【上場企業選抜】わかりやすい中期経営計画の優良事例を紹介!中期経営計画の作り方も徹底解説 - freeconsultant.jp for Business
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最終更新日:2026.04.08
経営企画/ESG

【上場企業選抜】わかりやすい中期経営計画の優良事例を紹介!中期経営計画の作り方も徹底解説

3〜5年後の未来を描く中期経営計画は、企業が持続的な成長を達成するために重要な指針です。しかし「関係者に納得してもらえる、分かりやすい計画書を作りたい」と思っても、どのように進めて良いのか分からない担当者も多いでしょう。

本記事では、中期経営計画の作成時に参考になる優良事例をご紹介しています。また、基礎知識や作成する目的まで初心者向けに詳しく解説しているため、これから中期経営計画書を作成する方はぜひ参考にしてくださいね。

中期経営計画書とは

中期経営計画書とは、企業が3〜5年後のあるべき姿を達成するために、具体的な経営方針や戦略をまとめた計画書です。会社の将来像を示す長期経営計画と、年度ごとの短期経営計画との間をつなぎ、企業の持続的な成長を支える役割があります。

なお、計画書には売上や利益などの数値目標に加えて、目標を達成するための行動計画も含まれます。

各経営計画の位置づけと役割の違いは、以下のとおりです。

計画の種類 期間の目安 主な役割
長期経営計画 5年~10年 企業の将来的なビジョンや理想像
中期経営計画 3年~5年 長期ビジョン達成のための戦略、行動計画
短期経営計画 1年 年度ごとの予算や施策

中期経営計画書は、社内外の関係者に対して企業の進むべき方向性を示し、組織全体の共通認識を形成するのに重要な役割と言えるでしょう。

中期経営計画書を作成する目的

中期経営計画書を作成する目的は、企業の進むべき方向性を明確にし、社内外の関係者と共有する点にあります。

〈中期経営計画書を作成する目的〉

  • 企業の方向性を明確にする
  • ステークホルダー(利害関係者)の理解と協力を得る
  • 社員の目標意識を統一する

企業の方向性を明確にすることで、自社の進むべき方向が明らかになるとともに、社外のステークホルダーからの信頼を得ることに繋がります

中期的な目標や戦略が明らかになることで、社員の目標意識も統一され、モチベーションのアップにもつなげられるでしょう。

わかりやすい中期経営計画書の特徴3つ

誰にでも伝わる分かりやすい中期経営計画書には、いくつかの共通点があります。優れた計画書は、内容が整っているだけでなく、デザインや構成が読みやすく整理されています。

次項からは、特に重要な3つのポイントを解説します。

  1. デザインがシンプルで分かりやすい
  2. 端的に伝えたいことがわかる
  3. 読み手を想像した構成になっている

ポイントを意識しながら作成すれば、計画書全体の説得力が増し、社内外に企業の方向性を正確に伝えられるでしょう。

①デザインがシンプルで分かりやすい

情報を詰め込みすぎず、全体の配色や強調のルールを統一し、余白が十分にとられていることで、情報がまとまって見やすくなるでしょう。

たとえば、コーポレートカラーを基調とした3色のみを使用することで、スライド全体に統一感をもたせることができます。また、ページの上下左右に十分な余白を設けることで、圧迫感をなくし、読み手が内容に集中しやすいように設計することも可能です。

過度な装飾は読み手の理解を妨げる可能性があるため、情報を正確に伝えるためのシンプルさを意識しましょう。

②端的に伝えたいことがわかる

わかりやすい中期経営計画書の特徴として、メッセージが端的に書かれている点が挙げられます。長文のテキストが続くと読み手の負担が大きくなり、重要なポイントが伝わりにくくなるからです。

そのため、1スライドあたりの情報量を意図的に絞り込み、図やイラストを効果的に活用してメッセージを視覚的に強調し、読み手が直感的に内容を理解できるような工夫を行いましょう。

1ページに1メッセージを原則とし、各スライドの冒頭に要点を示すリード文を設けるなど、端的にメッセージを伝える構成を心がけることで分かりやすくまとめられます。

③読み手を想像した構成になっている

分かりやすい中期経営計画書は、専門知識がない読み手でも理解できるよう、構成が工夫されているのも特徴です。

たとえば、あるネットオークション企業の計画書では、冒頭で会社の沿革から丁寧に説明するなど、事業内容に詳しくない方でも分かりやすいように配慮されています。また、あるリノベーション事業を手がける企業の資料では、自社のシンボルマークを資料全体の構成の柱として活用して、読み手の興味を引きつけているのが特徴です。

中期経営計画書は、経営層や従業員、投資家、金融機関など、立場や知識レベルが異なるさまざまな人が読みます。

それぞれの読み手が知りたい情報を、論理的で分かりやすい順序で提示する構成を意識しましょう。

中期経営計画書を作成するメリット3つ

中期経営計画書を作成し、活用すると企業にとって多くのメリットがあります。計画策定の過程で自社の立ち位置を客観的に把握できるだけでなく、社内外の関係者との良好な関係構築にもつながるでしょう。

この章では、中期経営計画書を作成するメリットを3つご紹介します。

  • 自社の経営状況が分かる
  • 社外からの信頼を得られる
  • 社員と目標認識を合わせられる

メリットを事前に理解した上で、中期経営計画書を作成することが重要です。

①自社の経営状況が分かる

中期経営計画を策定するメリットの1つは、自社の経営状況を客観的に把握できる点です。なぜなら、計画を立てる最初の段階で、内部環境と外部環境の分析が求められるからです。

分析対象となる環境の具体例は、以下のとおりです。

  • 内部環境:財務状況や組織体制、人材構成などを分析する
  • 外部環境:市場動向や顧客ニーズ、競合の状況を調査する

自社の経営状況を分析することで、漠然としていた経営課題に優先順位がつき、どの課題から着手するべきかがはっきりします。

現状と課題が明確になると、より効果的で実現可能な戦略を立案できるでしょう。

②社外からの信頼を得られる

中期経営計画書を社外に開示すると、企業の信頼性を高める効果が期待できます。金融機関や投資家、取引先などのステークホルダーに対して、自社の将来性や成長戦略を明確に示せるからです。その結果、経営の透明性が高い企業と評価されるでしょう。

ステークホルダーから得られる評価内容には、以下のようなものがあります。

対象 得られる評価内容
金融機関 企業の返済能力と将来性への信頼が高まり、融資を受けやすくなる
投資家 成長戦略が明確になれば、安心して投資判断をくだせる
取引先 経営の安定性が伝わり、長期的な取引関係を作りやすくなる

対外的な信用が高まると、資金調達や事業提携がスムーズに進み、企業の成長を後押しします。

そのため、社外からの支持を得るための、説得力のあるコミュニケーションツールとして中期経営計画書は機能するでしょう。

③社員と目標認識を合わせられる

中期経営計画により、会社のビジョンや目標、成長戦略を全社員で共有すると、経営陣と現場の認識のズレがなくなり、一体感が生まれやすくなるでしょう。

社員の意識に与える影響として、以下の点が挙げられます。

  • 自分の業務が会社の目標にどう貢献するかを理解できる
  • 具体的な目標設定により日々の業務への意欲が高まる
  • 部署間の連携がスムーズになる

社員が自分の役割と会社の目標とのつながりを認識すると、日々の業務に対する納得感やモチベーションが向上します。

組織としての一体感が育まれることで、計画の実行力が高まるでしょう。

中期経営計画書に記載する内容8つ

中期経営計画書に決まったフォーマットはありませんが、分かりやすい計画書を作成するためには、含めるべき基本的な項目があります。

以下では、中期経営計画書に一般的に記載される8つの項目について解説します。

  1. 会社概要
  2. 経営理念
  3. 基本方針
  4. 資金計画
  5. 人員計画
  6. 経営戦略
  7. 経営数値目標
  8. 施策や実施スケジュール

各項目はそれぞれが連携しており、企業の全体像や行動計画までを示す重要な内容です。

①会社概要

会社概要は、経営戦略や各種計画の前提となる情報を提供する導入の役割を果たします。企業の基本的なプロフィールを正確に提示し、読み手がスムーズに内容を読み進められるようにしましょう。

特に、初めて資料に目を通す投資家や取引先が、どのような会社なのかを最初に理解するために必要になります。そのため、商号、所在地、設立年月日、資本金、役員構成、事業内容などを簡潔にまとめてください。

企業の沿革や事業拠点の情報、従業員数などを加えると、読み手は企業の規模感や歴史的背景もより理解できます。

②経営理念

経営理念は、企業の存在意義や使命、目指すべき将来像を示すための考え方です。中期経営計画で策定される戦略や施策は、経営理念を実現するための手段と言えます。そのため、経営理念を冒頭で提示する構成が一般的です。

また、社員が共有すべき価値観や行動指針をあわせて示すと、組織文化の醸成にもつながります。具体的で共感を呼ぶ言葉で表現し、企業が社会に対してどのような役割を果たし、どこに向かって行きたいかを内外に向けて力強く宣言しましょう。

③基本方針

基本方針とは、経営理念を基に企業が中期的にどのような方向性で事業を進めていくかを示した経営の指針です。

基本方針の具体例は、以下のとおりです。

  • 主力事業の競争力を強化する
  • 新規事業領域へ積極的に進出する
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)を全社で推進する
  • サステナビリティ経営を事業の核に据える

全社の方向性を合わせ、リソースをどこに集中させるべきかを決めるために、基本方針は重要な役割を果たします。

④資金計画

資金計画は、中期経営計画を実行するための財務的な裏付けを示す項目です。計画の実現可能性と財務の健全性を数値で社内外にアピールし、信頼を獲得します。

資金計画に含まれる主な項目には、以下のようなものがあります。

項目 内容
キャッシュフロー 営業、投資、財務活動による現金の増減見込み
設備投資 新規設備導入や拠点開設に必要な投資額
資金調達 借入や増資など、必要な資金の調達方法
借入返済 既存の借入金の返済スケジュール

3年〜5年の収支見込みを示すと、資金調達の必要性や財務の安定性を客観的に伝えられます。

⑤人員計画

人員計画は、経営戦略を遂行するために必要な人材を、どのように確保し、育成、配置するのかを示す計画です。戦略と連動した人員計画を立てることで、組織の実行力を高めます

人員計画を立案する際のポイントは、以下のとおりです。

  • 必要な人材要件や人員数を明確にする
  • 採用活動の具体的な計画を立てる
  • 社員のスキルアップのための育成プログラムを策定する
  • 適材適所の人材配置を計画する

部署ごとにどのようなスキルを持った人材が、何名必要になるのかを具体的にし、採用や育成、配置転換の方針を決定します。

人件費の見込みも含めて計画に盛り込むと、より精度の高い事業計画になるでしょう。

⑥経営戦略

経営戦略とは、企業が持続的な成長を目指し、限られた経営資源を最適に配分して実行する中長期的な方針や計画のことです。外部環境分析と内部環境分析の結果を踏まえて策定します。

どの事業領域で、どのような顧客を対象に、どのような価値を提供して競争優位性を築くのかを明確にしましょう。

たとえば、既存事業のシェア拡大、新規事業の立ち上げ、海外市場への進出、M&Aによる事業拡大など、企業の成長に向けた方向性を決定します。

⑦経営数値目標

経営数値目標は、中期経営計画の期間中に目指すゴールを定量的に示す項目です。目標を具体的な数値で示すと、進捗状況を客観的に測定できるため、組織全体の目標達成意欲を高める効果があります。

一般的に、以下の財務目標と非財務目標を設定します。

  • 財務目標:売上高、営業利益率、ROE(自己資本利益率)
  • 非財務目標:顧客満足度、従業員エンゲージメント、CO2排出量削減率 など

財務的な成長だけでなく、近年ではESG(環境、社会、ガバナンス)の観点から、非財務目標も重視される傾向にあります。

⑧施策や実施スケジュール

施策や実施スケジュールは、設定した経営戦略や数値目標を達成するために「いつ」「誰が」「何を」実行するのかを行動計画に落とし込んだものです。戦略が計画倒れに終わらないためにも、実現に向けた詳細なロードマップが重要になります。

行動計画には、主に以下の内容を盛り込みます。

  • 具体的なアクション内容を明記する
  • 各アクションの開始、終了時期を設定する
  • 担当部署や責任者を明確にする

新規事業開発であれば、市場調査、製品開発、テストマーケティング、本格展開などの各フェーズごとに、必要な項目を具体的に定めます。

その結果、誰がいつまでに何をするのかが一目瞭然となり、効率的に計画を進められるでしょう。

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