コンサル転職のWebテストの一覧!ボーダーを超えるための対策を紹介

Webテスト

「コンサルティングファームに転職するにはWebテストは必須?」「Webテストのボーダーはどれくらい?」という疑問をお持ちではありませんか?

本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を

  • コンサルティングファームのWebテストの基礎知識
  • Webテストの種類や各コンサルティングファームのWebテスト形式
  • Webテストに関するよくある失敗と対策方法
  • コンサルティングファームのWebテストでボーダーを超えるためのポイント

の順に解説します。

※本記事に記載されている企業やテストに関する情報などは2024年時点のものです。

目次

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コンサルティングファームのWebテストとは?

コンサルティングファームの選考フローにおいて、「Webテスト」が実施されることがあります。Webテストとは、インターネット上で受験するテストのことです。

選考の初期段階でWebテストが実施されることが多く、就職活動・転職活動において多くの人が受験することになります。

それでは、選考におけるWebテストはどのような目的で導入されているのでしょうか?

以下で企業がWebテストを実施する目的を確認していきましょう。

Webテストを実施する目的

企業がWebテストを実施する目的として、「採用活動の効率化」ということが考えられるでしょう。

Webテストは、主に「①性格検査」「②能力検査」に分けることができます。Webテストを通じて、候補者の性格と学力を効率的に理解できるため、採用担当者の負担を軽減できるのです。

以下で「①性格検査」と「②能力検査」の位置付けについて、詳しく確認していきましょう。

性格検査

性格検査とは、候補者のパーソナリティを図るためのテストです。性格を図る問題が出題され、二者一択(もしくは複数の選択肢)で自分にあったものを選択していくパターンが多いです。

例えば、「休日は活動的に過ごすことが多い」、「絵画や音楽を好む」、「人とコミュニケーションを取ることが苦にならない」などの内容が問われます。

性格検査の結果によって候補者の適性を把握し、配属先・ポジションを決定することもありますし、企業が求めている人物像と合っているかを確認することもあります。

能力検査

能力検査とは、候補者の学力を図るためのテストです。

能力検査は「言語分野」、「非言語分野」、「英語」から構成されており、どのような問題が出題されるかは企業によって異なります。

例えば、言語分野では長文読解や熟語の成り立ちを回答したり、非言語分野では表の読み取りや計算などの問題が出題されます。

Webテストの重要性

「Webテストは対策しなくても大丈夫」、「Webテストは簡単」と考えている人は多いのではないでしょうか?

確かに出題される問題のレベルは中学〜高校レベルなので、大学受験を経験した人にとっては簡単と感じるかもしれません。しかし、Webテストでは多くの候補者が落とされるため、しっかりと対策を取ることをおすすめします。

中には、「回答はわかっていても時間が足りなかった」という失敗パターンもあります。

Webテストの種類

それでは、Webテストにはどのような種類があるのでしょうか?代表的な以下のWebテストを紹介します。

SPI

SPI(Synthetic Personality Inventory:総合適性検査)とは、リクルートマネジメントソリューションズが開発したWebテストです。

SPIは「能力検査」と「性格検査」の2種類のテストで構成されており、以下の4つのいずれかの方法で受験することができます(基本的に企業が指定した方法で受験します)。

  1. テストセンター:リクルートマネジメントソリューションズが用意した会場で受験
  2. WEBテスティング:自宅や学校などのパソコンから受検
  3. ペーパーテスティング:マークシートで受検
  4. インハウスCBT:企業内のパソコンで受検

玉手箱

玉手箱とは、日本エス・エイチ・エル社が開発したWebテストです。テストは「言語」、「計数」、「英語」、「性格検査」で構成されています。

出題パターンとしては、言語3種類、計数3種類、英語2種類の合計8パターンがあり、企業によって出題される問題形式が異なります。

以下、出題形式を表にまとめました。

科目出題形式
言語・論理的読解/GAB形式 (32問/15分 or 52問/25分)
・趣旨判定/IMAGES形式 (32問/10分)
・趣旨把握 (10問/12分)
計数・四則逆算 (50問/9分)
・図表読取 (29問/15分 or 40問/35分)
・表推測 (20問/20分 or 35問/35分)
英語・論理的読解/GAB形式 (24問/10分)
・長文読解/IMAGES形式 (24問/10分)

CAB・GAB

CAB・GAB(Computer Aptitude Battery/キャブ・Graduate Aptitude Battery/ギャブ)とは、日本エス・エイチ・エル社が開発したWebテストの一種です。

CABはIT関連の職種を採用する際に用いられることが多く、論理的思考力が問われる問題が出題されます

GABはIT関連以外の職種も対象にしたWebテストです。7つの職務に対する適性やマネジメント適性が図られます。

GMAT

GMAT(​​Graduate Management Admission Test /ジーマット)とは、Graduate Management Admission Counci(大学院管理入学評議会)が開発したWebテストです。

MBA留学に必要なスキルをチェックするために、GMATが利用されることが多く、採用活動においては難関コンサルティングファームが導入していることがあります。

選考におけるGMATでは「Critical Reasoning」、「Problem Solving」、「Data Sufficiency」から出題されることが多いです。

TG-WEB

TG-WEB(ティージーウェブ)とは、株式会社ヒューマネージが開発したWebテストです。

同テストは「知的能力」と「性格適性」で構成されており、比較的難易度が高いと言われています。

テスト形式はWEB方式、テストセンター方式、オンラインAI監視型WEBテスト方式の3種類です。

CUBIC

CUBIC(キュービック)とは、e-人事株式会社が開発したWebテストです。候補者の性格や社会性を数値化することができます。

検者が嘘をついていないかを表す「信頼係数」が設けられているのが大きな特徴です。意欲の方向や向いている職種などを考える際に役立たせることができます。

各コンサルティングファームのWebテスト形式

どのようなWebテストが実施されているのか、コンサルティングファームごとに以下の表でまとめました。

Webテストの形式コンサルティングファーム
SPI・アビームコンサルティング
・キャップジェミニ
・三菱総合研究所
・野村総合研究所
・三菱UFJリサーチ&コンサルティング
・みずほリサーチ&テクノロジーズ
・ボストンコンサルティンググループ
・ドリームインキュベータ
玉手箱・アクセンチュア
・KPMGコンサルティング
・日本総合研究所
・大和総研
・EYストラテジーアンドコンサルティング
・ベインアンドカンパニー
・アーサー・ディ・リトル
CAB・フューチャーアーキテクト
TG-WEB・デロイトトーマツコンサルティング
・PwCコンサルティング/Strategy&
・シグマクシス
・ローランド
・ベルガー
・ZSアソシエイツ
独自形式・日本IBM
・ベイカレント
・コンサルティング
・A.T. カーニー
・ZSアソシエイツ
・コーポレイトディレクション

※Webテストの形式は変わる可能性があるので注意してください。

SPI

SPIは最も利用されることが多いWebテストの一つで、コンサルティングファーム以外にも多くの企業で利用されています。コンサルティング業界においては、シンクタンク系ファームで導入されることが多いです。

以下、SPIを選考フローに取り入れている主なコンサルティングファームを確認していきましょう。

  • アビームコンサルティング
  • キャップジェミニ
  • 三菱総合研究所
  • 野村総合研究所
  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
  • みずほリサーチ&テクノロジーズ
  • ボストンコンサルティンググループ
  • ドリームインキュベータ

玉手箱

玉手箱は企業によって出題される問題が異なります。出題パターンは8種類となっており、問題に慣れやすいテストなので、しっかりと対策して挑みましょう。玉手箱を採用している主なコンサルティングファームは以下の通りです。

  • アクセンチュア
  • KPMGコンサルティング
  • 日本総合研究所
  • 大和総研
  • EYストラテジー・アンド・コンサルティング
  • ベインアンドカンパニー
  • アーサー・ディ・リトル

CAB

CABを取り入れているコンサルティングファームは少なく、上記で紹介した中では「フューチャーアーキテクト」のみとなります。

CABでは論理的思考力を測る問題が出題されることが多く、IT系の職種への適性を図るために利用されることが多いです。

フューチャーアーキテクトは経営とITを強みとするコンサルティングファームであるため、CABが採用されていると予想されます。

TG-WEB

TG-WEBは難易度はそこまで高くありませんが、非言語は苦戦する人が一定数存在するため、しっかりと対策することが大切です。TG-WEBを採用している主なコンサルティングファームは、以下を参考にしてください。

  • デロイトトーマツコンサルティング
  • PwCコンサルティング/Strategy&
  • シグマクシス
  • ローランド・ベルガー
  • ZSアソシエイツ

独自形式

上記で紹介したテスト形式のほか、独自形式のWebテストを導入しているコンサルティングファームも見受けられます。以下のコンサルティングファームを受ける場合は、確認できる範囲で、問題の形式・問題量を事前にチェックしておくことをおすすめします。

  • 日本IBM
  • ベイカレント・コンサルティング
  • A.T. カーニー
  • ZSアソシエイツ
  • コーポレイトディレクション

Webテストに関するよくある失敗

Webテストで失敗してしまい、志望先に行けないという事態を防ぐためにも、Webテストのよくある失敗パターンを確認しておくことが大切です。以下で、Webテストに関するよくある失敗を紹介します。

時間配分を間違えた

Webテストに関するよくある失敗として、時間配分を間違えたという失敗が挙げられます。

Webテストは制限時間があるテストです。そのため、制限時間内に全ての回答ができなかった、回答する前に次の問題に移ってしまったといった失敗が起こりやすいと言えます。

時間配分を間違えないためにも、まずはWebテストの種類を確認し、何問を何分で回答する必要があるかを意識しながら回答することが大切です。

対策が不十分

対策が不十分という点も、Webテストに関するよくある失敗の一つです。Webテストの重要性を理解しておらず、問題集で対策をしていなかったという人も少なくありません。

例えば、SPIの対策は「1.5〜3週間前」程度玉手箱の対策は「2〜3週間前」程度に行うべきと言われています。

ただ、就職活動中はエントリーシートの提出や面接対策など、さまざまなタスクに追われる時期なので、余裕を持って対策に取り組むことが重要です。

勉強に時間をかけすぎた

Webテストに関するよくある失敗として、勉強に時間をかけすぎたというケースも見受けられます。

Webテストで落ちたくないという想いから、問題集を何度も解いたり、別の問題集を購入したりする人も少なくありません。

しかし、Webテストはあくまで採用フローの一貫であり、コンサルタントを目指す場合はケース面接やフェルミ推定などの対策を行う必要があります。

そのため、「Webテストの対策は十分だが、次のケース面接に備えられていない」という事態に陥らないように注意してください。

テストタイプを理解していない

テストタイプを理解していないということも、Webテストに関するよくある失敗と言えるでしょう。

先述した通り、Webテストにはさまざまな種類があり、テストによって出題パターンや回答時間が変わってきます。そのため、テストタイプを理解していないと、どのように進めていいか不明確なまま、回答を進めなくてはいけません。

どのWebテストであるかはURLで判断することが可能です。以下の表を参考にしてください。

WebテストURL
SPIhttp://arorua.net/
玉手箱/CAB・GABhttps://web1.e-exams.jp/
https://web2.e-exams.jp/
https://web3.e-exams.jp/
https://tsvs1.e-exams2.jp/
https://tsvs2.e-exams2.jp/
https://tsvs3.e-exams2.jp/
https://nsvs1.e-exams4.jp/
https://nsvs2.e-exams4.jp/
TG-WEBhttp://assessment.c-personal.com/
http://assessment.e-gitest.com/
https://www.c-personal.com/
CUBIChttps://web-cubic.jp/
https://assessment.cservice.jp/

緊張してしまう

Webテストを受ける人の中には、過度に緊張してしまう人も見受けられます。Webテストは選考フローの一つであり、失敗できないと考えているためです。

しかし、緊張して本来の実力を発揮できないと、後悔してしまいます。そのため、本番をイメージした練習を重ねて、本番前に自信をつけることが大切です。

通信環境が悪い

通信環境が悪い点も、Webテストでよくある失敗でしょう。Webテストはインターネット環境がある場所(自宅や学校など)から受けます。

しかし、インターネットの接続が悪い、WiFiが繋がりにくいという状況だと、上手くWebテストが表示されない可能性があります。

Webテストを受ける際は、通信環境の良い状態で受験してください。

Webテストごとの対策方法

以下で、Webテストごとの対策方法を確認していきましょう。

SPI

SPIはWebテストの中でも最も人気な形式です。そのため、SPI用の問題集は数多く販売されているため、使いやすそうな問題集を選びましょう。

SPIの準備期間は「1.5〜3週間前」が目安と言われています。問題集を解いて、自分の苦手分野を把握することが大切です。

玉手箱/CAB・GAB

玉手箱も、SPIに次いでよく用いられるタイプのWebテストです。

玉手箱にはいくつか種類がありますが、戦略コンサルティングファームでは「GAB形式」が採用される傾向にあります。

読解速度と正否判定を向上させることを意識してください。玉手箱の準備期間は「2〜3週間前」です。

GMAT

GMATはスピード感の求められるWebテストです。練習では8割程度の時間で回答できるように演習問題を解いてみましょう。

解答スピードを上げるためにも、「問題説明」をある程度頭に入れておくことをおすすめします。

TG-WEB

TG-WEBは非言語の対策が必須と言われるWebテストです。言語の難易度はそこまで高くないため、対策が必要かは個人によって変わってきます。

非言語は時間内に解答できるように、練習問題を解いておきましょう。TG-WEBの準備期間は「2〜3週間前」が目安と言われています。

CUBIC

CUBICでは、論理や図形などの問題が出題されます。​​中学や高校学習だけでは対応できないこともあるので、しっかりと対策を進めましょう。

なお、CUBICは「信頼係数」が設けられているため、本番では自分を偽らずに正確に回答をすることが重要です。

ここまでWebテストごとの対策方法を解説しました。Webテスト別に問題集・参考書も販売されているため、そういった教材を活用したり、パソコンで演習問題を解いたりして対策を進めていきましょう。

コンサルティングファームのWebテストでボーダーを超えるためのポイント

コンサルティングファームのWebテストで落ちないためには、ポイントをおさえて勉強することが重要です。以下で、Webテストでボーダーを超えるためのポイントを確認していきましょう。

苦手分野を把握する

まずは、自分の苦手分野を把握するところから始めましょう。

Webテスト(能力検査)は、基本的に​​「言語分野」、「非言語分野」、「英語」で構成されています。

例えば、「言語分野の回答スピードが遅い」、「非言語分野の中でも図形が苦手」など、個人によって苦手分野は異なります。

自分の苦手分野が把握できれば、重点的に勉強すべきポイントを意識できるようになります。

演習問題を繰り返し解く

Webテストでボーダーを超えるためには、演習問題を繰り返し解くと良いでしょう。

演習問題を繰り返し解くことで問題に慣れることができれば、解答スピードをアップさせることができるためです。

現在はさまざまな問題集が販売されています。SPIや玉手箱、CAB・GABなど、問題のタイプに特化した問題集も販売されているため、応募先の問題形式を調べた上で、問題集を購入することをおすすめします。

時間配分に注意する

時間配分に注意することも、Webテストでボーダーを超えるための重要なポイントの一つです。

一問一問に時間をかけすぎていると、全ての問題に解答できず、全体の点数が下がってしまいます。スピード感を持って解答するためには、やはり問題集などで出題形式に慣れておくのが得策でしょう。

Webテストによっては残り時間が表示されるものもあるので、進捗度と時間の経過を確認しながら解答する癖をつけましょう。

パソコンを使って勉強する

Webテストでボーダーを超えるために、パソコンを使って勉強する方法も良いかもしれません。

Webテストは基本的にパソコンで受験します。パソコンで勉強すれば、本番を意識したスタイルで勉強を進められるので、形式に慣れやすいです。

普段パソコンを使用しない人は、キーボードの打ち間違いなどを防ぐためにも、パソコンに慣れておきましょう。

Webテスト以外に対策すべきポイント

コンサルティングファームへの就職・転職を成功させるためには、Webテスト以外にも対策すべきポイントがあります。以下で、Webテスト以外にやるべきことを確認しておきましょう。

基本的な面接

コンサルティングファームへの就職を考えている人は、基本的な面接に向けて対策を進めましょう。

面接では、エントリーシート(ES)に基づいた質問をされることが多いです。

学生時代に力を入れたこと、志望動機、キャリアプラン、自分の強み・弱みなど、想定される質問にスムーズに解答できるように準備を進めてください。

さらに、企業によっては逆質問(候補者が企業に質問すること)の場を設けられることがあります。入社意欲を示すためにも、逆質問も準備しておくことをおすすめします。

ケース面接

ケース面接とは、特定の課題に対して仮説を立ててボトルネックを特定し、解決策を考え出す能力を確認する面接です。

例えば、「駅前のカフェの売上を上げるためには?」「〇〇イベントの来場者を増やすためには?」といった課題に対して、解決策を回答します。

ケース面接の対策方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

フェルミ推定

フェルミ推定とは、実際には調査できないような問題に対して、論理的思考能力を用いて計算する選考の一種です。

例えば、「日本には電柱がいくつあるか」、「日本にあるワイパーの本数はどれくらいか」、「日本にある大学の数は?」などの問題が出題されます。

フェルミ推定では正確な解答を導くというよりも、どのような思考で解答までたどり着いたかという点が見られます。

ケース面接と同様、フェルミ推定は決して簡単な問題ではないので、コンサルティングファームへの就職を考えている人はしっかりと対策を進めましょう。

グループディスカッション

グループディスカッションとは、他の候補者とのディスカッションを通じて、課題に対する解答を考える選考です。チームでの役割や協調性、コミュニケーション能力などが見られ、出題テーマは企業によって異なります。

「日本の投票率を上げるための施策は」「良い本とは何か」など、具体的なテーマから抽象的なテーマまで幅広いです。

グループディスカッションが不安な方は、出題テーマのパターンを理解したり、練習会イベントに参加したりして対策しましょう。

まとめ

今回の記事では、コンサルティングファームのWebテストの基礎知識やWebテストの種類や各コンサルティングファームのWebテスト形式、よくある失敗と対策方法、Webテストでボーダーを超えるためのポイントを解説しました。

Webテストは、選考フローの初期段階で取り入れられることが多いです。Webテストの種類によって対策方法が異なるため、応募先のコンサルティングファームがどのWebテストを採用しているかを確認することをおすすめします。

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