【完全版】新規事業計画書の書き方のポイント|必要な項目や注意点、テンプレートも紹介
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最終更新日:2025.09.26
新規事業

【完全版】新規事業計画書の書き方のポイント|必要な項目や注意点、テンプレートも紹介

新規事業計画書の書き方と作成のポイント

「新規事業計画書の作り方がわからない」「新規事業計画書にはどのような項目を含めるべきなのか」こんなお悩みはありませんか?

新規事業計画書は、新しく事業を始める際に必要なものです。事前に作成しておくことで、事業の目標やビジョンが明確になり、融資元などに事業の将来性を理解してもらいやすくなるでしょう。

本記事では、新規事業計画書の書き方や注意点などを紹介します。新規事業計画書を作成する際の参考にしてください。

新規事業計画書とは

新規事業計画書とは、新しく立ち上げる事業の計画を具体的に説明するための書類です。事業を始める際は、融資などの資金調達で事業計画書の提出を求められます。また、事業を成功させるための計画をメンバーと共有することも必要となるでしょう。

そんなときに、新規事業計画書は、計画の全容を伝えるのに役立ちます。

なお、新規事業計画書には、事業の全体像、商品の特徴、財務計画などを記載します。客観的な数値を用いて、事業内容を詳細に説明できる資料にすることが大切です。さらに、新規事業計画書は一度作ったら終わりではなく、事業の成長とともに内容をアップデートする必要があります

新規事業計画書と新規事業企画書の違い

新規事業企画書とは、事業の目的やコンセプトを理解してもらうための書類です。新しい事業の魅力をパートナー企業や投資家に伝えるために使用するのが一般的と言えます。

一方で、新規事業計画書は、事業を成功させるために必要な計画を具体的な数値を用いて説明する際に使います。事業の将来性と健全性を理解してもらうのに役立つでしょう。

まずは最初に新規事業企画書を作成し、企画が認められた後に新規事業計画書を作成するのが基本的な流れです。

新規事業立ち上げに新規事業計画書が必要な理由

1.新規事業を立ち上げるとき、計画書はなぜ必要?
新規事業計画書が必要な理由は、以下の通りです。

  • 新規事業計画の問題点を見つけるため
  • 具体的な数値を提示して融資や支援を受けるため

新規事業計画書には、継続的に利益を得るためのロードマップを記載します。

計画書を作成する際に商品のターゲットが曖昧だったり、売上見込みが甘かったりといった問題が見つかった場合は、事業をスタートする前に不備を改善できるでしょう。

また、事業の目標を達成するための道筋をグラフや数値を使ってまとめることで、客観的に事業計画を説明できるようになります。新規事業を始める際には、投資家などからの融資や支援が欠かせません。具体的な数値で事業計画を明確化し、第三者に納得してもらうことで融資や支援を受けやすくなります。

新規事業計画書に必要な項目

新規事業計画書に必要な項目は、以下の通りです。

  • 事業概要
  • 収益化の仕組み
  • 営業目標
  • 財務計画
  • 予算計画
  • スケジュール
  • 想定リスク
  • 撤退基準
  • メンバーのプロフィール

新規事業計画書には「どのような事業をどの戦略で進めるか」「どの程度の利益とコストが見込まれるか」「どのメンバーで、いつ、どのように目標を達成するか」を明記することが大切です。必要な項目を盛り込み、わかりやすく説明できるようにしましょう。

新規事業計画書の作り方と記入例

新規事業計画書の書き方手順

以下からは、新規事業計画書の作り方と記入例を以下の通り紹介します。

新規事業計画書を作成するために役立ててください。

1)ビジョンや背景などの事業概要

事業概要には、事業を始める背景やビジョン、数値目標を具体的に記載します。また、今事業に取り組むべき背景を明示することで、事業の意義を理解してもらいやすくなります。

数値目標は相手に納得してもらうための重要な要素になるため、しっかりと検討することが重要です。

【記入例】
事業の背景
服飾専門学校を卒業後、アパレルメーカーでベビー服の企画や制作に携わる。出産を機に退職し「子育てをしながら自分らしく働きたい」という思いから起業に踏み切った。周囲のママ友からは「量販店のベビー服は安いけどおしゃれじゃない」という声をよく聞く。メーカーで培った技術を活かして機能的かつ可愛いベビー服を生み出すことに挑戦したい。
ビジョン
自分の経験と技術を活かし、子育て中の親を応援したい
数値目標
2年後の売上高400万円、3年後の売上高500万を目指す

2)事業コンセプトの作成

事業コンセプトとは、事業の概念や考え方を一言で表したキャッチフレーズを指します。事業の内容や価値を届けるターゲットをわかりやすく明示することが目的です。

また、事業コンセプトはスローガンとしての意味もあります。事業の方向性を見失いそうになったときに事業コンセプトを思い出すことで、軌道修正を図れるでしょう。

  1. なぜ事業を行うのか?
  2. 誰に向けて商品を届けるのか?
  3. いつ商品を提供するのか?
  4. どうやって商品を提供するのか?
  5. 何を通じて商品を提供するのか?
  6. どのように事業を展開するのか?

また、競合他社と市場を調査し、事業の強みや特徴を分析しながらコンセプトを考えることも大切です。

【記入例】
誰ともかぶらないおしゃれで機能的なベビー服を子育てママ、パパに届ける

3)顧客に提供する価値の明確化

新規事業計画書では、どのような顧客をターゲットとし、どのような価値を届けるのか具体的に提示することが重要です。また、提供する価値として、商品の内容を分かりやすく説明する必要もあります。

なお、ターゲットを設定する際は、性別や年齢、居住地域、年収などを細かく設定するのがポイントです。

ターゲットを明確にすることで需要を想定しやすくなり、事業の成功性も判断しやすくなるでしょう。

【記入例】
<ターゲット層>
0〜3歳の赤ちゃんを育てる親
都心周辺に住み、世帯年収は1,000〜2,000万円
「他の子とかぶらないおしゃれなベビー服を着せたい」と考えている層
出産祝いなどでおしゃれなベビー服を贈りたい両親や祖父母、ママ友などの層
<商品の内容>
デザイン性と機能性にこだわったベビー服のインターネット販売
国産の天然素材を使用し、動きやすさや脱ぎやすさ、洗濯のしやすさも重視する
<価格>
ベビー服:5,000円〜1万円
ベビーフォーマル、ベビードレス:1万円〜2万円

4)商品・サービス提供の仕組み

商品を顧客に提供するまでの仕組み(ビジネスモデル)を具体的に提示します。文章だけでなく、図や表を活用することでわかりやすくなるでしょう。また、商品を提供した際の顧客の気持ちの変化を含めるのもポイントです。

たとえば、ベビー服のインターネット販売の場合「インターネット広告でネットショップの存在を知ってもらう」「興味がわいてベビー服の購入してもらう」「ベビー服を気に入ってもらい、リピート購入してもらう」といった流れをフローチャート化すると、事業の継続性を可視化できます。

【記入例】

<商品の提供方法、仕組み>

  • ネットショップを作成し、インターネット通販を行う
  • 素材や柄の特徴、サイズ感などを具体的に明示し、最適な商品を選びやすくする
  • 事業開始直後は自分で企画、制作を行い、販売状況を見ながら一部外注を検討する

5)収益を上げる方法の検討

次に、新規事業で収益を上げるまでの流れを整理します。誰からどうやって利益を得るのか、具体的に説明できるようにしましょう。また、競合他社や市場を分析し、利益を高めるための方法を検討することも大切です。

【記入例】

<販売計画>

販売先 商品 販売の割合
1)ネットショップ デザイン性と機能性の高いベビー服 95%
2)ハンドメイド市 5%

1)ネットショップ

ベビー服 : 1着5,000円×月10着×12ヶ月=60万円

ベビーフォーマル:1着1万5,000円×月5着×12ヶ月=90万円

ベビードレス:1着2万円×月4着×12ヶ月=96万円

2)ハンドメイド市(近所で毎年3回開催されるハンドメイド市で販売)

ベビー服 : 1着4,000円×1回7着×年3回=8万4,000円

ベビーフォーマル:1着1万4,000円×1回4着×年3回=16万8,000円

ベビードレス:1着1万9,000円×1回3着×年3回=17万1,000円

6)利益計画

最後に、事業計画に合わせてコストと収入を計算し、どの程度の利益を得られるのか明示します。現実的な数値を用いて計算し、必要に応じて価格や計画を調整しながら算出しましょう。

【記入例】

<利益計画>

1年目 2年目 3年目 備考
売上高① 300万円 400万円 500万円
売上原価② 30万円 80万円 100万円
売上総利益③(①-②) 270万円 320万円 400万円
人件費 0
100万円
0
130万円
30万円
150万円
上段:アルバイト、下段:役員報酬
家賃 0 0 0
減価償却費 0 0 0
その他 60万円 70万円 80万円 交通費、交際費を含む
販売費及び一般管理費④ 160万円 200万円 320万円
営業利益⑤(③-④) 110万円 120万円 140万円
営業外損益⑦ 0 0 0
経常利益⑧ 110万円 120万円 140万円

3.新規事業計画書の立て方のポイント4つ

新規事業計画書を作成するにあたり大切なのは、策定した計画を示したその内容が説得力をもっているかどうかです
自社の経営者や金融機関の意思決定者に響く説得力をもつ新規事業計画書に仕上げるためには、次のようなポイントに留意して書き方を考えるといいでしょう。
新規事業計画書作成のポイント

1)表紙・概要ページを作る

会社の経営者や金融機関の意思決定者が新規事業計画書をスムーズに読み進め、内容を十分に理解してもらうためには、計画書が読みやすいものである必要があります。レイアウトを工夫する、テキストだけでなく視覚に訴えるイメージも活用する、といったことも効果的ですが、「表紙をつける」「概要ページを設ける」といった基本もおさえておきましょう

新規事業の内容を詳しく記載しようとすると、計画書のページ数は増えていき、企業の経営や投資判断に忙しい意志決定者が全部を読めないということもあるでしょう。
せっかく内容を充実させたのであれば、その内容を理解してもらえるよう、概要をまとめたページも忘れずにつけておきましょう。

2)内容を明確にする

いかに読みやすいレイアウトでも、肝心の事業計画が抽象的な内容では、企業の経営者や金融機関の融資担当者を説得することはできません。
客観的なデータや数値、時間軸などを適切に示しながら、いつ誰が何をするのか、計画の内容を具体的に明確に記載しましょう。

3)取り組む意義を明確にする

新規事業には投資が不可欠ですし、リスクへの懸念もつきまといます。
環境変化が激しく先を見通すのが難しい今の時代、新規事業への投資に難色を示す経営者や金融機関は決して少なくないでしょう。それでもなお、自社としてこの新規事業に取り組むことにはこういう意義があるという点を明確に示すことが重要です。

新たに製品・サービスを立ち上げるに至った経緯、今このタイミングで起案する理由、この製品やサービスで顧客の課題を解決することへの思いなどを言葉にして、新規事業に挑戦する意義があることを理解してもらいましょう。

4)根拠を明確にする

企業の経営者や金融機関の融資担当者にとっては、人や資金などのリソースを投資する以上、この事業計画書で示されたビジネスモデルや利益目標が絵に描いた餅ではなく実現可能なものでなければなりません。

「このビジネスモデルが成り立つのはこれだけの市場規模があるからである」
「想定顧客にはこれだけの需要があるので、この利益目標を達成できると見込んでいる」
「競合は存在するが、このニーズに応える業務を実施できる優位性がある」
といったように、事業計画書に記載している内容の根拠となる分析データを明確にしましょう。

自社で行った調査の分析データはもちろん、省庁がとりまとめた公的な分析データや調査会社が発表している分析レポートなどを活用し、参入する市場や想定する顧客のニーズがわかるようなデータを提示すると、説得力に厚みが生まれます。

新規事業計画書を作成する際の4つの注意点

新規事業計画書を作成する際の注意点は、以下の通りです。

それぞれのポイントを確認し、新規事業計画書に役立てましょう。

①簡潔に説明する

新規事業計画書には、さまざまな情報を記載する必要があるため、各項目を簡潔にわかりやすく説明することが大切です。冗長な文章を羅列するとわかりづらく、計画書のポイントが曖昧になってしまうので注意しましょう。

わかりやすい新規事業計画書にするためには、たとえば、具体的な事例や数値を盛り込んだり、適度に改行を入れたり、相手に「読みやすい」と思ってもらう工夫が必要です。計画書を通じて伝えたいことを明確にし、筋道を立てて作成するようにしましょう。

②整合性を意識して作成する

新規事業計画書の書類作成で気をつけたいのが、構成ごとの整合性です。たとえば、市場分析のところで「今後は、素材にこだわった高価格帯のベビー服の需要が高まる」としているのに「低価格のベビー服を販売する」という事業内容だと辻褄が合わなくなります。

また、文章と数値に乖離がないようにすることも大切です。

たとえば「インターネット広告を1年ごとに増やしていき、販促活動を強化する」と記載した一方で、数値計画の宣伝広告費が毎年同額になっていると整合性が取れません。全体を通じて一貫した内容に整えましょう。

③視覚的な見やすさを意識する

文章ばかりの資料は、読み手が疲れてしまいます。そのため、新規事業計画書はグラフや表、画像などを入れて視覚的に見やすい内容にすることが大切です。

たとえば、ビジネスモデルを解説する項目は図を使ってフローチャートをまとめると見やすくなります。読者の視点に立ち、どのような表現なら最後までスムーズに読めるのか考えながら計画書を作成しましょう。

④フォーマットを統一する

新規事業計画書のフォントや文字サイズは、全体で統一する必要があります。フォーマットに乱れがあると読みづらくなるのに加え、計画書の信頼性にも悪影響を及ぼします。フォーマットが統一できているか、最終確認を忘れないようにしましょう。

新規事業計画書をパワーポイントで作成するメリットとデメリット

新規事業計画書は、WordやExcelだけでなくパワーポイントでも作成できます。パワーポイントとは、主にプレゼン資料を作るのに使われるソフトです。

文字やグラフ、画像などを簡単に挿入できるため、新規事業計画書の作成にも役立ちます。

なお、パワーポイントを使った新規事業計画書の作成には、メリットとデメリットの両方があります。どのような点に気をつけるべきか確認し、新規事業計画書の作成方法を検討しましょう。

パワーポイントで作成するメリット

パワーポイントのメリットは、以下の通りです。

  1. 自由にデザインでき、視覚的にわかりやすい
  2. プレゼンに活用できる

パワーポイントは、テキストボックスや画像などを自由に配置でき、デザインしやすいのが特徴です。一度配置した画像を動かしても、レイアウトが崩れることはありません。文章の間に画像やグラフを入れたり、吹き出しで注釈をつけたり、視覚的にわかりやすくするための工夫を簡単に取り入れられます。

また、パワーポイントのデータはプレゼンにも活用可能です。印刷した資料を配布するだけでなく、プロジェクターにデータを映しながらプレゼンができます。さらに、他のプレゼン用資料に新規事業計画書の一部を転載しやすいのもメリットと言えるでしょう。

パワーポイントで作成するデメリット

パワーポイントは、Excelのように表計算ができないことがデメリットです。

新規事業計画書を作成する過程では、今後の見通しに合わせて価格や売上高などの数値を調整することも少なくありません。1つの項目で数値を変えた場合、相互関係がある他の数値も変更が必要です。

数値に誤りがないよう全体を見直さなければならないため、想定以上に時間がかかる可能性があります。

表計算はExcelで行い、パワーポイントで全体の情報をまとめるなど、他のツールと組み合わせて活用すると良いでしょう。

新規事業計画書の無料テンプレート、フォーマット

新規事業計画書は、下記の機関で無料テンプレート、フォーマットをダウンロードできます。

日本政策金融公庫は、中小企業や創業者を支援する公的機関です。各種書式ダウンロードのページで、新たに事業を始める方に向けた創業計画書のテンプレートを公開しています。

J-Net21は、中小企業基盤整備機構が手掛ける中小企業向けポータルサイトです。飲食業や小売業、サービス業の新規事業計画書の作成例を掲載しています。新規事業計画書の内容を具体的にイメージするのに役立つでしょう。

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よくある質問2つ

最後に、新規事業計画書に関するよくある2つの質問を紹介します。

  1. 個人事業主にも新規事業計画書は必要?
  2. 事業計画書と新規事業計画書の違い

それぞれの質問に対する回答を詳しく解説します。

①個人事業主にも新規事業計画書は必要?

個人事業主に新規事業計画書を作成する義務はありませんが、事業をスムーズに始めるためには必要です。

たとえば、金融機関から融資を受けたり、新規取引を検討する企業に事業の説明をしたりする際に役立ちます。また、自社の強みと弱みを把握し、競合他社との差別化を図る場合にも新規事業計画書を活用できるでしょう。

②事業計画書と新規事業計画書の違い

事業計画書と新規事業計画書は、作成のタイミングや内容に違いがあります。

事業計画書 新規事業計画書
作成のタイミング 事業の見直しや資金調達が必要なとき 新しい事業を始めるとき
含めるべき内容 経費や売上をはじめとした実績、今後の見通し 初期費用、事業が順調に進むようになるまでの収支計画

事業計画書も、事業を円滑に進めるために必要なものです。適切なタイミングで作成し、事業に役立てましょう。

4.まとめ

新規事業計画書を作成する目的は、自社の上長や経営者、金融機関の融資担当者といった利害関係者を説得して、検討・判断の結果資金や人的リソースなどを調達し、企画した新規事業を実行に移すことです。

意思決定者が「大事な人材や資金を投資する価値がある」と思える事業計画書を作成するためには、おさえておきたい基本の書き方や、説得力を増すためのポイントがあります。
事業計画書の作成に苦手意識をもっている方でも、事業計画書を作成する目的と、作成の流れを理解して進めれば、説得力のある事業計画書を作成することができるでしょう。

ただし、どれだけ良い計画書を作成したとしても、新規事業を進めるプロセスに問題があった場合、社内承認を得られる可能性は低くなってしまいます。
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(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

出典
※1:日本政策金融公庫総合研究所:2019年度起業と起業意識に関する調査

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