システムエンジニアリング事業やIT領域の人材紹介事業、IT領域のダイレクトマッチング事業を手掛けるレバテック株式会社。新たな事業の柱としてDXコンサルティング事業の立ち上げに乗り出し、若手メンバー3名に白羽の矢を立てた。ゼロからの立ち上げという大きな挑戦に臆せず向かう彼らの原動力は、企業カルチャーだった。
顧客が抱える課題に対し、コンサルティングという形で向き合うことに舵を切った同社。企業カルチャーである「利他性」を大切にする同社の仕事の流儀を聞いた。
岩本 蒼始(いわもと・あおし)
レバテック株式会社 ITソリューション事業部グループマネージャー兼コンサルティング事業部責任者
2021年に新卒でレバレジーズ株式会社に入社。学生時代にインターネット広告の会社で、Webディレクター兼マーケターとして人材メディアの収益を昨対比223%改善し、年間売上1億円超のメディアまでのグロースを経験。その後、レバレジーズ株式会社に新卒入社し、IT事業を展開する「レバテック」に参画。1年目からリーダーに就任し、2年目には10名規模のチームをマネジメントする傍ら、レバテックの事業企画を兼務し、新規事業リサーチと戦略策定を複数担当する。3年目からDX領域の新規事業の立ち上げに着手。現在は、ITソリューション事業部のグループマネージャーを担当し、130名規模の組織を牽引する。加えて、DXコンサルティング事業の責任者、グループインした会社のM&A/PMI責任者も担当。
甲木 涼麻(かつき・りょうま)
レバテック株式会社 コンサルティング事業部BizDevセールスチームリーダー
大学卒業後、不動産会社のコンサルティング営業を経て、2023年にレバレジーズ株式会社に中途入社、レバテック株式会社の法人営業を担当する。その後、中途入社としては異例の入社半年で、DX領域の新規事業の立ち上げに参画。営業だけではなくチーム内の分析やグループの売上拡大施策、自治体や銀行との新たな事業提携プロジェクトまで幅広く担当する。現在は、法人営業としてトップ層の成果を出しながら、新人教育、事業拡大のための施策立案や施策管理を手掛ける。コンサルティング事業部の立ち上げに伴い、法人営業担当として営業戦略の立案から営業の仕組み化、新規開拓にも取り組む。
達川 日向子(たつかわ・ひなこ)
レバテック株式会社 文化組織戦略部採用チームリーダー
2018年に新卒でレバレジーズ株式会社に入社。1年目はレバテック大阪支店で法人/個人営業を経験し、2年目から横浜支店の新規立ち上げに従事する。3年目から本社で営業チームのリーダーを務め、メンバー育成や数値管理などのマネジメント業務を担当。しかし、20代のうちに職能を広げてキャリアアップしたいという思いから人事異動を希望し、5年目となる2023年の6月からレバテック専任の人事組織を1人で立ち上げる。現在はレバテックの中途採用に関わり、面接官のトレーニングやKPI改善のための施策実施、応募獲得に取り組む。
DX領域において、日本企業が抱える社会課題に向き合いたい

――新たに立ち上げたDXコンサルティング事業の現在のフェーズを教えてください。
岩本:現在はDXコンサルティング事業部の人員を確保すべく、採用を進めている段階です。2024年度は約10名の採用を目標としています。
現在のメンバーは、主な立ち上げメンバーを含めて約6~7名です。レバテック側は私岩本と甲木、達川の3名、M&Aで経営統合したATLIKE株式会社から3名ほどの経営層の方が参画し、準備を進めています。
――コンサルティング事業を立ち上げた背景を教えてください。
岩本:大きく2点あり、1つは企業のDX化が諸外国と比べて遅れている社会課題を解決するためです。そもそも当社の母体であるレバレジーズグループは社会課題を軸にした事業を展開しており、レバテックはその中でもデジタルやテクノロジーの領域から社会課題解決を図る役割を担います。レバレジーズの一員としてグループの強みを活かすことで、日本企業のDX推進を後押しできるようにするのが狙いです。自社の利益だけではなく、顧客が本当にDXできる環境を整備できているかに着目した事業を創造します。
2つ目は、近年、IT課題を抱える企業に対して、マッチングだけではなく企業の内部まで入り込み、その課題に伴走することの重要性が高まっているためです。人材紹介事業のみでは、顧客の課題解決に結びつきにくい事象がこれまでは多々ありました。例えば、顧客の組織カルチャーの変化を実行しないと顧客の成功は真に叶わないと感じたことなどです。他にも多様な角度から企業の課題へアプローチしないとDXを成し遂げることはできません。人やリソースの問題とは異なる根深い部分に課題があるならば、いくら人材を拡充しても根本的な解決にはつながりません。そのような課題に対して企業へ伴走支援していくサービスが、今後の日本やレバテックには必要不可欠だと考えました。
――コンサルティング事業において、他社と差異化している部分はありますか。
岩本:事業会社として1100億円規模までに成長しており、事業会社の感情が当事者としてわかるため、真の顧客起点に立ち、顧客に伴走する企業カルチャーを持っている点こそ、他社にはない強みだと自負しています。加えて、マーケットをフラットに見て自社がどういうポジショニングで参入すべきかなどの戦略は立てており、そういう小さい差異を組み合わせて差別化を図りたいと考えています。
企業カルチャーは、当社で大切にしている「利他性」に起因します。コンサルティングでは顧客の手足となり物事をただ進めるだけでなく、顧客が持つ課題をともに考え伴走する力が求められます。そのために必要なのは、「本当に顧客のためになっているか?」「顧客起点で考えられているか?」と振り返る利他の心です。この力を当社は非常に重視し、こうした心を持つ人材を揃えています。
さらに、当社の強みとして、既存事業では約50万人のIT人材データベースがあります。このデータベースをコンサルティングに活かせることも他社の追随を許さない強みと言えるでしょう。メインに据えていたエンジニア領域から、現在ではAI人材やPMを任せられる人材などの幅広いプロフェッショナルを有しています。専門性に長けたIT人材と、当社の社員を掛け合わせることで、より付加価値の高いプロジェクトづくり、支援可能な課題の範囲が広いことが特徴となります。
企業カルチャーに共感し、企業価値向上に向けて邁進できる人材を求める

――レバテックが大切にする企業カルチャーは、採用においても重視しているのでしょうか。
達川:はい。もちろん顧客と円滑な関係を築くコミュニケーション能力などの素養も見ていますが、当社は「利他性」や「信頼・知性・情熱」を兼ね備えているかどうかをまず確認します。最後まで顧客とともに考え切れるかという部分で知性や情熱、さらに顧客との関係を構築する意味で信頼といった具合に、「信頼・知性・情熱」を有する方が当社に向いているといえるでしょう。
――岩本さんや甲木さんは、どのような方と働きたいと考えますか。
甲木:チームメンバーへの思いやりがある方と働きたいです。利己的ではなく利他的に動き、チームメンバーに対して思いやりのある方であれば、当社とマッチするのではないでしょうか。
岩本:自ら機会を創り出していける方です。レバテックは年次が若くても裁量の大きな仕事に取り組めます。そのため、実行力があり自分で考えながらプロジェクトに向き合える方を求めています。こうした姿勢は、顧客の企業価値を高めたいという目的にも直結します。
――コンサルタントとして入社する方にどのようなことを期待していますか。
岩本:顧客の課題解決策を具体的に描き、実際に企業価値を高める一助となることを期待します。当社は他社と比べて自由闊達で、自ら考える力をとても尊重しています。そのため、組織のしがらみなく挑戦できます。このような中で、自身の力を存分に発揮していただければと考えます。
当社は若いうちから大きな裁量で働き、マネジャー層にも若い世代の挑戦を応援するカルチャーが深く根付いています。そのため心理的安全性を担保しながら挑戦できる土壌が整っています。
私たちは、部下が顧客に目線を向け、自分の頭で考えてプロジェクトを進められる環境づくりを強く意識しています。ベクトルを顧客に向ける環境をつくることでより効果的な課題解決が可能になると考えています。こうした環境づくりを強く意識する当社だからこそ、新たに入社する方には臆せず積極的な姿勢を示してほしいと思っています。
大きな経営母体のもとで挑戦できる

――貴社で働くことの強みや魅力を教えていただけますか。
岩本:実力やポテンシャル重視の環境下で、年次に関係なく職位が上がっていく点です。当社を含むレバレジーズグループは、すべてを自社でまかなうオールインハウス体制を特徴に打ち出しています。コンサルタントとしてのキャリアを築くほか、別の職種に挑戦したり自分自身で新規事業を立ち上げたり、M&Aに挑戦したりなど、成長するチャンスが他社よりも多い点も魅力の一つでしょう。レバレジーズグループでは、非上場企業ならではの投資戦略を用いており、年間での事業投資は100億円規模を超える大きさになってきました。
――レバレジーズグループとして様々な職種に挑戦できるのですね。
達川:レバレジーズは外部から見ると大きな事業会社という印象を受けますが、実は小さなサービスや業態が集まる集合体です。様々なサイズ感やフェーズの事業を体感できるのも、当社ならではのメリットではないでしょうか。
今回立ち上げるコンサルティング事業で言うと、現在は0から1を生み出そうとしているフェーズです。今入社すれば、立ち上げから携われる貴重な機会を得られるはずです。
甲木:コンサルティング事業部は現在、開拓するターゲットや戦略を決めていくフェーズです。多くのコンサルティング会社とは異なるターゲットを開拓できるだけでなく、当社ならではの視点でソリューションを提供できるのも強みです。このような挑戦をレバレジーズという大きな資本母体の中で進められるのも当社ならではの魅力といえるでしょう。
――貴社の企業カルチャーを守るために、全社で取り組むことがあれば教えてください。
岩本:利他性を重んじる企業カルチャーを守るため、人への投資は惜しみません。一般的にコンサルティング会社はプロフェッショナルが集まるため、一人ひとりが独立する「個人商店」と言われることがよくあります。しかし当社のコンサルティング事業部では、その環境をつくりたいとは思いません。
フリーランスで当社と関わっているコンサルタントやATLIKE株式会社の代表の方々など、外部の優秀なコンサルタントとともに成長できるような体制を構築します。育成にも外部の力を借りて注力できる点が、企業カルチャーの醸成を後押ししているのです。
達川:加えてフィードバックの文化も根付いています。定期的な1on1のみならず日々の仕事の中でも部下にこまめにフィードバックし、心理的安全性が高まる関係の構築にも励んでいます。つまり、部下と上司の関係性が社内の雰囲気を決めると考えます。適切なコミュニケーションこそ、企業カルチャーを守ることに通じます。
岩本:レバテックだけでなくレバレジーズでも、半期に1度の頻度で全社総会などを通して交流の機会を設けています。同じ組織の中でも職種が違うだけで視点が変わり、壁ができやすくなります。そこで交流の場を通じてナレッジを随時共有することに取り組んでいます。こうしたボーダーレスな環境づくりが企業カルチャーを育む一因になっていると考えます。
――コンサルティング事業部内で、雰囲気を良くするために意識していることはありますか。
甲木:月に1度、岩本が前月の成績やビジョンを共有するほか、四半期ごとにチームで3時間ほど、メンバーにフィードバックをしたり、コンサルティング事業部をどうしていきたいかの意見を吸い上げて改善策を立案したりしています。メンバーから出た意見は施策へと姿を変え、一人ひとりの意見や考えが事業で体現できるように取り組んでいます。年次や経験に関係なく意見を気軽に言い合える環境こそが、当社の良い雰囲気をつくり出しているのではないでしょうか。その点、とても「コト」に向き合っている社員が非常に多いと感じます。
3人の成長を後押しする企業カルチャー。将来に向けて達成したいこととは

――次に、皆さんのご経歴について教えてください。
岩本:私は2021年に新卒でレバレジーズに入社し、レバテックに配属されました。フリーランスエンジニアのマッチングに関する法人営業に従事するとともに、事業企画室にも兼任で所属。二足の草鞋でそれぞれの業務を担当していました。その後、コンサルティング事業部の立ち上げを任されて現在に至ります。
年次の若い人材でも責任のあるポジションに就かせるというのは、レバレジーズの文化です。入社2年目や3年目の人材であっても、自ら考えて事業へと昇華させる動きが活発な会社だと考えています。
――新卒で貴社を選んだ決め手は何ですか。
岩本:将来必要となるスキルや経験がすべて社内で完結し、若手のうちから大きな意思決定の機会を任せてくれる会社だと考えたためです。将来は自分で事業を起こしたいと元々考えており、就活時代に100名を超える事業家へインタビューするとともに、多数の本を読んだ結果、事業づくりにはセールス、マーケティング、プロダクトを全てが学べる環境が良いという結論になりました。
20代の前半で事業責任者になる方も存在しており、オールインハウスの体制なため全ての職能を経験できる、当社への入社を決めました。
――達川さんのご経歴を教えてください。
達川:私も新卒でレバレジーズに入社し、最初はレバテック内のエンジニア転職エージェントを展開する部署へ配属されて法人営業と個人営業に携わりました。大阪支店や東京などでの勤務に4年間関わった後、自分の職能の幅をさらに広げたいと考え、レバテックの採用部門の立ち上げに挑戦しました。現在は主に採用業務に関わりつつ、コンサルティング事業部の立ち上げにも携わっています。
――採用部門やコンサルティング事業部の立ち上げなど、様々なことに挑戦されていますね。
達川:裁量を持って挑戦できる環境である点が、私が当社を選んだ何よりの理由です。女性の場合、結婚や妊娠などのライフイベントでキャリアが中断されることが少なくないので、スピード感をもって仕事をしていける環境に身を置きたいと考えていました。この考えのもと、「20代の市場価値を上げている会社」という軸をもとに就職活動に取り組んできました。そこで若手に裁量を与え、オールインハウスで多種多様な職種に携われるレバテックに興味を持ったのです。幅広く挑戦できる環境下で多くの実地経験を積めることが、大きなやりがいにつながっています。
――岩本さんや達川さんとは異なり、中途入社されたという甲木さん。レバテックに転職を決めたきっかけは何でしょうか。
甲木:新卒で不動産投資会社に入社し幅広い業種の顧客と接する中で、レガシーな環境に身を置いている自分に気付きました。営業力は身についたものの、さらに自身の市場価値をあげていくためには既存の常識やレガシー環境を打ち破るような最先端の会社で研鑽を積みたいと考えるようになり、転職に向けて準備を整えていきました。
――貴社を選んだ決め手は何かありますか。
甲木:必ずしもやりたいことが明確になっていたわけではなく、一緒に働きたい人や環境の中で仕事に携われればと考えていました。レバテックの面接を受けた際、同年代が生き生きと働く姿を見て、私もこの環境に身を置きたいと強く感じたのが大きな決め手となりました。
――最後に、皆さんの今後の展望を教えてください。
岩本:顧客の満足度や企業価値を高められるような仕事をしたいという思いがあります。常々思っていることですが、レバレジーズという会社が大きく成長できたのは、私たち社員だけの力ではありません。お付き合いしている数えきれないほどの顧客と仕事に取り組んだからこそ成長できたのです。今後も互いにナレッジを還元し合いながら成長し、企業価値を高めていければ嬉しいです。
コンサルティング事業部は今後、ITやDXコンサルティング会社の中で一番認知度のある会社を目指します。現在はマーケットと戦略を行き来しながら戦略の修正や変更を行っている状態ですが、徐々に勝ち筋を見つけられている段階です。描いた戦略を具現化することこそ自分の役割だと認識し、今後も挑戦し続けたいと思います。
甲木:私は、自分の影響範囲を広げることを人生のビジョンとして掲げています。オールインハウスで様々な職種に携われるこの環境で経験を多く積み、現在の事業をフックに会社全体を成長させられるよう、今後も邁進します。
達川:私の場合、将来的に実現したいものが明確に決まっているわけではありません。まずはレバテックやレバレジーズの事業をより成長させるためにできることを、常に負荷をかけて取り組むべきと考えています。こうした日々の積み重ねが自身の成長につながると信じています。
レバテック株式会社 企業情報
会社名 | レバテック株式会社 |
代表取締役 | 岩槻 知秀 |
代表執行役社長 | 髙橋 悠人 |
資本金 | 60,000,000円(資本準備金含む) |
事業内容 | システムエンジニアリング事業 IT・Web領域における人材紹介事業 |
認定 | 有料職業紹介事業許可番号 13-ユ-308734 労働者派遣事業 派13-308125 プライバシーマーク認定番号 第10822633 |
設立 | 2017年8月1日 |
株主 | レバレジーズ株式会社 |
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