近年、需要が上昇しつつあるコンサルタント。業務には専門的な知識と経験が求められる一方で、実力次第で年収アップや大きなやりがいを感じられる仕事です。
しかし、コンサルタントの仕事内容や魅力について、よく分からないという方も多いでしょう。そこで本記事では、コンサルタントの概要からファームごとの仕事内容を解説します。
必要なスキル感や魅力点・厳しさ、転職する方法も解説するため、ぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されている企業や求人に関する情報などは2025年時点のものです。
そもそもコンサルタントとは?

コンサルタントは、企業や組織が抱える課題を明確にし、その解決に向けた戦略やアクションプランを提案・実行支援する専門職です。単にアドバイスを行うだけでなく、クライアントとともにゴールを目指して伴走する役割を担います。
業務は、現状のヒアリングやデータ分析から始まり、クライアント自身が気づいていない根本的な課題の発見まで多岐にわたります。設定した目標に向けて、実行可能な道筋を描き出し、成果に結びつけるための提案力や論理的思考力が求められます。
その分、コンサルタントには高い専門性や責任が伴いますが、それに応じた給与水準やキャリアの広がりがあります。難易度の高い業務をやり遂げたときには、他では味わえない大きな達成感を得られる点も特徴です。
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コンサルタントの仕事内容はコンサルティングファーム別に変わる
コンサルティングの業務は、コンサルティングファームによって大きく異なります。代表的なコンサルティングファームの種類と仕事内容を見てみましょう。
戦略系コンサルティングファームの仕事内容

戦略系コンサルティングファームとは、企業の経営層が抱える問題の解決が主な役割です。企業の中長期的な事業戦略をメインの領域とし、様々な手法を活用してコンサルティングを行います。
また、クライアントの業界や分野は多岐にわたります。クライアントに対してヒアリングを実施し、現状の調査・分析から仮説を立てて最適なプランの提案を行うのが主な仕事内容です。仮説から検証までの流れを何度も繰り返すため、ヒアリング能力はもちろん、論理的思考力や分析能力が求められます。
さらに、企業の上流領域に携わり経営者視点からの意見も求められる能力の一つです。戦略コンサルティングファームでの仕事は、経営課題を解決する達成感やハイレベルな環境で業務を行える点が戦略系コンサルのやりがいと言えるでしょう。
総合系コンサルティングファームの仕事内容

総合系コンサルティングファームは、他のコンサルティングファームに比べて企業規模が大きい点が特徴です。特にBig4と呼ばれるデロイトトーマツコンサルティング合同会社やPwCコンサルティング合同会社などは、専門的な知識を有したコンサルタントが数十万人も在籍しています。
なお、コンサル対象も企業の代表クラスのみではありません。企業の成長のため、一般社員などの業務課題においても、戦略立案から業務改善、システム導入まで包括的に支援を行うのです。
ITコンサルティングファームの仕事内容

ITコンサルティングファームとは、IT技術を用いたクライアントの課題解決が主な役割です。経営戦略に則りIT戦略の策定からシステム開発の提案、導入までをサポートします。単純に課題発見と導入システムの提案を行うだけではなく、プロジェクトの進捗管理や運用フェーズのサポートも実施するケースが多いです。
また、課題解決力以外にもシステムエンジニアとしての知見も求められます。課題に応じたシステムの提案・導入を行う際に現実的に可能なのかを判断し、エンジニアに依頼を行わなければなりません。
そのため、ITに関する広範な知識が求められます。
人事系コンサルティングファームの仕事内容

人事系コンサルティングファームは、企業の人事や組織に関する課題に特化して支援を行う専門機関です。人事制度の見直しや人材開発、組織改革など、企業の根幹に関わる領域でサービスを提供しています。
具体的には、人事評価制度の設計、採用戦略の立案、人材育成の仕組みづくりなどを中心に業務が進められます。単なる制度設計にとどまらず、実際に運用できる形に落とし込み、成果につなげるところまで支援を行うケースが一般的です。
また、制度を導入する際には、クライアント企業の経営理念や社風、従業員の特性などを踏まえて提案する力が求められます。人と組織を深く理解し、企業の成長と社員の活躍を両立させる視点が重要となる仕事です。
ビジネスコンサルティングファームの仕事内容

ビジネスコンサルティングファームは、クライアント企業の業務全体に関わる課題を整理・分析し、最適な改善策を提案・実行支援する役割を担います。業務プロセスの見直しや業績向上のための施策、新規事業の立ち上げなど、幅広いテーマに対応しています。
具体的には、業務効率化の提案や組織運営の改善、新たなソリューション導入などを通じて、企業活動の底上げを図ることが目的です。また、独自のフレームワークや知見を活かし、課題を抱える現場に対して実行力のある支援を行います。
特に、IT業界やアウトソーシングを含む変化の激しい分野では、ビジネスコンサルティングファームによるサポートが求められる場面が多くあります。業界の動向や専門性に即した提案ができるかどうかが、成果に直結するポイントです。
M&Aコンサルティングファームの仕事内容

M&Aコンサルティングファームは、企業の合併・買収(M&A)に関連する課題解決を専門とする業態です。M&Aによって企業の成長や再編を支援し、最終的には企業価値の向上や利益拡大を目指します。
具体的には、買収・売却候補となる企業の絞り込み、財務や法務のリスク調査、相手企業との交渉、契約締結までを一貫してサポートします。さらに、現状のヒアリングや経営陣とのすり合わせなども行い、案件全体を俯瞰しながら円滑に推進していく役割を担います。
なお、「M&Aアドバイザリー」という呼び方をされることもあり、両者はほぼ同じ意味で用いられるのが一般的です。戦略的視点と専門的な知識が求められる領域であり、慎重かつスピーディーな対応が重要とされます。
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シンクタンクコンサルティングファームの仕事内容

シンクタンクコンサルティングファームは、公的機関や大手企業からの依頼を受け、調査・分析を通じて政策提言や戦略立案を行う組織です。社会政策、地域活性、経済成長戦略など、公共性の高いテーマを多く取り扱っています。
業務の中心は、膨大なデータの収集と分析、そこから導き出される客観的な提言の作成です。クライアントにとって信頼できる根拠を示すことが求められるため、定量的な裏付けと論理的な構成力が必要になります。
また、国内の金融機関や証券会社を母体とする企業が多く、グループ全体で経済・金融分野に強みを持っている点も特徴です。大手企業や官公庁との取引が中心となっており、業務の安定性や信頼性の高さも魅力のひとつです。
事業再生コンサルティングファームの仕事内容

事業再生コンサルティングファームは、業績が悪化した企業に対して再建支援を行う専門的なコンサルティング機関です。経営状況を立て直すことを目的とし、財務や組織の抜本的な見直しを含めた支援を行います。
主な業務は、経営悪化の要因分析、改善策の立案、人員削減や事業売却などの施策の実行です。時には厳しい判断を伴う提案が求められる場面もあり、経営者との綿密な連携が欠かせません。再生計画を実行に移し、企業を持ち直すまでを一貫して担います。
難易度の高い領域ではありますが、企業の存続に直接関わる重要な役割を担うため、成果が出たときの手応えは非常に大きなものになります。責任とやりがいの両方を感じながら取り組める業務です。
中小企業コンサルティングファームの仕事内容

中小企業コンサルティングファームは、中小企業を対象に経営支援を行うコンサルティング機関です。多くの場合、顧問契約の形で長期的に関与し、経営課題の解決や成長戦略の実行を継続的にサポートします。
主な業務内容には、商品のブランディング支援やマーケティング施策の立案・実行、組織戦略の見直し、業績不振時の事業再構築などが含まれます。クライアントの抱える課題は多岐にわたるため、幅広い知識と柔軟な対応力が求められます。
企業の規模が比較的大きい場合や、複数分野にまたがる課題がある場合には、複数のコンサルタントでチームを組み、包括的に対応することもあります。地域密着型の案件が多く、経営者に近い立場で密接に関わる点が特徴です。
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Web系のコンサルティングファームの仕事内容

Web系のコンサルティングファームは、Webの技術やマーケティング手法を活用し、クライアントの課題を解決することに特化したファームです。主に市場調査を行ったうえで、SEO対策、SNS運用などによるWeb戦略の立案を通じて支援を行います。
サービス内容は多岐にわたり、必要に応じて制作や開発の実務に関わるケースもあります。デザインやUI/UXといった視点を持ちながら、ユーザーの行動やトレンドを踏まえた提案が求められます。
クライアントの売上向上やブランド認知の拡大を目的とするため、データ分析や仮説検証のプロセスを丁寧に踏む力が重要です。Webを中心とした変化の激しい分野だからこそ、多角的に物事を考え抜く姿勢が成果に直結します。
リスクマネジメントコンサルティングファームの仕事内容

リスクマネジメントコンサルティングファームは、企業活動におけるあらゆるリスクを洗い出し、回避や軽減に向けた支援を行う専門機関です。個人情報の漏洩、サイバー攻撃、データ改ざん、不正会計など、経営に重大な影響を及ぼすリスクを対象としています。
業務内容は、リスクの特定・評価から始まり、社内体制やルールの整備、対応マニュアルの作成、社員向けの教育まで、予防と対応の両面にわたります。法令順守やガバナンス強化の観点でも、企業からのニーズは年々高まっています。
企業の信頼性や持続的な成長に直結する領域であるため、他のコンサルティングとは異なる視点から支援を行える点が特徴です。経営層との関わりも深く、企業の根幹を支えるポジションとして重要な役割を果たします。
製造業コンサルティングファームの仕事内容

製造業コンサルティングファームは、製造業やメーカーを対象に、業務プロセスの効率化や生産性向上を支援する専門機関です。生産現場のオペレーション全体を見直し、ムダを省きながら最適な工程を設計し、品質とコストの両立を図ります。
具体的には、生産管理や在庫管理、原価低減施策の導入など、現場改善に直結する提案が中心です。業務の属人化を防ぎ、標準化された仕組みづくりも重要な役割のひとつです。
また、実際の製造現場に深く入り込む場合が多いため、現場の課題を肌感覚で理解できるメーカー出身者が重宝される傾向にあります。製造業での経験を活かし、実践的な視点で改善に取り組める点が大きな強みです。
コンサルタントの仕事に必要なスキル
コンサルタントには、業務上で様々なスキルが求められます。具体的にはどんなスキルが求められるのかそれぞれ順に解説します。
1.論理的に物事を考える力

コンサルタントとして成果を出すには、論理的に物事を捉え、筋道を立てて考える力が欠かせません。まずはクライアントが抱える課題を正確に把握し、必要な情報を整理したうえで、仮説を立てて検証を重ねていくプロセスが求められます。
論理的思考力が不十分だと、目の前の情報に振り回されたり、感覚的な判断に頼ってしまいがちです。その結果、根本的な原因にたどり着けず、説得力のある提案ができなくなる恐れがあります。
クライアントにとって納得感のある解決策を導くためには、事実に基づいて構造的に問題を捉えることが重要です。状況に応じて柔軟に考えつつも、常に論理の軸を持って思考を進められる力が求められます。
2.コミュニケーション能力

クライアントの課題を解決するには、クライアントの意図を理解し、悩みや課題を正確に洗いだす必要があります。そのため、正しく状況を理解して業務を円滑に進める上でも、コミュニケーション能力は重要です。
万が一、自分の考えを正しく、より分かりやすく伝えられない場合、提案した施策をクライアントから納得してもらうこともできません。
他にも、コミュニケーションスキルがない場合、プロジェクトも円滑に進まなくなってしまいます。コンサルタントを目指す場合、コミュニケーションスキルは必須といえるでしょう。
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3.質問スキル

質問スキルがない場合、十分な情報を得られずクライアントの課題を把握できません。企業の課題を解決する事を求められるからこそ、質問スキルは重要といえます。
クライアントは、企業が抱えている問題自体に気付いていないことがほとんどです。そのため、単純に質問するだけではなく、回答を深掘りして正確な情報や課題の全容を把握する力が重要です。
現状のヒアリングから潜在的な課題を引き出す際、質問スキルが備わっていると、より企業の問題を見つけやすくなるでしょう。
4.洞察力

コンサルタントには、表面的な情報にとらわれず、物事の本質を見抜く洞察力が求められます。クライアントが抱える課題は一見すると明確に見えても、実際にはその背後に複数の要因が絡み合っているケースが多くあります。
そのため、ヒアリングやデータから得た情報を鵜呑みにせず、背景や文脈を踏まえて本当の問題がどこにあるのかを読み取る力が重要です。柔軟な思考と直感を組み合わせて深く掘り下げ、より実効性のある提案へとつなげることができます。
日頃からさまざまな角度で物事を観察し、原因と結果の関係を考える習慣を持つと、洞察力を鍛えられます。課題の本質を的確に捉えられる人材は、コンサルタントとして高い信頼を得やすくなります。
5.体力・メンタル

コンサルタントとして安定したパフォーマンスを発揮するためには、体力とメンタルの両方をしっかりと維持することが求められます。ハードなスケジュールや高い業務負荷の中で働く場面が多く、日々の自己管理が欠かせません。
コンサルタントの働き方は基本的にクライアントファーストです。プロジェクトの進行状況やクライアントの要望に応じて柔軟に対応する必要があり、長時間の稼働や突発的な対応が発生する可能性もあります。そのような状況でも安定した成果を出すには、体調を崩さないことが大前提となります。
さらに、常にプロジェクトの成功を意識し続けるプレッシャーの中で働くため、精神的な安定も非常に重要です。体力だけでなく、ストレスをコントロールしながら冷静に判断を下す力がなければ、クライアントの期待に応え続けられません。
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コンサルタントの仕事の進め方
次に、コンサルタントでよくある仕事の進め方を4つのフローでご紹介します。
1.課題のヒアリングと現状分析

コンサルタントの仕事は、まずクライアントが抱える課題や目標を正確に把握するところから始まります。経営層や現場の担当者とのヒアリングを通じて、顕在化している問題だけでなく、潜在的な課題にも目を向ける必要があります。
ヒアリングと並行して、企業の財務データ、業務フロー、顧客動向などの情報を収集・分析します。ここでは、事実に基づいた客観的な視点が重要です。感覚ではなく、データや現場の声を根拠として状況を読み取っていきます。
このフェーズでの丁寧な分析が、その後の提案の質に直結します。誤った前提に基づいた戦略では成果が出にくいため、徹底した現状把握が仕事の土台となります。
2.課題の整理と仮説の立案

情報を集めたあとは、課題を構造的に整理し、どのような要因が問題の根本にあるのかを特定していきます。複雑な要素が絡み合っているケースも多いため、因果関係や優先順位を見極める視点が求められます。
そのうえで、「何をどうすれば改善できるのか」という仮説を立て、課題解決に向けた方向性を定めます。この段階では複数の仮説を立てておき、どのアプローチが最も効果的かを検討していくのが一般的です。
仮説が曖昧なままだと、次のステップである提案が説得力を欠くことになります。深い思考と多角的な視点で、論理的に筋の通った仮説を構築する力が重要です。
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3.解決策の提案と合意形成

立てた仮説をもとに、クライアントに対して具体的な解決策を提案します。プレゼンテーション資料や報告書を用いて、課題と施策のつながりをわかりやすく説明することが求められます。
提案内容がいかに優れていても、クライアント側が納得しなければ実行には至りません。そのため、関係者と丁寧にコミュニケーションをとりながら、現実的で実行可能なプランを一緒に練り上げていく必要があります。
合意形成では、柔軟さと説得力のバランスが大切です。相手の意見に耳を傾けつつ、核心となるポイントはぶれずに伝える姿勢が信頼につながります。
4.施策の実行支援とフォローアップ

提案が受け入れられたあとは、施策の実行フェーズに移ります。コンサルタントが主導して進める場合もあれば、クライアントの現場メンバーと協働で進行するケースもあります。
計画通りに進まないことも多いため、柔軟な対応力とスピード感が問われます。進捗管理や課題の修正、関係者間の調整を行いながら、プロジェクトの成功に向けて着実に前進させていきます。
施策が完了したあとも、成果が出ているかどうかを確認し、必要に応じて追加支援を行うのが一般的です。長期的な視点でクライアントと向き合う姿勢が、信頼関係の構築につながります。
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コンサルタントの仕事の魅力・やりがいは?

コンサルタントの業務は難易度が高く、遂行が難しい分、やりがいを感じられるケースが多いです。
実際に、コンサルタントがどのような点にやりがいを感じるのかをご紹介します。
- 課題解決達成感がある
- 多種多様な業種・業界の人たちとの関わりが生まれる
- 優秀な人と仕事ができる
1.課題解決達成感がある
コンサルタントの仕事の魅力として、課題解決における達成感が挙げられます。コンサルタントの業務内容はプロジェクト制で、複数人のチームで進行していきます。
企業の経営戦略に関する課題はそう簡単に解決するものではないため、達成まで多くの労力が必要です。よって、課題解決後は、達成感を得られるでしょう。
仲間と一緒にひとつの目標へ向かって真剣に取り組み、成果へつながる経験はコンサルタントならではのやりがいの一つです。
2.多種多様な業種・業界の人たちとの関わりが生まれる
コンサルタントの魅力は、幅広い業種・業界の人々と関われる点にあります。一般的な事業会社では特定の業界に長く関わるケースが多いですが、コンサルタントはプロジェクトごとに異なる業界に携わります。
たとえば、ある時は製造業の業務改善、またある時は小売業のマーケティング戦略といったように、案件ごとに取り組むテーマや対象企業が異なります。その分、仕事の内容も毎回変化し、ルーティンワークになりにくい点が特徴です。
このように、さまざまな業界の考え方やビジネスモデルに触れることで視野が広がり、応用力も磨かれていきます。一つの分野にとどまらず、知的好奇心を持って成長したい方にとって、非常にやりがいのある環境です。
3.優秀な人と仕事ができる
コンサルタントの魅力の一つとして、レベルの高い人材と共に仕事を進められる点も挙げられます。社内の同僚だけでなく、クライアント側も経営層や事業責任者など、意思決定権を持つ層とのやり取りが中心になります。
プロジェクトでは、限られた時間の中で成果を出すことが求められるため、自ずと優秀なメンバーと連携する機会が増えます。ハイレベルな議論や意思決定に触れる中で、自分自身の視座やスキルも自然と引き上げられていきます。
また、業界の第一線で活躍しているスペシャリストと接する機会も多く、実践的な知識や最新の動向を間近で学べる環境が整っています。日々の業務を通じて刺激を受けながら成長できる点は、コンサルタントならではの大きなやりがいです。
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コンサルタントの仕事で感じる厳しさは?

コンサルタントの仕事内容は多岐に渡るため、厳しいと感じるケースも少なくありません。
ここからは、コンサルタントの仕事が厳しいと言われてしまう理由を3つご紹介します。
- 業務量が膨大
- 業界に特化したスキルを身につけにくい
- 別の業界へ転職する場合給与水準が下がる
1.業務量が膨大
コンサルタントの仕事は、高い成果が求められる分、業務量が非常に多くなる傾向があります。プロジェクトごとに異なる課題に対応し、短期間で結果を出さなければならない場面も多く、常に時間との勝負になることも珍しくありません。
特にプロジェクトの佳境では深夜まで作業が続き、帰宅が24時を過ぎる場合もあります。資料作成・クライアント対応・ミーティングの準備など並行して進める業務が多く、寝不足や慢性的な疲労を感じる場面もあります。
膨大な業務量をこなすプレッシャーの中で、常に一定以上のクオリティを維持する必要がある点は、コンサルタントならではの厳しさです。体力と集中力の両方が求められる仕事であり、日々の自己管理も欠かせません。
2.業界に特化したスキルを身につけにくい
コンサルタントとして働くことで、資料作成や論理的思考力、プロジェクトマネジメントなど、どの業界でも通用する汎用的なスキルを習得できます。限られた時間で成果を求められる環境の中で、実践的な能力が磨かれていきます。
しかし、特定の業界に特化した知識やスキルを深く身につける機会は少なくなりがちです。多くのプロジェクトは一定期間で終了し、その後は全く異なる業界やテーマの案件にアサインされることが一般的です。
特定の分野で専門性を高めたいと考えている場合には、キャリア設計に注意が必要です。業界に特化したスペシャリストとしての成長を重視する方にとっては、別の職種や環境のほうが適しているケースもあります。
3.別の業界へ転職する場合給与水準が下がる
コンサルタントは高い専門性と成果が求められる分、一般的な事業会社と比べて給与水準が高く設定されている傾向にあります。この待遇面の差は、業務量や責任の大きさとも連動しています。
そのため、別の業界や職種へ転職する場合、年収が下がるケースが多く見られます。特に日系企業では、コンサルティングファームと同等の給与水準を提示できる企業が限られており、条件面にギャップが生まれやすくなります。
転職を考える際は、給与だけでなく、今後のキャリアの方向性や自分にとっての働き方の価値観も含めて総合的に検討することが重要です。年収が下がっても得られる経験やスキルがあるかどうかを見極める視点が求められます。
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未経験からコンサルタントになるために取得しておくと良い資格
別の職種からコンサルタントへの転職を検討している人も多いでしょう。実はコンサルタントは、未経験から目指す際でも絶対に必要な資格というものはありません。特に資格がなくてもコンサルタントは名乗ることができるのです。
しかし、資格を取得しておけば、コンサルタント業務の幅がグンと広がります。そこで今回は、取得しておくと業務上便利な資格を6つご紹介します。
1.MBA(経営学修士)

MBAとは、経営学修士と呼ばれています。大学院にて経営学を修了した場合に与えられる学位です。MBAを取得しておくと、コンサルタントとして様々なプロジェクトへアサインしやすくなり、業務の幅を広げられます。
MBAでは、経営に直結する実務的な領域や、法律学などについても学べます。近年では企業や組織で働いている人を対象に、働きながらMBAを取得できる養成コースも誕生しました。ライフスタイルに合わせて取得することが可能です。
その他にも、マネジメント・マーケティング戦略や問題解決に重要な分析力を鍛える講座も受けられ、コンサルタントに必要なスキルを身につけることが可能です。
2.公認会計士

公認会計士は、財務諸表の監査を行える唯一の国家資格であり、医師や弁護士と並ぶ3大国家資格のひとつに数えられています。難易度が非常に高く、深い専門知識と実務能力が求められる資格です。
この資格を保有していれば、企業の財務状況を的確に把握し、コスト削減や投資判断に関する助言を行うなど、経営に直結する支援が可能になります。財務に関する専門性を活かし、課題に対する実践的なアプローチができる点が大きな強みです。
特に、財務系のコンサルティングファームや、戦略・M&A領域を扱うファームでは公認会計士の資格が高く評価されます。未経験からでも、強みを明確にアピールすることで転職の選択肢が広がります。
3.税理士資格

税理士資格は、税務書類の作成や税務相談、申告代理などを行うことができる国家資格です。専門性の高い知識が求められる一方で、実務に直結するスキルを証明できるため、企業の経営支援を行う場面でも役立ちます。
総合系や会計系のコンサルティングファームでは、税務や財務の知識を活かす機会が多く、税理士資格を持っていることで未経験からでも転職しやすい環境が整っています。特に、税理士法人を母体としたファームでは、資格保有者のニーズが高い傾向にあります。
会計や税務の分野に強みを持ちつつ、コンサルタントとしてのキャリアを築きたい方にとって、税理士資格の取得は有力な選択肢です。理論と実務の両面で支援できる人材として、企業からの信頼も得やすくなります。
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4.中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対して専門的な助言を行うことができる国家資格です。経営戦略、財務、マーケティング、人事など幅広い分野をカバーしており、実務に直結する知識とスキルが求められます。
この資格を取得すると、企業の現状を客観的に分析し、課題に応じた戦略的な提案ができるようになります。特に中小企業を対象としたコンサルティングファームでは、即戦力としての評価を受けやすくなります。
未経験からコンサルタント職に挑戦する場合でも、中小企業診断士を保有していれば経営全般への理解をアピールでき、選考時の強みとなります。理論と実践のバランスを備えた資格として、高い信頼を得ています。
5.社会保険労務士

社会保険労務士は、労働・社会保険に関する法律や制度に基づいて、企業の手続きや労務管理を支援する国家資格です。就業規則の整備や労務トラブルの予防策、行政機関への書類提出など、幅広い実務を担うことができます。
この資格を取得していれば、コンサルタントとしても人事・労務領域に強みを持った支援が可能です。働き方改革、メンタルヘルス対応、評価制度の見直しといった、企業の組織運営に関わる場面で専門的な知見を活かせます。
実際に社労士として企業にアドバイスを行っている場合、その経験はコンサルティング業界でも高く評価されます。未経験からの転職であっても、人事領域の専門家としての価値をアピールできれば、コンサルタントへのキャリアチェンジも十分に可能です。
6.情報処理技術に関する資格

未経験でコンサルタントへ転職する際は、情報処理技術に関する資格の取得がおすすめです。
代表的な資格は、基本情報技術者やCCNAなどのインターネットやセキュリティに関する資格となります。特に、未経験からITコンサルティングファームへ転職を希望する場合に有利となるでしょう。
情報処理技術に関する資格を身につけていれば、一般的なIT知識はもちろん、実務経験として生かすことが可能です。
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コンサルタントの年収

「openwork」によるコンサルタント会社の平均年収ランキング(2025年4月時点)では、1位のM&Aキャピタルパートナーズの平均年収は3,567万円、2位のボストン・コンサルティング・グループの平均年収は1,558万円と、非常に高額であることが分かりました。
一方、国税庁が発表した「令和5年分 民間給与実態統計調査」における国内の平均年収は、460万円でした。日本の平均年収と比較すると、コンサルタントの年収は非常に高いと言えます。コンサルタントには、高い専門性や論理的思考力、提案力が求められることに加え、成果に対する強い責任を伴うため、それに見合った報酬が設定されています。
特に戦略系やM&A系のコンサルティングファームでは、業務の難易度やプレッシャーも大きく、それに比例して報酬水準も高くなります。能力や実績次第で年収が大きく伸びる環境であることが、コンサルタントという職種の大きな特徴です。
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【注目】コンサルティング業界の求人動向
コンサルティング業界は就活生や転職希望者からの人気が高く、市場規模も年々拡大を続けています。企業が多様化する経営課題やニーズに対応するため、外部の専門家であるコンサルタントに依頼するケースが増加しており、需要の高まりが続いています。
近年では、扱われる案件の内容も多岐にわたり、戦略立案だけでなく、デジタル化支援、人材戦略、海外展開など、さまざまな領域でコンサルタントが求められています。常に新しいテーマに取り組む機会があるので、変化を楽しみながら成長したい方にとって魅力的な環境です。
さらに、幅広い業界・テーマで経験を積んだ後、特定分野に特化したキャリアを選ぶことも可能です。スキルを磨きながら、自分にとって最も力を発揮できる分野へステップアップする土台として、コンサル業界を選ぶ人も増えています。
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コンサルティング業界への転職に転職エージェントの利用がおすすめな理由
コンサルティング業界へ転職を考えているものの、「どうやってコンサルタントへ転職すればいいの?」と疑問に思っている人も多いでしょう。そのような場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。
ここでは、転職エージェントの利用がおすすめの理由や選び方について解説するため、ぜひ参考にしてください。
1.気になる企業へ推薦してくれる

転職エージェントを利用し、自身が気になる企業に対して直接推薦が可能です。
一般的な転職サイトのように自身で探すよりも、転職エージェントが直接企業へアプローチしてくれることで、働きたい企業に対して確実に自分の強みをアピールできます。
また、推薦手続きもしてもらえるため、書類選考の通過率もアップ。推薦時は専用の書類を用いて、履歴書・職務経歴書だけではわからない候補者の人柄や強みを伝えてもらえます。
2.非公開求人を紹介してくれる

転職エージェントの利用がおすすめの理由として、非公開求人の紹介が挙げられます。非公開求人とは、他の転職サイトやエージェントでは公開されていない珍しい求人です。
好条件求人や、普通では就職が難しいような大手企業クラスなどの求人も、非公開求人として取り扱われています。
なお、転職エージェントによっては、非公開求人を豊富に取り扱っているケースもあるため、利用する事で珍しい求人に出会えることもあるでしょう。
3.入社時に契約条件を調整してくれる

転職エージェントでは、企業への推薦以外に入社時の条件交渉も依頼できます。
一般的に、自身で転職活動を進める場合、企業から提示された条件を承諾することになります。
しかし、転職エージェントなら年収面や入社日・働き方など、企業に聞きづらい質問の確認や条件変更の依頼が可能です。納得できる転職活動を行うためにも、転職エージェントの利用はおすすめと言えるでしょう。
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転職エージェントの選び方
近年転職エージェントは増加しており、様々なサービスが存在します。そのため、どのサービスを選べばいいか迷ってしまう方も多いでしょう。
転職エージェントを選ぶ際は、以下の3つのポイントに注意してみましょう。
1.目指す業界に特化した転職エージェントを選ぶ

転職エージェントを選ぶ際は、目指す業界に特化しているかどうかを事前に確認しましょう。
転職エージェントの中には、総合型転職エージェントと業界特化型の転職エージェントの2種類が存在します。例えば、リクルートエージェントやdodaのように総合型転職エージェントは、幅広い業種や職種から求人検索が可能です。
一方、業界特化型の転職エージェントは、特定の業界に対して高い専門性を保有しています。コンサルタントのように希望する業界が定まっている場合は、専門的な支援を受けられる業界特化型の転職エージェントがおすすめです。
コンサル業界に特化した転職エージェントを探している人は、株式会社みらいワークスが運営する「コンサルネクスト.jp」に登録してみましょう。無料で転職相談を受けられるほか、履歴書の添削や模擬面接などの対策もしてくれるため、転職成功率が上がります。
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2.実績や口コミを確認する

転職エージェントを選ぶ際は、実績や口コミの確認が欠かせません。多くの転職エージェントが存在する一方で、求職者の希望に沿った求人を提案してくれない会社も存在します。
さらに、実績が確認できない転職エージェントは、転職支援実績が少ないことから十分なサポートを受けられない可能性が高いです。そのため、転職エージェントを選ぶ際は、事前に実績や口コミを確認し、安心して任せられるか確認するようにしましょう。
3.担当エージェントと相性がいいか

転職エージェントを利用する際は、担当エージェントとの相性も重要です。
転職エージェントでは、求人紹介前に担当エージェントとの面談を行います。担当エージェントも人であるため、相性の合う合わないがあるでしょう。もし、価値観や求人の提案が全く違う場合は、担当変更を依頼しましょう。相性の合わないエージェントにサポートを依頼していても、希望の求人に巡り会えない可能性が高いです。
担当エージェントとの初回面談が終了した後は、自分と相性が合うか振り返ると安心してサービスを利用できます。
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コンサルタントの仕事に関するよくある質問
続いては、コンサルタントに関するよくある質問を下記にてまとめました。それぞれ順に解説します。
- コンサルタントの仕事内容は?
- コンサルタントは多忙なのか?
- コンサルタントの年収は?
- 未経験からのコンサルタントに必要なスキルや資格は?
- コンサルタントが企業に求められるのはなぜ?
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まとめ
コンサルタントは、専門的な知識・経験が求められ、業務量が膨大で常に自己研鑽を求められる職種です。コンサルタントの仕事内容は、コンサルティングファームによって大きく違います。
ただし、どの業界のコンサルタントも、クライアント企業の経営に関する何らかの課題を深堀し、業績改善の施策を考える点は変わりません。始めは書類の整理や書記等の地味な仕事を任されますが、帳簿の確認やデータの分析はコンサルタントにとって非常に重要な業務の一つです。
データ分析によって、企業の解決すべき課題が見つかり、意見を求められることも多々あります。意見を求められた際に、自分の意見や情報を正しく相手に伝えられるコミュニケーションスキルや、問題を浮き彫りにするための質問力を鍛えておきましょう。
コンサルタントは多種多様な業種・業界の人たちとの関わりが生まれ、クライアントの難しい業務課題を解決し、達成感が得られる非常に素晴らしい仕事です。自分が特化している業種のコンサルタントになることで、より一層活躍が期待できます。
転職エージェントを利用すると、自分の得意とする業界に特化した求人や、労働環境の整った求人に出会えるでしょう。