
「プロジェクト目標とは?」「どうやって設定すればいい?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。
プロジェクト目標とは、プロジェクト完了までに目指すべき成果や行動であり、適切に目標設定することでスムーズな意思決定やチームワークの向上が実現できます。
本記事では、プロジェクト目標の重要性や設定する際のチェックポイントを紹介します。記事の後半では、設定例や失敗要因なども解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
■目次
プロジェクト目標とは
プロジェクト目標とは、プロジェクト完了までに目指す成果や行動です。たとえば、商品やシステムなどの成果物や、売上や顧客数などの実績などが挙げられます。
プロジェクト目標は、プロジェクトを進めていくうえで最も重要です。なぜなら、ゴールが定まっていない状態でスタートすると、メンバーが進む方向を見失ってしまうからです。プロジェクト目標をそもそも立てていなかったり、目標が不明確な内容であったりすると、プロジェクトが失敗する原因にもなりかねません。
そのため、プロジェクトを手掛けるうえでは、適切なプロジェクト目標を設定しましょう。
- プロジェクトゴールとの違い
- ビジネス目標との違い
- プロジェクトオブジェクトとの違い
プロジェクトゴールとの違い
プロジェクトゴールとプロジェクト目標では、位置づけの高さが異なります。
プロジェクトゴールとは、プロジェクトが成功することで将来的に得られる成果を意味しており、プロジェクト目標の上位に位置するものです。また、プロジェクトゴールは長期的な設定が多く、よりビジネスに影響を与えるものと言えるでしょう。
一方で、プロジェクト目標とはプロジェクトゴールを実現するために必要な成果物であり、プロジェクトゴールの下位に位置づけられます。そのため、プロジェクトゴールに比べて、より詳細な目標設定が必要です。
ビジネス目標との違い
ビジネス目標とプロジェクト目標では、対象範囲が異なります。
ビジネス目標とは企業や部門全体で掲げる目標であり、企業のビジネス自体を方向づける指標です。企業によって、四半期単位や1年単位で設定する短期的な目標から、数年単位で掲げる中長期的な目標まで存在し、それぞれの企業で定められた方法で策定されます。
一方で、プロジェクト目標はそれぞれのプロジェクト単位で定められる指標です。そのため、プロジェクトに関連した具体的な目標が定められます。当然ながら、プロジェクト目標はビジネス目標を達成するための要素になりえるものです。
プロジェクトオブジェクトとの違い
プロジェクトオブジェクトとプロジェクト目標では、時間軸が異なります。
プロジェクトオブジェクトとは、プロジェクト目標を達成するために必要となる過程の到達点です。そのため、プロジェクトオブジェクトはプロジェクト目標と同様に、具体的かつ定量的で、実現の可能性があるものでなければなりません。
一方で、プロジェクト目標はプロジェクトが完了する際に達成すべき目標です。そのため、プロジェクトオブジェクトに比べて高次な内容が設定されます。ただ、いずれも同じ方向性を向いていることは間違いありません。
プロジェクト目標が重要な3つの理由
プロジェクト目標が重要視されるのは、以下の理由があるためです。
- プロジェクトの方向性が決まる
- チームワークが向上する
- 意思決定を行う際のヒントになる
ここからは、プロジェクト目標が重要な3つの理由を解説します。プロジェクト目標の重要性を理解したうえで、目標設定を行いましょう。
①プロジェクトの方向性が決まる
1つ目の理由は、プロジェクト目標によってプロジェクトの方向性が決まるためです。
プロジェクトには様々なメンバーが参加するケースが多く、プロジェクトに対する意識や考え方もメンバーによって異なります。もし方向性が統一されないままプロジェクトをスタートさせてしまうと、メンバーの意識や足並みが揃わず、うまく進めることが困難になるでしょう。
プロジェクト目標を明確に設定してメンバーに共有することで、プロジェクトの方向性が周知できます。その結果、全員が同じ目標に向かって行動できる点がメリットです。
②チームワークが向上する
2つ目の理由は、プロジェクト目標によってチームワークが向上するためです。
プロジェクト目標が不明確で自身の業務との関連性が見い出せないと、プロジェクトのチームワークが低下し、業務スピードや品質が悪くなりかねません。
プロジェクト目標を明確に掲げ、プロジェクトリーダーからメンバーへ期待や求める役割をしっかり伝えることで、チームワークが向上してプロジェクトが円滑に推進できるでしょう。
③意思決定を行う際のヒントになる
3つ目の理由は、プロジェクト目標によって意思決定を行う際のヒントになるためです。
プロジェクトを進めるうえで、突発的なトラブルやクライアントからの要望などにより、当初の計画とは異なる状況に陥るケースはしばしば発生します。その際に、プロジェクト目標が明確になっていないと、リーダーによる意思決定の基準が定まらず、適切な判断をするのが非常に困難です。
プロジェクト目標を明確に設定することで、プロジェクトにおける方向性や優先順位が定まるため、スムーズで正確な意思決定が実現できるでしょう。
プロジェクト目標を設定する際のチェックポイント5つ
プロジェクト目標は、目標達成の可能性を高める「SMARTの法則」に沿った以下のチェックポイントを踏まえて設定しましょう。
- ①具体的な目標にする【Specific】
- ②測定可能な目標にする【Measurable】
- ③達成可能な目標にする【Achievable】
- ④現実的な目標にする【Realistic】
- ⑤期限を定める【Time-bound】
ここでは、プロジェクト目標を設定する際の5つのチェックポイントを解説します。
①具体的な目標にする【Specific】
1つ目のチェックポイント「S」は「Specific」の頭文字であり、具体的な目標にすることを指します。
プロジェクト目標とは、プロジェクトに関わるメンバー全員がプロジェクトの成功に向けて目指すためのものです。もし、抽象的な目標を設定した場合、メンバーによって捉え方が異なったり、どこがゴールか迷ってしまったりするでしょう。その結果、メンバーが十分な力を発揮できず、プロジェクトが失敗してしまう可能性が高まってしまいます。
そのため、プロジェクト目標は実際に行われる業務に即した具体的な内容でなければなりません。誰が見ても明確に定義された目標であれば、チーム全員の認識が一致してプロジェクトが成功に近づくでしょう。
②測定可能な目標にする【Measurable】
2つ目のチェックポイント「M」は「Measurable」の頭文字であり、測定可能な目標にすることを指します。
プロジェクト目標を達成するためには、進捗状況を適切に管理していくことが求められます。しかし、測定が困難な目標を設定した場合、プロジェクトがどの程度進捗しているか把握できず、評価することができません。反省点や改善策を検討する機会も得られないため、プロジェクトが高度化しない恐れがあります。
そのため、プロジェクト目標はなるべく定量化することが重要です。具体的には、期限、数値、パーセンテージなどを用いて、進捗状況や結果を客観的に評価できるようにすると、よりプロジェクトを推進できるようになります。
③達成可能な目標にする【Achievable】
3つ目のチェックポイント「A」は「Achievable」の頭文字であり、達成可能な目標にすることを指します。
プロジェクト目標を達成するためには、メンバー全員のモチベーションが重要となります。もし、実現不可能な目標を設定してしまうと、各メンバーのやる気をそぎ、モチベーションの低下を招きかねません。結果として、プロジェクトの進捗も悪化し、その状況にストレスを感じ、プロジェクト結果が悪くなるという悪循環に陥ってしまう可能性があります。
そのため、プロジェクト目標は実現可能な水準で設定しなければなりません。ただし、あまりに容易に達成できる目標もモチベーションが上がらなくなる要因になってしまうため、努力の範囲で達成できるストレッチな目標を意識しましょう。
④現実的な目標にする【Realistic】
4つ目のチェックポイント「R」は「Realistic」の頭文字であり、現実的な目標にすることを指します。
3つ目のチェックポイントである「達成可能な目標にする」には当てはまる目標であったとしても、もし現状のリソースでは現実的に達成できない水準だとすれば、プロジェクトを成功させることはできないでしょう。その状態でプロジェクトがスタートしてしまうと、プロジェクトメンバーが疲弊してしまう可能性もあります。
そのため、現実的に準備できるリソースで達成できる目標としなければなりません。予算や人員、権限やシステム工数などのリソースを確認し、もし不十分であれば社内外で調達することも念頭に置いたうえで目標設定をしましょう。
⑤期限を定める【Time-bound】
5つ目のチェックポイント「T」は「Time-bound」の頭文字であり、期限を定めることを指します。
プロジェクトは無期限なものではなく、期限内に定められた成果物を生み出す必要があります。もし、期限が明確になっていない目標が設定されてしまうと、期限から逆算して業務を進めることができなくなるため、プロジェクト全体がなかなか進まないということにもなりかねません。また、業務の優先順位もつけにくくなるため、業務効率も下がってしまいます。
そのため、プロジェクト目標は測定可能な期限を明確に定め、一つひとつのタスクも期限を定めていくことが重要です。進捗管理の際にも、全体のスケジュールがオンタイムで進んでいるかチェックしていきましょう。
プロジェクト目標を達成するための3つのポイント
プロジェクト目標を達成するためには、以下のポイントが重要です。
- しっかりと進捗管理を行う
- プロジェクトマネジメントの重要性を理解する
- プロジェクトに参画する従業員とのコミュニケーションをしっかり行う
ここでは、プロジェクト目標を達成するための3つのポイントを紹介します。これからプロジェクトを手掛ける方は、ぜひ参考にしてください。
①しっかりと進捗管理を行う
1つ目のポイントは、しっかりと進捗管理を行うことです。
プロジェクトはキックオフから完了まで様々なタスクがあり、一つひとつのタスクを計画どおりに進捗させた結果がプロジェクト目標の達成につながります。そのため、タスクの進捗管理を定期的に行わなければ、プロジェクトの成功はあり得ないと言えるでしょう。
また、当初設定したプロジェクト計画が予定どおりに進捗するとは限りません。突発的なトラブルや想定外の事態が発生した場合、途中でスケジュールや進捗を見直すことが重要です。その予兆や懸念を早期に把握するためにも、細かな進捗管理が求められます。
効率的な進捗管理を行うためには、チーム内のルール策定やコミュニケーションツールの活用がおすすめです。
②プロジェクトマネジメントの重要性を理解する
2つ目のポイントは、プロジェクトマネジメントの重要性を理解することです。
プロジェクトマネジメントは、プロジェクトの成功に向けたタスクを洗い出し、最終期限から逆算したプロジェクト計画を策定するとともに、計画に沿った進捗管理を行うことを意味します。それぞれのタスクをメンバーに丸投げしてしまうと、プロジェクトが計画どおりに進行することはできないでしょう。
プロジェクトマネジメントにおいては、プロジェクト目標達成に向けた司令塔としての役割が中心です。各タスクの進捗状況をタイムリーに把握したうえで、スケジュール管理や役割分担、経営資源の分配や計画の修正などを担うプロジェクトマネジメントは非常に重要といえます。
③プロジェクトに参画する従業員とのコミュニケーションをしっかり行う
3つ目のポイントは、プロジェクトに参画する従業員とのコミュニケーションをしっかり行うことです。
プロジェクト目標の達成に重要な要素として、プロジェクトメンバーの高いモチベーションが挙げられます。どれだけ綿密な計画を策定しても、メンバーのモチベーションが低ければ計画どおりにタスクが完了できず、業務水準も低いものとなるでしょう。また、チーム内の一体感が醸成されなければ、メンバー同士の協力体制も構築できません。
そのため、プロジェクトリーダーはプロジェクトメンバーとのコミュニケーションをしっかり取ることが必要です。プロジェクトの目的やメンバーの役割、期待などを伝えることで、モチベーションが向上するでしょう。
社内コミュニケーションを活性化させたい方向けに、以下の記事では効果的なコミュニケーションの工夫の仕方や、他社事例などをご紹介しております。コミュニケーション方法についてもお悩みの方は、ぜひこちらの記事もご参考ください、
プロジェクト目標の良い例
ここでは、実際のプロジェクト目標の良い例を5つ紹介します。
- 四半期ごとに従業員満足度アンケートを実施し改善策を講じることで、従業員満足度を10%向上させる。
- AIを活用したチャットボットで、コールセンターの応答時間を15%改善する。
- 半年以内にムダな経費を20%以上削減する。
- 支払条件の改善やベンダーとの取引交渉により、 3 ヶ月以内に買掛金を 15%削減する。
- 1年以内にITインフラの70%以上をクラウドに移行する。
上記の通り、どの目標も「期間」「数値」が明確になっており、従業員にとっても理解しやすくなっていることが分かります。目標を立てる際は、具体的な内容であることが重要なので、ぜひ参考にしてください。
プロジェクト目標以外にも注意!プロジェクトの失敗要因
プロジェクトが失敗する要因として、プロジェクト目標の適切な設定以外にも以下のようなものが考えられます。
- コミュニケーション不足
- プロジェクトの目的が定まっていない
- スケジュール管理が適切に行われていない
ここからは、プロジェクトの失敗要因を3つ解説します。プロジェクト目標を設定したからといって安心せずに注意しましょう。
①コミュニケーション不足
1つ目のプロジェクト失敗要因は、コミュニケーション不足です。
チームメンバーとのコミュニケーションが不足すると、プロジェクト内の情報共有が円滑に行われなくなります。進捗の遅れやトラブルの兆候などが把握できず、プロジェクトの遅延や業務品質の低下になりかねません。
また、コミュニケーション不足はチームメンバーのモチベーション低下を引き起こします。プロジェクトにおける不満が溜まったまま放置していると、業務遂行への意欲が減退するだけでなく、リーダーの指示にメンバーが反発したり協力体制が築けない原因にも繋がります。
そのため、リーダーはプロジェクト内のコミュニケーションを円滑に行う手段を講じることが重要です。
②プロジェクトの目的が定まっていない
2つ目のプロジェクト失敗要因は、プロジェクトの目的が定まっていないことです。
目標を達成することでどんなメリットが発生するかが明確ではない場合、人は十分な力が発揮できません。そのため、プロジェクトの目的が定まっていないと、メンバーにプロジェクト目標を達成する理由づけができず、チームとして最大限の力を発揮することはできないでしょう。
また、プロジェクトの目的が不明確なままスタートさせると、足並みがそろわないことで、プロジェクトがなかなか進まない、ということにもなりかねないので注意しましょう。
そのため、リーダーは最初にプロジェクトの目的を明確にし、メンバー全体に共有することが必要です。
③スケジュール管理が適切に行われていない
3つ目のプロジェクト失敗要因は、スケジュール管理が適切に行われていないことです。
プロジェクト目標は、数多くのタスクを計画どおりに積み重ねた結果はじめて達成できます。そのため、計画に沿ったタスク完了を適切にスケジュール管理することが重要です。一つのタスクが遅れると、その後のスケジュールも遅延し、プロジェクト目標が達成できない事態になりかねません。
また、突発的なトラブルにより計画を変更せざるを得ないケースも多々あります。そのような状況でも、適切なスケジュール変更をすることで無理のないプロジェクト運営が可能となるでしょう。
そのため、リーダーはスケジュール管理を適切に行い、プロジェクトを成功に導かなければなりません。
プロジェクトマネージャーによって、プロジェクトの成功が左右される
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの成功を左右するほど重要な役割です。
プロジェクトマネージャーとはプロジェクトのリーダーであり、目標設定から計画策定、進捗管理やチームメンバーのモチベーション管理など、幅広い役割を担っています。プロジェクトマネージャーの能力が劣っていると、プロジェクトの成功率は著しく低下するでしょう。
そのため、高い手腕と経験があるプロジェクトマネージャーを選定することが重要です。
プロジェクトマネージャーの役割
プロジェクトマネージャーの役割はプロジェクトを成功に導くことであり、計画から完了までのプロジェクト管理に責任を負っています。
具体的な役割として、まずプロジェクトの計画やスケジュールの策定が挙げられます。決定したスケジュールに沿ってチームメンバーの役割分担を決定し、タスクや成果物の進捗管理を行いましょう。さらに、メンバーやクライアントとのコミュニケーションも取り、必要に応じて各種報告も行います。
プロジェクトマネージャーが担う業務は多岐にわたるため、プロジェクトを推進するための様々なスキルが求められる役割です。
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まとめ
この記事では、プロジェクト目標の重要性や設定する際のチェックポイントに加えて、プロジェクト目標の設定例や失敗する要因などについて解説しました。
プロジェクトを成功に導くうえで、SMARTの法則に則った適切な目標設定は、方向性や意思決定を明確にします。また、チームメンバーのモチベーション向上にも寄与するため、非常に重要といえるでしょう。
一方で、プロジェクトの成功には進捗管理やメンバーとのコミュニケーションなどのプロジェクトマネジメントが必要不可欠です。その役割を担うプロジェクトマネージャーの存在は大きいと言えるでしょう。もし優秀な人材を探しているのであれば、フリーコンサルタント.jpに相談してみてはいかがでしょうか。

(株式会社みらいワークス フリーコンサルタント.jp編集部)

