
サイバー攻撃による企業の情報漏洩が、大きな社会問題となっています。ターゲットは大企業から中小企業まで幅広く、より一層セキュリティを強化することが求められるようになりました。
こうした背景から、セキュリティの専門家である「セキュリティコンサルタント」への注目が集まっています。本記事では、セキュリティコンサルタントの役割や、企業が抱えるセキュリティリスク、対策の具体的な進め方まで、実例を交えながら分かりやすく解説します。
企業の大切な情報資産を守り、安全なビジネスを進めるためにも、ぜひ参考にしてください。
■目次
セキュリティコンサルタントとは
セキュリティコンサルタントは、企業の情報を守るプロフェッショナルです。昨今、巧妙化するサイバー攻撃から企業の機密情報を守るため、その役割はますます重要になっています。
特に、リモートワークが当たり前となった今、情報漏洩のリスクは以前にも増して高まっています。しかし、多くの企業では「何から始めれば良いのか分からない」「セキュリティに詳しい人材がいない」といった悩みを抱えているのが現状です。
そこで、セキュリティコンサルタントは、以下の3つの側面から企業を支援します。
- セキュリティ体制の分析と戦略立案
- セキュリティ管理体制の構築
- セキュリティ対策の実装とサポート
つまり、セキュリティコンサルタントは技術面と管理面の両方から企業のセキュリティ対策を支える心強いパートナーと言えるでしょう。
企業がセキュリティ対策を強化するべき理由
DXやリモートワークの波が押し寄せる中、企業の情報セキュリティを取り巻くリスクは、これまでにないほど高まっています。さらに、個人情報保護法の改正やISO27001などの国際規格への対応も求められ、企業は複雑なセキュリティ環境への対応を迫られているのが現状です。
では、具体的にどのような脅威から企業を守る必要があるのでしょうか。ここからは代表的な脅威を見ていきましょう。
セキュリティにおける脅威
企業を取り巻くセキュリティ上の脅威は主に4つ存在し、それぞれが企業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
| 脅威の種類 | 深刻な影響 |
|---|---|
| サイバー攻撃 |
|
| ランサムウェア |
|
| 不正アクセス |
|
| 個人情報漏洩 |
|
このように、セキュリティ上の脅威は企業経営に致命的なダメージを与えかねません。
セキュリティコンサルティングの内容5つ
サイバー攻撃によるリスクは理解しているものの「どんな対策をすれば良いのか分からない」といった悩みを抱えている企業は少なくありません。
セキュリティコンサルティングでは次の5つの支援を用意しています。
それぞれの支援内容を、企業の状況や目的に応じて組み合わせることで、より効果的なセキュリティ対策が実現できます。では、具体的な支援内容を見ていきましょう。
①戦略立案
セキュリティ対策の第一歩は、しっかりとした戦略づくりです。戦略立案は、セキュリティ対策の土台となる重要な工程と言えます。サイバー攻撃は日々新しい手法が生まれており、その場しのぎの対策では追いつくことができません。そこでセキュリティコンサルタントは、企業の未来を見据えた戦略を立てていくのです。
具体的には、次の4つの観点から対策方法を考案してもらえます。
- 企業の今の状況(体制やシステム、予算など)はどうか
- 業界ならではのリスクは何か
- 実現できる対策は何か
- 費用に見合う効果が得られるか
また、単にスケジュールを立ててもらうだけでなく、具体的な実施スケジュールや年間計画も作成してもらえるため、企業は段階的にセキュリティレベルを向上させることができるでしょう。
②ロードマップ作成
セキュリティコンサルタントと一緒に戦略を立てたら次は、具体的な道筋を示すロードマップ作成に進みます。ただし、セキュリティ対策は一度にすべてを実施すると、かえって業務に支障が出たり、社員の負担が大きくなりすぎたりするため、少しずつ進めていくことが重要です。
セキュリティコンサルタントは、次のポイントを押さえながら無理のない計画を作ってくれます。
- 予算と人員の制約を考えた実施時期
- 業務への影響が少ない順番
- 社員教育のタイミング
- 効果測定の時期
- 見直しのタイミング
このように段階を踏んだ計画なら、経営層にも現場の社員にも「いつ、何をするのか」が明確に伝わります。結果として、全社一丸となって対策を進められるでしょう。
③マネジメント
セキュリティ対策を成功させるのに欠かせないのが、コンサルタントによるマネジメント支援です。どんなに優れた計画でも、それを実行する体制がしっかりしていなければ、絵に描いた餅になってしまいます。
セキュリティコンサルタントが行ってくれるマネジメントは、以下の通りです。
- セキュリティのルールづくり
- 社内の規程整備
- 管理体制の確立
- トラブル発生時の対応手順作り
- 取引先との約束事決め
マネジメント体制が整うと、セキュリティ対策は一時的なものではなく、会社の文化として根付いていきます。その結果、社員一人ひとりが「自分ごと」として対策に取り組むようになるでしょう。
④実行、構築支援
セキュリティ対策は計画を立てただけでは意味がなく、実際の業務の中で実行され、効果を発揮する必要があります。しかし、多くの企業では技術的な知識やノウハウが不足しているため、具体的な対策の実行に苦労しているのが現状です。
そこでセキュリティコンサルタントは、実際の導入から運用まで、手厚いサポートを提供します。
- 最適なセキュリティツールの選び方
- システムの細かな設定調整
- ログの見方と分析方法
- 脆弱性の見つけ方と修正の仕方
- 社員向けの実践的なインシデント対応などの研修
以上のような実践的な支援を行うことにより、企業は計画を現実の対策として実行できます。「こんな時はどうすれば?」といった現場の疑問にも、経験を活かした具体的な解決策を示してくれるため、心強いパートナーとなるでしょう。
⑤現在のセキュリティのチェック
セキュリティ対策後は、現状のセキュリティレベルをチェックする作業に移ります。実施した対策が効果を発揮しているか、新たな脆弱性が発生していないかなど、定期的な確認が必要です。近年のサイバー攻撃は日々進化しており、以前は安全だった対策が、今では不十分になっているケースも少なくありません。
セキュリティチェックを行う際は、以下のポイントを重視しましょう。
- セキュリティツールは正しく動いているか
- システムに弱点は出ていないか
- 社員の機密情報保護に関する意識は保たれているか
- トラブル対応の準備はできているか
- 投資に見合う効果は出ているか
定期的なチェックにより、対策の不備を早期に発見し、改善することができます。また、チェックした結果は次の戦略にも活かされるため、セキュリティ対策は着実にレベルアップしていくでしょう。
セキュリティコンサルは大企業にも中小企業にも必要
セキュリティ対策は、企業の規模に関係なく必要になってきています。大企業では、保有する情報資産が多く、システムも複雑なため、セキュリティ対策の重要性は明らかです。一方、中小企業は「うちは小さいから狙われない」と考えがちですが、実はサイバー攻撃の標的にされることもあります。
その理由は、主に次の3つです。
- セキュリティが手薄なため、攻撃されやすい
- 取引先の大企業に侵入する足がかりにされる
- 専任の担当者がいないため、被害に気付くのが遅れる
実際に、中小企業がサイバー攻撃を受けて機密情報が流出したり、取引先に多大な迷惑をかけたりするケースも増えています。最悪の場合、会社の存続すら危うくなる可能性も十分にあるでしょう。
セキュリティコンサルの支援は、企業の規模に関わらず、事業を守るために必要な投資です。
セキュリティコンサルの費用相場
セキュリティコンサルの費用は、企業がどこまでを求めるかで大きく変わります。
一般的な相場は次のとおりです。
| コンサル内容 | 相場 |
|---|---|
| セキュリティ診断、アドバイス | 30万円~60万円/月 |
| セキュリティ対策の立案、実施 | 100万円~400万円/月 |
| セキュリティコンサルタント常駐 | 200万円~500万円/月 |
| フリーコンサルタント.jp |
|
上流の工程から依頼するほど高額な相場となっていますが、企業の状況によって必要な支援内容は変わってくるため、あくまでも目安としてください。
「思ったより高い」と感じる方もいるでしょう。しかし、情報漏洩で損害賠償を請求されたり、会社の信用を失ったりするリスクを考えれば、セキュリティコンサルの導入は必要な投資と言えます。
セキュリティコンサルティング会社を選ぶ3つのポイント
セキュリティコンサルティング会社は、数多くあります。しかし、すべての会社が自社に適しているとは限りません。
信頼できるパートナーを選ぶために、次の3つのポイントをチェックしていきましょう。
①実績は豊富にあるか
事前にコンサルティング会社の実績をチェックしておくことで、失敗を避けながら満足のいく結果が出せます。機密情報は一度情報が漏れてしまえば取り返しがつかないため、セキュリティ対策には失敗が許されません。
実績の豊富さに合わせて次の3つをチェックすることで、自社のニーズにあったコンサルティング会社を選ぶことができます。
- 自社と同じ業界での実績はあるか
- 似たような規模の会社を支援した経験はあるか
- 具体的な成功事例を示せるか
特に大切なのは、同じ業界での実績です。たとえば、金融業界と製造業界では求められるセキュリティ要件が大きく異なります。また、業界特有の規制やガイドラインへの対応経験があるかどうかも、支援の質に影響します。
つまり、豊富な実績があるということは、その業界特有の課題を熟知している証です。豊富な実績を持つコンサルティング会社であれば、過去の経験を活かした効果的な支援が期待できるでしょう。
②契約前の提案の質は高いか
本当に優れたコンサルティング会社は、契約前から企業の課題を鋭く指摘し、具体的な解決策まで示してくれます。逆に、抽象的な提案しかできない、業界の特徴を理解していない会社との契約には注意しましょう。
良い提案かどうかは、次の5つでチェックできます。
- 自社の課題をきちんと理解しているか
- 具体的な対策を示せているか
- 費用対効果をはっきり説明できるか
- 新しい視点や気づきがあるか
- 質問にズバリと答えられるか
契約前の提案の質は、実際の支援の質を予測する重要な手がかりとなります。さらに、打ち合わせでの雰囲気や話のしやすさも、長く付き合っていける相手かを判断する材料となるでしょう。
③自社のニーズに合っているか
どんなに素晴らしい会社でも、自社の状況や目的に合っていなければ、期待する成果は得られません。
自社のニーズと合っているか確認するには、以下の項目に注目してみましょう。
- 予算の範囲で収まるか
- 十分なサポート体制があるか
- 自社の課題を解決できる専門性があるか
- スケジュールは無理のないものか
たとえば、海外展開を考えているならグローバル対応の実績がある会社を、社内の体制づくりが急務なら、マネジメント支援に強い会社を選ぶなど、自社の課題や今後の展望に合わせて選択するのがおすすめです。自社のニーズに合ったコンサルティング会社を選ぶことで、より効果的なセキュリティ対策が実現できます。
セキュリティコンサルタントを活用する際にチェックしておきたいポイント4つ
セキュリティコンサルタントを活用する際は、会社選びだけでなく、担当するコンサルタント個人のスキルや適性も重要です。
効果的な支援を受けるために、次の4つのポイントをチェックしましょう。
①セキュリティに関する知見が豊富か
セキュリティコンサルタントに求められる重要な要素は、セキュリティに関する豊富な知見です。サイバー攻撃の手法は日々進化しており、最新の対策や技術トレンドを把握していないと、効果的な対策が難しくなってしまいます。また、業界ごとに求められるセキュリティ要件も異なるため、幅広い知識が必要です。
そこで、担当者の実力を次の点でチェックしてみましょう。
- 情報処理安全確保支援士などの資格を持っているか
- 具体的な支援実績を語れるか
- セミナーや執筆で情報発信をしているか
- 最新のセキュリティ事情に詳しいか
- 業界特有のルールを知っているか
ただし、知識があるだけでは不十分です。それを分かりやすく説明できる能力があってこそ、本当の意味で「頼れる専門家」と言えるでしょう。契約前の打ち合わせ時に、気になる部分があればコンサルタントへ積極的に質問を行い、納得の得られる回答が返ってくるかどうかチェックしてみるのがおすすめです。
②相性が良いかどうか
セキュリティコンサルタントと一緒に仕事をするためには、長期的な関係づくりが重要です。セキュリティ対策は一朝一夕には終わらず、コンサルタントとは長い付き合いになるからこそ、担当者との相性が重要になってきます。どんなに優秀なコンサルタントでも、うまく話が通じなければ、良い結果は望めないでしょう。
相性をチェックするポイントは、以下のとおりです。
- 話しやすい雰囲気を感じるか
- 質問にきちんと答えてくれるか
- 会社の立場を理解しようとしているか
- 難しい話を分かりやすく説明できるか
- 強引な押し付けがないか
最初の打ち合わせの段階から、担当コンサルタントとの相性をしっかりと確認しましょう。相性の良いコンサルタントであれば、長期的な信頼関係を築きやすく、より効果的な支援が期待できます。
③仮説構築力が高いか
セキュリティコンサルタントには、事前に脅威を予測し、対策を講じる「仮説構築力」が必要とされています。セキュリティ対策は、攻撃を受けてからでは手遅れになるため、将来的に発生する可能性のある脅威を予測し、事前に適切な対策を講じることが重要です。
特に最近は、リモートワークの広がりや新しい技術の登場で、セキュリティの環境は複雑化しています。業界ごとに求められる対策方法も変わってくるため、幅広い視点での分析力が求められるでしょう。
優れた仮説構築力を持つコンサルタントは、次のような特徴があります。
- 過去の事例から未来のリスクを読める
- 様々な角度から問題を見られる
- 具体的な被害予測と対策が描ける
- コストパフォーマンスを考えた提案ができる
- 新しい脅威にも機転が利く
高い仮説構築力を持つコンサルタントであれば、予防的な対策をとれるため、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。また、限られた予算で、優先順位をつけながら効果的な対策も提案してくれるでしょう。
④資格を保有しているか
資格の保有状況を見れば、セキュリティコンサルタントの実力を客観的に判断することが可能です。セキュリティに関連する資格は取得難易度が高く、なかには実務経験が必要になるものもあります。そのため、コンサルタントになった後も継続的な学習をする必要があり、常に最新のトレンドを把握していると言えるでしょう。
セキュリティ関連の資格の中でも特に注目したいのは、以下の5つです。
- 情報処理安全確保支援士(国内最高峰のセキュリティ資格)
- CISA(世界で認められた監査のプロフェッショナル資格)
- システム監査技術者(リスク評価のスペシャリスト)
- GIAC(高度な技術力を証明する国際資格)
- ITストラテジスト(IT戦略の立案力を示す資格)
複数の専門資格を持っているコンサルタントであれば、幅広い知識と実践力を備えていると判断できます。ただし、資格はあくまで目安の一つであるため、コンサルタント自身の実績や相性も重要です。
コンサルティング会社以外の選択肢!セキュリティコンサルにお悩みなら「フリーコンサルタント.jp」がおすすめ
セキュリティ対策を実施する際、大手コンサルティング会社だけが選択肢ではありません。「フリーコンサルタント.jp」では、コンサルティング会社レベルのサポートを、幅広い分野で提供しています。
「フリーコンサルタント.jp」の特徴は次の3つです。
- 一般的なコンサルティングファームよりも安価
- プロフェッショナル人材がニーズに合わせて柔軟に対応
- セキュリティコンサル以外にもさまざまな課題に対応できる
特に大手コンサルティング会社の費用は大きな負担となりやすいです。「フリーコンサルタント.jp」なら、必要な支援に絞って依頼できるので、コストを抑えながら質の高いコンサルティングを受けられます。
また、セキュリティ以外の経営課題にも対応できるため、総合的な支援を受けられるのも魅力です。もし、コンサルティング会社以外を検討されている方は、「フリーコンサルタント.jp」までお問い合わせください。
まとめ
本記事では、セキュリティコンサルタントの役割や業務内容、選び方について詳しく解説しました。セキュリティコンサルタントは、戦略立案からマネジメント支援、実務の最適化まで、総合的なセキュリティ対策を支援する専門家です。
企業の規模に関わらず、情報セキュリティ対策は今や必須となっています。特に近年は、サイバー攻撃の手法が巧妙化し、中小企業も標的にされるケースが増加しているのが現状です。自社の機密情報を厳重に守るために、セキュリティコンサルタントの導入を検討している企業が増えています。
コンサルタントを選ぶ際は、実績や提案の質、自社のニーズに合っているかを、しっかり確認することが重要です。また、担当コンサルタントの知見や資格、相性なども重要になります。
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