
ウォーターフォール開発を中心に進めてきたプロジェクトでは、要件定義後の仕様変更による手戻り、重なるリリース遅延、増え続ける残業など、様々な課題がありました。変化の激しいプロジェクトでも柔軟に対応しながら、短いサイクルで価値を届けられる開発手法として、スクラム開発の導入が多くの企業で進んでいます。
しかし、ウォーターフォール開発に慣れ親しんだチームがスクラム開発へ移行するのは容易ではなく「スクラムマスターやプロダクトオーナーは何をするのか」「どのような流れで進めるのか」「未経験のメンバーだけで本当に運用できるのか」と不安を感じるケースが多いです。
本記事では、スクラム開発の基本的な考え方や特徴をはじめ、アジャイル開発・ウォーターフォール開発との違い、スクラムにおける各メンバーの役割や開発プロセスをわかりやすく解説します。
スクラム開発とは?
スクラム開発とは、アジャイル開発を実践するための代表的なフレームワークを指します。
もともとはラグビーのスクラムに由来しており、選手全員が一丸となって前進するように、開発メンバー全員が役割を果たしながら協力してプロジェクトを進めることから「スクラム」と呼ばれています。少人数のチームが密接に連携し、短い開発サイクル(スプリント)を繰り返して継続的に成果物を完成へ近づけていく手法として広く採用されるようになりました。
仕様変更にも柔軟に対応しやすく、変化の激しいシステム開発や新規サービス開発との相性が良い開発手法です。
スクラム開発でよく使われる用語
スクラム開発では、独自の用語が数多く登場します。代表的な用語は、以下の通りです。
| 用語 | 概要・目的 |
|---|---|
| スプリント | 開発の基本単位(通常1〜4週間)。このサイクルを繰り返して開発を進める。 |
| スプリントプランニング | スプリントの開始時に行う計画会議。「何を・どう作るか」を決定する。 |
| デイリースクラム | 毎日15分以内で行う同期ミーティング。進捗確認や課題の共有を行う(朝会)。 |
| スプリントレビュー | スプリントの終わりに成果物を関係者にお披露目し、フィードバックを得る。 |
| スプリントレトロスペクティブ | 振り返り会議。チームのプロセスや働き方の改善点を話し合う。 |
| プロダクトバックログ | プロダクトに必要な機能や改善点を、優先順位順に並べた一覧リスト。 |
| スプリントバックログ | 今のスプリントで達成する目標(スプリントゴール)と、そのためのタスク一覧。 |
| インクリメント | スプリント内で完成した「実際に動く成果物」。品質基準を満たしたもの。 |
| ベロシティ | 1スプリントあたりにチームが消化できたストーリーポイントの合計(開発速度) |
これらの用語は、スクラム開発を円滑に進めるための共通言語です。最初からすべてを覚える必要はありませんが、日々の開発を通じて意味を理解していくとチームとのコミュニケーションがスムーズになり、スクラムの運用もしやすくなります。
スクラム開発の5つの価値基準
スクラムフレームワークの開発者であるKen Schwaber & Jeff Sutherlandが作成した「スクラムガイド」によると、スクラム開発には5つの価値基準が設けられています。

5つの価値基準は単なるお題目ではなく、日々の判断や行動の軸として活用されるため必ず覚えておきましょう。
| 価値基準 | 概要と現場における姿勢 |
|---|---|
| 確約 | 目標達成に向けて全力を尽くす。チームのゴール(スプリントゴールなど)の達成に対して責任を持ち、お互いをサポートし合いながら最後までやり遂げる姿勢。 |
| 勇気 | 正しいことを行い、困難に立ち向かう。問題を隠さずに打ち明ける、無理な要求に「ノー」と言う、難しい課題に果敢にチャレンジする勇気。 |
| 集中 | 今やるべき作業とゴールに注力する。スプリント期間中は定めた目標に意識を集中させ、途中で余計な割り込み作業を増やさないように努めること。 |
| 公開 | すべての仕事や課題をオープンにする。進捗や成果物だけでなく、抱えている不透明なこと・失敗・障害についても全員に対してオープン(透明)に共有すること。 |
| 尊敬 | お互いを尊重し、信頼し合う。メンバー一人ひとりを専門性を持った独立したプロとして尊重し、背景やスキルの違いを受け入れて互いに助け合うこと。 |
スクラムガイドには「スクラムが成功するかどうかは、5つの価値基準を実践できるかどうかにかかっている。」と記載されています。つまり、どれか1つのみを達成すれば良いのではなく、すべて網羅する必要があると言えるでしょう。
スクラム開発とほかの開発手法の違い
スクラム開発の特徴を理解するには、アジャイル開発やウォーターフォール開発、カンバンとの違いを把握しておくことが重要です。
それぞれは同じレベルで並ぶ開発手法ではなく、位置づけや開発の進め方が異なります。特にアジャイル開発は考え方・原則、スクラムはそれを実践するためのフレームワークという関係にあるため、「アジャイルとスクラムのどちらを選ぶか」という単純な比較ではありません。
それぞれの違いを大まかに整理すると、以下の通りです。
| 種類 | 特徴 | スクラムとの主な違い |
|---|---|---|
| アジャイル開発 | 変化への対応や継続的な価値提供を重視する考え方 | スクラムより上位に位置する概念 |
| ウォーターフォール開発 | 工程を順番に進める計画重視の開発方法 | 短い周期で反復するスクラムに対し、工程を段階的に進める |
| カンバン | 作業を可視化し、仕事の流れを継続的に改善する方法 | スプリントではなく、作業のフローを中心に管理する |
スクラム開発とアジャイル開発の違い
スクラム開発とアジャイル開発の大きな違いは、「開発に対する考え方」と「それを実践するための具体的な仕組み」という位置づけにあります。
アジャイル開発は、変化の大きいプロジェクトでも顧客に価値を素早く届けることを重視する開発の考え方です。「計画に従うこと」よりも「変化への対応」を重視するなど、チームが開発を進める際の価値観や原則を示しています。
ただし、アジャイルそのものが具体的な役割分担や会議の頻度、開発期間などを細かく定めているわけではありません。
一方、スクラム開発は、こうしたアジャイルの考え方を現場で実践するための代表的なフレームワークの一つです。プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発者といった責任の分担や、スプリント、デイリースクラム、スプリントレビュー、レトロスペクティブなどの仕組みが定められています。
| 比較項目 | アジャイル開発 | スクラム開発 |
|---|---|---|
| 本質 | 開発における価値観・原則 | アジャイルを実践するためのフレームワーク |
| 位置づけ | 上位概念 | アジャイル開発を実践する方法の一つ |
| 具体的な進め方 | 特定の方法は定められていない | 役割・イベント・作成物などが定義されている |
| 開発の進め方 | 小さく開発し、フィードバックを受けながら改善する | スプリント単位で検査と適応を繰り返す |
| 主な要素 | アジャイルソフトウェア開発宣言、12の原則 | スプリント、プロダクトバックログ、スクラムマスターなど |
そのため、「アジャイル開発とスクラム開発のどちらを採用するか」と考えるよりも、アジャイルな開発を実現する手段としてスクラムを採用すると理解するとわかりやすいでしょう。
スクラム開発とウォーターフォール開発の違い
スクラム開発とウォーターフォール開発では、計画の立て方と開発サイクルが大きく異なります。
ウォーターフォール開発では、一般的に「要件定義→設計→開発・実装→テスト→リリース」といった工程を順番に進めます。プロジェクトの初期段階で要件や計画を固め、それに沿って開発を進める方法です。
そのため、必要な機能や要件を事前に定義しやすいプロジェクトでは、スケジュールや成果物を管理しやすいメリットがあります。一方で、開発途中に大きな要件変更が発生すると、すでに完了した設計や実装まで見直す必要が生じ、手戻りが大きくなる可能性があります。
一方のスクラム開発では、最長1か月の「スプリント」と呼ばれる一定期間を繰り返しながら、利用可能な成果物を少しずつ積み上げていきます。
各スプリントでは、目標を設定して開発を進め、終了時に成果を確認します。そこで得たユーザーや関係者からのフィードバック、事業環境の変化などを踏まえて、その後の優先順位を見直せることが特徴です。
| 比較項目 | ウォーターフォール開発 | スクラム開発 |
|---|---|---|
| 開発アプローチ | 工程を段階的に進める | 短い期間で開発を反復する |
| 計画の立て方 | 初期段階で全体計画を詳細に決める | 全体の方向性を持ちつつ、スプリントごとに調整する |
| 要件変更への対応 | 後工程ほど手戻りが大きくなりやすい | フィードバックをもとに優先順位を変更しやすい |
| 成果物の確認 | 開発後半になりやすい | スプリントごとに確認する |
| コミュニケーション | 工程・文書による情報共有を重視しやすい | チーム内の継続的な対話を重視する |
| 向いているケース | 要件や完成条件を事前に定義しやすい開発 | 要件の変化が予想され、試行錯誤が必要な開発 |
例えば、開発前に仕様や納品物を明確に決める必要があり、大幅な変更が想定されにくいプロジェクトでは、ウォーターフォール開発が選択肢になります。
一方、新規WebサービスやSaaS、スマートフォンアプリなど、実際のユーザーの反応を確認しながら優先する機能を変えていきたいプロダクト開発では、スクラム開発のメリットを活かしやすいでしょう。
スクラム開発とカンバンの違い
スクラムとカンバンはいずれも、変化に対応しながら継続的に価値を提供するために活用されますが、仕事を管理する単位が異なります。
大きな違いは、スクラムが「一定期間で区切って成果を生み出す」ことを重視するのに対し、カンバンは「仕事の流れを継続的に最適化する」ことを重視する点です。
スクラムでは、最長1か月のスプリントを単位として開発を進めます。スプリントごとに目標を設定し、その達成に必要な作業を進めたうえで、成果のレビューと開発プロセスの振り返りを行います。
一方、カンバンでは固定された開発期間を必須とせず、「未着手」「進行中」「完了」などの状態をボード上で可視化しながら、仕事を継続的に流していきます。
特徴的なのが、WIP(Work In Progress:仕掛かり作業)の制限です。同時に進める仕事の数を制限し、一つひとつのタスクを完了させてから次の仕事に取りかかることで、作業の滞留を減らし、全体の流れを改善します。
| 比較項目 | スクラム | カンバン |
|---|---|---|
| 基本的な考え方 | 一定期間ごとに成果を積み上げる | 仕事の流れを継続的に改善する |
| 開発・作業サイクル | 最長1か月のスプリント | 固定された周期は必須ではない |
| 責任の定義 | プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発者 | 特定の役割変更を必須としない |
| 作業の変更 | スプリントゴールを維持しながら調整 | 状況に応じて継続的に優先順位を変更しやすい |
| 主な管理方法 | スプリントゴールやバックログを活用 | ボードによる可視化とWIP制限 |
| 向いているケース | プロダクトを一定のリズムで継続的に改善したい場合 | 保守・運用など、依頼や割り込みが継続的に発生する場合 |
例えば、新しいWebサービスやSaaSのように、チームで目標を共有しながら一定の周期で機能を改善していく場合は、スクラムが適しています。
一方、システムの保守・運用や問い合わせ対応、障害対応など、いつ発生するかわからない仕事を継続的に処理する業務では、カンバンのほうが仕事の流れを管理しやすい場合があります。
ただし、スクラムとカンバンは必ずしも二者択一ではありません。スクラムをベースに開発しながら、カンバンの考え方を取り入れて作業状況やWIPを管理することも可能です。
スクラム開発に必要な人材4つとそれぞれの役割
スクラム開発では、開発プロセスだけでなく、各メンバーの役割を明確にすることも重要です。誰が何を担当し、どのような責任を負うのかを理解しておくと意思決定がスムーズになり、チーム全体が同じ方向を向いて開発を進められます。
| 人材・役割 | 主な役割・責任 | 具体的な業務 |
|---|---|---|
| プロダクトオーナー(PO) | プロダクトの価値を最大化し、「何を・なぜ作るか」を決める | プロダクトバックログの管理、優先順位の決定、要件・受け入れ条件の明確化、ステークホルダーとの調整 |
| スクラムマスター(SM) | スクラムを正しく実践できるよう支援し、チームが自律的に成果を出せる環境を整える | スクラムイベントの支援、障害物の除去、メンバーへのコーチング、スクラムへの理解促進 |
| 開発者(デベロッパー) | 各スプリントで価値ある成果物(インクリメント)を作る | 開発計画・見積もり、設計・開発・テスト、デイリースクラムを通じた進捗確認・自己調整 |
| ステークホルダー | 市場・事業・経営などの観点からプロダクトに意見や支援を提供する | スプリントレビューへの参加、フィードバック、予算・事業戦略の共有、社内リソースの調整 |
①プロダクトオーナー(PO)
プロダクトオーナー(PO)は、プロダクトの価値を最大化する責任を担う役割です。開発チームが「何を作るべきか」を決定する責任者であり、プロダクトバックログ(開発項目の一覧)の作成・管理や優先順位の決定、要件や仕様の最終判断を行います。
プロダクトオーナーの主な業務は、以下の4つです。
- プロダクトバックログの管理
- 要件・受け入れ条件の明確化
- 成果物の受け入れ判断
- ステークホルダーとの調整
スクラム開発では「何を作るか(What)」と「なぜ作るか(Why)」の意思決定を一人に集約することが重要です。複数の関係者がそれぞれ異なる指示を出す状態だと、開発チームが混乱し、優先順位が曖昧になってしまいます。

その結果、本来提供すべきビジネス価値を迅速に届けられなくなる恐れがあるので注意しましょう。
②スクラムマスター(SM)
スクラムマスター(SM)は、チームがスクラムのルールを正しく理解・実践し、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう支援する役割です。
スクラムマスターは、従来のプロジェクトマネージャーのようにメンバーへ指示や命令を出す管理者ではありません。チームが自律的に動ける環境を整えるサーバントリーダーとして開発を妨げる障害を取り除いたり、会議を円滑に進めるファシリテーションを行ったりします。
スクラムマスターの主な業務は、以下の4つです。
- スクラムイベントの支援・ファシリテーション
- チームの障害物(インピーディメント)の除去
- チームメンバーのコーチング
- スクラムの理解促進・ルール遵守の支援
スクラムマスターの役割は、チームが自律的に成果を出せる環境を整えることです。スクラムマスターが適切に機能することでメンバー同士の協力が深まり、継続的に改善できる強い開発チームを作れるようになります。
③開発者(デベロッパー)
開発者(デベロッパー)は、各スプリントで実際に動く「インクリメント(価値ある成果物)」を作成する責任を担う役割です。
スクラム開発における開発者とは、単にプログラムを書くエンジニアだけを指すものではありません。

エンジニア、デザイナー、テスターなど、プロダクトの開発に関わり、成果物の完成に責任を持つメンバー全員が「開発者」と呼ばれます。
開発者の主な業務は、以下の3つです。
- 開発計画とタスクの見積もり
- 開発・テストによる成果物の作成
- デイリースクラムでの自己調整
ポイントは、技術的な専門性を活かしながら、チーム全体で価値あるプロダクトを生み出すことが求められる点にあります。開発者が主体的に行動することで、スクラム開発の強みである柔軟性や継続的な改善が実現できるのです。
④ステークホルダー
ステークホルダーとはプロジェクトに関わる利害関係者のことで、主に出資者(スポンサー)や社内の経営層・上司などを指します。

ステークホルダーは開発作業そのものには直接関与しませんが、プロダクトの方向性や事業判断に影響を与える重要な存在です。
必要に応じて意見やフィードバックを求めることで、開発チームだけでは気づきにくい市場やビジネスの視点を取り入れられます。
ステークホルダーの主な業務は、以下の2つです。
- スプリントレビューへの参加
- 予算の確保、事業戦略の共有、必要な社内リソースの調整等の支援
開発チームとステークホルダーが適切に連携することで、市場やユーザーのニーズに合ったプロダクトの実現につながります。
スクラム開発導入における3つのメリット
スクラム開発は、従来のウォーターフォール開発では対応が難しかった「仕様変更への柔軟な対応」や「開発スピードの向上」を実現できる開発手法です。
以下では、スクラム開発を導入することで得られる代表的な3つのメリットについて解説します。
- 仕様変更や予期せぬトラブルに柔軟に対応できる
- 早期に動作するプロダクトをリリースし顧客の反応を得られる
- チームの主体性とモチベーションが向上する
①仕様変更や予期せぬトラブルに柔軟に対応できる
スクラム開発の大きなメリットは、市場の変化、ユーザーニーズの変化、予期せぬトラブルに柔軟に対応できることです。
スクラム開発では、1〜4週間程度の短いスプリント単位で開発を進めます。

各スプリント終了時に成果物を確認し、フィードバックをもとに次の開発内容や優先順位を調整できるため、途中で新たな要望や課題が発生しても柔軟に対応することが可能です。
スクラム開発では継続的に市場やユーザーの反応を確認しながら改善できるため、競合他社の動きや社会情勢の変化にも対応しやすくなります。状況に応じてプロダクトの方向性を見直す「ピボット」も行いやすく、常にビジネス価値の高い成果物を提供し続けられる点が特徴です。
②早期に動作するプロダクトをリリースし顧客の反応を得られる
従来の開発手法では、すべての機能を作り終えてからリリースするケースが多く、実際のユーザーから反応を得られるまでに時間がかかります。その間に「想定していたニーズと異なっていた」「必要とされる機能が変化した」などの問題が発生すると、大きな手戻りが生じていました。
一方、スクラム開発では、1〜4週間程度のスプリントごとに動作する成果物(インクリメント)を作成します。

早い段階で本番環境へのリリースやテストユーザーへの提供が可能となり、実際の利用者からフィードバックを得られるのです。
結果的に、ユーザーから得られる定性的な意見や利用データなどをもとに改善を繰り返すことで、顧客が本当に求めるプロダクトへ効率的に近づけられます。
また、すべての機能が完成するまで待つ必要がなく、必要最低限の価値を備えたMVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)として市場へ投入できる点も特徴です。早期にユーザーへ価値を提供できるため、収益化や投資回収のタイミングを早められます。
③チームの主体性とモチベーションが向上する
スクラム開発では、チームメンバー自身が考え、判断しながら開発を進める「自己組織化」が促されることが大きなメリットです。
従来の開発現場では、管理者が作業内容を細かく指示し、メンバーがその指示に沿って進めるケースも少なくありませんでした。しかし、スクラム開発では開発チームがスプリント内で取り組むタスクを自ら検討し、どのように進めるかを判断します。

自分たちで目標達成に向けた方法を考え、成果に責任を持つことで、メンバーには当事者意識が生まれるのです。
単に与えられた作業をこなすのではなく「より良いプロダクトにするにはどうすればよいか」を主体的に考える姿勢も育みやすくなるでしょう。
また、チーム内で課題を発見し、協力しながら解決する文化が形成されるため、管理者がすべての問題を把握・指示する必要がなくなり、マネジメント負担の軽減にもつながります。自分の意見や専門性を活かしながら開発に関われる環境は、メンバーの成長実感や仕事への満足度向上にも寄与するでしょう。結果として、エンゲージメント(組織やプロダクトへの貢献意欲)が高まり、優秀な人材の定着や採用にも良い影響を与えるのです。
スクラム開発導入の3つの判断基準
スクラム開発は、あらゆるプロジェクトに適している万能な開発手法ではありません。仕様変更への対応力や開発スピード向上などのメリットがある一方で、チームの規模や開発するプロダクトの特性、組織の文化によっては十分な効果を発揮できない場合もあります。
スクラム開発を導入する際は「流行しているから取り入れる」のではなく、自社のプロジェクトがスクラムの考え方と相性が良いかを見極めることが重要です。
- プロダクトの仕様変更や不確実性が高いか
- チームメンバーが他業務と兼務せず専任で関われるか
- 早期リリースによる「スピードと顧客価値」を重視しているか
①プロダクトの仕様変更や不確実性が高いか
スクラム開発を導入するか判断する際は、プロダクトの仕様や要件がどの程度変化する可能性があるかを確認しておきましょう。
スクラム開発は、開発途中でユーザーニーズや市場環境の変化を取り入れながら、継続的に改善していくことを得意としています。初期段階では想定していなかったユーザーの利用方法が見つかった場合でも、スプリントごとに優先順位を見直し、必要な機能へ柔軟に方向転換できるのが特徴です。

そのため、新規事業、新しいWebサービス、スマートフォンアプリなど「実際にリリースしてユーザーの反応を見なければ本当に必要な機能がわからない」プロダクトに向いています。
一方で、法改正対応システム、金融系システムなど、開発開始時点ですべての仕様が明確に決まっており、途中変更がほとんど発生しないプロジェクトではスクラム開発のメリットを十分に活かせません。このようなケースでは、事前に要件を固め、計画通りに進めるウォーターフォール開発のほうが適しているでしょう。
つまり「作ってみなければ正解がわからないプロダクト」ほどスクラム向き、「完成形や要件が明確に定義されているプロダクト」ほどウォーターフォール向きと判断できます。
②チームメンバーが他業務と兼務せず専任で関われるか
チームメンバーがデイリースクラムに参加できない、必要なタイミングで意思決定や作業分担ができないという状況が続くと、スクラム開発ならではのスピード感を活かせなくなります。
スクラムでは1〜4週間程度のスプリントごとに目標を設定し、チーム全員で達成に向けて取り組むのが特徴です。メンバーが複数のプロジェクトを兼務していたり、週に数時間しか開発へ参加できなかったりすると、スプリントのリズムを維持することはできません。

スクラム開発では基本的に1つのチームに専任できるメンバーを配置し、継続的にコミュニケーションを取れる体制を整えましょう。
保守業務や複数案件を並行して進める必要があり、メンバーが専任できない場合は、スクラムよりもカンバン開発が適しているケースがあります。カンバン開発は、スプリントのような固定期間内で目標達成を目指すのではなく、タスクの流れを可視化し、優先度に応じて継続的に処理していくフロー型の開発手法です。
専任チームを組める環境がある場合はスクラム、メンバーの兼務が多く柔軟なタスク管理が必要な場合はカンバンというように、組織体制に合わせて選択しましょう。
③早期リリースによる「スピードと顧客価値」を重視しているか
スクラム開発を導入するか判断する際は「完成度の高いものを時間をかけて作ること」と「早い段階で価値を届けて改善を続けること」のどちらを重視するかを確認することが重要です。
スクラム開発は、最初から100点満点のプロダクトを完成させてからリリースするものではありません。必要最低限の価値を持つ成果物を早期に提供し、ユーザーからのフィードバックをもとに改善を重ねていきます。

つまり「1年かけて完璧なシステムを開発してリリースする」のではなく「まずは50点の状態でも3ヶ月後にリリースし、市場の反応を確認しながら毎週アップデートしていく」という考え方です。
このような開発スタイルでは、実際のユーザーの声を早い段階で取り入れられるため、ニーズに合ったプロダクトへ効率的に成長させられます。
一方で「すべての機能を完成させてから一括でリリースしたい」「途中段階の成果物では評価できない」と考えている場合、スクラム開発の価値を十分に活かすことは難しいです。そのようなケースでは、要件を固めたうえで設計・開発・テストを順番に進め、完成したシステムを納品するウォーターフォール開発のほうが適しています。
つまり、早期リリースと継続的な改善を重視するならスクラム、完成した状態での一括納品を重視するならウォーターフォールというように、関係者の価値観や期待値を確認したうえで開発手法を選択しましょう。
スクラム開発を進める5つのステップ
スクラム開発では、短い開発サイクルの中で計画・開発・確認・改善を繰り返します。基本的な流れは、以下の5つのステップです。
- プロダクトバックログを作成する
- スプリントの計画を立てる
- 毎日の進捗を確認する
- 成果物をレビューする
- 開発プロセスを振り返る
①プロダクトバックログを作成する
まずは、プロダクトに必要な機能や改善事項を洗い出し、優先順位を付けた「プロダクトバックログ」を作成します。
優先順位は、単に実装しやすいかどうかではなく、「ユーザーにどのような価値を提供できるか」「事業への影響がどれくらい大きいか」といった観点から判断することが重要です。
優先順位が曖昧だと、作りやすい機能や一部の関係者から強く求められた機能が優先され、本来の事業目標から外れる可能性があります。
また、納期や予算が決まっている場合も、すべての機能を完成させることに固執せず、限られた条件の中で価値の高い項目から開発することを意識しましょう。
②スプリントの計画を立てる
スプリントプランニングでは、今回のスプリントで達成したい「スプリントゴール」を決め、必要な作業内容を整理します。
重要なのは、単なるタスクの割り振りではなく、「このスプリントでどのような価値を生み出すのか」についてチームで認識を合わせることです。開発者自身が実現可能な作業量を判断することで、無理のない計画を立てやすくなります。
導入直後など、適切な作業量を判断しにくい場合は、過去のスプリントで完了した作業量を参考にするとよいでしょう。実績を蓄積することで、チームが一定期間でどの程度開発できるのかを把握しやすくなります。
③毎日の進捗を確認する
デイリースクラムでは、開発者がスプリントゴールの達成状況を確認し、必要に応じてその日の作業計画を調整します。
毎日確認することで、計画のズレや開発を妨げている問題を早期に把握し、すぐに対応しやすくなることがメリットです。
デイリースクラムは15分程度の短い時間に留め、詳細な課題解決や設計の議論が必要な場合は別途時間を設けましょう。進捗報告だけの会議にせず、チーム自身が「今日どう動けばスプリントゴールに近づけるか」を考える場にすることが重要です。
④成果物をレビューする
スプリントレビューでは、完成したインクリメントを確認し、ステークホルダーなどからフィードバックを得ながら今後の方向性を検討します。
目的は単なる進捗報告ではなく、実際の成果物をもとに「このまま開発を進めるべきか」「優先順位を変更すべきか」を判断することです。
実際に動くプロダクトを確認してもらうことで、仕様書や口頭説明だけでは生じやすい認識のズレも防ぎやすくなります。ユーザーの反応や市場環境、事業戦略なども踏まえ、必要に応じてプロダクトバックログを見直しましょう。
⑤開発プロセスを振り返る
スプリントレトロスペクティブでは、成果物ではなく、開発の進め方やコミュニケーション、ツールなどを振り返ります。
例えば、KPT法を使って以下の3点を整理すると、改善点を見つけやすくなります。
- Keep:今後も継続したいこと
- Problem:今回うまくいかなかったこと
- Try:次回試したい改善策
改善案を数多く挙げるだけではなく、次のスプリントで実行できる具体的なアクションに落とし込むことが重要です。
また、「誰が悪かったのか」ではなく「どのように仕組みや進め方を改善するか」に焦点を当てましょう。振り返りと改善を毎回積み重ねることで、チームの開発プロセスを継続的に向上させられます。
スクラム開発の成功事例3選
スクラム開発は、IT企業やスタートアップだけでなく大企業・グローバル企業でも幅広く採用されている手法です。実際に、導入した企業では開発スピードの向上や品質改善、市場ニーズへの迅速な対応など、さまざまな成果を上げています。
- 日本コカ・コーラ株式会社
- ヤフー株式会社
- KDDI株式会社
①日本コカ・コーラ株式会社
日本コカ・コーラ株式会社では、新規事業の立ち上げにおいてアジャイルやスクラムの考え方を取り入れ、製品開発のスピード向上を実現しました。
従来は新商品の企画から発売までに社内調整や市場調査を何度も重ねる必要があり、プロジェクトによっては構想から発売まで約8年を要したケースもありました。市場環境や消費者ニーズが変化しやすい時代における「スピード」が大きな課題となっていたため、変化に素早く対応できるスクラム型のチーム運営を導入しました。

約3年後の事業目標を掲げながら、小さく検証と改善を繰り返す開発体制へと転換したのです。
机上で検討を重ねるだけではなく、実際に店舗へ足を運んで売り場を観察したり外部の関係者へ積極的にヒアリングしたりしながら、市場理解を深めています。また、販売方法についても一度に全国展開するのではなく、まずは関東・中部エリアへ限定して発売し、市場の反応を分析しながら改善を繰り返しました。その結果、チーム立ち上げから約1年で新製品の発売を実現しています。
出典:NewsPicks「日本コカ・コーラの新規事業立ち上げ」
②ヤフー株式会社
ヤフー株式会社(現LINEヤフー株式会社)では、世界的なスポーツイベントの開催を予定していたものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、開催可否・観客の有無・代表選手・新競技に関する情報などが直前まで変更される状況が続いていました。
一方で、外部との契約や公式イベントの日程は変更できず「決められたスケジュールまでに品質を満たしたサービスを公開すること」が絶対条件だったため、開発初期から動作するプロダクトを反復的(イテレーティブ)に完成させながら品質を高められるスクラムが採用されています。

プロジェクトでは、プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チームがそれぞれの役割を担う大規模スクラム体制を構築しました。
また、開発プロセスをできる限りシンプルに設計し、一つひとつの機能を完成させながら次へ進める「ワンピースフロープロダクション」の考え方を取り入れることで、変化に対応しつつ開発を進めています。その結果、度重なる仕様変更が発生したにもかかわらず、当初予定していたスケジュールどおりにサービスをローンチしました。
③KDDI株式会社
KDDI株式会社では、電力小売全面自由化に合わせて新たな電力事業へ参入するためにスクラム開発を導入しました。
サービス開始まで残された期間がわずか4か月しかなく、従来の開発手法では到底間に合わない状況だったため、クラウド基盤としてAWS(Amazon Web Services)を採用するとともに、アジャイル開発手法であるスクラムを導入して短期間でのシステム開発に挑戦しています。
プロジェクトでは、すべての機能を一度に作り込むのではなく、ビジネスへの影響が大きい機能から優先順位を付け、必要最小限の機能を素早く開発する方針を採用しました。

また、スクラムによって関係者同士の意思決定を迅速に行える体制を整えたことで、仕様変更や課題にも柔軟に対応しながら開発を進めています。
その結果、従来必要とされていた開発期間を約半分に短縮するとともに、開発コストも従来型開発の当初見積もりから約3分の2削減し、約3分の1まで圧縮することに成功しました。
出典:Scrum Inc. Japan「KDDI株式会社 導入事例」
スクラム開発導入でよくある3つの失敗パターンと回避策
スクラム開発を正しく導入・運用できれば、開発スピードの向上、品質改善、チームの生産性向上など、多くのメリットを得られます。しかし「スクラムのイベントだけを形だけ導入した」「ウォーターフォール型のマネジメントをそのまま持ち込んでしまった」など、スクラムの本質を理解しないまま運用を始めると、期待した効果を得られず失敗に終わるので注意が必要です。
- 「形だけのスクラム」になり進捗報告会化する
- プロダクトオーナーが不在がちで開発チームの意思決定が滞る
- 従来のウォーターフォール的な「管理と見積もり」を強制してしまう
①「形だけのスクラム」になり進捗報告会化する
デイリースクラムを「昨日やったこと・今日やること」の報告だけで終わらせると、メンバー同士の協力や問題の早期発見につながりません。
本来の目的は、スプリントゴールの達成状況を確認し、必要に応じて作業計画を調整することです。「困っていることはないか」「誰かの支援が必要ではないか」などを確認し、チーム全体で課題を解決する場として運用しましょう。
また、導入初期はスクラムマスターやアジャイルコーチの支援を受け、イベントの目的までチームに定着させることも有効です。
②プロダクトオーナーが不在がちで開発チームの意思決定が滞る
プロダクトオーナーが多忙で判断できない状態が続くと、「どの機能を優先するか」「この仕様で問題ないか」を開発者が判断できず、作業が停滞します。
回避するには、プロダクトオーナーが必要な意思決定を迅速に行える体制を整えることが重要です。
スプリントプランニングやバックログのリファインメントなど、判断が必要な時間をあらかじめ確保しておきましょう。また、優先順位や仕様を決定する責任がプロダクトオーナーにあることを、関係者間で共有しておく必要があります。
③従来のウォーターフォール的な「管理と見積もり」を強制してしまう
スクラムにウォーターフォール型の管理方法をそのまま持ち込むことも、よくある失敗です。
例えば、「計画したタスクを100%完了できたか」で評価したり、ベロシティを他チームと比較したりすると、メンバーが数値を良く見せることを優先し、適切な見積もりや改善が難しくなります。
特にベロシティは、チーム自身が今後の作業量を予測し、現実的なスプリント計画を立てるための指標です。人事評価やチーム間比較には利用せず、見積もり精度や開発プロセスを改善するために活用しましょう。
スクラム開発の立ち上げを成功させるなら「フリーコンサルタント.jp」へご相談ください
スクラム開発を成功させるには、単にスプリントやデイリースクラムなどのイベントを導入するだけでは不十分です。しかし、ウォーターフォール開発に慣れた組織が、短期間でスクラムの考え方や進め方を定着させることは容易ではありません。
そのような場合は、スクラム開発やアジャイル開発の経験を持つ外部人材を活用しましょう。
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スクラム開発の導入を検討しているものの、社内に必要な知見や経験が不足している場合は、ぜひ「フリーコンサルタント.jp」へご相談ください。
フリーコンサルタント.jpによるプロジェクト支援の成功事例2つ
以下では、実際にフリーコンサルタント.jpを活用し、プロジェクト推進や業務改善につなげた成功事例を紹介します。
- 大手運輸会社のIT子会社
- 大手ITメーカー
①大手運輸会社のIT子会社
大手運輸会社のIT子会社では、親会社を含むグループ全体でServiceNowの全社活用を推進するため、複数のシステム開発プロジェクトをアジャイル開発で進めていましたが、社内にアジャイル開発の経験者が少なく、チームの立ち上げやスクラム運営に課題を抱えていました。

また、将来的には自社社員だけでアジャイル開発を推進できる体制を構築したいというニーズもありました。
そこで、フリーコンサルタント.jpでは、スクラムマスター経験が豊富なコンサルタントをアサインし、プロジェクト立ち上げ段階から伴走支援を実施しました。
実際の支援内容は、以下の通りです。
- スクラムマスターとしてチーム立ち上げを支援
- スプリントプランニングやデイリースクラムなど、スクラムイベントの設計・ファシリテーション
- チームビルディングを通じた自律的な開発体制の構築
- プロパー社員へのアジャイル開発手法のレクチャー・OJT
- 将来的な内製化を見据えたスクラム運営ノウハウのスキルトランスファー
スクラムマスターがプロジェクト初期から伴走したことで、立ち上げ時に発生していた進捗の遅れを解消しています。また、グループ全体で進めていたServiceNow活用プロジェクトを円滑に推進できる体制を構築しました。その他、以下のような成果にもつながっています。
- プロジェクト立ち上げ時の進捗遅延を解消
- ServiceNowの全社活用推進に貢献
- プロパー社員へのスキルトランスファーを実現
- アジャイル開発の知見を社内へ蓄積
- 一部の開発プロジェクトで内製化を実現
- 社員主体でスクラム開発を推進できる体制を構築
経験豊富なスクラムマスターが立ち上げから伴走し、実践を通じてノウハウを社内へ移転することで、プロジェクトの成功と組織全体の開発力向上を同時に実現した事例です。
②大手ITメーカー
大手ITメーカーでは、全社的な業務改善を推進するため、業務改善のエキスパート組織を新たに立ち上げるプロジェクトが発足しました。しかし、プロジェクト開始後のPDCA管理や業務改善を担うエキスパート人材の育成モデル策定に不安があったため、フリーコンサルタント.jpの業務改善やプロジェクト推進の経験を持つプロフェッショナル人材をアサインし、組織立ち上げの初期段階から伴走支援を行いました。
実際の支援内容は、以下の通りです。
- 業務改善エキスパート組織の立ち上げ支援
- 各部門の業務内容・業務フローの可視化
- 業務改善を推進するための育成計画の策定
- エキスパート人材育成プログラムの設計
- プログラム運用後の効果検証・改善活動(PDCA)の推進
- アジャイル型でプロジェクトを運営し、状況に応じて施策を改善
- プロパー社員へのプロジェクトマネジメントスキルトランスファー
支援を通じてこれまで不明確だった各部門の業務内容を可視化し、適切な業務フローを構築することに成功しました。その結果、部門間の役割や連携方法が明確になり、業務上のコミュニケーションが円滑化しています。
また、業務改善エキスパートを育成するためのプログラムを構築し、運用しながら改善を繰り返すアジャイル型の仕組みを整備しました。
- 各部門の業務内容を可視化し、最適な業務フローを構築
- 部門間の連携強化とコミュニケーション改善を実現
- 業務改善専門組織の内製化に成功
- 全社的な業務改善意識を向上
- エキスパート育成プログラムを構築・運用
- 1年半で5名の業務改善エキスパートを育成
- プロパー社員へプロジェクトマネジメントスキルを移転
外部プロフェッショナルの知見を活用することで、改善活動を継続できる組織づくりと人材育成の仕組み化を実現した事例です。
まとめ
スクラム開発は、短いサイクルで開発と改善を繰り返し、市場やユーザーの変化へ柔軟に対応できるアジャイル開発の代表的なフレームワークです。ウォーターフォール開発のように最初からすべての仕様を確定するのではなく、スプリントごとに成果物を確認しながら優先順位を調整できるため、新規サービス開発や市場変化の激しいプロジェクトに適しています。
一方で、スクラムは「イベントを設定するだけ」で成功するものではありません。
導入を成功させるには、以下のポイントが重要です。
- プロダクトオーナーが迅速に意思決定できる体制を整える
- スクラムマスターがチームの自律的な活動を支援する
- ベロシティを評価指標ではなく改善のためのデータとして活用する
- 振り返りを通じて継続的にプロセスを改善する
- チーム全員がスクラムの価値観を理解し、主体的に取り組む
「スクラムを導入したいが、社内に経験者がいない」「一度導入したものの、期待した成果が出ていない」「将来的にはアジャイル開発を内製化したい」といった課題を抱えている企業は、ぜひ「フリーコンサルタント.jp」へご相談ください。







