企業インタビュー

【ARK CONSULTING株式会社代表取締役社長 程昱琪氏 執行役員 大橋靖徳氏インタビュー】ARK CONSULTINGが目指す“箱舟”の未来とは

ARK CONSULTING株式会社

かつては大企業だけのものだった「SAP」が、クラウド技術の進化により中小企業へと急速に普及し始めている昨今。この成長市場の先駆者として躍進するのが、ARK CONSULTING株式会社だ。

今回は、同社代表取締役の程(てい)氏と、数々の大手ファームを経て同社に合流した大橋氏にインタビュー。注力するSAPコンサルティングにおける、支援の強みや「ARK(箱舟)」に懸けた想いを聞いた。

程 昱琪(てい・いくき)
2011年に来日し、大学院卒業後、SAPを専門とするコンサルティング会社に入社。アビームコンサルティングに転職後、SAPの導入支援やグローバル展開プロジェクトに多数参画した。その後、総合系ファームやIT領域のファーム出身者10人ほどのメンバーと一緒にARK CONSULTING株式会社を立ち上げ現在に至る。

大橋 靖徳(おおはし・やすのり)
日系/外資系コンサルティングファームで15年以上にわたり、製造業を中心としたERP導入プロジェクトのコンサルティングサービスに従事。プロジェクトマネジメントやグローバル展開、グローバル標準化などを得意とし、企画構想策定から実現化フェーズまでの支援を手掛けている。当社ではPM/PMO支援サービスを軸とする組織でサービス展開を実施。

目次

中小企業向けSAP市場で存在感を示すARK CONSULTING

——現在の具体的な事業内容と、市場における強みを教えてください。

程:大きく分けて「業務コンサルティング」「ITコンサルティング」「プロジェクト管理」の3つを軸としています。まず業務コンサルティングでは、経営戦略の策定から業務プロセスの抜本的な改善、さらには新規事業の開発まで幅広くサポート。机上の空論ではなく、現場が実際に動き出し、成果につながるまで伴走するのが私たちのスタイルです。

ITコンサルティング分野は当社の大きな強みで、特にSAPをはじめとしたERP(基幹システム)の導入支援において、国内トップクラスの知見を持っています。創業わずか5年で「SAP Sell Partner」に選出されたのも、私たちの技術力と実績が評価された結果だと自負しています。

そして、これらを確実に成功に導くのがプロジェクト管理(PMO)です。大規模で複雑なプロジェクトを円滑に進めるため、クライアント側・ベンダー側、双方の立場からリスクを管理し、ゴールまで確実にナビゲートします。

大橋:先ほど最も強い分野がSAPコンサルティングというお話をしましたが、売上の8〜9割をSAP導入コンサルティングが占めています。また案件の種類で言うと、現在は大手ファームの2次受け(SES)が売上の約7割。しかし、ここ1〜2年はクライアントから直接受注する「プライム案件」へのシフトを急加速させています。

——社員数は何名ほどいらっしゃるのでしょうか。

大橋:正社員はコンサルタントが50名、約6名がバックオフィスです。この50名には、若手育成枠として採用したメンバーも含んでいます。基本的なキャリアパスはSAPのコンサルタントです。

——プロジェクトは何名ほどでどのような体制で動いているのでしょうか。

大橋:プライム案件では、もちろんその案件の規模によって多少の振れ幅はあるものの、合計で10名から15名ほどでプロジェクトを進めるのが一般的です。

まずPMとPMOが1人ずつ就き、その下に業務領域ごとのチームを組成します。SAPは販売・購買・生産・財務会計・管理会計という主要5領域があり、領域ごとにリーダーとメンバー1名ずつの2名体制のチームを作ります。それが5チーム必要な案件であれば、2×5の10人が動くというイメージです。

あとは案件の種類によって、開発チームや特殊な業務領域の対応メンバーが加わることもあります。そういったメンバーも含めると平均で15名前後です。

程:私たちが注力する日本の中小企業向けSAPソリューション領域は競合がまだ少なく、私たちの大きな強みとなっています。

大手では得られない裁量と経験

——若手や中堅のコンサルタントにとって、貴社で働くことで得られるメリットは何でしょうか?

程:最大の魅力は、若いうちから「経営陣と同じ目線で仕事ができること」です。大手ファームでは数千人の中の一人ですが、ARK CONSULTINGでは私や大橋と日常的に議論する場面が当たり前にあります。また中小企業向け案件は1年単位で動くため、導入フェーズを多く経験でき、圧倒的なスピードでスキルが身に付きます。

大橋:合わせて働き方の柔軟性も強みです。現在、受託しているプライムの2案件は、フルリモートで進行しています。かつては「現場に行かなければ無理」という固定観念もありましたが、コロナ禍を経てリモートでも品質を維持できると確信を持てるようになりました。地方の中小企業におけるDXを、場所を問わず支援できるのは現代ならではの醍醐味です。

——キャリアパスについては、どのような選択肢があるのでしょうか。

程:来年度からは「スペシャリスト(エキスパート)」と「マネジメント」の2つのルートを明確に分ける予定です。シニアコンサルタント以降、自分の志向に合わせて選択できます。

その先には当社のビジョン「Bloom Your Own Color」に基づき、次世代リーダーとしてCXOを目指したり、子会社や新規事業を立ち上げたりする道も用意しています。現在、実際にメンバーの一人とAIを活用した新規事業の検討を進めていますし、将来的には開発会社の設立も視野に入れています。

——どのようなマインドを持った方と一緒に働きたいと考えていますか。

程:向上心と好奇心があり、目標に向かってコツコツ努力できる方です。性格面では、明るく人の前で喋ることを厭わない「物怖じしない姿勢」を重視しています。以前は未経験者も受け入れていましたが、現在はさらなる専門領域強化のため「SAP経験者」に絞って募集しています。年齢は50歳くらいまでを目安に、幅広く精鋭を募っています。

大橋:私はポジティブ思考を重視します。答えのない課題にぶつかった時、「できません」と諦めるのではなく、「どうすればできるか」という代替案を提示できる。そんな姿勢があれば、ARKの環境で必ず輝けます。

ちなみに、私は「スラムダンク世代」で、学生時代はバスケットボールに打ち込んでいました。社内には熱心に活動しているバスケ部があり、若手と汗を流す機会もあります。仕事も遊びも、前向きに楽しめる仲間を待っています。

経営を学ぶため「自ら起業する」道を選択。信頼で結ばれた10人からのスタート

——次に、お二人のこれまでの歩みについてお聞きします。まず程代表が起業に至った経緯とはどのようなものだったのでしょうか。

程:私は2011年に中国から来日しました。大学3年の時、「外の世界を知りたい」という思いが強くなったことがきっかけです。当時友人が日本にいたことや、日本のアニメ・ドラマ・食文化に惹かれたことも大きかったですね。来日当時は日本語が全く話せない状態からのスタートでした。

大学院では企業管理や組織論を専攻していましたが、その研究の中でERP(SAP)の存在を知りました。院生時代に応募した企業説明会が、私のキャリアの原点です。その後、日系のSAP専門会社で運用保守から経験を積みました。その後、アビームコンサルティングに入社し、数多くの導入プロジェクトを経験しました。

次のステップとして戦略コンサルへの転身も考えましたが、コンサルティングの本質的なスキルは共通しています。ならば「経営の知識を学ぶには、自ら起業するのが最も早い」と判断しました。2019年、有志の仲間10名でARK CONSULTINGを立ち上げました。

——「ARK CONSULTING」という社名には、どのような想いが込められているのでしょうか。

程:「ノアの箱舟」から名付けました。この船に乗ったメンバーが皆で一緒に幸せな未来に向かって進んでいける場所にしたい。そんな想いが込められています。当初は身近な仲間を幸せにすることから始まりましたが、現在は外部採用も本格化しており、社員56名体制となり、より大きな「箱舟」を全員で作っている感覚です。

——大橋さんは、大手コンサルティングファームを複数経験されていると伺いました。これまでのキャリアについて教えてください。

大橋:私は2000年に社会人となり、当時は「ITに関わっていれば職に困ることはないだろう」という比較的軽い気持ちでSEの道を選びました。最初に入ったのは小さなSIerでしたが、社内で唯一手を挙げたことがきっかけでSAPの世界に入り、そこから20年以上SAP一筋で歩んできました。

アビーム、ベリングポイント(現PwC)、デロイト、クニエと渡り歩きましたが、これまでの転職は恩師や上司に同行する「チーム移動」がほとんどでした。クニエ時代にプロジェクトで一緒だった程から声をかけられたのが大きな転機です。よりフラットで意思決定の早い環境で特定の領域にエッジを立てた挑戦をしたいと考え、2023年にジョインしました。

——最後に、今後の展望を教えてください。

程:今後3年で150名、5年で300名体制を目指しています。まずはSAPのプライム案件を中核に据えつつ、将来的にはSAP以外のソリューションや業務コンサルティング領域へも幅を広げていきたいと考えています。2026年4月には、さらなる成長を見据えて六本木エリアへのオフィス移転も予定しています。

大橋:私は「製造業向けのパブリッククラウド導入ならARK CONSULTING」だと日本中の中小企業から第一想起されるポジションを確立したいと考えています。特定の領域で名の知れたタレントコンサルタントを輩出し、日本経済の成長を支える強力なパートナーであり続けたいと考えています。


【インタビュー後記】

ARK CONSULTINGの程代表と大橋執行役員にお話を伺いました。印象的だったのは、これまでのSES(客先常駐)中心から、自社で主導権を持つプライム案件、特に中堅・中小企業向けのSAP導入支援へと事業モデルを大胆に転換させている点です。

社名の「ARK(箱舟)」には、社員と共に幸せな未来へ進みたいという程代表の温かい想いが込められています。また、大橋様が強調された「できない理由ではなく、どうすればできるかを考える」というポジティブな姿勢こそが、同社の成長エンジンの根幹なのだと感じました。

今後300名体制を目指し、業界内で独自の強みを確立しようとするお二人の言葉からは、成長企業ならではの熱気が伝わってきました。

コンサルネクスト・シニアコンサルタント
塚田真仁

ARK CONSULTING株式会社 企業情報

所在地〒107-6017 東京都港区赤坂1丁目12番32号 アーク森ビル 17階
代表者代表取締役社長 程昱琪
資本金8000万円(2023年11月1日時点)
事業内容ITコンサルティング、およびITプロダクト開発

ARK CONSULTING株式会社 求人情報

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