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最終更新日:2024.08.28
営業/マーケティング

【サクッと解説】リードジェネレーションとは?|リードナーチャリングとの違いや、具体的な手法、成功事例も紹介


リードジェネレーションとは、見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動を指します。多数の競合がいる中で、自社商品やサービスを選んでもらうには、見込み顧客を呼び込むことが重要です。見込み顧客とは、将来自社の顧客になり得る人のことであり、顧客本人でも意識していない潜在ニーズを持つ人や、既に似た商品サービスを購買しているものの、切り替え先を検討している顕在ニーズを持つ人が挙げられます。

今回は、見込み顧客の獲得に役立つリードジェネレーションについて解説します。リードナーチャリングとの違いや具体的な手法にも触れるので、将来的な収益を上げるためのマーケティング施策を検討してる方はぜひ参考にしてください。

1.リードジェネレーションって何?

リードジェネレーションとは、見込み顧客を獲得するための活動全般を指します。不特定多数の顧客情報を無作為に収集するのではなく、自社に興味がある層または、今後興味を持ってくれそうな層の顧客情報を意図的に収集していくのが特徴です。

代表的な手法として、リアル店舗におけるアンケートや展示会での個人情報収集などが挙げられます。自社の製品やサービスが気になっている層に対して継続的にアピールすることで、新たな顧客獲得に繋がるため、現在は業種を問わず幅広い企業がリードジェネレーションを採用するようになっています。

*リードジェネレーションの役割と注意点

リードジェネレーションの役割として、効率よく見込み顧客を獲得することが挙げられます。

たとえば、飛び込み営業や無作為に行うポスティングの場合「興味がある」「話を聞きたい」と言ってくれる人を発掘するまで、かなりの行動量を伴います。また、電話営業などの場合「5,000件架電して1件成約できれば御の字」というケースも珍しくなく、膨大な行動量を支える人員を拡充するためのコストも懸念されます。

一方、リードジェネレーションであれば最初から自社に少なからず興味を持ってくれそうな層の情報を収集できるため、非常に効率が良いのが特徴です。ニーズの大小やターゲット層とのマッチ度合いに応じて顧客情報を分類することで、適切なタイミングでアプローチしやすくなるメリットもあります。その他、優良顧客のペルソナも作れるなど、一石二鳥の効果を発揮するでしょう。

ただし、リードジェネレーションでは潜在顧客全員の情報を収集することはできません。「こんな商品があるとは知らなかった」「会社の存在すら認知していなかった」という層はリードジェネレーションの網から完全に漏れてしまい、情報収集の対象にならないため注意が必要です。

あくまでも少しでもアクションを起こしてくれた人について、効果的かつクオリティの高い情報収集ができる手法として覚えておきましょう。

2.リードジェネレーションとリードナーチャリングの違い

リードナーチャリングとは、見込み顧客の育成を指す言葉です。一般的には、今後顧客になってくれそうな人に対して、メールマガジンやダイレクトメールの送信、電話での個別勧誘などで少しずつ接点を増やしていきます。自社商品やサービスに対する顧客の理解度を上げ、快適な接客サービスを体験してもらうことで、購買意欲を高めるのがリードナーチャリングの特徴です。

一方、リードジェネレーションは、リードナーチャリングの対象である人をリストアップしていく作業です。リードジェネレーションが成功した後にリードナーチャリングが発生するのであり、リードジェネレーションが不足していると、見込み顧客を実際の顧客に引き上げられる件数も下がります。

3.リードジェネレーションの具体的な手法9個

下記では、リードジェネレーションとして活用されている具体的な手法を紹介します。いずれも名の知れた手法のため、自分の体験と照らし合わせながらイメージしていきましょう。

SNSコンテンツマーケティング

SNSコンテンツマーケティングでは、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、Tik Tokなどの各種SNSをフル活用する手法です。普段から話題になるようなコンテンツや、ユーザーに刺さるコンテンツを配信しているSNSは、フォロワーもインタラクションも高くなる傾向にあります。そうして獲得したフォロワーは「自社に興味のある人たちのリスト」として活用できます。

また、SNS広告を出稿したり「フォロー&RP(RT)キャンペーン」などを開催したりして具体的な呼び込みをかける方法もあります。自社に関する情報を発信している人に対して個別でリプライするなど、アクティブサポートをすることも可能です。

実際にブルーベリーサプリメントを販売するわかさ生活では、リプライ欄やアンケート機能などを利用して、商品PRやフォロワーとのコミュニケーションをバランスよく行っています。実際に、現在のフォロワー数は13万人と多く、アカウントの広告効果が大きいことが伺えるでしょう。

Web広告

リスティング広告、ディスプレイ広告、リターゲティング広告などのWeb広告を出稿し、自社を認知してもらい、資料ダウンロードやお問合せに繋げる手法です。広告が目に触れる機会が増えれば「あの会社か」「こんな商品を出してるのか」と記憶してもらうことができ、いざ必要になったときに利用を検討してもらえる可能性が高まります。

また、広告自体の印象が良いと商品への印象も良くなりやすく、急ぎで必要のない商品サービスでも、購買を検討してもらいやすくなります。比較検討段階のユーザーにアプローチできるため、受注につながるリードを獲得が行えるでしょう。

マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(MA)とは、見込み顧客の獲得と管理を自動化するツールです。オンラインとオフラインのマーケティング戦略を統合できるのが特徴であり、あらゆるチャネルで収集した顧客情報を一元管理できます。将来的にリードナーチャリングする際の助けとなることも多く、顧客属性やニーズの大小も可視化できるため利便性が高いです。

なお、マーケティングオートメーションツールでは顧客の行動履歴も管理でき、過去の問い合わせ回数や問い合わせ内容、セミナーへの参加状況などもすぐにわかります。KPI(重要業績評価指標)の設定や測定機能も搭載しているため、実務の効率化にも貢献するでしょう。

オウンドメディアとは企業自ら保有するメディアのことであり、主に自社HP上で運営するブログやニュースサイトのことを指す言葉です。

オウンドメディアは自社ファンに向けての情報発信だけでなく、自社の持っているノウハウや、業界に関する知識を広く伝える目的で運営します。結果、検索エンジンからの流入が増加し、ユーザーにとって「役立つサイト」として認知を広げることが可能です。最初はお役立ちサイトとして自社オウンドメディアを閲覧していた人も、やがて自社を認知するようになり、結果的に顧客になる可能性があります。

閲覧頻度が高いユーザーやオウンドメディアから資料請求、問い合わせに結びついた顧客は育成できる可能性が高いため、注目しておきましょう。

オンラインセミナー

好きな場所から、土日祝日や夜間帯でも気軽に参加できるオンラインセミナーは、見込み顧客と直接コミュニケーションを取れる貴重なリードジェネレーション手法です。会話から質疑応答まで顧客体験とすることができるため、ユーザーは商品やサービスに対して高い納得感と満足感を得やすく、顧客となってくれる可能性が高くなります。

また、ノウハウ伝達や勉強会としてのオンラインセミナーも増えており、ビジネス感を出さない運営手法によって、リード情報を集めることも可能です。会場の人数制限に縛られない気軽な運営もできるからこそ、近年はオフラインよりオンラインでのセミナーを重視する企業が増えています。

リードジェネレーションサービス

リードジェネレーションサービスは「見積りサイト」「比較サイト」と呼ばれることも多く、複数の企業を一括で比較できるのが特徴です。各社ともに同じ項目で比較されるからこそ、商品やサービスの特徴が比較しやすく、購入や契約の検討が行われやすいです。

気になる商品サービスがあればそのまま見積りや資料請求ができるため、見込み客になってから実際の行動までが早いのもポイントです。掲載には費用が掛かるのが一般的ですが、運営に手間がかからず、費用対効果が高いため、十分に掲載する価値があるといえるでしょう。

展示会

展示会は「来て見て触って」ができるリードジェネレーション手法であり、オンラインだけでは商品特性を伝えづらい商材と相性が良いのが特徴です。BtoBであればエンタープライズ(大規模ビジネス向けアプリケーションやソフトウェア)や、実際に触って使い心地を試してみたい医療用器具などでよく用いられています。BtoC向けの住宅展示場等も、常設型の展示会と言えるでしょう。

実際に訪れてくれた人と名刺交換を行ったり、アンケートを回収したり、その場で商品説明などの営業活動ができるので、次へのアクションが早いのがメリットです。情報収集する数より質を重視しやすい方法であり、産業機器系や食品飲料系などの顧客層が限られている業界で導入されています。

テレアポ、営業

テレアポや訪問営業は、最小限のコストでスピーディーに実現できるリードジェネレーションです。SNSやオウンドメディアのように、長期間かけてコンテンツを構築する必要もなければ、大規模展示会への参加のようにコストがかかることもありません。人員さえいればすぐにでも取り掛かることができるため、採用しやすいリードジェネレーション手法とも言われています。

一方で「興味がありそうな人」のリストを作るのに苦戦することが多く、訪問したとしても門前払いとなってしまうケースが少なくありません。また、手あたり次第の架電、訪問ではなかなか成果につながらず、担当者のモチベーションダウンも懸念されます。そのため、近年ではリードナーチャリングの段階になってから初めてテレアポや訪問営業を行う企業も増えています。

DM(ダイレクトメール)

DM(ダイレクトメール)は、郵送、FAX、メール、SNSでのリプライやダイレクトメールを活用して個別にメッセージを届けるリードジェネレーション手法です。ニーズの大小に合わせて内容をアレンジでき、特別価格の提供や資料請求、セミナーへ誘導したりするなど自由度が高いため、使い道も千差万別です。

また、時には読み捨てられてしまうことも多いですが、タイミングよくDMが届けば自社名や商品サービス名を認知してもらえる可能性があります。顧客の都合が良いタイミングで目を通してもらえるので、テレアポや訪問営業のように時間の縛りがないこともメリットです。

4.リードジェネレーションの成果を上げるポイント

リードジェネレーションの成果を上げるポイントは、主に下記の3つです。

【リードジェネレーションの成果を上げるポイント】

  • 目的、ターゲットを明確にしたリード収集
  • 複数のリードジェネレーション施策の実施
  • 各リードジェネレーション施策の分析と改善

無作為に情報収集しているだけでは、その後のリードナーチャリングや情報精査にばかり時間がかかってしまい、リードジェネレーション本来の強みである「効率化」が叶いません。

ただ情報収集するだけでは見込み顧客を育成できないため、あくまでも情報収集した内容をリードナーチャリングに活かすことが肝心です。できる限り情報収集段階で受注率が高そうなユーザーを優先したり、過去の成功事例と照らし合わせて受注率が高そうなターゲット属性を可視化したりするのが良いでしょう。「こんな人の情報が欲しい」と明確になれば、リードジェネレーションも効率的に進みます。

5.リードジェネレーションの成功事例

最後に、リードジェネレーションに成功した企業の事例を紹介します。自社でも実施できそうな施策があれば、参考にしてください。

VAIO社

VAIO社はSonyからパソコン事業を独立して誕生した当初から、展示会やWebサイトをフル活用した積極的なリードジェネレーションを実施しています。特に営業部門とマーケティング部門の融合に乗り出し、顧客情報の収集からリードナーチャリングまで一元管理するようになりました。

現在はマーケティングオートメーションツールも活用しており、プロセスごとのKPIも管理しています。

株式会社マクロミル

リサーチ会社であるマクロミルは、消費者の情報収集場所がインターネットに大きく移行していることに着目し、SEO対策によるリードジェネレーションを実現しています。自社のオウンドメディアに強固なSEO対策を講じ、顧客データや市場トレンドが欲しいと考えている企業の検索結果にヒットするような対策を行いました。

検索エンジンで上位表示されるようになった結果、大手リサーチ会社としてブランディングできるようになり、デジタルマーケティングニーズの拡大も伴って会社を大きく成長させています。

株式会社エイトレッド

ワークフローシステムの企画、開発をする株式会社エイトレッドでは、Webサイト上のカスタマージャーニーを可視化することで、見込み客の獲得に成功しています。訪問ユーザーが抱えているリアルな悩みや問題をアンケートで収集しながら、オウンドメディアコンテンツの改善を繰り返すことで、専門的な知識がなくても読みやすい媒体にしています。

専門的な知識がない人でも作業が行えるコンテンツ制作を行うことで「痒い所に手が届くシステム」となり、結果的に成約率も上げています。

6.まとめ

リードジェネレーションは、新規顧客の開拓につながる「見込み顧客」の獲得を目指す手法です。質の高い営業リストを作成することにもつながり、その後の営業部門においても、受注率が高まるため、営業メンバーのモチベーションアップなど、副次的なメリットも多いのでぜひ導入してみましょう。

なお、リードジェネレーションについて理解はしたものの、しっかりとした知識を持ったプロにサポートを受けながら行いたいという方は、株式会社みらいワークスのプロ人材マッチングサービスがおすすめです。各分野の知識を保有したプロ人材をマッチングしてもらえるため、確実に成功させたいという方はお気軽にご相談下さいませ。



(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

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