率が高い状態を放置すると、単に人が足りなくなるだけでは済みません。採用コスト、教育コスト、現場の生産性、顧客対応の品質など、経営の複数領域に影響が広がります。

原因①:労働環境やワークライフバランスの不備

離職率が高い企業では、まず労働環境の問題が原因になっていることが少なくありません。

長時間労働や休日日数の少なさ、シフトの不安定さ、有給休暇の取りづらさなどが続くと、従業員の疲労やストレスが蓄積します。特に、業務量に対して人員が不足している職場では、忙しさそのものが離職理由になりやすくなります。

厚生労働省の令和5年雇用動向調査では、前職を辞めた理由として、女性では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が11.1%、男性でも主要理由の一つとして示されています。

また、柔軟な働き方が選べないことも、不満につながりやすい要素です。育児や介護だけでなく、通勤負荷や生活設計の観点からも、働き方の選択肢がある企業の方が定着しやすい傾向があります。

原因②:評価制度への不満とキャリアパスの不明確さ

給与や評価に対する納得感が低い企業も、離職率が高まりやすくなります。

成果を出しても正当に評価されない、昇給の基準が見えない、何を頑張れば次の役割に進めるのかわからない。このような状態では、従業員は将来を描きにくくなり、転職を考えやすくなります。

厚生労働省の令和5年雇用動向調査では、前職を辞めた理由として「給料等収入が少なかった」も主要項目に含まれています。

また、キャリアの見通しが持てないことも定着を妨げます。企業内でキャリアコンサルティングを受けた人には、キャリアの見通しの向上だけでなく、職業能力の向上、労働条件や人間関係の改善を感じる割合が多いと厚生労働省は示しています。

これは、将来像が見えること自体が定着に影響することを示す材料の1つです。

原因③:マネジメント層のスキル不足と人間関係の悪化

職場での人間関係や上司との関わり方も、離職率を左右する大きな要因です。

業務指示が曖昧、目標設定が不明確、フィードバックがない、相談しても受け止めてもらえない。このような状態では、従業員は孤立しやすくなり、仕事そのものよりも職場環境に疲弊して離職することがあります。

厚生労働省の令和5年雇用動向調査では、前職を辞めた理由として、女性では「職場の人間関係が好ましくなかった」が13.0%と主要理由の1つであり、男性でも同様に上位項目に入っています。

さらに、ハラスメント相談窓口は一元的に相談できる体制の整備が望ましいと厚生労働省の資料でも示されています。

つまり、人間関係の問題は個人の相性だけで済ませず、組織の仕組みとして扱う必要があります。

離職率を改善し定着率を高める4つの施策

離職率を改善するには、思いついた施策を単発で打つのではなく、原因に合った対策を選ぶことが重要です。特に、離職の原因が複数重なっている場合は、調査、受け入れ、制度、働き方の4つをセットで見直す必要があります。

組織サーベイや退職者面談による「真の課題」の可視化

最初に行うべきなのは、何が離職の原因になっているのかを見える化することです。

従業員満足度調査やエンゲージメントサーベイを行うと、職場環境、評価制度、人間関係、業務負荷など、表面化しにくい不満を把握しやすくなります。また、退職者面談を実施すると、在職中には言いにくかった本音を拾えることがあります。

特に有効なのは、退職理由を「待遇」「業務内容」「上司」「人間関係」「働き方」「キャリア不安」などの項目に分けて蓄積することです。感覚的な議論ではなく、データに基づいて改善優先度を決めやすくなります。

一方で、サーベイを実施しただけで何も変わらないと、従業員の不信感が強まるリスクがあります。調査後は、結果の共有、改善テーマの明確化、対応状況の定期報告までセットで行うことが重要です。

オンボーディングの実施と社内コミュニケーションの強化

早期離職を防ぐうえでは、入社直後の受け入れ体制が重要です。

厚生労働省関連資料では、オンボーディング施策として「上司との面談」「導入研修」「社内の相談窓口の案内」「同僚とのコミュニケーション促進」などが多く行われており、こうした取り組みに積極的な企業ほど、採用活動や採用後のパフォーマンスが高い傾向が示されています。

具体的には、次のような施策が有効です。

  • 入社1週間、1か月、3か月時点での面談
  • 業務面と心理面の両方を支えるメンター制度
  • 1on1ミーティングの定着
  • 悩みを相談しやすい窓口の設置
  • 中途社員や新卒社員どうしの交流機会の設定

入社直後は、本人の能力不足よりも、「何を求められているのかわからない」「質問しづらい」「職場になじめない」といった適応課題が離職の引き金になることが多くあります。そのため、採用後の立ち上がり支援を軽視しないことが重要です。

評価基準の明確化とマネジメント層の育成

評価制度の見直しでは、まず「何を評価するのか」「どのように昇給・昇格につながるのか」を明確にすることが重要です。

評価基準が曖昧だと、評価への不満は人そのものへの不信感に変わりやすくなります。そのため、職種ごとの期待役割、成果基準、行動基準を整理し、上司と本人の間で認識をそろえる必要があります。

また、制度そのものを整えても、運用する管理職にマネジメント力がなければ定着しません。目標設定、フィードバック、対話、育成支援ができる管理職を増やすことが、離職率改善では重要です。

例えば、次のような見直しが考えられます。

  • 評価項目の明文化
  • 評価面談の運用ルール統一
  • 360度評価の導入検討
  • マネジメント研修やリーダーシップ研修の実施
  • 評価者ごとのばらつきを抑える校正会議の実施

なお、人事制度は自社の事業構造や職種特性に合っていないと、現場で機能しません。人事リソースや制度設計の知見が不足している企業では、外部の専門人材を活用した方が、実態に合う制度を作りやすいケースがあります。

柔軟な働き方の導入と労働環境の是正

労働環境の見直しは、離職率改善の基本施策です。

長時間労働が常態化している場合は、まず勤怠の実態把握、業務量の偏りの可視化、会議や承認フローの見直しなどから着手します。現場の忙しさを放置したまま、制度だけ変えても定着率は上がりにくいからです。

加えて、リモートワーク、フレックスタイム制、時差出勤、有給休暇を取りやすい運用など、働き方の選択肢を増やすことも有効です。全員に同じ働き方を求めるのではなく、業務特性に応じて柔軟性を持たせることで、定着しやすい環境を作れます。

福利厚生の充実も重要ですが、まずは「休める」「相談できる」「無理が続かない」という土台を整えることが優先です。

離職率改善の専門ノウハウ導入は「フリーコンサルタント.jp」へご相談ください

離職率の改善は、単に制度を1つ導入すれば解決するものではありません。サーベイの設計、退職要因の分析、評価制度の見直し、管理職育成、働き方改革など、複数の論点を整理しながら進める必要があります。

特に、次のような課題を持つ企業では、社内だけで設計から実行まで進めるのが難しいことがあります。

  • 離職率は把握しているが、原因分析ができていない
  • 評価制度を見直したいが、人事制度設計の知見が不足している
  • 管理職研修を行いたいが、企画と運用の工数が足りない
  • サーベイを取っても改善施策まで落とし込めない

フリーコンサルタント.jpでは、人事制度設計、組織サーベイ分析、研修企画、業務改善などに対応できるプロ人材を活用し、課題整理から実行支援まで伴走が可能です。自社だけで整理が難しい場合は、ぜひご相談ください。

フリーコンサルタント.jpによる組織課題解決・人事施策の支援事例

フリーコンサルタント.jpでは、人事制度設計や制度運用の高度化、社内外の関係者を巻き込んだ推進支援など、企業ごとの組織課題に応じた支援を行っています。

ここでは、人事制度に関する支援事例を2つ紹介します。

事例①

大手通信会社では、人事制度の見直しを進めるにあたり、制度設計を担えるだけの専門知識を持つ人材が社内に不足していました。現状分析から制度設計、社内提案までを一気通貫で進められる体制が整っておらず、実務と関係者調整の両面を担える外部人材が求められていました。加えて、制度を設計するだけでなく、実装や定着まで見据えながら、社員とのコミュニケーションを円滑に進められる支援も必要とされていました。

当時の課題 ・人事制度に関する深い知見を持つ社員がいなかったため、制度設計を社内だけで進めるのが難しかった
・現状分析から制度設計、提案資料の作成までを担える人材を探していた
・人事制度の構想づくりから設計、評価制度の整備までを一貫して推進できる体制が不足していた
・人事制度や人事組織設計に関する専門知識に加え、コンサルタント実務の経験もある人材が求められていた
・制度設計だけでなく、実装後の社員への定着まで伴走できる支援が必要だった
・社員とのコミュニケーションを円滑に進めるため、適切なステークホルダーとして機能する存在が必要だった
実施したこと ・人事制度設計に関する専門性と実務経験を持つプロ人材をアサインした
・人事制度の課題整理や論点の洗い出しを行い、仮説や方針案の具体化を支援した
・社内向けのプレゼン資料や提案資料の作成を支援し、制度設計の合意形成を進めた
・人事制度のグランドデザイン策定や、等級制度・評価制度の設計を支援した
・制度設計後の実施推進まで見据えて伴走し、社内人事担当者へのスキルトランスファーも実施した

その結果、予定通りに人事制度の設計を進めながら、適切に制度を運用するための基準を整備できました。また、社員とのコミュニケーションも円滑になり、制度設計に向けたスムーズな推進体制の実現につながりました。さらに、制度設計の進め方や実務ノウハウを社内人事担当者へ移管できたことで、今後の制度改善にも自走しやすい体制を築けました。

事例②

大手素材メーカーでは、社員給与が市場水準に合わなくなってきており、採用面でも課題が顕在化していました。そのため、制度見直しのプロジェクトを外部のコンサルティングファームと進めていたものの、社内の意見を整理しながら自社に合った制度へ落とし込める人材が不足していました。コンサルティングファームとの窓口を担い、社内調整やグループ全体の制度整合まで推進できる支援が求められていました。

当時の課題 ・社員給与がマーケットに見合わなくなってきており、採用面でも課題が生じていた
・プロパー社員は自ら制度見直しを進めていきたい意向があったが、それを支援できる人材が不足していた
・制度見直しを進めるコンサルティングファームに対し、社内事情を踏まえて議論できるメンバーが必要だった
・社内の意思決定を適切に進めるため、コンサルティングファームとのカウンター窓口が求められていた
・社内調整やグループ全体の制度整合を含めた新しい人事制度設計支援が必要だった
実施したこと ・人事全般に関する知見を持ち、採用支援や組織設計・制度設計の経験があるプロ人材をアサインした
・人事制度の策定および運用支援を行い、制度見直しの実行を支援した
・コンサルティングファーム対応の窓口となり、社内の要望や意見を整理しながら調整を進めた
・グループ全体の人事制度調整や、各種ドキュメント作成を支援した
・社内コミュニケーションの円滑化や、ワークショップのファシリテーションを通じて、社内にノウハウを蓄積できるよう支援した

その結果、コンサルティングファームの提案をそのまま受け入れるのではなく、社内の意見や要望を柔軟に取りまとめたうえで、自社が求めていた水準の人事制度を策定できました。また、コンサルティングファームのコントロールやドキュメント作成の進め方に関する知見を人事部門へ蓄積できたことで、より自律的に制度運用や改善を進められる組織づくりにもつながりました。さらに、社内の要望とコンサルティングファームからの提案をすり合わせる橋渡し役を確立できたことで、制度設計全体を円滑に推進できました。

まとめ

離職率の正しい計算は、組織改善の第一歩です。離職率は、次のような目的に応じて使い分けることが重要です。

  • 他社比較をしたいなら、公的統計に合わせた定義で算出する
  • 自社課題を把握したいなら、部署別、雇用形態別、入社年次別に分けて見る
  • 新卒定着を見たいなら、3年以内離職率を確認する

また、離職率の数字だけを追っても、改善にはつながりません。労働環境、評価制度、キャリアの見通し、マネジメント、人間関係など、離職の背景にある原因を特定し、施策につなげることが必要です。


(株式会社みらいワークス フリーコンサルタント.jp編集部)

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