
コロナ禍で経営課題に直面する企業が急増する中、利用が広がっているのがコンサルタントです。日本のコンサルティングサービス市場は大きく伸びています。
調査会社IDCでは国内コンサル市場規模の予測を上方修正するほどです(※1)。 初めてコンサルタントへ依頼する企業も増えていますが、「依頼経験が少なく費用の相場がわからず比較検討しづらい」という声も聞かれます。
相場を知るには、まずはコンサルタントの種類や契約形態を知ることが前提です。そこでコンサルタントの基礎知識とともに、費用の相場や選定に迷った時の選定ポイントを解説します。
■目次
1.【契約形態別】コンサルティング費用の相場

難易度などの要素をもとにコンサルティング費用を算定しますが、実際の料金は契約形態によって決まります。つまり相場を知るには、自社にあうコンサルティング契約形態をまず選ぶ必要があります。ここでは代表的なコンサルタントの契約形態を4つ紹介します。
1)顧問契約(アドバイザー契約)):月額20~50万円程度
顧問契約(アドバイザー契約)の費用は、月額20万円から50万円程度が相場です。
顧問契約は、以下のような企業に適しています。
- 中長期的な視点で経営課題に取り組みたい企業
- 定期的に専門家からのアドバイスを受けたい企業
たとえば、月に1~2回の定例ミーティングや経営会議への参加を通じて、戦略立案のサポートや意思決定に関する助言を受けられます。また、経験豊富なコンサルタントが継続的に関与することで、企業の状況を理解した上での的確なアドバイスが期待できるでしょう。
ただし、アドバイス以外の実務まで依頼する場合は、別途プロジェクト契約などが必要になることもあるため、契約範囲の確認が重要です。
2)スポット契約(時間契約):1時間あたり5,000~10万円程度
スポット契約(時間契約)の費用は、1時間あたり5,000円から10万円程度と幅広いです。この契約では、特定の課題に対し、短期間で集中的なアドバイスや意見を求める場合に有効です。
たとえば、以下のようなケースで活用されます。
- 新規事業アイデアに対する専門家の意見を求める場合
- 社内研修の講師を依頼する場合
- 緊急性の高い問題への対応策を相談したい場合
コンサルタントの経験や専門性、知名度によって時間単価は大きく変動します。必要な時に必要な分だけ専門家の知見を活用できるため、コストを抑えつつ的確なアドバイスを得たい場合に有効な契約形態と言えるでしょう。
3)プロジェクト型契約:プロジェクト内容によって異なる
プロジェクト型契約の費用は、取り組む内容によって大きく異なるため、一概に価格設定を言えません。
費用を左右する主な要因は、以下のとおりです。
- プロジェクトの規模、期間、難易度
- 関与するコンサルタントの人数や専門性
業務範囲が限定的なプロジェクトでは月額数十万円からが目安ですが、企業全体の経営戦略策定や大規模な組織改革といった複雑なものは月額数百万円以上に及ぶこともあります。
プロジェクト型契約は、新規事業の立ち上げ、ITシステム導入など、明確な目標と期間が設定された課題解決に適しており、専門チームによる集中的なサポートが期待できるでしょう。
4)成果報酬型契約:プロジェクトの結果による
成果報酬型契約の費用は、事前に合意した成果目標の達成度合いによって決まります。
報酬設定の具体例としては、以下のとおりです。
- 売上が増えた分の〇%
- コスト削減額の〇%
- 新規顧客獲得数 × 〇万円
成果報酬型のコンサルティングは、営業力強化による売上向上や、マーケティング施策によるリード獲得数の増加などを目指す場合に用いられます。
成果報酬型契約を採用すると、企業側は成果が出なければ費用負担を抑えられますが、その分成功時の報酬率が高めに設定される傾向があります。高すぎて自社の利益につながらない、という結果にならないよう、成果の定義や測定方法について、契約前に双方で明確に合意しておくことが重要です。
5)フリーランス契約:月額10万円~
フリーランスコンサルタントとの契約費用は、月額10万円程度からが目安ですが、コンサルタントの経験やスキル、依頼する業務内容や稼働時間によって大きく変動します。
この契約形態は、特に以下のような場合に有効です。
- 特定の専門分野で実績のあるコンサルタントの知見を柔軟に活用したい
- 比較的コストを抑えて専門家のサポートを受けたい
- 短期間(数ヶ月)だけアドバイスが欲しい
フリーランスは、コンサルティングファームに比べて間接コストが少ないため、同等のスキルを持つコンサルタントであれば費用を抑えられる可能性があります。ただし、フリーランスの質にはバラつきがあるため、コンサルタントマッチングサービスを利用するなど、ある程度スキルが保証されたコンサルタントを選ぶ方法を通して依頼しましょう。
【業界別】コンサルティング費用の相場
コンサルティング費用は、依頼する専門分野によっても大きく変動します。代表的なコンサルティング分野ごとの費用相場は、以下のとおりです。
| コンサルティングの種類 | 月額費用相場(目安) |
|---|---|
| 経営コンサルティング | 20万円~100万円 |
| BPRコンサルティング | 100万円~200万円 |
| 新規事業開発コンサルティング | 20万円~300万円 |
| 集客コンサルティング | 10万円~50万円 |
| 業務改善コンサルティング | 100万円~200万円 |
この章では、各分野のコンサルティング内容と費用の詳細について解説します。自社の課題がどの分野に該当し、どの程度の予算を見込むべきか参考にしてください。
経営コンサルティング:月額20~100万円
経営コンサルティングの費用は、月額20万円から100万円程度です。
以下の要因によって、費用は変動します。
- 企業の規模
- 課題の複雑さ
- コンサルタントに求める関与の度合い
たとえば、中小企業の経営戦略アドバイスであれば、比較的費用を抑えられます。一方で、大企業の組織改革やM&A戦略など、高度な専門知識と分析が求められる場合は、費用が高額になりやすいです。
経営コンサルティングは、企業の持続的な成長や競争力強化を目指し、経営層の意思決定サポートから実行支援までを担う重要な役割を果たすでしょう。
人事コンサルティング:月額60万~150万円
人事コンサルティングの費用相場は100%稼働した場合、月額60万円〜150万円程度です。ただし、価格帯には幅があり、依頼内容によって費用が変動します。
特に戦略から運営までの一貫したサポートを求める場合は、費用が上がりやすい傾向にあります。また、大企業の場合は、月額100万円を超えることも珍しくありません。
一方で、戦略立案や採用媒体の選定など、アドバイス業務に限定すれば、比較的コストを抑えられます。まずは自社での課題点を確認し、外部に依頼する範囲を明確にすることが大切です。
ITコンサルティング:月額50~180万円
ITコンサルティングでは100%稼働した場合、月額50万円〜180万円程度が相場となっています。価格設定の根拠は、ITの専門知識に加えて、システム開発の知見や情報セキュリティの専門性、業務改革の実績、プロジェクトマネジメント力など、複合的なスキルが求められるためです。
ただし、実際の費用は依頼内容によって大きく変動します。たとえば、基幹システムの刷新や全社的なDX推進など、開発要素を含む大規模プロジェクトの場合、月額100万円を超えることもあるでしょう。一方、ITツール選定のアドバイスなど、スポット的な支援であれば月額20万円程度に抑えることも可能です。
まずは自社のIT課題を整理し、どの範囲まで支援が必要なのかを見極めることが、適切な予算設定のポイントです。
戦略コンサルティング:月額100~200万円
戦略コンサルティングの費用相場は、月額100万円~200万円程度で、会社の規模によっては月額200万円を超えることもあります。費用の差が生まれる理由は、プロジェクトの規模や課題の複雑さによって、必要な工数が大きく異なるためです。
たとえば、新規事業立ち上げを依頼する場合、市場調査から実行計画の策定まで含めると半年程度のプロジェクトとなり、期間に応じて費用が必要になります。
一方、経営課題の洗い出しや戦略の方向性の確認など、アドバイザリー業務に限定すれば、月額30万円程度で依頼することも可能です。自社の経営課題に応じて、適切な予算規模を検討しましょう。
医療、ヘルスケア系コンサルティング:月額200万円~
医療、ヘルスケア系コンサルティングの費用相場は、月額200万円からの場合が多いです。ただし、大規模な病院経営や新規医療施設の立ち上げ支援では、月額300万円を超えることもあります。
高額な価格帯になる理由は、医療業界特有の専門知識と実務経験が必要となるからです。たとえば、診療報酬制度の理解や医療機関の運営ノウハウ、最新の医療技術動向の把握など、一般的なビジネスコンサルタントでは対応が難しい専門性が求められます。
一方、レセプト分析や経営診断など、スポット的な支援であれば低額から依頼することもできます。医療機関の規模や課題に応じて、必要な支援範囲を見極めることが重要です。
財務コンサルティング:月額90万円~150万円
財務コンサルティングの費用相場は、月額90万円~150万円程度であり、税理士などの資格保有者による財務戦略やアドバイスを受けられます。
具体的なサービス内容として、決算書の分析から財務戦略の立案、資金調達のアドバイス、税務対策まで、幅広い支援を受けることができます。たとえば大規模な資金調達が必要な場合、金融機関との交渉支援を含めると月額100万円を超えることも珍しくありません。
一方、月次での財務分析や資金繰り相談など、限定的なスポット支援であれば月額10万円程度から依頼することもできます。自社の財務課題を明確にした上で、必要な支援の範囲を決めることが重要です。
BPRコンサルティング:月額100~200万円
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)コンサルティングの費用は、月額100万円から200万円程度が相場です。BPRとは、既存の業務プロセスを根本から見直し、効率化や生産性向上を目指す取り組みのことです。
BPRによるコンサルティングでは、以下のプロセスを支援します。
- 現状の業務フロー分析
- 課題の特定
- 新しいプロセスの設計
- 導入支援
BPRコンサルティングは、専門知識や分析力、組織を変革する力が求められるため、比較的費用が高額になりやすいです。特に全社的な業務改革や基幹システム刷新を伴う大規模プロジェクトでは、関与するコンサルタント数も増え、費用も比例して増加します。
新規事業開発コンサルティング:月額20~300万円
新規事業開発コンサルティングの費用は、月額20万円から300万円程度と大きな幅があります。
費用の違いは、主に以下のような要因が影響しています。
- 支援を求める範囲(市場調査のみ、事業計画策定、実行支援など)
- プロジェクトの段階(アイデア創出の初期、本格な展開準備など)
たとえば、アイデア創出の初期段階の市場調査や、疑問点を壁打ちするようなスポット的な支援であれば、比較的安価に依頼できます。一方、事業計画の策定から本格的な展開まで一貫した伴走型の支援を依頼する場合は、期間が長期化して費用も高額になる傾向があります。
また、新規事業開発は不確実性が高く多岐にわたる専門知識が求められるため、経験豊富なコンサルタントの支援がプロジェクトの成功確率向上につながるでしょう。
集客コンサルティング:月額10万円~50万円
集客コンサルティングの費用相場は、月額10万円から50万円程度です。依頼する業務範囲やコンサルタントの専門性、企業の事業規模や目標とする集客数などによって変動します。
主なコンサルティング内容は、以下のとおりです。
- WebサイトのSEO対策(検索エンジン最適化)
- リスティング広告などのWeb広告運用代行
- SNS(ソーシャルメディア)のマーケティング戦略の立案、実行支援
特定のチャネル改善に関するアドバイスのみであれば、比較的費用を抑えられるでしょう。しかし、複数のチャネルを組み合わせた集客戦略の構築や、コンテンツ作成まで含む支援を求める場合は、費用が高額になる傾向があるので注意してください。
集客は企業の売上に大きく影響するため、専門家の知見を活用することで効果的な取り組みが期待できます。
業務改善コンサルティング:月額100~200万円
業務改善コンサルティングの費用は、月額100万円から200万円程度が相場です。業務改善コンサルティングは、企業の生産性向上やコスト削減を目的とし、主に以下の支援を行います。
- 既存業務のプロセスにおけるボトルネックの特定
- 具体的な改善策の立案、実行支援
コンサル費用は、対象となる業務範囲の広さ、関与する部門数、導入するシステムの有無などによって変動します。たとえば、特定部門の業務フロー見直しといった限定的なものであれば費用を抑えられます。
しかし、サプライチェーン全体の最適化やRPAのような新技術を導入し、全社的な業務効率化を目指す場合は、高度な専門性と工数が必要となるため費用も高くなるでしょう。
3.コンサルタント費用の算出方法
ここでは、コンサルタント費用の算出方法を解説します。おおよその予算化感をつかんだり、金額交渉に使える数値がほしかったりするときは、以下をご参考ください。
①コンサルにかかる工数
コンサルティングにかかる工数は、プロジェクトの規模、複雑性、コンサルタント自身の経験などによって大きく異なります。一般的には以下の工程で進むことが多く、依頼する部分が大きくなればなるほどコストもかかります。
- 問題定義
- 現状分析
- 解決策の提案
- 実行計画の策定
- 実行支援
- 報告書作成
たとえば、すでにやりたいことや達成するべき目標が明確になっていて、現場での実務を支援してもらう「5.実行支援」だけであれば最小限のコストで済みます。反対に「何から手をつければいいかわからない」という状態からのコンサルティングであれば、すべての工程を依頼することになるためコストも大きくなるでしょう。
②コンサルに必要なシステムの開発費用
コンサルティングで、システム開発が必要となるケースは多くあります。その場合、コンサルタントがシステム開発の全工程を請け負うのか、コンサルティングは戦略策定まででシステム開発は別会社に依頼するかによって、見積りは大幅に変動するので注意しましょう。
一般的に、システム開発にかかる費用は以下の通りです。
- システム開発費用(要件定義・設計・開発・テスト・導入を含む)
- ソフトウェアのライセンス費用
- ハードウェアの構築費用
- 保守・点検費用
依頼内容を具体的にまとめたRFP(Request for Proposal)を作成し、複数のコンサルティング会社に見積もりを依頼することで、相場を把握しやすくなるでしょう。また、汎用性の高いパッケージソフトを利用することでシステム開発費用を削減できるため、既存のシステムで問題なさそうな場合は導入支援だけ実行してもらう方法もあります。
③コンサルタントの契約形態
コンサルタントの契約形態によって、同じ作業でもかかる費用が変わるので注意しましょう
なお、コンサルタントとの主な契約形態は以下の通りです。
- 時間契約型
- 成果報酬型
- 顧問契約型
- プロジェクト契約型
時間契約型の場合、コンサルタントの作業時間に対して報酬を支払うことができ、作業内容が明確かつ実行部隊として働いてほしいときに有効です。成果報酬型は得られた成果に対して報酬を支払うため、クライアントの目標達成に貢献しようと最大限動いてもらえるでしょう。顧問契約型であれば長期的な視点で企業の経営に関するアドバイスをしてもらえるなど、長い貢献が期待できます。プロジェクト契約型は期間と費用を定めて契約しやすく、短期的なプロジェクトでも便利です。
プロジェクトの目的、依頼したい内容、予算、期間、リスク許容度によって判断すると、わかりやすくなるでしょう。それぞれのメリットやデメリットを理解し、自社の状況に合った契約形態を選択することが重要です。
4.コンサルティング料金に差が出る仕組みと3つの要素とは

同じプロジェクトでも、コンサルタントによって見積もりに大きな差が出ることは珍しくありません。これはコンサルティング料金を算定する「要素」が関係しています。ここでは、まずクライアントが知るべき主な3要素について解説します。
1)プロジェクトの難易度
同じ案件でも見積もりに差が出るのは、コンサルティング会社が想定する難易度が違うため。例えばある化粧品メーカーがDX(デジタルトランスフォーメーション)推進についてコンサルティングを依頼するケースで考えてみましょう。ここではA社とB社という2社に見積もりを依頼したとします。
- コンサル会社A: 業界知識はあるがDX推進の実績は少ない。そのため社内業務のデジタル対応が中心の提案。
- コンサル会社B: DXプロジェクト経験が豊富。アプリ開発やデータ活用に基づく新規事業のほか、経営改善や人材計画まで盛り込んだ提案。
当然ですが、B社の方が難易度は高くなるため、見積もりも高くなります。難易度をどう設定するかが料金体系に関わるわけです。なお基本的にプロジェクト期間が長くなるほど、費用は高くなります(コンサルタントの稼働時間が長くなるため)。しかし求める成果は同じで期間を短くしたい場合は、より難易度が上がるため料金も高くなります。
2)コンサルタントのスキル・保有資格
難易度とも関連しますが、プロジェクトの内容によって必要なコンサルタントのスキルも変わります。当然ですがスキルが高く経験豊富なコンサルタントは報酬単価が高く、料金もかさみます。役職の他、専門分野に関する資格を持つコンサルタントも単価が高い傾向にあります。
3)コンサルティング会社のブランド力や知名度
グローバル展開する大手コンサルティングファームになると、提示料金は高額になります。これには企業としてのブランド力や知名度が含まれるため。信頼性が高い、アフターフォローがしっかりしている、過去の実績が多いなどの要素が料金に加味されていると考えるべきでしょう。
4)フリーランスか、コンサル会社か度
コンサルティングの依頼先がフリーランスかコンサル会社かによって、費用は大きく異なります。
それぞれの主な違いと費用感は、以下のとおりです。
| 項目 | フリーランス | コンサル会社 |
|---|---|---|
| 特徴 | 個人活動のため、間接コストが少ない 例:オフィス費用、管理部門人件費など |
組織的なサポート体制、ブランド力、豊富なリソースを持っている |
| 費用感 | 比較的に安価な傾向 同等のスキルでもコンサル会社より費用を抑えやすい傾向にある |
比較的に高価な傾向 チーム体制やブランド料などが上乗せされる |
たとえば、特定の専門分野に強いフリーランスに月額50万円で依頼できる案件が、大手コンサル会社経由だと依頼内容に関わらず月額100万円から、となることも珍しくありません。予算だけでなく、求めるサポートの範囲や信頼性などを総合的に比較し、自社に最適な依頼先を選びましょう。
5.依頼前に知っておきたいコンサルタントの基礎知識

1)コンサルティングの業務は幅広い
コンサルタントとは、クライアントが抱える課題を明確にして、解決策を提案する人のことです。社内人材で課題解決できれば無料ですが、課題によっては高い専門性が必要になり、外部コンサルへ相談する必要があります。
多くのコンサルタントはITや人事、経営といった専門分野を持ち、分野やスキルレベルによって料金体系も変わります。なおコンサルティング業務そのものに資格は不要ですが、専門分野に関する資格を有するコンサルタントも多くいます。
多くのコンサルタントは、コンサルティングを専門に扱うコンサルティング会社(ファーム)と呼ばれる企業に属しています(最近は例外もあります)。コンサルティング会社も規模や得意分野などによって種類があるため、依頼内容にあわせて選択する必要があります。
2)代表的なコンサルティングの種類
コンサルティングと一口に言っても、実はさまざまな種類があります。ここからは、代表的なコンサルティングの種類を4つご紹介いたします。
戦略系コンサルティング
企業の経営改善に向けた戦略を立案、課題解決策を提案するのが戦略系コンサル。グローバル展開する大手が多く、扱う案件の規模が大きいため報酬も高めです。
総合系コンサルティング
戦略立案からシステム選定・導入に至るまで、上流工程以外も総合的にカバーするのが総合系コンサル。こちらも大規模案件が中心のため報酬は高めです。
IT系コンサルティング
ITシステムの新規導入や、既存ITシステムの改善などを扱うのがIT系コンサル。コンサルタントのほかエンジニアも有する企業もあります。IT系の中でもさらに特定のシステムに特化したコンサルティングを専門とする人もいます。
専門系コンサルティング(人事系、財務系、経営系)
IT系以外にも、専門分野に特化したコンサルティング会社は多くあります。例えば採用や人事制度、組織改革などを専門とする人事系コンサル。他にも中小企業の経営改善をアドバイスする経営系コンサル、会計や経理分野に特化した財務系コンサルなど。医療業界向けなど業界に特化したコンサルもあります。
3)国内でコンサルタントの需要は急激に増えている
国内のコンサルティングサービス市場は急成長していて、IDCによると2020年~2025年の年間平均成長率は9.3%です。2025年に8,012億円になると予測され、特にデジタル関連ビジネスコンサルティングが伸びると見込まれています(※1)。
これはDX(デジタルトランスフォーメーション)関連プロジェクトの増加が大きな要因と言われます。コロナ禍でテレワークや非接触対応に取り組む企業も多く、多くの企業にとってデジタル関連の課題解決が急務です。
しかしデジタル関連プロジェクトは社内人材だけでは解決が難しく、外部コンサルタントへ依頼する企業が増えているわけです。 コンサルタントの需要が急増する一方、DXなどに対応できる人材が少ないのも事実でしょう。こうした人材不足によりコンサルタント料金も高騰しています。2020年12月時点の調査でも、コンサルティング単価の上昇が見られました(※2)。
4)コンサル会社だけではなく、個人コンサルタントも増加
かつては日本でコンサルタントと言えば、コンサルティング会社に属する人がほとんどでした。しかし最近はニーズの増加に伴い、個人のコンサルタントも増えています。
個人のコンサルタントの多くは企業で経験を積んだ後に、独立した人です。そのためコンサルティングスキルが高い人が多いのが特徴であり、ちょっとしたアドバイスが欲しいときなどに気軽に利用できる、個人なので機動力が高いなどの個人ならではのメリットもあります。
6.コンサル費用を抑えるための3つのポイント
コンサル費用を抑えたいのなら、次の3つのポイントを意識することが重要です。賢く費用をコントロールし、予算内で最大限の成果を目指しましょう。
➀契約形態を吟味する
コンサル費用を抑える最初のポイントは、契約形態を慎重に吟味することです。なぜなら、契約形態によって費用やコンサルタントの課題への対応が大きく異なるからです。
【代表的な契約形態例】
- 顧問契約:中長期的なアドバイス(月額固定費が一般的)
- スポット契約(時間契約):特定の課題に対し短期間でアドバイス(時間単価制)
- プロジェクト型契約:特定のプロジェクト完了まで支援(総額での契約が多い)
- 成果報酬型契約:成果に応じて費用が発生する(初期費用を抑えられる場合もある)
契約を選ぶ際は、短期的な課題解決ならスポット契約、継続的な経営相談なら顧問契約といった使い分けが考えられます。自社の課題の性質、必要な支援期間、予算などを総合的に考慮し、最もコスト効率の良い契約形態を選択することが費用を抑えるポイントです。
➁複数社から見積もりを取る
コンサル費用が適正かどうか検討する上で、複数のコンサルティング会社やフリーランスから見積りを取る「相見積もり」が重要です。理由としては、同じ依頼内容でも、提示される見積金額やサービス内容は各社で異なるのが一般的だからです。
なお、見積もりを取る際は、以下の項目を比較検討しましょう。
- 各社の提案内容
- 費用感(見積金額)
- 提供されるサービス範囲
費用だけを見るのではなく、提案の質、実績、担当者との相性なども含めて総合的に判断することで、費用対効果の高いコンサルティングが実現します。このひと手間が、結果的に大きな費用の差を生む可能性もあるため、手を抜かずに検討することが大事です。
③単価の交渉を行う
提示された見積もりや単価に対し、積極的に交渉することも費用を抑える有効な手段になります。多くの場合、コンサルティング費用には交渉の余地があるからです。
【交渉を有利に進めるポイント】
- 複数社の見積りを活用:他社の見積りを材料に価格競争を促す
- 業務範囲の見直し:本当に必要なものに業務だけに絞って依頼する
- 市場相場の把握:事前に市場の費用相場をリサーチしておく
たとえば「この部分は自社で対応するため、その分の費用を抑えられないか」といった具体的な提案も有効でしょう。無理のない範囲で、より有利な条件を引き出せる可能性もあるため、諦めずに交渉することがポイントです。
7.費用対効果を最大化するためにチェックすべき5つのポイント
コンサルティングは有効な投資ですが、導入効果を最大化するには、事前の準備と進捗管理が欠かせません。課題の明確化から成果の評価まで、5つの重要なポイントを押さえることで、投じた費用以上の価値を生み出せるでしょう。
➀自社の課題、目標は明確になっているか
コンサルティングの費用対効果を高めるには、自社の課題と目標を明確にすることが重要です。課題や目標があいまいだと、適切なコンサルタントを選べず、期待する成果も得られません。
明確化する際のポイントは、以下のとおりです。
- 課題の具体化
NG例:「売上が伸び悩んでいる」
OK例:「新規顧客獲得数が目標未達」「既存顧客のリピート率が低い」 - 目標の数値化
具体例:「半年以内に新規顧客獲得数を20%増加させる」
このように課題を具体的に掘り下げ、数値目標を設定することで、コンサルタントも的確な提案をしやすくなったり、成果につながりやすくなったりします。まずは、現状を正確に把握し、目指すべきゴールを具体的に定めることが重要です。
➁依頼する内容と選定基準を明確にする
最適なコンサルタントを選び、ミスマッチを防ぐには、依頼内容と選定基準を具体的に定めることが重要です。
【選定基準を明確にするポイント】
- 丸投げは避ける
- 依頼範囲を明確にする
- 過去の実績
- 専門性や業界知識
- 提案内容の具体性
- 費用
依頼範囲を的確に定め、明確な基準を選定することで、自社のニーズに合致したコンサルタントを選択できるでしょう。
③成果をあらかじめ定義する
コンサルティングの費用対効果を測定するには、プロジェクト開始前に「何をもって成果とするのか」を具体的に定義することが重要です。
主に以下の2つの側面から、成果を定義します。
- 定量的な目標(数値で測定可能)
例:「売上〇%向上」「コスト〇%削減」「リード獲得数〇件増加」 - 定性的な目標(数値化は難しいが重要な変化)
例:「従業員のモチベーション向上」「社内コミュニケーションの活性化」
可能な限り、数値で測れる定量目標と、重要な変化を示す定性目標の両面から設定しましょう。事前に成果を定義することで、コンサルタントへの期待値が調整され、プロジェクトの方向性が明確になります。
④コンサルティングの進捗を管理する
プロジェクト開始後は、進捗状況を定期的に管理し、必要に応じて軌道修正することが重要です。コンサルタント任せにせず、企業側も主体的に関与しましょう。
【進捗管理のポイント】
- 定期的な確認:ミーティングや報告会を通じて、以下の点を確認する
・スケジュール通りの進捗か
・中間目標は達成できているか
・課題や問題点は発生していないか - 問題発生時の対応
・原因を特定する
・コンサルタントと協力して対策を講じる
このように、進捗管理を適切に行うことで、最終的な成果の質を高め、費用対効果の最大化を目指せます。
⑤定期的にコンサルティングの成果を定性的、定量的に評価する
プロジェクト期間中や完了後には、コンサルティングの成果を定期的に評価することが大事です。
評価は、以下の両面から行います。
- 定量的評価
事前に定義した数値目標と実績を比較し、達成度を客観的に把握する - 定性的評価
アンケート調査や関係者へのヒアリングを通じて、数値では表せない変化や効果(従業員のスキル向上、組織風土の変化、顧客満足度向上など)を把握する
これらの評価を通じて、コンサルティングへの投資の妥当性を判断し、今後の改善点や継続の是非などを検討できるでしょう。
8.DXコンサルを依頼するならコンサル会社とフリーランス、スポット採用どれがおすすめ?
DXコンサルを依頼する際、コンサルティング会社とフリーランス、スポット採用のどれを選ぶべきか、多くの企業が悩むポイントです。選択を誤ると予算が無駄になるだけでなく、DX推進自体が停滞してしまう可能性もあります。そのため、それぞれの特徴や強み、費用感をしっかり理解したうえで選ぶことが大切です。
なお、プロジェクトの規模や期間に応じて、大手コンサル会社からフリーランス、スポット採用まで、柔軟に対応できるDXコンサルをお探しなら「フリーコンサルタント.jp」がおすすめです。実績豊富なDXコンサルタントが多数登録しており、企業のニーズに合った人材を見つけてくれます。
コンサルタント会社
コンサルタント会社は、企業や組織の経営課題を専門的な視点から分析し、戦略立案や業務改善のアドバイスを提供する企業です。豊富な知識と経験を活かし、クライアントの成長と競争力強化を支援します。
コンサルタント会社のメリット、デメリットは、以下の通りです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 豊富な実績と総合的な支援体制がある | 費用が高額 |
| 戦略立案から実行支援まで一貫したサービス | 契約期間が長め |
| 専門分野の異なる複数のコンサルタントによるチーム支援 | 小規模プロジェクトではコストに見合わない可能性がある |
| 組織的な支援体制がある | ー |
以上を踏まえ、コンサルタント会社を導入した方が良いケースをまとめました。
- 全社的なDX推進が必要な場合
- 大規模なシステム刷新を行う場合
- 長期的な支援が必要なプロジェクト
- 複数の部門を横断するプロジェクト
- 経営層から現場まで幅広い働きかけが必要な場合
コンサルタント会社は大規模なDX推進に適していますが、プロジェクトの規模や目的に応じて、選択をすることが重要です。
フリーランス
フリーランスのコンサルタントは、独立して企業や個人に専門的なアドバイスを提供するプロフェッショナルです。柔軟な働き方が可能で、特定の分野に特化した知識を活かし、クライアントのニーズに応じたサービスを提供しています。
フリーランスのメリット、デメリットは、以下の通りです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| コンサル会社と比べて費用を抑えられる | 個人で活動するためサポートに限界がある |
| プロジェクトの規模に応じて契約期間を柔軟に設定可能 | 病気などでサポートが遅れるリスクがある |
| 意思決定が速く、クライアントのニーズに迅速に対応できる | 品質面で個人差が大きい |
以上を踏まえ、フリーランスを導入した方が良いケースをまとめました。
- 特定の部門や業務に限定したDX推進
- 短期的な課題解決が必要な場合
- すでにDX推進チームがあり、特定分野でスポット的な支援を受けたい場合
- 予算が限られている中小企業
- 小規模なプロジェクトから始めたい企業
フリーランスは柔軟な支援が可能ですが、導入の際は自社のニーズや課題に合わせて、慎重に見極めることが重要です。
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フリーコンサルタント.jpを導入した方が良いケースは次の通りです。
- 特定分野の専門家を短期で確保したい場合
- 既存のDX推進チームを補強したい場合
- 予算を抑えめたい場合
- スポット的な課題解決が必要な場合
- 大規模な組織改革を伴わないDX推進の場合
また、フリーランス人材のため、大手コンサル会社に比べて、コスト面や施策の実施に関しても柔軟に対応してもらえる点が最大のメリットといえます。
初めてコンサルの導入を考えている方や、せっかく導入するならより企業に合わせて丁寧に進めていきたいという方にこそ利用がおすすめです。
幅広い分野の即戦力人材が在籍しているため、業界や業種にあった人材も見つけやすいでしょう。
このように、フリーコンサルタント.jpは、企業のDX推進において、柔軟で効率的な人材活用を実現できるプラットフォームと言えるでしょう。
9.【業界別】おすすめのコンサル会社
業界別にコンサルティング会社を探す際は、各社の得意分野や実績をしっかりと確認することが大切です。ここでは、業界をリードする代表的なコンサルティング会社を4つのカテゴリーに分けてご紹介します。
①戦略系:マッキンゼーカンパニー
マッキンゼーカンパニーは、戦略コンサルティングのトップブランドとして知られ、世界でもトップの企業が顧客として名を連ねています。特に経営戦略や新規事業開発、組織改革などの分野で圧倒的な実績を持ちます。
コンサルティング費用は業界でも最高水準で、プロジェクトベースで数億円規模となるケースも少なくありません。ただし、コンサルタントによる徹底的な分析と知見を活かした提案は、企業の経営課題を解決に導く力を持っているため、費用に見合う価値提供をしてくれるでしょう。
支援対象は主に大手企業ですが、将来性の高いスタートアップ企業へのコンサルティングも積極的に行っており、業界の垣根を越えた幅広い知見を提供しています。
②総合系:PwCコンサルティング合同会社
PwCコンサルティングは、世界4大会計事務所の一つであるPwCのコンサルティング部門として、戦略から業務改革、テクノロジー導入まで、幅広い領域をカバーしています。特徴的なのは、会計、税務の専門性と業務改革、IT導入の実行力を併せ持つ点です。
たとえば、基幹システムの刷新と会計制度の見直しを同時に進めるなど、複数の専門分野にまたがる課題解決が得意です。近年では、DX推進や事業再生、ESG経営など、最新のビジネス課題への対応も強化しており、中堅、大手企業を中心に多くの支援実績を持っています。
③シンクタンク系:株式会社野村総合研究所
野村総合研究所(NRI)は、日本を代表するシンクタンクとして、調査、研究に基づく戦略立案と、システム開発、運用まで一貫して提供できる独自の強みを持っています。特に金融、流通、ITの分野では豊富な実績があり、業界トレンドの分析から具体的な戦略提言まで、データに基づいた説得力のある提案は評価が高いです。
官公庁向けの政策提言も多く手がけており、公共政策にも精通しているほか、デジタル戦略の立案やAI活用の支援など、先端技術を活用した経営課題の解決にも注力しています。金融系シンクタンクの枠を超えて、幅広い産業への知見を提供してるため、豊富な知識から適切なコンサルティングを提供してくれるでしょう。
④人事系:マーサージャパン株式会社
マーサーは、世界最大級の人事、組織コンサルティングファームとして知られ、報酬制度の設計や組織改革、人材育成など、人事領域全般をカバーしています。同業他社と比べても、グローバル水準の品質と合理的な価格設定が特徴です。
強みは、世界40カ国以上で収集した報酬データベースを活用した、説得力のある報酬制度の提案力です。日本企業の人事制度改革や、グローバル企業の日本展開支援でも多くの実績があります。
最近では、働き方改革やタレントマネジメント、従業員のウェルビーイング向上など、新しい人事課題への対応も強化しており、幅広い企業から支持を集めています。
⑤経営コンサル:株式会社船井総合研究所
株式会社船井総合研究所は、中堅、中小企業が費用対効果の高い経営コンサルティングを求める際の有力な選択肢の一つです。同社は「現場主義、事例主義」を徹底し、クライアントごとの課題に密着した実践的な支援を通じて、具体的な成果創出を目指しています。
【船井総合研究所の強み】
- 専門性:950名以上の専門コンサルタントが在籍
- 対応分野:成長実行支援、人材開発、企業価値向上、DX支援など
- 独自スタイル:「月次支援」や「経営研究会」といった独自の形でサポート
- 実績:年間6,000社以上の企業を支援
船井総合研究所は、具体的な成果を重視する姿勢から、費用対効果の最大化に貢献するコンサルティングを提供してくれます。
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11.まとめ
コンサルティングの料金体系はわかりづらい面もありますが、まず難易度・コンサルスキル・ブランドや知名度という3要素で決まることを知っておきたいところです。また契約形態ごと相場を把握した上で、自社としてどの契約形態にするか検討しましょう。
なお、コンサルティングと言うと高額なイメージをお持ちの方も多いかもしれません。確かに大手コンサルファームは大規模案件がメインのため、相場は高めです。
しかし最近では、個人のコンサルタントなどリーズナブルな選択肢も増えています。
ただし選択肢が広がっているからこそ、クライアント側も依頼先を見極める知識が必要。相談する段階では無料というところも多いので、慎重に比較検討して最適なコンサルタントを見つけましょう。
(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)
出典
※1:国内コンサルティングサービス市場は2025年に1兆2,551億円- IDCが予測(TECH+)
※2:案件市況動向レポート(2020年12月):コンサル領域スキルカテゴリのすべてで案件単価平均が増加しました。(PR TIMES)




