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最終更新日:2024.09.12
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【組織強化】組織作りとは? 必要な 5原則や強い組織を作る方法を解説


「チームのパフォーマンスをあげるにはどうすればいいのか」「組織を作るうえで、何を優先すべきなのか」このような悩みを抱えている管理職も多いのではないでしょうか。

実は、組織を作るうえで5つの重要な原則があります。これらを理解し、実践すると、成果を出せる組織を構築できるでしょう。

本記事では、組織作りの基本概念から、強い組織を作るための5つの原則、そして組織作りで大切なことまでを詳しく解説します。

これから新しい組織を立ち上げる方や、既存の組織を強化したいリーダーの方々にとって、参考になるでしょう。
組織作りの成功事例が知りたい管理職の方は以下を参考ください。

こんな人におすすめ

  • 企業やチームをより強固にし、成果を上げたいと考えている経営者や管理職の方
  • 組織の人材開発や社内コミュニケーションを強化したい人事担当者
  • 効果的なリーダーシップやチームビルディングについて学びたい人

1.組織を作るとは

組織を作るとは、共通の目標に向かって協働するための仕組みを構築することです。
ここでは、以下の内容について解説します。

それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。

組織を作る目的

組織を作る主な目的は、従業員の力では達成困難な目標を、協力して実現可能にすることです。
複数の人間が協力すると、個人の能力以上の成果を出せる可能性が高まります。

たとえば、一従業員だけでは難しい大規模なプロジェクトの遂行や、複雑な問題の解決などが可能になるでしょう。

また、組織を作ると、各個人の専門性を活かしつつ、効率的に業務を遂行できます。
従業員の得意分野を組み合わせると、高い成果を生み出せるでしょう。

強い組織とは

強い組織とは、環境の変化に柔軟に対応しつつ、持続的に成果を出し続ける集団です。
こういった組織内では、従業員間のコミュニケーションが活発で、情報共有が円滑に行われます。

また強い組織では、各従業員が自身の役割と責任を明確に理解していることもポイントです。役割と責任の所在が明確であるため、迅速な意思決定と行動を促進するのです。

強い組織を作ると得られる2つのメリット

強い組織を作ると、企業にとってのメリットだけでなく、組織に属する従業員にとっても良い効果が生まれます。

1.組織全体の生産性をUP!

戦略的に従業員が活躍できる組織体制を形成すれば、個人の業務効率化を促進し、結果として企業全体の生産性が向上します。
そして各従業員の役割分担を明確にすることで無駄な作業が減り、各自が自分の専門分野に集中できる、といったメリットが挙げられます。

2. リスク分散できる

各自が組織の成長に貢献できるようになれば、自ずとリスク分散の効果も期待できます。
なぜなら複数の人間での責任分担体制を築くことで、個人にかかる負担やプレッシャーを軽減できるからです。

繁忙期の急な穴あき、従業員の長期休暇など、何が起こるか分かりません。そのため常に柔軟に従業員が動けるような仕組みがあれば、そういったリスク耐性も付けられるのです。

さらに組織として知識や経験が蓄積されると、チーム全体の成長が可能です。
チーム全体の成長がしていくと、組織の競争力が芽生え、より高い成果が出せるでしょう。

2.組織を作るのに必要な5原則

組織を作るうえで、5つの重要な原則があります。

原則を理解しておくと、強固な組織構造を構築できるでしょう。
ここでは、以下の5つの原則について詳しく解説していきます。

  1. 専門化の原則
  2. 権限責任一致の原則
  3. 統制範囲の原則
  4. 命令統一性の原則
  5. 権限委譲の原則

それでは、各原則の詳細を見ていきましょう。

①専門化の原則

専門化の原則とは、仕事を細分化し、各個人が特定の業務に専念し、効率を高める考え方です。従業員一人ひとりの専門性が向上し、業務の質が高まるでしょう。

たとえば、製造業では、設計・製造・品質管理など、工程ごとに専門チームを設けると生産性が向上します。

ただし、過度な専門化は部門間の連携を難しくする可能性があります。
そのため、ジョブローテーションを取り入れるなど、バランスを取るのが重要です。

②権限責任一致の原則

与えられた責任に見合った権限を付与するのが、権限責任一致の原則です。
従業員は自身の判断で迅速に行動できるようになり、業務効率が向上します。

たとえば、店長に売り場のレイアウト変更の権限を与えた場合、従業員自ら顧客ニーズに柔軟に対応してくれるでしょう。

ただし、権限と責任のバランスが崩れると、組織の秩序が乱れる可能性があります。
定期的な評価と調整をおこない、バランスを保つのが大切です。

③統制範囲の原則

統制範囲の原則とは、一人の上司が効果的に管理できる部下の数には限度があるという考え方です。

統制範囲を設定すると、上司は部下一人ひとりに十分な指導をおこなえるようになります。
一般的に、5〜7人程度が統制範囲とされていますが、業務の複雑さによって人数が変化するでしょう。

しかし、統制範囲を狭めすぎると階層が増え、意思決定が遅くなる可能性があります。
組織の規模や業務の性質を考慮しながら、最適な統制範囲を見極めましょう。

④命令統一性の原則

部下が指示を受ける上司は一人であるべきという考え方が命令統一性の原則です。
指示系統が明確になり、部下の混乱を避けられるしょう。

プロジェクトチームでは、従業員は直属の上司からのみ指示を受けるルールで、作業の優先順位が明確になります。

ただし、組織が大きくなると、完全な命令統一性を保つのが難しいです。
そのような場合は、各従業員が複数の部門やプロジェクトに所属するマトリックス組織を採用し、柔軟な組織構造を検討する必要があるでしょう。

⑤権限委譲の原則

権限委譲の原則とは、上司の権限を部下に委ね、組織全体の効率を高める考え方です。
権限委譲により、現場レベルでの素早い意思決定が可能になり、組織の機動力が向上します。

たとえば、営業部門で各担当者に一定の値引き権限を与えると、顧客との交渉がスムーズになるでしょう。

しかし、過度な権限委譲は組織の一貫性を損なう可能性があります。
委譲する権限の範囲を明確にし、定期的なフォローアップをおこなうのが重要です。

3.強い組織を作る5つのステップ


強い組織を作るには、単に人員を集めるだけでなく、戦略的なアプローチが必要です。
ここでは、強い組織を作るための5つのステップについて解説します。

上記の方法を実践すると、持続可能で競争力のある組織を構築できるでしょう。

ステップ1 組織の文化を作る

強い組織文化を作るには、明確な企業理念やビジョンの定義が重要です。

たとえば「顧客第一主義」や「革新的思考の重視」といった価値観を掲げ、それを日々の業務に反映させます。

また、経営陣が率先して望ましい行動を示し、組織文化の形成を促進させます。
オープンなコミュニケーションや、失敗を恐れない挑戦的な姿勢などを見せましょう。

ステップ2 組織の構造を作る

組織構造は、業務の効率性や情報の流れに大きな影響を与えます。
組織構造を作るには、まず自社の事業内容や規模、戦略に合わせて検討する必要があります。

急速な成長を目指す企業では、フラットな組織構造を採用し、意思決定の速度をあげるのが有効です。

また、部門間の連携を促進する仕組みも重要です。
定期的な部門横断ミーティングやプロジェクトベースのチーム編成などを取り入れましょう。

ステップ3 組織に合った人事評価制度を作る

組織に合った人事評価制度は、従業員のモチベーション向上と組織の目標達成に不可欠です。
評価基準は、組織の目標と個人の目標が連動するような設計が重要です。

顧客満足度を重視する企業では、顧客からのフィードバックを評価項目に含めるといった工夫が必要でしょう。

また、評価結果を単なる数字で終わらせず、具体的なフィードバックと成長支援につなげるのが大切です。
定期的な1on1ミーティングなどを通して、従業員の成長をサポートしましょう。

ステップ4 従業員に浸透させる

どんなに素晴らしい組織文化や制度も、従業員に浸透しなければ意味がありません。
浸透させるには、まず経営陣が率先して新しい文化や制度を実践するのが重要です。

トップダウンの姿勢を示すと、従業員全体への波及効果が期待できます。

また、定期的な研修や、社内報などをつうじた情報発信も効果的です。
新しい取り組みの意義や、具体的な実践方法について、繰り返し伝えていきましょう。

従業員からのフィードバックを積極的に集め、必要に応じて改善を加えるのも大切です。
双方向のコミュニケーションをつうじて、より深い理解と浸透を促進できるでしょう。

ステップ5 定期的なブラッシュアップ

強い組織を作るためには、試行錯誤を重ねて改良を続けることが不可欠です。

特にPDCAサイクル(Plan→Do→Check→Act)を効果的に活用することを意識してみましょう。
組織は一度作り上げたら終わりではなく、常に変化する時代に対応するために進化し続ける必要があります。

組織をより良いものへ作りたいのであれば、そのためにやってきたことの中で、上手くいった点とそうでない点をまずは洗い出しましょう。評価できるように、あらかじめ評価ポイントと指標を作っておくと良いです。

その中で発見した改良したい点については、可視化された指標を基に改良点を定期的に見つけて反映していくだけで、組織は時代に取り残されることなく強さを維持できます。

また、短期で完璧を目指さないことも大切です。
無理のない範囲でPDCAサイクルを回し続けることが、持続可能な改善を可能にします。

4.組織作りで大切な3つのこと

組織作りは、単なる人員の配置や業務の分担以上の深い意味を持ちます。
強い組織を作るためには、いくつかの重要な要素への注目が必要です。

ここでは、組織作りで大切な3つのポイントを解説します。

  • 企業理念とビジョンの浸透
  • 会社全体での組織目標の共有
  • 自社に合った人事評価制度の構築と可視化
  • それでは、各ポイントの詳細を見ていきましょう。

    企業理念とビジョンの浸透

    企業理念とビジョンの浸透は、組織作りで大切な行動です。
    全従業員に浸透させられると、個々の判断や行動に一貫性が生まれます。

    たとえば「顧客満足度No.1を目指す」という理念があれば、従業員は自然と顧客目線で考えるようになります。

    浸透させるには、経営陣が機会あるごとに理念やビジョンについて語ることが効果的です。
    また、入社時研修や定期的な社内報などで繰り返し伝えるのも重要です。

    会社全体での組織目標の共有

    会社全体での組織目標の共有は、各部門や個人の活動に一貫性を持たせ、いい組織にさせます。
    目標は具体的で測定可能なものにし、定期的に進捗を確認するのが重要です。

    「今年度の売上高30%増」といった明確な数値目標を設定し、毎月の全体会議で進捗を共有します。

    また、部門ごとの目標が全体目標とどう連動しているかを明確にするのも大切です。
    従業員一人ひとりが自分の役割の重要性を理解できるようになるでしょう。

    自社に合った人事評価制度の構築と可視化

    「強い組織を作る5つのステップ」の章でも触れた、組織に合う人事評価制度の導入は、従業員のモチベーション向上と組織の成長に不可欠です。ポイントとして、自社の企業理念や目標と連動させることを意識しましょう。

    たとえば、イノベーションを重視する企業では、新しいアイデアの提案や実行を評価項目に含めるといった工夫が考えられます。

    また、評価基準や方法を明確に可視化することで、公平性と透明性を確保します。
    評価シートや評価プロセスを全従業員に公開し、疑問点があれば丁寧に説明する姿勢が大切です。

    従業員からのフィードバックや事業環境の変化に応じて柔軟に変化させていくのが、長期的な組織の成功につながります。

    5.まとめ

    本記事では、強い組織を作る意義と具体的な方法について解説しました。
    まず強い組織を作るには、以下5つの原則の理解と実践が不可欠です。(「組織を作るのに必要な5原則」の章で解説)

    • 専門化の原則
    • 権限責任一致の原則
    • 統制範囲の原則
    • 命令統一の原則
    • 権限委譲の原則

    また組織の体制を整えるには、まずは組織内の文化の構築と従業員への理解促進、適切な組織構造の設計、そして改善を繰り返すことが重要となります。

    最後に、組織作りをする上で最も忘れてはならないのが、企業理念とビジョンの共有、明確な組織目標の設定、自社に合った人事評価制度の構築と可視化です。単なる人員配置でなく、従業員との信頼関係構築によって成功する度合いが何倍にも変わります。

    ぜひ今日から、強い組織作りへの一歩を踏み出してみましょう。

    (株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

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