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最終更新日:2026.08.13
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NotebookLMでWordを使う方法|.docxの読み込み・出力手順、できることと注意点


「NotebookLMでWordファイルをそのまま読み込めるのか」「分析した結果をWord形式で出力できるのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

NotebookLMは、2025年11月からMicrosoft Wordの.docxファイルを直接ソースとして読み込めるようになっています。 PDFやGoogleドキュメントへ変換せず、Wordで管理している議事録、提案書、社内規程などをそのまま分析対象にできます。
さらにGoogleは2026年6月、NotebookLMで生成した文書を.docx形式で出力できる新機能も発表しました。

なお、NotebookLMは2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ名称変更されました。
同じスタンドアロン製品として継続しているため、本記事では検索時に馴染みのある「NotebookLM」を中心に表記します。

NotebookLMはWordそのものを細かく編集するソフトではありません。
複数の資料を読み込み、要約・比較・情報抽出を行う「調査・整理」の工程に強みがあります。
既存 of Word文書を直接書き換えて仕上げたい場合は、Copilot in Wordとの使い分けが重要です。

本記事では、Wordファイルの読み込み方法から、実務での活用方法、Wordへの出力手順、Copilotとの違い、企業導入時の注意点まで順に解説します。

NotebookLMとWord連携の基本|.docxの読み込み・出力に対応

NotebookLMとWordの連携には、大きく「既存のWordファイルをNotebookLMへ読み込む」と「NotebookLMで生成した成果物をWordへ出力する」の2方向があります。

Word対応という言葉だけで判断せず、入力と出力を分けて理解することが重要です。

NotebookLMへのWord(.docx)読み込み対応

Googleは2025年11月13日、NotebookLMで新たにMicrosoft Word文書の「.docx」を直接アップロードできるようにしたと発表しました。
(出典:Google Labs公式ブログ)Google公式ヘルプでも、対応するソース形式としてMicrosoft Word(docx)が明記されています。
(出典:Google公式ヘルプ

NotebookLMでは、アップロードした資料を「ソース」と呼びます。
ソースとは、NotebookLMが質問への回答やレポートなどを生成するときに参照する資料です。

そのため、Wordで作成した議事録や提案書をソースへ追加すれば、その内容を基に次のような処理ができます。

  • 資料全体の要約
  • 重要事項や決定事項の抽出
  • 特定の情報に関する質問
  • 複数資料の共通点や相違点の比較
  • 登録資料を基にしたFAQや報告書の作成

従来のようにWordファイルをPDFへ変換してから登録する必要は、.docxであれば原則ありません。

一方、Google公式の対応形式として明記されているのは「.docx」です。
旧形式の「.doc」まで同じように対応すると考えない方が安全です。
.doc形式しかない場合は、Wordで.docxとして保存し直すか、PDFなどの対応形式へ変換して利用します。

項目 対応状況 主な用途 注意点
Word(.docx)の読み込み 既存Word資料の要約・質問・比較 2025年11月に追加
Word(.doc)の読み込み 公式対応形式として明記なし .docxへの保存し直し等を検討
Word(.docx)への出力 利用可能な環境で○ 分析結果をWord文書へ変換 プラン・展開状況を確認
PDF・Markdown・テキスト出力 利用可能な環境で○ レポート等の成果物作成 提供状況を確認
Excel(.xlsx)出力 利用可能な環境で○ 表計算形式の成果物 提供状況を確認
PowerPoint(.pptx)出力 利用可能な環境で○ プレゼンテーション作成 提供状況を確認

「Wordファイルなら何でも対応」ではなく、まず拡張子が「.docx」になっているか確認してください。

NotebookLMからWord(.docx)への出力対応

2026年6月には、NotebookLMで生成した成果物の新しい出力形式として、docxが追加されました。

Googleは、文書形式としてPDF、docx、Markdown、テキスト、構造化データとしてCSVやJSON、さらにMicrosoft Excelのxlsx、PowerPointのpptxなどの生成・ダウンロードに対応すると発表しています。

これにより、

「Word資料を読み込む」

「NotebookLMで調査・比較する」

「報告書などを生成する」

「.docxとしてWordへ戻す」

という一連の流れを構成できるようになりました。

ただし、新しい出力形式は一斉にすべてのユーザーへ提供されたわけではありません。
2026年6月時点ではGoogle AI Ultraユーザーや特定のWorkspace環境などから展開され、Googleは2026年7月16日時点でProユーザーへのWeb版展開も順次進めると案内しています。

そのため、 自分の画面に.docx出力が表示されるかは、契約プランやアカウント、現在の提供状況を実際の画面で確認する必要があります。

NotebookLMにWordファイルを読み込む手順

Wordファイルの登録自体は複雑ではありません。
初回は大量の文書をまとめて入れるのではなく、内容を自分でも把握している少数の.docxファイルで動作を確認するのがおすすめです。

Word(.docx)をソースとして追加する手順

基本的な流れは次の5ステップです。

  1. NotebookLMを開き、既存のノートブックを選択するか、新しいノートブックを作成する
  2. ソース追加画面を開く
  3. ローカルファイルから対象 of .docxファイルを選択する
  4. ソース一覧にWordファイルが表示されたことを確認する
  5. 簡単な質問を入力し、内容が正しく参照されているか確認する

Google公式ヘルプでは、Microsoft Word(docx)が対応ソースとして掲載されています。
1つのソースは最大50万語、ローカルからアップロードするファイルは最大200MBです。
無料ユーザーでは1つのノートブックに最大50ソースを登録できます。

最初の質問では、いきなり複雑な分析を依頼するより、次のような内容確認から始めると読み込み状態を確認しやすくなります。

「この資料の目的と重要ポイントを5項目に整理してください」

「この資料に記載された決定事項と未決事項を分けて整理してください」

「この資料で次のアクションとして記載されている内容を抽出してください」

読み込めない場合は、拡張子と容量を確認します。
古い.doc形式の場合は、Wordでファイルを開き、.docx形式で保存し直してから再度アップロードします。

複数Word文書の整理・読み込み方法

NotebookLMの価値を活かしやすいのは、1つのWord文書だけを要約するときよりも、 同じテーマに関係する複数資料をまとめて横断分析するとき です。

ただし、社内のWordファイルをすべて1つのノートブックへ投入する運用は避けた方がよいです。
目的の異なる資料が混在すると、どの資料を基に回答すべきか分かりにくくなります。

たとえば、次のように判断テーマ単位でノートブックを分けます。

  • 2026年度営業会議
  • 新サービス企画
  • 人事制度改定
  • 顧客A向け提案
  • 社内規程確認

同じノートブックへ関連するWordファイルを追加したら、質問対象のソースを選び、次のように横断的な質問を行います。

「3つの会議資料で共通して挙げられている課題を整理してください」

「2025年版と2026年版の規程で変更された内容を比較してください」

「3社の提案書で、主張が異なる項目を一覧化してください」

大量の資料を扱う場合は、ファイル上限だけでなく、 何を同じノートブックへ入れるかという情報設計が回答品質にも影響します。

NotebookLMでWord資料からできること

Word資料を登録した後は、単純な要約だけでなく、比較、情報抽出、別形式への再構成まで行えます。

特に企業では、「読む時間を短くする」だけでなく、「複数資料から必要な情報を探し、成果物へ変換する」工程まで含めて活用方法を検討すると効果を評価しやすくなります。

長いWord資料の要約と根拠確認

長い報告書や提案書、社内規程を短時間で把握したい場合は、NotebookLMで要点を整理できます。

たとえば、数十ページある報告書について、

  • 主要な結論
  • 重要な数値
  • 現在の課題
  • 決定事項
  • 次のアクション

といった観点で抽出すれば、全文を最初から読み込む前に概要を把握できます。

また、「経営層向けに300文字程度」「担当者向けに詳細版」のように対象読者と情報量を指定すると、同じWord資料から用途の異なる要約を作れます。

プロンプト例は次のとおりです。

「この資料の結論、重要な数値、課題、次のアクションを整理してください。各項目について根拠となる箇所も確認できるようにしてください」

「この資料を経営層が3分で確認できる内容に要約してください。意思決定が必要な事項を優先してください」

「この資料を初めて読む担当者向けに、前提知識→重要ポイント→注意事項の順で整理してください」

NotebookLMはソースを基に回答し、引用から元資料を確認できるよう設計されています。
ただし、AIによる回答そのものを正解として扱うのではなく、 重要な数値・日付・固有名詞は引用元まで戻って確認する運用が必要です。

複数Word資料の比較・差分抽出

NotebookLMでは、同じノートブック内の複数ソースを対象に質問できます。
そのため、手作業では時間がかかる資料比較にも活用できます。

たとえば、次のような業務です。

  • 旧版と新版の社内規程の比較
  • 複数社から届いた提案書の比較
  • 複数部署の月次報告書の比較
  • 過去数回の議事録から未解決事項を抽出
  • 複数の顧客ヒアリングから共通ニーズを抽出

比較するときは「違いを教えてください」だけではなく、比較軸を指定します。

たとえば、

「資料A・B・Cを、主張/数値/決定事項/未解決事項の4項目で比較し、表形式で整理してください」

と指示すると、確認したい論点をそろえやすくなります。

比較結果を確認した後、「経営会議で判断が必要な差分だけを抽出し、報告書として再構成してください」と続ければ、比較から成果物作成まで一連の流れで進められます。

ただし、契約書、法務判断、人事評価など重要性の高い文書では、AIが示した差分だけを根拠に判断せず、必ず原文と担当者による確認を行います。

Word資料からFAQ・研修資料・報告書への再構成

NotebookLMは、既存のWord資料を「読む」だけでなく、情報を別の形へ組み替える用途にも活用できます。

たとえば、社内規程を複数登録して、

  • 従業員向けFAQ
  • 新人研修用の説明資料
  • 理解度確認用クイズ
  • 管理職向けの要点集

へ再構成する使い方があります。

営業会議の議事録や顧客インタビューを登録し、「経営会議用の1ページサマリー」「営業担当向けFAQ」「次回会議のアジェンダ」へ変換することも可能です。

元資料の内容を理解する工程と、読み手に合わせて成果物へ変換する工程をつなげられる点が、NotebookLMをWord業務へ組み込むメリットです。

NotebookLMからWord(.docx)へ出力する手順

新しい出力形式利用できる環境では、NotebookLMで作成した文書を.docxとしてダウンロードし、Wordで仕上げることができます。

NotebookLMとWordの役割を分けると、AIによる情報整理と、人間による最終編集を両立しやすくなります。

NotebookLMでのWord向け成果物の生成手順

基本的な流れは次の4段階です。

  1. NotebookLMで必要なソースを選択する
  2. Studio等から用途に合った文書を生成する
  3. 内容と引用元をレビューする
  4. 利用できる環境では.docxを選択してダウンロードする

成果物を生成するときは、「報告書を作ってください」だけではなく、用途、読み手、構成、分量を具体的に指定します。

たとえば、

「経営会議向けの報告書を作成してください。最初に結論、その後に背景、主要な課題、選択肢、意思決定が必要な事項の順で構成してください」

「顧客向け提案書のたたき台を作成してください。専門用語は必要最小限にし、課題→原因→解決案→期待効果の順で整理してください」

といった指示です。

Googleは2026年6月のアップデートで、PDF、docx、Markdown、テキスト、xlsx、pptxなどの新しい出力形式を発表しています。
生成したアウトプットはStudioパネルからダウンロードできると説明されています。

ただし、画面に.docxが表示されていない場合は、プランや組織設定、提供状況を確認してください。

Wordでの最終編集とレビュー

NotebookLMから.docxを出力できても、AIが生成した文書をそのまま完成版として提出する運用は避ける必要があります。

実務では、

NotebookLM=調査・比較・構成・初稿作成
Word=編集・校正・承認

という役割分担が適しています。

Wordへ出力した後は、社内テンプレートへの適用、見出しスタイル、表紙、ページ番号、図表、コメントなどを整えます。

同時に、次の項目は元資料と照合します。

  • 数値
  • 日付
  • 人名、企業名、製品名
  • 契約条件
  • 重要な引用
  • 意思決定に影響する記述

社内レビューが必要な資料では、Wordのコメントや変更履歴など既存のレビューフローへ戻し、人間同士で最終確認します。

AIで「完成させる」のではなく、調査・初稿作成を短縮し、人が重要な確認へ時間を使える状態を目指すと導入効果を測りやすくなります。

NotebookLMとCopilot in Wordの違い|調査と文書編集での使い分け

NotebookLMとCopilot in Wordは、どちらもWord文書に関連するAI活用が可能ですが、得意とする工程が異なります。

NotebookLMは複数の資料を集めて理解・比較する用途、Copilot in WordはWord文書そのものを作成・編集する用途を中心に考えると整理しやすくなります。

NotebookLMが向くWord業務

NotebookLMが向いているのは、複数資料を横断して情報を探したり、共通点・相違点を整理したりするリサーチ工程です。

たとえば、

  • 過去1年分の会議資料から課題の変化を確認する
  • 複数社の提案書を同じ基準で比較する
  • 社内規程やマニュアルから質問への根拠探す
  • PDF、Word、Webページなど異なる形式をまとめて調査する

といった用途です。

Google公式ヘルプでは、Wordのdocxだけでなく、PDF、PowerPoint、CSV、画像、Web URL、ePub、Googleドキュメントなど多様なソース形式への対応が案内されています。

「1つのWordを編集する」より、「多数の資料から必要な情報を集めて考える」業務でNotebookLMの特徴を活かしやすくなります。

Copilot in Wordが向くWord業務

Copilot in Wordは、Wordの画面内で文章の作成、書き換え、要約、内容確認などを行える点が特徴です。

Microsoftは、Copilot in Wordの主な用途として、新規文書の作成、既存文章のリライト・改善、長い文書の要約・質問などを案内しています。
(出典:Microsoft サポート公式ページ)対象環境では、関連するファイル、メール、会議など仕事上のコンテキストも参照できます。

そのため、

  • すでに作成中のWord文書を短くする
  • 文章のトーンを変える
  • 一部の段落を書き換える
  • 文書の構成を修正する
  • Word上で内容を確認しながら仕上げる

といった用途では、Copilot in Wordの方が業務フローへ自然に組み込みやすいケースがあります。

ただし、利用できるCopilot機能はMicrosoft 365の契約や組織の設定によって異なります。

NotebookLMとCopilot in Wordを組み合わせた業務フロー

企業では、NotebookLMとCopilot in Wordを必ずしも二者択一で考える必要はありません。

たとえば、次のような流れです。

  1. NotebookLMへ複数のWord、PDF、Web資料を登録する
  2. 各資料を比較し、論点と重要情報を整理する
  3. 報告書の構成と初稿を作成する
  4. Wordへ出力する
  5. Copilot in Wordまたは人間が文章、トーン、構成を調整する
  6. 元資料との照合と社内承認を行う

NotebookLMは「情報を集約して考える工程」、Copilot in Wordは「Word文書そのものを仕上げる工程」と考えると使い分けやすくなります。

比較項目 NotebookLM Copilot in Word 従来の手作業
主用途 複数資料の調査・理解・比較 Word文書の作成・編集 人による検索・編集
複数資料の横断分析 ○ 利用環境・参照範囲による
回答からの根拠確認 ◎ ソース・引用を確認 ○ 機能による ○ 人が原文確認
Word上の直接編集 × 主用途ではない
Word以外の資料 ◎ PDF、Web、画像等 ○ Microsoft 365環境等
最終成果物の編集 △ 生成・出力まで
向く業務 調査、比較、ナレッジ活用 執筆、書き換え、仕上げ 高度な個別判断・最終確認

NotebookLMでWordを扱うメリットとデメリット

NotebookLMのWord対応によって、Word中心で資料を管理している企業でもAIを業務へ組み込みやすくなりました。

一方、Wordのすべての機能をNotebookLMへ置き換えられるわけではありません。

Word資料の検索・要約・比較の一元化

大きなメリットは、Word資料を事前にPDFへ変換せず、そのまま分析へ進められることです。

さらに複数資料をまとめれば、

「資料を探す」

「読む」

「要約する」

「比較する」

「成果物へまとめる」

という工程を1つの調査環境でつなげられます。

また、Word以外のPDFやWebページ、画像なども同じノートブックへ追加できるため、「Wordだけに情報があるとは限らない」企業の実務とも相性があります。

Word編集ソフトの代替にはならないデメリット

注意点は、 「.docxを読み込める」ことと「Wordの全機能を再現できる」ことは別 という点です。

NotebookLMの中心的な用途は、登録したソースを基に情報を理解・分析し、別のアウトプットへ変換することです。

Word独自の細かなレイアウト、企業指定のテンプレート、共同レビュー、変更履歴などが重要な業務は、元のWord環境で最終確認する必要があります。

また、Google公式情報で保証されていないWord固有の書式・コメント・変更履歴などの挙動を前提に業務フローを設計するのは避けます。

NotebookLMを「Wordをなくすツール」と考えるのではなく、 Wordでの最終作業に入る前の調査・整理工程を効率化するツール として評価すると、実際の導入効果を判断しやすくなります。

NotebookLM×Wordを業務導入する4ステップ

企業でNotebookLMを利用する場合は、個人で便利な使い方を見つけるだけでは不十分です。

「業務選定→PoC→ルール策定→展開」の順で進めることで、効果とリスクの双方を確認できます。

ステップ1・2|対象業務の選定と小規模PoC

最初に、NotebookLMを使うことで改善余地が大きい業務を選びます。

候補になりやすいのは、次の条件を満たす業務です。

  • Word資料が多い
  • 資料を探す、読む、比較する時間が長い
  • 正解を確認できる元資料が存在する
  • 同じ作業を継続的に繰り返している

たとえば、社内規程の検索、議事録整理、提案書比較、研修資料作成などです。

対象業務を決めたら、最初から全社展開せず、少人数でPoC(概念実証)を実施します。

PoCでは、生成速度だけを見るのではなく、

  • 従来の作業時間
  • NotebookLM利用後の作業時間
  • 回答の正確性
  • 修正件数
  • 引用確認にかかった時間
  • 利用者の満足度

などを測定します。

「AIで何分短縮したか」だけでなく、「最終的に正しい成果物を完成させるまでの総工数」で評価することが重要です。

ステップ3・4|情報管理ルールの策定と利用範囲の拡大

PoCと並行して、業務利用のルールを決めます。

最低限、次の項目を整理します。

  • アップロードしてよい文書
  • アップロードを禁止する情報
  • 利用するGoogleアカウント
  • ノートブックの共有範囲
  • 保存・削除に関するルール
  • AI回答の確認担当者
  • 社外提出資料の承認者

対象となるGoogle Workspaceユーザーについて、Googleはアップロードしたファイル、チャット、モデル出力を人間によるレビューや生成AIモデルの改善に使用しないなど、企業向けのデータ保護を案内しています。
(出典:Google公式ヘルプ(データ保護))一方で、具体的な利用条件はWorkspaceのエディションやライセンスによって異なります。

したがって、製品のセキュリティ説明だけを理由に、すべての社内情報を投入可能と判断してはいけません。
自社の情報分類やセキュリティ規程と照合します。

PoCで効果が確認できたら、良いプロンプト、ノートブックの分け方、レビュー方法をテンプレート化して隣接部署へ展開します。

NotebookLM×Wordの失敗要因と対策

Word連携では、ファイル形式だけでなく、出力機能の提供状況、Word固有情報の扱い、ソース管理、機密情報など複数の注意点があります。

ここでは、企業利用で事前に確認しておきたい5つの失敗を整理します。

.docや非対応ファイルをそのままアップロードする失敗

症状として多いのは、Wordファイルを選択してもソースへ追加できないケースです。

まず確認するのは拡張子です。
Google公式の対応ソース一覧では、Microsoft Wordについて「docx」が明記されています。

旧形式の.docなどを使っている場合は、Wordで開いて.docxとして保存し直します。

同時にファイル容量も確認します。
ローカルアップロードでは1ファイル最大200MB、1ソース最大50万語という上限があります。

Word出力が全ユーザーで使えると想定する失敗

「解説記事にはdocx出力があるのに、自分の画面では選べない」という状況も想定されます。

Googleは2026年6月に新しい出力形式を発表しましたが、当初はGoogle AI Ultraや特定Workspace環境からの提供でした。
2026年7月にはProユーザーへのWeb版展開も案内されています。

そのため、手順だけを見て故障と判断せず、契約プラン、組織設定、現在の提供状況を確認します。

docx出力がない環境で業務を検証する場合は、組織で許可された別の方法で生成結果をWordへ移す運用も用意します。

Wordの書式や変更履歴まで完全に扱えると想定する失敗

.docx対応を「Wordファイルの内部情報をすべて同じように扱える」と解釈すると、期待と実際の処理がずれる可能性があります。

特に、文書の細かなレイアウト、コメント、変更履歴などが重要な業務では注意が必要です。

対策は、NotebookLMには本文の理解・検索・比較を中心に任せ、Word固有の情報が必要な場合は元ファイルを確認することです。

また、公式情報に明記されていない挙動は、実際に自社で使う文書をサンプルにしてPoCで検証します。

個人ブログなどの検証結果は参考になりますが、自社の業務要件を決める際は「公式仕様」と「個別検証」を分けて扱ってください。

ソースの品質と選択を管理せず回答を過信する失敗

NotebookLMがソースを基に回答するからといって、回答が自動的に正しくなるわけではありません。

たとえば、旧版と最新版の社内規程を同時に登録したまま質問すると、現在は無効な情報を含めて回答する可能性があります。

対策として、

「2026年4月改定版を最新版として扱ってください」

「旧版は比較対象にだけ使用し、現在のルールを回答するときは最新版を参照してください」

など、対象資料を明確にします。

さらに、重要な回答は引用元へ戻って原文と照合します。

特に社内外へ提出する文書では、数値、日付、固有名詞、契約条件を重点的に確認してください。

機密情報と共有権限をルール化しない失敗

企業利用では、技術的にアップロードできることと、社内ルール上アップロードしてよいことを分けて判断する必要があります。

個人情報、顧客情報、契約情報、未公開の経営情報などを、利用可否の確認なく登録するのは避けます。

対象となるWorkspace環境では、GoogleはNotebookLMをコアサービスとして提供し、企業向けのデータ保護を適用しています。
また、対象Workspaceユーザーのアップロード、チャット、モデル出力について、人間によるレビューや生成AIモデル改善への使用を行わないと説明しています。

ただし、これだけで自社の利用可否が決まるわけではありません。

情報分類→アップロード可否→共有範囲→確認責任者という社内ルールを、実際に資料を投入する前に決める必要があります。

失敗要因 主なリスク 対策
.docや非対応形式をそのまま投入 アップロードエラー .docx形式・容量を確認し、必要なら保存し直す
Word出力を全ユーザーで使えると想定 メニューが見つからず運用停止 プラン・組織設定・提供状況を確認
Word固有情報まで完全に処理できると想定 書式・変更履歴等の見落とし 本文分析を中心にし、元Wordを確認
ソース管理不足のまま回答を利用 古い情報・誤情報の混入 最新版を明示し、引用元と照合
機密情報・共有権限を未整備 情報漏えい・規程違反 情報分類、投入可否、共有範囲、責任者を事前設定

NotebookLMの企業活用事例|大量資料の確認・整理時間を短縮

NotebookLMをWordファイルだけに限定した企業事例は多くありません。

一方、企業が複数の社内情報をNotebookLMへ集約し、確認・分析・再構成にかかる時間を短縮した事例はGoogle公式から公開されています。

以下は「NotebookLM×Wordそのものの導入実績」ではなく、Wordを含む企業内資料の活用方法を検討する際の参考事例として紹介します。

【電子署名】Docusign|人事評価の準備時間を4〜5時間から30分未満へ短縮

Google Workspaceの2026年の顧客事例によると、DocusignではNotebookLMを社内情報を扱うナレッジ・リサーチアシスタントとして活用しています。
(出典:Google Workspace顧客事例(Docusign)

四半期の人事評価では、従来は1人あたり4〜5時間かかっていた準備作業を、NotebookLMを使うことで30分未満まで短縮したと紹介されています。
Googleは同事例の概要で、NotebookLMにより人事評価準備の時間を90%削減したとも示しています。

NotebookLM内に既存の情報をまとめ、必要な内容を質問し、レポートへ再構成する使い方です。

Word固有の事例ではありませんが、社内に蓄積された議事録や評価資料、報告書などから必要な情報を探して整理する業務にも応用できる考え方です。

【非営利・教育支援】Infoxchange|1週間以上の資料整理を半日まで短縮

Infoxchangeでは、研修プログラムを作るための資料や背景情報をNotebookLMへ追加し、対象者に合わせた研修内容の整理に活用しています。

Google Workspaceの2025年6月の事例によると、手作業では資料の収集、レビュー、分析に1週間以上かかる可能性があった作業について、NotebookLMを使うことで、研修モジュールを構築するための出発点を半日で作成できたとされています。
(出典:Google Workspace顧客事例(Infoxchange)

「既存資料を読み込む」

「必要な情報を整理する」

「不足している情報を確認する」

「対象者に合わせて再構成する」

という流れは、Wordで蓄積された社内マニュアルや研修資料の再利用にも応用できます。

こちらもWordファイル固有の実績ではなく、NotebookLMを使った文書・ナレッジ活用の企業事例です。

AI導入支援は「フリーコンサルタント.jp」へご相談ください

フリーコンサルタント.jpでは、事業会社やコンサルティングファーム出身のプロ人材が、生成AI・DX活用の戦略設計から現場のルール整備、社内への知見移転までを伴走支援します。実務経験豊富な人材が、上流の方針づくりから実行段階まで一貫して関わることで、導入後の定着まで見据えた支援が可能です。

まずは自社のどの業務・データで試すか、小さく始めるところから相談してみるのがおすすめです。

フリーコンサルタント.jpによるAI導入支援の事例

フリーコンサルタント.jpでは、AI・DX推進領域全般で企業の支援実績があります。ここでは、社内に専門人材が不足していた企業の支援事例を2件紹介します。

事例①|大手飲食企業:需要予測・発注レコメンドAIの開発支援

200店舗以上・400品目の発注業務を店舗担当者の経験と勘に頼っており、業務が属人化していた大手飲食企業の事例です。データサイエンティストなどAI活用の経験者が社内に不足し、AIの本格運用に向けたデータ活用の進め方が分からない状態でした。

当時の課題 ・データサイエンティスト・データアナリスト人材、AI活用の経験者が社内に不足
・店舗情報・POSデータをもとにした需要予測を、複数人が同じ精度で行うことが困難
・発注業務が現場の勘に依存し、担当者の休暇・退職で業務が滞るリスクを抱えていた
実施したこと ・店舗ごとの特徴を踏まえた変数を定義し、データを整理
・PoC(概念実証)を経て、店舗ごとに高い精度で需要予測ができるAIモデルを構築・運用

需要予測AIの活用により発注業務の多くを自動化し、作業時間を削減。バックオフィス業務の負荷が軽減し、店舗担当者が接客などの対応に時間を割けるようになりました。

事例②|大手通信キャリア企業:デジタル活用推進に向けたCoE組織の立ち上げ支援

業務効率化を目的に、デジタル活用組織(CoE=Center of Excellence。複数部門の知見を集約する専門組織)の立ち上げを決定したものの、組織立ち上げの推進とデジタル技術活用の両方を担える人材が社内に不足していた大手通信キャリア企業の事例です。

当時の課題 ・デジタル領域の知見と組織立ち上げ経験を併せ持つ人材が社内に不足
・業務効率化ツールの開発・運用体制をゼロから構築する必要があった
実施したこと ・CoE組織の立ち上げから全体設計・運用構築・実運用までを一気通貫で伴走支援
・事業部門への課題ヒアリングをもとにしたツール開発の仕組みを構築し、プロパー社員が自走できる体制へ知見を移転

CoE組織の立ち上げと運用の安定化により、組織立ち上げ前と比較して業務工数を約25%削減。プロパー社員が主体的に運用できる体制を構築し、外部人材への依存から段階的に脱却しています。

まとめ

NotebookLMは2025年11月からMicrosoft Wordの.docxを直接ソースとして読み込めるようになりました。
Word資料をPDFへ変換してから登録する前処理は、.docxであれば原則不要です。

さらに2026年6月には、NotebookLMで生成した文書を.docx形式で出力する機能も発表されました。
これにより、 「Word資料を読み込んで調査する→成果物を作る→Wordへ戻して仕上げる」という業務フローを構築できるようになりつつあります。 利用できる出力形式は契約プランや提供状況を確認してください。

複数資料の検索、比較、根拠確認ではNotebookLM、既存Word文書の直接編集や仕上げではWordやCopilot in Wordというように、ツールの役割分担を分けると実務へ組み込みやすくなります。

法人で利用する場合は、機能の有無だけで導入を判断せず、アップロードする情報の分類、共有権限、AI回答の検証方法、PoCによる効果測定まで含めて設計することが重要です。

NotebookLMを含む生成AIの業務導入にあたり、対象業務の整理、PoC、AI・DX人材の確保、PM・PMO体制などに課題がある場合は、フリーコンサルタント.jpへの相談もご検討ください。

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