多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが集い、テクノロジーとデータを武器にクライアント企業のビジネスパフォーマンス最大化を目指すネオビスタ。DXを「データを効率的に活用してビジネスモデルを磨き、経営判断の能力を高めること」と定義し、AIはあくまでそのための“手段”と位置づけている。コンサルティングを通じて企業変革を支援するネオビスタの事業内容や働き方、今後の展望について話を聞いた。
木村陽太(きむら・ようた)
2000年に早稲田大学を卒業後、外資系コンサルティングファームにて通信・電力業界のクライアントを対象に、事業戦略立案やコスト削減プロジェクトを多数担当。その後、プライベートエクイティファンドにて投資先外食企業のCOOとして、現場に深く入り込んだハンズオン支援による事業再生を推進した。
その後再びコンサルティング業界に戻り、外資系ファームにてデジタル・コンサルティング組織の立ち上げに参画。加えて、スタートアップ企業のCFOとして資金調達や事業開発にも携わるなど、多様なフェーズの企業における経営経験を積む。
2016年からはプライベートエクイティファンドに参画し、投資先の発掘・買収・バリューアップに一貫して従事。投資先企業におけるDX支援の責任者として、業種・規模を問わず数多くの変革プロジェクトを成功に導いた。
そして2024年、これまでの実務・経営経験を活かし、ネオビスタを創業。テクノロジーとデータを活用した実践的なコンサルティングで、クライアント企業の成長とイノベーションの実現を支援している。
杉田大亮(すぎた・だいすけ)
新卒で外資系コンサルティングファームに入社。通信・ハイテク業界のクライアントを中心に新規事業検討、業務改革およびシステム化構想策定などのプロジェクトを手掛け、2025年4月より当社にコンサルティング事業統括として参画した。
クライアントに対する「ビジネスインパクト」にこだわった支援

——まず貴社の事業内容について教えてください。
ネオビスタはDXのプロフェッショナル集団として、ビジネスとテクノロジーの両面から、クライアント企業のDXを起点とした変革を支援しています。当社ではDXを「データを効率的に活用し、ビジネスモデルを磨き、経営判断の質を高めること」と定義しています。ITツールや生成AIといった特定の手段の導入にとらわれることなく、企業ごとの最適なアプローチを設計することを重視しています。
多くの企業では、Excelを使った労働集約的な業務や、属人的なデータ管理が依然として数多く残っています。しかし本来、業務やシステムを適切に繋ぎ、データが一貫して活用できる仕組みを整えることで、業務の生産性や経営管理の質は必然的に高まるはずです。ネオビスタでは、部門や業務ごとに分断されたデータやプロセスを整理・統合し、構想段階から現場での運用定着までをハンズオンで支援しています。
——クライアントの課題やフェーズに応じて、ビジネス領域からIT実装まで幅広く支援されているのですね。具体的にどのような流れで関わることが多いのでしょうか?
そうですね。クライアントから「こうしたことに取り組みたい」とご相談いただいた際には、まずその目的をしっかり捉えたうえで、実際に業務として機能するかどうかという視点からアプローチすることを重視しています。
どれだけ構想が優れていても、現場で活かされなければ意味がありません。業務プロセスや組織体制、必要なデータやツールも含め、実行可能な形に落とし込むことを常に意識しています。
そのため、クライアントの課題やフェーズに応じて、ビジネスの上流構想から、ITの具体的な実装・運用定着まで、一貫して支援しています。
——AIとの向き合い方という観点では、どうお考えでしょうか。
そうですね。AIはあくまで、生産性を高めるための手段だと捉えています。これまで人が時間をかけて調査・整理していた情報も、AIを使えば短時間で必要なアウトプットを得られるようになりました。
ただし、そのままクライアントに提供できるわけではありません。AIが出力した内容が正確であるかを確認し、クライアントの事業や課題と照らし合わせて整理・補足することで、初めて提案として意味を持つと考えています。
私たちは、まず自社でAIを積極的に活用し、コンサルティング業務の生産性を高める取り組みを進めています。こうした実践から得た知見を、将来的にはクライアントへの支援にも活かしていきたいと考えています。
——「生産性」も貴社の支援における大切なキーワードですね。
そうですね。私たちは生産性を、「アウトプット÷インプット」というシンプルな式で捉えています。アウトプットは売上や利益といった成果、インプットは人材や資金などの投入リソースです。つまり、生産性を高めるには、成果を伸ばすか、投入を抑えるか、その両方を追求する必要があります。
その実現において、テクノロジーやAIの活用は非常に有効な手段です。とはいえ、それらはあくまで手段にすぎません。DXも同様で、本来は生産性の改善という目的を達成するための手段であるべきです。
私たちは、目の前のツールや流行にとらわれることなく、常に「どうすればクライアントの生産性が上がるか」という視点からテクノロジーの活用を考え、支援に取り組んでいます。
——たしかに「DXをやらなければならない」と考える経営者も多くいますが、そもそもどこから手をつけたらよいのか分からないという方は多いですよね。
おっしゃる通りです。DXという言葉は定義が広く、人によって意味合いが異なるのは事実です。ただ、共通して言えるのは、データやテクノロジーがビジネスに与える影響が今後さらに大きくなるということです。
だからこそ私たちは、単に「DXをやる」ことが目的化しないように、クライアントのビジネス成果に直結する形でデータやテクノロジーをどう活用すべきかを常に考え、支援を行っています。
——そのほかにクライアントを支援する中で意識していることはありますか。
はい。私たちは、ビジネスパフォーマンスを損なうことなく、業務やシステムの構造を現実的な形で最適化することを重視しています。
例えば、基幹系(ERP)システムの刷新は、多くの企業で実際に取り組みが進んでいるテーマの一つです。ただ、すべての要件を満たそうとすれば膨大なコストと時間がかかりますし、かといって機能や範囲を絞りすぎると、現場で非効率が生じてしまうこともあります。
ネオビスタでは、こうしたジレンマこそが、テクノロジーによって解決できるテーマだと考えています。ERPをすべての要件に対応させるのではなく、業務の優先度や特性に応じて、例えば部門間の情報をシームレスにつなぐデータ連携基盤や、ローコードによる柔軟なアプリ開発といった周辺技術の活用も含めて、業務パフォーマンスを維持するための現実的な仕組みを提案・設計しています。
拡大期の今だからこそできる経験

——現在の社員数は何人ですか?またプロジェクト体制も教えてください。
社員数は46人ほどで、現在も積極的に採用を続けています。
プロジェクトは、マネージャーかシニアマネージャーが現場リードとなり、スタッフクラスのメンバーが2~5名加わるというチームで進めるのが一般的です。
——クライアントは大手企業が多いのでしょうか?
7割以上が大手企業で、3割は中堅企業を含む投資ファンドの投資先です。大手企業の場合、業務を過去から積み上げて作ってきたため、属人的にExcelを多用していたりなど、非効率な業務プロセスが残っているケースが見受けられます。こうした企業の業務の在り方を再構築することが多いです。
——働き方としてクライアント先に常駐、もしくはリモートがメインなど何か特徴はありますか。
基本的にはクライアント先に常駐ないしはハイブリッドとなることが多いです。ハイブリッドとは、一週間の中で曜日を決めてクライアント先に常駐するケースや、打ち合わせの際だけクライアント先に行くようなケースです。クライアントとどのような働き方がベストかを協議した上で、プロジェクトごとに働き方を決めています。
——ネオビスタだからこそ得られる経験や貴社の魅力を教えてください。
従業員数が少ない今だからこそ、幅広い業務をスピード重視で進められるのは大きな魅力だと考えています。その1つが新卒採用です。私が一手に担うのは無理がありますし、今の学生の気持ちを理解するのはなかなか難しいと感じています。そこで当社では新入社員にも採用に関わってもらい、若い方の感性でスピード感を持って採用活動を実施するようにしています。
社員は高いモチベーションで働いており、私が「こうしてください」と指示するのではなく、社員一人ひとりが自分で考えて行動しています。コンサルタントとしてのキャリアに加え、当社のようなスタートアップを一緒に成長させる経験ができるのは、大きな魅力だと考えます。
——今のフェーズだからこそ経験できる大きな魅力ですね。
そうですね。おそらく2026年まではスタートアップとしての成長フェーズで、その先には拡大に向けてこれまでとは異なる経営課題がさまざま出てくると考えています。全社員が興味のあるテーマについて、仕事をおろそかにしない範囲で自社の経営に携わってほしいです。全員が経営に参画するコンサルティング会社でさまざまな経験を積めるのは、当社の大きな魅力ではないでしょうか。
さまざまなバックグラウンドを持った経験者のノウハウや知見を学べるのも大きな魅力と言えます。当社にはユニークな経験を積んできた人が多くいるため、仕事を通じてその知見を習得できるはずです。各社員の経験がネオビスタを通じて共有され、若手へ継承されるサイクルを築きたいと考えます。そのサイクルが回り始めれば、組織も大きく成長できると思います。
多様なバックグラウンドの中で決めた2人の選択

——次にお二人の経歴についてお聞きします。まず木村さんからお伺いしてもよろしいでしょうか。
2000年にアクセンチュアに入社し、最初は業務コンサルティングチームで電力や通信キャリア向けのコンサルティングに従事しました。2004年10月にアクセンチュアを退社後、小さな投資会社で事業戦略室を立ち上げました。そこで2年間従事した後、アドバンテッジ・パートナーズに2007年に入社し、REXホールディングス(外食・小売)の案件に参画しました。主にフランチャイズモデルの外食事業のハンズオンを担当しましたが、営業経験がなかったので、フランチャイズ店舗数をどのように伸ばすべきか分からないという壁にぶつかりました。そこで営業ができないとこの先自身の成長できないと思い、2011年にベイカレント・コンサルティングの営業部に入社しました。当初は思うような成果を出せませんでしたが、少しずつ経験を積むことで営業としてのスキルを身に付けました。その後、アクセンチュアではデジタル・コンサルティングの組織立ち上げの中で、スマートデバイスをどう変革に用いるかというテーマの営業を行いました。
2014年からはスタートアップのCFOとして資金調達を担い、2016年にユニゾン・キャピタルに参画しました。ユニゾンでは案件のソーシングからバリューアップ、EXITの一貫したプロセスに8年強携わり、2024年10月に退職、その翌月に当社を立ち上げました。
——幅広くご経験されていらっしゃいますね。そもそも新卒でアクセンチュアへ行かれたきっかけはあったのでしょうか。
就職活動を始めるときには子どもの頃から志していたパイロットになりたいと考えていましたが、自社養成の採用の最後の身体検査で落ちてしまいました。パイロットの夢に破れ途方に暮れていた時に、アクセンチュアへ応募し内定を頂き、コンサルタントしてのキャリアをスタートさせました。
——次に杉田さんのご経歴について教えてください。
新卒で2009年にアクセンチュアへ入社し、2025年の3月まで在籍していました。入社当初は製造や流通業におけるSalesforceの導入プロジェクトのなど、ITシステムのプロジェクトを手掛けていました。
その後、商社などでのIT戦略領域のプロジェクトに従事した後、モビリティという組織に異動します。当時はスマートフォンが世の中に普及し始めた頃で、モバイルデバイスやIoTデータなどのテクノロジー/データを武器にビジネスや業務を変革することにフォーカスし、当該組織で3年ほど新規ビジネス検討や業務変革プロジェクトに従事しました。
その後はモビリティから「インダストリーX」という組織に異動し、製造業の生産部門や設計、物流などといったメーカーの生産改革や物流改革を手掛けました。このように幅広く部署をまたいで経験を積んだ後、当社代表の木村に声をかけてもらい、2025年4月からネオビスタにジョインしています。
——木村さんからの誘いがきっかけだったのですね。ちなみに杉田さんが新卒でアクセンチュアに入社された理由は何でしょうか。
最初は自動車のエンジニアを志し、大学では自動車のエンジンを扱う機械工学科にいました。ただ、大学で研究領域を深めていくにつれ、もっと世の中のいろいろな仕事に触れてみたいと感じるようになりました。加えて環境に流されやすいという私の性格上、厳しい環境に意図的に身を置こうとも考え、コンサルタントの道へ進みました。
社名に込められた想いと今後の展望

——社名の由来について教えてください。
「新しい展望をクライアントとともに見ていきたい」という願いを込めて名付けました。現在の日本はバブル崩壊以降、GDPがほとんど成長しておらず、他国と比べて停滞の一途を辿っています。この先のマーケットはさらにシュリンクし、生産性の低い企業から淘汰されることになるでしょう。その中で企業の体質にメスを入れ、生産性を高める支援ができる企業が必要とされていると感じています。コンサルタント側の立場から日本企業にテクノロジーを持ち込み、生産性を高めることができれば企業の活性化につながると考えています。
極論をいえば、クライアントが生産性の高いオペレーションを作り上げれば、社員数が減っても少ない社員で成果を出せるはずです。こうして生き残った企業に、「新しい展望を一緒に見に行きませんか?」と当社が問いかけることができればと考えます。そんな社会を描きたいという思いを社名を込めました。
——最後に2人へ、貴社の今後の展望についてお伺いします。まず木村さんから、貴社における目標などを教えてください。
従業員を5年で1000人規模の会社にしたいと考えています。来年までに約200人採用し、その人たちが5年後に中核のマネージャー以上へと成長すれば、マネージャー200人に対して800人のメンバーが入ることで、1対4の比率になります。この1対4の割合で教える人と教わる人のバランスを取り、人が人を育てるコンサルティング会社をつくりたいです。
私の理想は、一部のモチベーターに頼るのではなく、社員がお互いを育て合うことです。現在20代のメンバーが30代前半になった時に自分の後輩を育てる、そして育てたことが評価されれば、組織に対して愛着も湧くはずです。そのサイクルを続けることで組織が強固になれば、会社全体も盛り上がるのではないかと考えているのです。
——次に実際に貴社で働かれている杉田さんご自身のビジョンについても教えてください。
クライアントの背景・目的に沿うで先端テクノロジーを導入し、効果を最大化させられるようなコンサルティングを担いたいと考えています。現在は特定の業界や業種向けに多様なサービスが登場するものの、それを駆使して効果を上げている企業は必ずしも多くはありません。こうした企業に対し、少ない投資で効果を最大化させられるような、その企業にとって正しいアプローチ方法を用いて、適切なコンサルティングができればと考えています。
【インタビュー後記】

木村社長と杉田氏のお話から伝わってきたのは、DXを「経営判断の質を高める手段」と断じ、日本の生産性をテクノロジーで再定義するという強烈な使命感です。同社は2024年創業の拡大期にあり、単なるコンサルティングを超えて「全員が経営に参画する」スタートアップならではの躍動感に満ちています。
求職者の皆様に特筆したいのは、新卒採用や組織づくりに若手が主体的に関わるなど、大手ファームでは得られないスピード感溢れる成長機会です。多様なバックグラウンドを持つ精鋭たちが知見を共有し合い、互いを育て合う文化は、次世代のリーダーを目指す方にとって最高の刺激となるでしょう。クライアントの新しい展望を自らの手で切り拓き、5年で1000人規模という高い目標へ向けて共に駆け抜けたい。そう願う自律的な方にとって、ここはキャリアを爆発させる決定打となるはずです。
コンサルネクスト・シニアコンサルタント
塚田真仁
株式会社ネオビスタ 企業情報
| 代表取締役 | 木村陽太 |
| 創業 | 2024年11月 |
| 従業員数 | 46名 |
| 事業内容 | ・DX/AIコンサルティング |

