【業界別事例あり!】AI(人工知能)を導入するメリット、デメリットを完全解説いたします -
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最終更新日:2024.12.05
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【業界別事例あり!】AI(人工知能)を導入するメリット、デメリットを完全解説いたします

「AIの導入を検討しているが、どのようなメリットがあるのか知りたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

企業にとってAIを取り入れることは、生産性の向上やコスト削減、人的リソースの有効活用などさまざまなメリットがあります。一方で、導入に際してはデメリットも存在するため、十分な対策を取らなければなりません。

この記事では、AI導入のメリット、デメリットやAIの活用事例を業界別に解説します。ぜひ最後までお読みください。

1.AI(人工知能)とは

AIとは「Artificial Intelligence」の頭文字を取った略称であり、日本語では「人工知能」と訳されています。1956年にアメリカの科学者であるジョン・マッカーシー教授によって初めて提案された言葉です。一般的にAIという言葉は、人間の理解、認識、推論などの知的な行動をコンピュータで再現する技術という意味で使われています。

AIを搭載したコンピュータは、膨大なデータをインプットして自ら学習することで、人間にはマネできないほど高度な分析や予測が可能です。具体的には、画像認識機能を活用した医療診断や空間認識機能を活用した自動運転、自然言語機能を活用した自動翻訳機能やチャットボットなどで活用されています。

2.AI(人工知能)を導入する8つのメリット

「AIを企業で導入するとどんなメリットがあるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。AI導入によるメリットは以下のとおりです。

ここからは、AIを導入する8つのメリットを解説します。

①生産性の向上

1つ目のメリットは生産性を向上できる点です。

AIは誰がいつ利用しても正確性の高い作業が再現できるため、属人性を解消できるほか、安定したクオリティが期待できます。

なお、AIの具体的な活用場面は以下のとおりです。

  • 単純な入力作業
  • 商品の不良品検知
  • 教育現場における答案の採点
  • 医療現場における画像診断

人間と比較して作業時間が大幅に短縮できるため、量の面でも生産性向上が実現可能です。

一方、人間が作業する場合には、作業者のスキルや経験など属人的な要素によって差が生じます。また、同じ作業者であっても、その日の調子やモチベーションが影響してムラが発生するケースも少なくありません。AIを導入することで、人間が行うよりも生産性が飛躍的に向上するのです。

②人的リソースを有効活用できる

2つ目のメリットは人的リソースを有効活用できる点です。

単純作業などAIが得意とする作業を任せることで、創出された人的リソースを人間が得意な業務に充てることが可能です。AIの進化により、これまで人間が行っていたさまざまな作業を高い水準で遂行できるようになりました。

一方で、AIには得手不得手があり、人間でなければできない業務も存在します。具体的には以下の業務が挙げられます。

  • 高度なコミュニケーションが求められる業務
  • クリエイティブな思考が求められる業務
  • 芸術性が求められる業務
  • 複雑な解釈や決断が必要な業務
  • 倫理性や道徳性が求められる業務

人間にしか出来ない業務に集中することで、自身の存在意義に繋がりモチベーションアップも期待できます。

③コスト削減につながる

3つ目のメリットはコスト削減につながる点です。

人間が行っていたさまざまな業務をAIに置き換えることで、AIが代替した業務に従事していた方の人件費が削減できます。AI導入により最も削減が見込まれるのは従業員にかかるコストであり、具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • 人件費
  • 残業費
  • 人材採用費
  • 人材育成費

なお、AIは24時間365日稼働できるため、人間に支払っていた残業代も必要ありません。さらに、AIに一任する業務へ新たな人材を投入する必要がなくなるため、採用や育成にかかっていた費用も削減可能です。

さらに、AIを利用することで、人件費以外にもAIを活用した需要予測による廃棄コストの削減や、異常検知による保守コストの削減など、様々な業務上のコストを見直すことができるでしょう。

④ヒューマンエラーの防止

4つ目のメリットはヒューマンエラーが防止できる点です。

AIを導入することで、事前に定められた作業が正確に実行されるため、ヒューマンエラーは発生しません。また、長時間作業しても疲れることはなく、安定した業務品質が期待できます。

そのため、AIは以下のような業務に向いています。

  • 法則やルールが決まっている業務
  • エラーをチェックする業務
  • 長時間の単純作業

一方、人間の場合は、同じ作業を繰り返すような単純作業であってもミスを犯すケースは少なくありません。また、疲れや体調不良などの身体的な変化や、悩みや困りごとなどの心理的な変化が影響し、普段であれば起こりえないヒューマンエラーも発生しやすくなります。

AIを導入することで、ヒューマンエラーが発生した際のタイムロスも防止できるのです。

⑤安全性の向上、事故防止

5つ目のメリットは安全性の向上や事故防止につながる点です。

高所の工事現場や災害現場など、危険がともなう場所での作業はケガや人命に関わるトラブルが発生する可能性があります。AIを搭載したドローンを導入することで、人間が危険に晒されることなく安全に作業することが可能です。

上記のような安全性を向上させるAI活用として、以下の2つが挙げられます。

  • 危険な場所での作業
  • 機器の異常把握、故障防止

また、製造現場における機器の故障は、製造ラインの停止や修理コストの増大につながります。そこで、異常検知システムも導入することによって、人間による点検では把握できないような異常や劣化を検知し、故障を未然に防止することが可能です。

⑥ビッグデータを活用して顧客満足度の向上につながる

6つ目のメリットはビッグデータを活用して顧客満足度の向上につながる点です。

AIは膨大なデータをインプットして分析することで、人間では気づきにくい相関関係やパターンなどを短時間で導き出すことができます。そのため、自社で所有する顧客データをAIに読み込ませることで、以下のように活用可能です。

  • 購入履歴や行動履歴分析による市場ニーズの把握
  • 商品の需要予測による在庫不足の解消
  • Web閲覧履歴分析によるレコメンド機能
  • 購入動向分析による新商品、サービスの発売時期の検討

このようにビッグデータを活用したAIによる分析により顧客満足度が向上することで、企業のブランドも向上します。

⑦精度の高い予測、分析ができる

7つ目のメリットは精度の高い予測や分析ができる点です。

人間による予測や分析は、AIに比べて扱えるデータ量に限界があります。また、過去の経験や勘など属人的な要素に影響されるため、安定した結論が導き出せません。

一方で、AIは膨大なデータを読み込んで効率的に解析する業務を得意としています。人間では気づきにくい共通点やパターンを導き出し、高い精度の予測が可能です。

また、AIは取り込んだデータを蓄積し学習を繰り返していく機能があるため、時間の経過とともに予測や分析が精緻化されていく強みも持ち合わせています。AIが導き出した予測や分析に基づき、今後の戦略立案や経営に関する意思決定を行っていくことで、より効果的な策案を生み出すことができるでしょう。

⑧顧客との遠隔コミュニケーションが行える

8つ目のメリットは顧客との遠隔コミュニケーションが行えるため、時間や場所の制限なく顧客とやり取りを行うことができ、適切なサービスを提供することができます。

IoT技術の発達やコロナ禍の発生などにより、現在は遠隔であっても顧客と質の高いコミュニケーションを取れる体制が求められています。遠隔でのコミュニケーションを実現するためのAI活用例は、以下のとおりです。

  • AIアバターを活用したリモート勤務による接客対応
  • AIを搭載した自動対話型チャットボットによるテキスト、音声での問い合わせ対応
  • AI自動翻訳機能を活用した世界中の顧客とのコミュニケーション
  • AIを搭載したビジネスチャットによる画像処理を施したコミュニケーション

AIによるインフラの構築と人間による繊細なコミュニケーションにより、顧客満足度はさらに向上するでしょう。

3.AI(人工知能)を導入する6つのデメリット

「AI導入にデメリットはあるの?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。実際はメリットだけではなく、以下のようなデメリットが存在します。

ここでは、AI(人工知能)を導入する6つのデメリットを解説します。

①仕事が奪われ雇用が減少する恐れがある

野村総合研究所によると、日本の労働人口の約49%がAIやロボット等で代替可能とされています。たとえば、代替可能性が高いとされているのが以下のような職業です。

  • 各種事務員
  • 清掃員
  • 警備員
  • 各種配達員
  • 各種製造工、組立工

システムでルール化された定型業務や単純作業を得意とするため、上記のような職業での雇用は今後減少するでしょう。

AIは定型業務や単純作業が得意である一方で、苦手な仕事もあります。たとえば、AIへの代替可能性が低いとされているのが以下のような職業です。

  • 医師
  • インストラクター
  • カウンセラー
  • デザイナー
  • 芸術家

これらは、人間の細かな感情や症状を読み取ったり、突発的なアイデア、繊細な指使いが必要とされる職業です。AIはあくまでも、元々ある情報を元に生産性を上げるためのシステムになるため、上記の職業は今後AIによる代替えの可能性は低いでしょう。

②情報漏洩のリスクがある

AIの活用には膨大なデータが必要不可欠であり、ネットワークを介してクラウド上で顧客情報や機密情報などを取り扱う機会が増加します。その結果、悪意を持った第三者からのハッキングにより情報漏洩するケースがあり、リスクマネジメントが非常に難しいです。また、内部の人間が不正に情報漏洩する可能性も否定できません。さらに、リテラシーの低い社員が誤って情報漏洩してしまう事件も発生しています。

そのため、AI導入にあたっては以下の対策が必要です。

  • 想定されるリスクと影響範囲の把握
  • AIやリスク対策に精通した人材の配置
  • リスク管理部門の設置
  • AIの段階的な導入
  • AIを搭載したセキュリティシステムの導入
  • セキュリティに関する社内ルールの確立
  • AIやセキュリティに精通した人材の配置

万が一情報漏洩が発生した場合には、多大な損害や信用失墜は避けられません。

④責任の所在が曖昧になってしまう

責任の所在が曖昧となっていることで、小さなトラブルが大きなリスクに発展する可能性もあります。

たとえば、AIを導入したことで以下のトラブルが起こった場合はどうなるでしょうか。

  • AIによる自動運転機能を持つ自動車が衝突事故を起こした
  • AIを搭載したチャットが名誉棄損となる発信をした
  • 生成AIによる成果物が著作権侵害に抵触していた

AIを導入した商品やサービスが事故やトラブルを発生させ相手に損害を与えた場合、法的な整備は十分にされていません。そのため、トラブルの責任の所在が分からなくなり、問題の収集が付きにくくなってしまうのです。

AIが苦手なことや発生しうるリスクを十分に理解したうえで、活用方法や対策を慎重に検討する姿勢が必要です。

④思考プロセスがブラックボックス化してしまう

人間の場合は、結論に至る思考プロセスを本人が説明できるため他人でも理解できます。一方で、AIは膨大なデータ解析により結論だけを導き出すため、思考プロセスはブラックボックス化し人間には理解できません。その結果、以下のような問題が発生します。

  • AIが導き出した結論の是非が判断できない
  • AIが導き出した結論の根拠を他者に説明できない
  • AIの判断が間違っていても気づけない
  • AIに問題が発生した際に原因を究明できない

なお現在、ブラックボックス化の問題に対し「XAI」というAIが導き出した結論をAI自らが説明する技術「説明可能なAI」の開発が進められています。しかし、AIを使用せずとも、人間が正確な根拠を説明できるように、社員の分析スキルを上げるなどの対策を行っていくことが重要と言えるでしょう。

⑤コストが増加する恐れがある

AIの導入は、人件費や保守費用などのコスト削減が期待できます。一方で、AI導入には以下のようなコストが必要です。

  • AI開発にかかる初期費用
  • AI運用に必要なランニングコスト
  • AIに精通した人材の採用費や人件費
  • AI学習に必要なデータを準備するコスト
  • セキュリティ対策費用

AI導入によりコストが一時的に増大するため、企業の業績や会計に影響します。AIの活用によって長期的なコスト削減が実現できれば問題ありませんが、万が一期待した効果が得られなかった場合は、企業内のコストが増加することになりかねません。

そのため、費用対効果を十分に検討したうえでAI導入を決断しましょう。

⑥AIやデータを活用するための教育が必要となる

AIを有効に活用するためには、ビッグデータを用いたり、具体的なプロンプトを考えたりする必要があります。しかし、AIに関する知識がないままデータの入力やプロンプトの使用をしてしまうと、先述の通り情報漏洩などのリスクが非常に高いです。そのため、社員へAIに関する基礎知識を教育し、万全な状態にしてから導入する必要があります。

ところが、日々の業務を進めながらAIに関する知識を身に着けるのは容易ではありません。セキュリティリスクやリスクマネジメントに対応できるまで教育をしようと思うと、AI導入に遅れが生じる可能性もあります。もし社内に教育を行うリソースがなかったり、人材の成長が不十分だったりする場合は、AIに強い外部リソースの活用も視野に入れると良いでしょう。

4.AI活用の具体例

AIのメリットやデメリットを確認した上で、AIはどのような場面で活用されているのか気になる方も多いのではないでしょうか。下記より、いくつか具体例を紹介します。

在庫管理の最適化

商品の販売動向に応じた在庫管理をAIで行うことで、コスト削減と収益拡大を実現します。

広告効果の向上

広告のレスポンスをAIで予測することで、効果的なプロモーションを実現します。

チャットボット

AIを活用した自動応答システムにより、人間が応対しているような顧客対応を実現します。

病気の発症リスク予測

食事や運動、生活習慣データをAIが分析することで、将来の病気リスクを予測します。

投資サポート

過去の投資データをAIが分析し自動取引を行うことで、リターン向上に貢献します。

上記以外にも、AIは生活のあらゆる場面で活用されています。

5.【業界別】AI(人工知能)を活用した事例9選

AIは、優れた分析力や、情報収集力によって、様々な業界で活用することが可能です。なお、業界別に見ると以下のような活用事例があります。

ここからは、業界別にAIを活用した事例を9つ紹介します。

【製造業】AIを用いた検品で負担を軽減し属人化を解消

製造業においては、AIを用いた検品で負担を軽減しつつ、属人化を解消するために活用されています。

これまで、すべての完成品が作業員によって検品されていました。しかし、膨大な量の製品を検品するには、多くの時間と人的コストが必要なうえ、作業員のスキルや経験によっては欠陥品の見落としが発生し、製品の品質が担保できないという問題が起こっていたのです。

そこで、AIを活用した検品システムを導入することで、人間による検品と比較して短時間で正確に作業できるようになりました。また、AIの学習機能によって、繰り返し作業することで精度向上が期待でき、効率的で作業員のスキルや経験に頼らない品質管理を実現しています。

【医療】AIによる画像認識を用いて診断

医療業界においては、AIによる画像認識を用いた診断に活用されています。

これまでは、放射線画像やMRI画像を医師が目視で診断していましたが、診断する医師によっては結果にばらつきが発生するという問題が生じていました。また、人間の目で確認できる症状には限界があるため、結果として病気の見逃しに繋がってしまうことも考えられます。

その対策として、AIによる画像認識機能が導入され、膨大な画像データを学習させることで、人間では識別が困難な微細な異常や、不明瞭な画像であっても病状の検出が可能になりました。結果として、患者に対して適切な治療法を迅速に提案することが実現できるようになったのです。

このように、医師による最終的な診断を補助する役割として、医療現場にてAIが日々活躍しています。

【農業】スマート農業により負担軽減と人手不足解消

農業分野においては、スマート農業による負担軽減と人手不足解消にAIが活用されています。

これまでの農業では、不確実な自然環境で農作物を収穫するために、長年の経験と技術が重視されてきました。また、広大な農地での作物管理や害虫の駆除、気候の変化に応じた対策などは身体的に大きな負荷がかかることから、新規就農者の不足や技術継承などの問題が生じていました。

その対策として、AIやIoTを活用したスマート農業の導入が進められています。作物の生育状況や農地の状況をリアルタイムでデータ収集し、AI分析により最適な農地管理を実現できるようになりました。また、AIを搭載したロボットにより、収穫時期を迎えた農作物を自動で収穫することも可能となっています。

【インフラ】AIとドローンを活用することで点検作業の効率がアップ

インフラを担う電力業界においては、AIとドローンを活用することで点検作業の効率がアップしています。

これまでは、専門の点検技術者が送電に必要な送電線を定期的に巡視、点検していました。しかし、点検作業にかかる身体的な業務負荷や高所での作業による事故などの危険性が課題となり、対策として、センサーやカメラを搭載したドローンの自動飛行が取り入れられました。ドローンが自動で送電線を検知し、送電線の腐食や劣化などを撮影できるため、点検作業の効率化と点検コストの削減に寄与しています。

危険作業は人命に関わるトラブルが発生する可能性もあるため、万が一のリスクを回避する点でもAIとドローンの活用は効果的です。

【マーケティング】需要予測の属人化を解消

マーケティングに関するAIを導入することで、各部署が保有する膨大なデータをすべて読み込み、精緻な分析に基づく需要予測が可能となりました。

これまでのマーケティングでは、それぞれの作業者が独自の方法で分析し需要予測をしたり、部署単位で需要予測に資するデータを保有するケースがほとんどでした。そのため、分析者や部署によって結論が異なり、会社の意思決定に活用しづらい点が課題と言われていました。しかし、AI導入により、誰が作業しても同じ需要予測が可能になり、属人化の解消に繋げることが可能になったのです。

様々な情報を取り扱う企業であるからこそ、AI導入を行うことでデータ管理がより簡単になり業務を円滑に進めることが可能になります。

【コールセンター】チャットボットなどの活用で負担を軽減

コールセンター業務においては、チャットボットなどの活用により、従業員の夜間や休日対応の負担軽減に繋げています。

コールセンタ―への問合せサービスを希望する顧客ニーズが高まる一方、人手不足が深刻な問題とされていました。その対策として、AIチャットボットやボイスボットによる自動応答を導入することで、問い合わせ対応を24時間365日できるようになりました。また、AI音声認識による文字起こしにより会話を可視化することで、顧客の問い合わせを分析して今後のサービスに活かす取り組みにも活用されています。

【経理】業務のスピードと品質の向上に成功

経理業務においては、AIの活用により業務のスピードと品質の向上に成功しています。特に注目されている技術はOCRとRPAです。

OCRとは、紙の帳票や文書などを自動で読み取り、Excelなどのデータに変換する技術です。これまで経理担当が手作業で請求書や領収証などをPCで入力していましたが、手間と時間がかかるうえヒューマンエラーも発生していました。一方で、OCRであれば短時間で正確にデータ化することが可能です。

また、RPAとは人間がPC上で行う作業を代行する技術です。手作業で行う請求処理や支払処理もRPAであれば、OCRで読み取ったデータを自動で処理できます。

OCRとRPAの導入により、大幅な業務効率化と紙の削減が実現可能です。

【介護】行動モニタリングで入居者のプライバシー保護

介護業界においては、部屋やベッドにセンサーを設置しAIシステムで行動モニタリングすることで、入居者の異常検知に活用されています。

これまでは、介護施設に入居する方の転倒やベッドからの落下、体調の異常などを把握するために定期的な見回りを行っていました。しかし、夜間の見回りによる身体的な負荷や入居者のプライバシー侵害になる点が問題視されていたのです。

センサーシステムはカメラ等で監視するわけでなく、人間の動きに対して異常を感じた場合にセンサーが反応し通知が来る仕様のため、プライバシーにも配慮した対策だと好評です。

慢性的な人手不足に悩まされる介護業界において、AIを活用した介護業務の効率化は従業員の定着率にも効果があるでしょう。

【金融】融資審査のサポート

金融業界においては、融資審査のサポートとしてAIが活用されています。

これまでは融資審査の担当者が行っていましたが、担当者の経験や思考によって審査結果が異なっていました。また、融資審査は資料や手続きが多岐にわたるため、審査に時間を要するケースが多い点も課題です。

その対策として、AIを導入し融資データなどを分析することで、返済が遅延する可能性のある利用者を予測できるようになりました。AIによる審査は分析結果に基づき判断するため、利用する担当者によって結果が異なることはありません。また、人間による審査より短時間で完了できる点も特徴です。

融資審査へのAI導入により、返済遅延によるリスク軽減に加えて、融資審査業務の効率化も実現しています。

6.まとめ

人間には到底マネできない分析や予測ができるAIは、生産性の向上やコスト削減、人的リソースの有効活用など企業の業績向上に貢献できる技術です。また、ヒューマンエラーや事故などを防止したり顧客満足度を向上させたりするメリットも持ち合わせています。

一方で、AI導入には情報漏洩や責任問題、ブラックボックス化などのデメリットも存在し、導入することで逆にコストが増加する可能性も注意しなければなりません。

そのため、AI導入にあたっては同業種の成功事例などを参考に、自社における費用対効果とリスク対策を十分に検討したうえでの導入をおすすめします。
AIを自社の業務に活かすため、導入の際に専門家の意見を聞きたいといった方は、お気軽にご相談下さいませ。

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(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

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