
「コンサルティングを業務委託で契約するか企業に依頼すべきか」「費用は?」「契約で注意すべき点は?」など、不安な点も多いのではないでしょうか。
コンサルタントへの業務委託は、コストを抑えつつ専門家の知見を活用できるため、企業が抱える課題を効率的に解決することができます。
そのほか、以下のようなメリットがあるため、ぜひ利用を検討してみると良いでしょう。
- コスト削減
- 客観的な意見を得られる
- 柔軟なリソース調整が可能になる
この記事を読めば、自社に最適なコンサルタントを選択し、トラブルなく業務委託を進めるための具体的な知識が得られます。
■目次
コンサルティングの業務委託とは?
コンサルティングの業務委託とは、企業が抱える特定の経営課題に対し、外部のコンサルタントや専門企業に解決や改善を依頼する契約形態です。自社だけでは対応が難しい高度な専門知識や、客観的な視点が必要な場合に、有効な手段として活用されています。
委託される代表的な業務内容としては、以下のとおりです。
- 経営戦略の策定、実行支援
- 新規事業の立ち上げサポート
- 業務プロセスの見直しと改善
- IT戦略立案やシステム導入支援
- マーケティング戦略の策定
このように、外部の専門家の力を借りることで、企業は自社のコア業務に集中しつつ、課題解決のスピードと質を高めることが可能になります。
企業がコンサルティングの業務委託を利用する理由
企業がコンサルティングの業務委託を利用する主な理由は、社内リソースだけでは対応が難しい課題を、外部の専門家の力を借りて効率的に解決するためです。
具体的には、以下の理由が挙げられます。
●専門知識を取り入れられる
新規事業やDX推進など、高度な専門知識や最新ノウハウが必要な際、人材の採用や育成に時間をかけず即戦力となる専門家を確保できる
●客観的な視点を取り入れられる
社内の慣例や固定観念にとらわれない第三者の視点を取り入れることで、内部では気づきにくい問題点を発見したり、大胆なアイデアを得たりするきっかけになる
●コストを最適化できる
正社員を雇用した場合と比べて、プロジェクトの期間や必要なスキルに応じて柔軟に外部リソースを活用できるので、人件費や固定費を抑えやすくなる
企業は外部コンサルタントへの業務委託を利用することで、専門性や客観的な意見を取り入れながら、経営課題へのスピーディーな対応が可能です。
企業が業務委託のコンサルタントと契約する3つのメリット
外部コンサルタントへの業務委託は、企業にとって多くのメリットをもたらします。ここからは、企業が業務委託コンサルタントを活用することで得られる、3つのメリットについて詳しく解説します。
➀コスト削減
業務委託コンサルタントを活用すれば、コスト削減に大きく貢献します。
主な理由は、以下のとおりです。
●固定費の削減
正社員雇用に伴う給与以外の費用(社会保険料、福利厚生費、採用、教育費など)が発生しない
●費用の変動費化
プロジェクト単位や必要な期間だけ契約することで、固定的な人件費を必要な時だけ発生する変動費として扱える
●効率的なリソースの活用
新規事業立ち上げ時やシステム導入支援など、特定のフェーズでのみ専門家を活用することで、無駄な支出を抑制できる
また、費用対効果の面でもメリットがあります。大手コンサルティングファームへの依頼は月額100〜1,000万円以上かかることもありますが、コンサルタントへ業務委託する場合、月額20万円〜200万円程度が相場となるケースが多いです。
大手コンサルティングファームと同等の専門知識を持つ人材と業務委託で契約できれば、より低いコストで効果的な結果を生みだせるでしょう。
②客観的な意見を得られる
コンサルタントに業務委託をするメリットとして、社内の常識や利害関係にとらわれない客観的な意見を得られる点が挙げられます。
期待できる効果は、以下のとおりです。
- 問題の本質見抜いて、リスクを忖度なく指摘してくれる
- 自社だけでは思いつかない斬新なアイデアや具体的な解決策を示してくれる
- 改革の推進力になってくれる
外部コンサルタントの客観的な視点は、組織の停滞感を打ち壊し、新たなイノベーションや成長戦略を生み出すための貴重な戦力として機能します。
③柔軟なリソース調整が可能になる
柔軟なリソースの調整が可能になるのも、業務委託でコンサルタントを活用するメリットです。
必要な時に必要なだけ専門家の力を借りられる柔軟性は、無駄なコストを抑制し、変化の激しいビジネス環境を乗り切る上で大きな強みとなります。
企業が業務委託のコンサルタントをと契約する3つのデメリット
コンサルタントへの業務委託はメリットをもたらす一方で、デメリットもあります。次からは、企業が業務委託コンサルタントと契約する際に、考慮すべき3つのデメリットについて解説します。
➀社内のノウハウ構築や人材教育に結びつかない
外部コンサルタントへの業務委託は、社内に専門的なノウハウが蓄積されにくいというデメリットがあります。
主な理由は、以下のとおりです。
●社員が関与する機会が減ってしまう
専門業務を外部に「丸投げ」してしまうと、自社の社員が業務プロセスや重要な判断に関与する機会が減り、実践的なスキルや知見が社内に定着しにくくなる
●ノウハウの外部流出につながる
契約期間が終了すれば、プロジェクトの過程で得られた知見やノウハウも一緒に外部へ持ち出されてしまう可能性がある
●コンサルタントに依存してしまう
コンサルタント主導で課題を解決した場合、将来同様の課題に直面した時に自社だけで対応できず、再び外部に頼らざるを得なくなる
業務委託は短期的な課題解決には有効ですが、長期的な視点で見ると、社内の人材育成や組織力の向上には繋がりにくい側面があります。
人材育成に結び付けるには、業務を委託するだけでなく、社員をプロジェクトへ積極的に関与させ、知識やノウハウを取り入れる仕組みづくりが求められます。
②スキルの差が激しいこともある
次に個々のスキルや経験、専門性に大きなばらつきがある点が挙げられます。近年フリーランスが急激に増加していることから、適切な人材を見極める難易度が非常に高くなっています。
そのため、以下の点には注意しましょう。
- 期待した成果が得られないリスクがある
- 貴重な時間と高額な費用が無駄になる可能性がある
たとえば、大企業向けの戦略コンサルティング経験者が、中小企業の現場に適した実行可能な提案ができるとは限りません。
業務委託を失敗しないためにも、契約前には過去の実績や得意とする分野、クライアントからの評判などを入念に確認し、複数の候補者を比較検討することが大切です。
③契約時内容を明確に定めておかないとトラブルが発生する可能性がある
業務委託契約では、内容の曖昧さがトラブルの原因になります。特に成果が見えにくいコンサルティング業務は「何を」「どこまで」行うか、双方の認識を明確に書面で合意することが重要です。
トラブルを避けるためにも、以下の項目などを具体的に定めましょう。
- 業務内容、範囲:具体的なタスクや対象領域
- 成果物(アウトプット): 報告書の形式、達成目標など
- 報酬:金額、算出根拠、支払条件
- 契約期間:開始、終了日、更新条件
- 知的財産権の帰属
- 秘密保持義務
契約段階で詳細を詰め、合意事項を文書化することがトラブル防止につながります。もし契約書の作成や内容の確認に不安がある場合は「フリーコンサルタント.jp」のような、コンサルタントと企業の間を取り持ってくれる専門機関を活用すると良いでしょう。
コンサルティングの業務委託の種類
コンサルティングの業務委託契約には、主に「委任契約(準委任契約)」と「請負契約」の2種類があります。どちらの契約形態を選択するかは、委託する業務の内容や求める成果によって異なり、それぞれ権利義務関係も変わってきます。ここからは、それぞれの契約形態の違いについて、詳しく見ていきましょう。
- 委任契約と請負契約の違い
- 委任契約と準委任契約の違い
委任契約と請負契約の違い
委任契約と請負契約の主な違いは、以下の点にあります。
| 比較項目 | 委任契約 | 請負契約 |
| 契約の目的 | 業務プロセスを適切に行うこと(行為自体) | 具体的な仕事の完成(成果物) |
| 受託者の主な義務 | 善管注意義務(善良な管理者の注意をもって業務を遂行) | 仕事の完成責任 |
| 報酬の対象 | 業務遂行のプロセスや稼働 | 完成した成果物 |
| 契約不適合責任 (瑕疵担保責任) |
原則として負わない(成果完成型の準委任を除く) | 成果物に欠陥があった場合に責任を負う |
| 該当業務例 | コンサルティング、アドバイス、法律事務(委任)、システム運用 | Webサイト制作、システム開発、建設工事、レポート作成 |
このように、契約形態によって責任の所在や求められるものが異なるため、契約内容をしっかり確認することが重要です。
委任契約と準委任契約の違い
委任契約と準委任契約は、どちらも「業務の遂行」を目的とする点で共通していますが、委託する業務内容によって区別されます。
主な違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | 委任契約 | 準委任契約 |
| 委託する業務内容 | 法律行為 | 事実行為(法律行為以外の事務処理) |
| 具体例 | 弁護士への訴訟代理依頼など | コンサルティング、システム運用保守、セミナー講師、デザイン制作など |
| 共通点 |
|
|
企業がコンサルタントに経営戦略のアドバイスや業務改善支援などを依頼する場合は、通常「準委任契約」に該当します。委任契約と準委任契約は委託内容に違いはありますが「委任」という大きな枠組みの中の契約であり、基本的な法的性質は共通していると理解しておきましょう。
業務委託のコンサルタントも源泉徴収は必要?
業務委託で個人コンサルタントに報酬を支払う場合、原則として源泉徴収が必要です。所得税法において、弁護士や税理士など特定の専門家への報酬、料金が源泉徴収の対象として定められており、経営コンサルタントも「企業診断員」としてこれに含まれると解釈されているためです。
具体的には、個人事業主として活動するコンサルタントへの支払いが源泉徴収の対象となります。個人への支払いの場合、報酬額に応じて定められた税率(100万円以下部分は10.21%、100万円超部分は20.42%)で所得税及び復興特別所得税を計算し、報酬から天引きして国に納付する必要があります。
源泉徴収と納付を怠ると、企業側にペナルティが課される可能性があるので注意が必要です。
<参照元>
●e-GOV 法令検索(所得税法第204条第1項第2号、同法施行令第320条第2項)
●国税庁「No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」
源泉徴収しないと不納加算税が課される可能性がある!
個人コンサルタントへの報酬で源泉徴収、納付を怠ると、不納加算税を課される可能性があります。不納加算税とは、源泉徴収義務のある企業が、法定納期限(原則、支払月の翌月10日)までに源泉所得税を納付しなかった場合に課される追加の税金のことです。
不納付加算税を課せられると、以下のような対応を求められます。
1、追加の納税義務が発生する
- 本来納付すべきだった源泉所得税に加えて、不納付加算税の金額も追加で支払わなければならない
- 税率は原則10%(自主的な期限後納付なら5%)ですが、本来の税額に上乗せされるため、単純に納税額が増加する
2、延滞税も同時に課される
- 不納付加算税だけでなく、納付が遅れた日数に応じて延滞税(利息に相当)も合わせて請求される
- 納付が遅れれば遅れるほど、延滞税も増えていき、支払う総額はさらに大きくなる
「本来払うべき税金+罰金(不納付加算税)+利息(延滞税)」を支払うことになり、金銭的な負担が増えます。したがって、源泉徴収と納付は正確に、期限内に行うことが非常に重要です。
参照元:加算税の概要(国税庁)
トラブルを防ぐために!業務委託契約書に記載すべき内容
業務委託コンサルタントとの間で「言った、言わない」といったトラブルになることを防ぎ、良好な関係を築くためには、契約書に具体的な条件を明記することが重要です。
契約書に記載すべき主な内容は、以下のとおりです。
| 記載事項 | 記載すべき内容 |
| 委託業務内容 | 何をどこまで依頼するか(範囲を具体的に) |
| 契約期間 | いつからいつまでか、自動更新の有無、条件 |
| 報酬 | 金額、算出根拠(月額/時間単価/成果等)、税抜/税込、経費負担 |
| 支払方法 | 支払時期(締日/支払日)、支払手段(振込等)、手数料負担 |
| 成果物の権利の明示 | 知的財産権(著作権含む)の帰属、著作者人格権の不行使 |
| 秘密保持 | 秘密情報の定義、目的外利用禁止、返却/破棄、有効期間 |
| 契約解除・変更 | 解除事由(債務不履行等)、任意解除の可否、条件、変更手続 |
| 第三者委託(再委託) | 再委託の可否、条件(事前承諾等)、責任の所在 |
| 反社会的勢力の排除 | 反社でないことの表明保証、違反時の解除権 |
| 所轄の裁判所 | 紛争時にどこの裁判所で裁判を行うか |
以上の項目について双方で十分に協議し、合意した内容を明確に契約書に落とし込むことが、トラブル防止につながるでしょう。
委託業務内容
業務委託契約書では、委託する業務内容と業務範囲を具体的に特定することがトラブル防止につながります。
委託業務内容を記載する際は、以下のポイントが重要です。
●業務内容を具体的に記載する
「コンサルティング業務」ではなく「〇〇事業の戦略立案支援」「△△導入のプロセス分析、改善提案書作成」のように詳細に記載する
●業務範囲を明確に記載する
どこまでが業務範囲なのか、何が含まれないのか、関連業務、付随業務の有無も記載する
上記は、企業側(依頼主)とコンサルタント側の期待値のズレを防ぎ、スムーズに業務を行う上で重要な記載事項になります。
契約期間
業務委託契約書には、契約期間を明確に定める必要があります。
以下の情報は必ず記載しましょう。
●必須記載事項
具体的な「開始日」と「終了日」を明記する
●契約満了後の扱い
・自動更新の有無を定める
例:「〇ヶ月前までに申し出がなければ同条件で〇ヶ月自動更新」など
・更新しない場合や、都度協議とする場合も明記する
契約期間を明確にすることで、双方のスケジュール管理やリソースを把握できるため、予期せぬ契約終了といった事態を防ぐのに役立ちます。
報酬
報酬に関する取り決めを明確にすることで、金銭トラブル防止につながります。
報酬を記載する際は、以下のポイントが重要です。
●報酬額と算出根拠
具体的な金額と計算方法(例:月額、時間単価、成果報酬など)を明記する
●消費税
税抜か税込かを記載する
●経費
業務に必要な交通費、通信費などの負担者、上限額、精算方法を決めておく
報酬と経費を詳細に規定することで、認識のズレを防ぎ、依頼された側(コンサルタント側)のモチベーション維持にもつながるでしょう。
支払方法
報酬の支払いに関するルールを明確にすることで、支払い日や方法に認識のズレが起きるといったトラブルを防ぎます。
契約書には以下の点を具体的に記載しましょう。
●支払時期
具体的な期日や起算点(例: 月末締め翌月末払い、検収完了後〇日以内)を明記する
●支払手段
具体的な支払い手段(例: 銀行振込)と振込手数料の負担者を定める
●請求書
発行が必要な場合のルール(提出時期、記載事項など)を記載する
●分割払い
着手金や中間金がある場合は、その支払条件や時期を詳細に定める
以上を明確にしておけば、双方のキャッシュフロー管理が容易になり、無駄なトラブルを減らせます。
成果物の権利の明示
成果物の知的財産権の帰属を明確に定めることは、後々のトラブルを回避するために重要です。
以下の点を契約書で明記することをおすすめします。
●権利帰属
成果物(レポート、資料等)の知的財産権が委託者、受託者のどちらに帰属するかを明記する(通常は報酬支払いと引き換えに委託者へ移転)
●著作権の詳細
著作権法第27条、28条に定める権利を含むかを記載する
●背景知的財産
受託者が元々保有するノウハウ等の権利が留保されるか定める
●著作者人格権
受託者が著作者人格権を行使しない旨の合意(不行使特約)も検討する
権利関係を明確にすることで、成果物の利用や改変に関するトラブルを防ぎます。
秘密保持
機密情報の漏洩や目的外利用を防ぐため、秘密保持条項で以下の点を明確に定めることが重要です。
●秘密情報の定義
対象となる情報を具体的に特定する
●禁止事項
目的外使用、第三者への開示、漏洩を原則禁止する(例外規定も明記しておく)
●情報管理
適切な管理体制について定める
●契約終了後の措置
情報の返却または破棄の方法を規定する
●有効期間
秘密保持義務がいつまで続くかを定める
厳格な秘密保持条項は、情報漏洩リスクを低減し、信頼関係を築く上で欠かせません。
契約解除条件、契約条件の変更
予期せぬ事態に備え、契約の解除や条件変更に関するルールを明確に定めておきましょう。
契約解除条件、契約条件の変更を記載する際は、以下のポイントが重要です。
●契約解除条件
重大な契約違反、支払遅延、破産、反社会的勢力との関係発覚などを具体的に記載する
任意解除(中途解約)の可否、認める場合の予告期間や清算方法も定める
●契約条件の変更
変更が必要となった場合の協議プロセスと、書面による合意が必要であることを規定する
ルールを明確にしておけば、紛争を未然に防ぎ、契約関係の安定性を確保できます。
第三者委託(再委託)
業務の品質や情報を管理するため、受託者が業務を第三者に再委託できるか、条件を契約書で明確にすることが大切です。
契約書には以下の点を具体的に記載しましょう。
●再委託の可否
全面的に禁止するか、特定の範囲で認めるか、認める場合は事前に委託者の書面承諾を必要とするか等を明記する
●許可する場合の規定
・受託者による再委託先の管理監督義務
・再委託先の問題発生時における責任の所在(通常は受託者が負う)
再委託ルールを明確にすることで、業務品質の低下や情報漏洩のリスクを管理し、責任範囲をはっきりさせられます。
反社会的勢力の排除
企業のコンプライアンス遵守のため、反社会的勢力の排除(暴排)条項を設けることが一般的です。
主な記載内容は、以下のとおりです。
●表明、保証
双方が反社会的勢力(暴力団等)ではないこと、過去もそうでなかったことを表明し保証する
●確約
自らまたは第三者を利用した暴力的な要求行為や不当要求を行わないことを確約する
●解除権
表明、保証や確約に違反した場合、相手方は催告なしで直ちに契約を解除できる
●損害賠償
解除によって損害が生じても、相手方に賠償請求はできない
この条項は、企業の社会的信用を守り、不当な要求から自身を保護するために欠かせません。
所轄の裁判所について
万が一の紛争時に備え、どの裁判所で裁判を行うかを定めておく「合意管轄」条項も重要です。この条項がないと、遠方での裁判対応となる可能性があり、手続き的な負担やコスト(交通費等)がかかります。
契約書を作成する際は、契約書で「本契約に関する一切の紛争については、〇〇地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする」といった形で、特定の裁判所を指定しておくのが一般的です。自社の本社所在地を管轄する裁判所や、アクセスの良い主要都市の裁判所を指定することが多いですが、契約相手との力関係や交渉によって決定されます。
紛争解決の拠点を明確にしておくことで、万が一の際の負担を軽減する効果が期待できるでしょう。また、訴訟になった場合の手続き的な負担やコスト(交通費、弁護士費用など)の見通しを立てやすくなります。
業務委託契約書作成に向けた3つの注意点
業務委託契約におけるトラブルを未然に防ぐには、契約書の記載内容が重要です。認識のずれを防ぐため、書面で明確に合意しましょう。ここからは、3つの注意事項について解説します。
➀契約内容を明確にする
業務委託契約のトラブルを防ぐ基本は、契約内容を曖昧にせず、具体的に書面で定めることです。特に成果が見えにくいコンサルティング業務では、以下の点を明確にしておきましょう。
●業務内容、範囲
「何を」「どこまで」行うかを具体的に記載する
例:月1回の会議参加とアドバイス、〇〇に関する調査レポート提出など
●成果物
提出物や達成すべきゴールを明記する
●その他重要項目
報酬体系(算出根拠)と支払条件、知的財産権の帰属、秘密保持義務、契約解除条件など
曖昧な表現を避け、誰が読んでも解釈が一致するよう具体的に記述することが大切です。
②評価基準を設定する
コンサルティング業務の成果を客観的に評価するため、可能な範囲で評価基準を事前に設定し、契約書に盛り込むことが望ましいです。
具体的には、以下の評価基準を記載しましょう。
●定量的な基準
具体的な数値目標(KPI)を設定する
例:「ウェブサイトからの問い合わせ件数を〇%増加させる」「従業員満足度スコアを〇ポイント向上させる」など
●定性的な基準
数値にできない具体的なアクションやアウトプットを成果として定義する
例:「改善提案書の提出と役員会での承認」など
明確な評価基準を設定することで、受託者にとって目指すべきゴールがはっきりし、モチベーション向上につながります。また、委託者と受託者双方にとって、期待する成果に対する共通認識を持てるので良好な関係を構築できるでしょう。
③実績を確認する
コンサルタントとのミスマッチを防ぐためには、契約前に実績をしっかり確認することが重要です。
以下の点を確認し、慎重に選定しましょう。
- ウェブサイトや提案資料だけでなく、過去に行ったプロジェクト内容と成果をヒアリングする
- 類似業界や類似課題での実績、具体的な改善事例を確認する
- 可能であれば、クライアントからの推薦状なども参考にする
確認する際は、表面的な経歴だけでなく、自社が抱える課題の規模や性質に合致した経験を持っているかどうかが重要です。また、複数の候補者を検討し、それぞれの強みや実績を比較検討することも大事です。
必要があれば、トライアル期間を設けるなど、時間をかけて相手の実力を慎重に見極めるプロセスを経ることも、失敗のリスクを低減させる有効な手段になるでしょう。
業務委託のコンサルタントの費用相場
業務委託でコンサルタントに依頼する場合の費用相場は、依頼先(フリーランスか大手ファームか)や契約形態によって大きく異なります。
一般的な目安を以下の表にまとめました。
|
契約形態 |
業務委託コンサルタント |
大手コンサルティングファーム |
| 顧問/アドバイザリー型 | 月額20万円~50万円程度 | 月額 100万円~ 数百万円 |
| プロジェクト型 | 月額 数十万円~ ※プロジェクト内容により異なる |
数百万円~数億円/プロジェクト |
| 時間契約(スポット) | 時給 5,000円~10万円程度 | 時給 10万円~ |
上記の金額はあくまで目安であり、コンサルタント個人の経験、スキル、プロジェクトの難易度、期間、専門分野(戦略、IT、人事など)によって大きく変動します。フリーランスコンサルタントへの業務委託であれば、大手ファームと比較して、組織運営にかかる間接コストが少ないため費用を抑えられるでしょう。
なお、費用だけで選ぶのではなく、依頼内容と適合しているか、実績を十分かなどを確認することでミスマッチをなくせるでしょう。
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まとめ
外部コンサルへの業務委託は、専門知識の導入やコスト削減、客観的視点の獲得に有効な手段です。一方で、ノウハウが社内に蓄積されない、コンサルタントのスキル差が大きい、契約内容の曖昧さによるトラブルといったリスクもあります。
業務委託を成功させるには、契約内容(業務範囲、報酬、権利等)を明確にし、適切な契約形態(委任/準委任、請負)を選ぶことが重要です。費用相場を理解し、予算と求める専門性に応じて慎重に選定しましょう。最適な人材探しには「フリーコンサルタント.jp」のような専門プラットフォームの活用も有効です。


