業種・業界を問わず戦略策定や新規事業創出、実行支援などを手掛ける株式会社ベルテクス・パートナーズ。「クライアントの真のパートナー」を目指し、顧客の挑戦を伴走型で支援する。
支援領域を問わないスコープレスな支援スタイルで、成果創出を追求する同社のビジョンとは。どんな人材を採用しようと考えているのか。同社の本間優太氏と柴田啓太氏に話を聞いた。
本間 優太(ほんま・ゆうた)
新卒でコンサルティング会社に入社し、ITコンサルティングに従事。その後デジタルマーケティングや新規事業開発の経験を積み、その領域で専門性を磨きたいと思い転職を決意。2017年からベルテクス・パートナーズに参画。
柴田 啓太(しばた・けいた)
新卒でIT系のコンサルティング会社に入社。設計やプログラミングなどシステム構築の現場での実務経験も積み重ねた後、さらに上流のコンサルティングに携わりたいと考えて転職した。コンサルティング業務に従事する中、創業メンバーとして活躍していた後輩に誘われ、2016年からベルテクス・パートナーズに参画。
真の伴走型支援を目指し、顧客の挑戦にコミットする
——ベルテクス・パートナーズの事業内容を教えてください。
本間:大手企業を中心に、新規事業創出やDX推進、生成AI活用などを支援しています。業種や業界を問わず、幅広いコンサルティング案件に携わっています。
最近は、SDGsや社会課題解決に積極的に取り組む企業からのご相談も増えています。以前のSDGsや社会課題解決といえば、CSRのイメージが色濃かったものの、近年は社会課題の解決とビジネスの両立を目指す企業が増えています。当社は顧客のこうした、まだ世の中に正解がないような新たなニーズにも柔軟に対応できるのが強みといえます。
柴田:直近は先端技術の理解を前提としたデジタル事業の立ち上げに取り組む顧客も増えています。しかし、技術に精通する人材を確保するのは難しく、先端技術を市場ニーズとどう結びつけるのかを具現化できない企業も珍しくありません。顧客が自社のリソースのみでデジタル事業を成功させるのは、必ずしも容易ではないのが実状です。
そこで当社は、新しい領域に挑戦する顧客を包括的に支援する姿勢です。「スコープを引かない(スコープレス)」、「必ずやり遂げる(コミットメント)」、「技術への追求(リーディングエッジ)」の3つを軸に、顧客の新規事業やDXプロジェクトを推進しています。顧客が求めることに応じるのではなく、顧客が成功するためにあらゆる手段を駆使し、実行し続けることを重視しています。
——新規事業開発では、事業を立ち上げたものの、当初の計画通りには進まない企業も多いと聞きます。
本間:新規事業は生き物にも例えられ、立ち上げ当初は目まぐるしく状況が変化していきます。
そのような状況のなか、当社は事業が何を目指すのか、何をゴールと捉えるのかを明確に定義するとともに、当社の支援の手から離れた後も、顧客が独力で事業を推進できる状態を実現していきます。事業担当者が目的意識を持ち、自分事としてゴールに向き合える組織をつくり上げることが当社の役割だと考えます。当社が目指すのはあくまで顧客の成功です。そのためには何が必要かを徹底的に考え抜いた支援を心がけています。
——具体的にはどのような支援を心がけていますか。
本間:当社は「伴走型支援」にこだわっています。従来コンサルティング業界ではコンサルタントの専売特許だったフレームワークや方法論、業界知見などを顧客に伝えるティーチング型の支援が主流でした。
そのような状況で、当社は創業当初から「伴走型支援」のパイオニアとして、様々な顧客の自走化をゴールとする支援を手掛けてきました。
ここ数年、クライアント側の人材不足を背景にクライアントの単なるリソース補完のような実務代行型の「伴走型支援」を標榜するコンサルファームが増えています。
当社はそのような伴走型と一線を画し、当社のノウハウをクライアントにインストールし、当社が抜けた後も、持続的に、再現性を持って事業成長や組織変革をクライアントが実現できる状態まで持って行くことがゴールです。
当社において、伴走型はあくまで支援スタイルであり、成果創出と組織変革を同時に実現する「自走化支援」が提供価値です。
柴田:伴走型支援の根幹には、キーメッセージとして掲げる「クライアントの真のパートナー」という姿勢が深く刻まれています。当社はコンサルティング会社でありながら、社名には「コンサルティング」を冠していません。これにはクライアントの喜びを真に考えられる、そしてクライアントと手を取り合って歩み或いは走り続けるパートナーでありたいという思いが込められています。顧客の挑戦を間近で支援するパートナーとして、当事者意識を持って取り組めることこそ当社の真髄と言えるのではないでしょうか。
顧客の内部に入り、リスクを背負ってプロジェクトを進める
——具体的な業務内容についてお聞きします。一般的なプロジェクトの期間やメンバー構成を教えてください。
本間:戦略の策定から支援する場合、企画フェーズで約3カ月、事業立ち上げフェーズで半年から1年ほどの期間を要します。メンバーは主に3名体制で、私が責任者を務めることが多いです。比較的小規模のメンバーで動くため、一人ひとりのパフォーマンスがプロジェクトの質に、ひいてはクライアントの成果に直結するのが特徴です。
柴田:IT系支援の場合で当社ならではの事例でお話いたしますとプロジェクトごとにメンバーを配置せず、顧客と一体となって何名かのメンバーが顧客先にジョインし、各人が1つのプロジェクトを担当するのではなく、複数のプロジェクトを掛け持ちするケースがございます。
ただし、ジュニアクラスのコンサルタントは原則として掛け持ちすることはありません。一定の経験を積んだシニアコンサルタント以上が複数のプロジェクトに携わるようにしています。
——企画から事業立ち上げまでを伴走支援しているとのことですが、伴走支援を成功に導く秘訣は何かありますか。
柴田:スコープレスな対応が成功に導くと考えます。
当社は顧客から依頼された特定領域のみのコンサルティングに従事するわけではありません。その領域を取り巻くさまざまな外部要因を含め、包括的に支援することを心がけています。例えば、新規事業開発を推進する場合、新規事業を成功させるために障壁となるあらゆる課題を洗い出し、新規事業開発部署のみの支援にとどまらず、部署をまたいだ課題解決に乗り出します。また、ビジネス領域のみではなく、業務領域、IT領域、PR領域といったように領域という枠を超えた「スコープレス」な支援こそが、顧客に成功を呼び込むのではと考えます。
本間:顧客以上に顧客の会社のことを考え抜き、OneTeamで事業に取り組むことが成功の秘訣です。当社のコンサルタントは顧客にアドバイスするだけではなく、ビジネス全体に深く入り込みます。
時には外部専門家になり、時には組織の調整役になり、時には外部関係者との折衝役となり、支援領域・スタンスを柔軟に調整し、手となり足となり頭となり、OneTeamで本質的な支援を行います。
柴田:なお、顧客の業務に深く入った働き方を重視すべく、顧客先のスタイルに合わせて、常駐とリモートをハイブリッドに使い分けております。ただし、社内コミュニケーションも組織にとって大切な要素ではあるため、月に一度はオフィスに出社する機会を意図的に設け、社員間で円滑なコミュニケーションを図れるような配慮も施します。
——御社に入社することで、具体的にどのような成長を見込めますか。
柴田:一般的なコンサルティングスキルを身に付けられるのはもとより、業務を通じて未知の領域にチャレンジする経験は、自身を大きく成長させる契機となるのではないでしょうか。未知の領域ゆえ、不安を抱えることもあるでしょう。失敗を恐れることもあるでしょう。しかし、こうした経験を絶えず続けられる環境に身を置くことで、入社後は飛躍的な成長を見込めると考えます。
本間:当社は小規模ゆえ、自身の成長が組織や会社の成長に直結しているという実感を得られるに違いありません。こうした手ごたえが自身を成長させるモチベーションになると考えます。大きな裁量を持って働けることも、自身の成長を大きく後押しするのではないでしょうか。
挑戦の歩みを止めず、コンサルティングの枠を超えて成長したい
——お二人の経歴を教えてください。
本間:新卒でコンサルティング会社に入社し、デジタルマーケティングや新規事業支援に携わってきました。こうした経験を蓄積する中、より新規事業開発の専門性を高めたいと思い、当社に転職しました。
もともとコンサルティング会社に入社する意向はなく、マスコミ業界を志望していました。しかし前職の代表を取り上げた記事と出会い、「自分もコンサルタントに向いているのかもしれない」と思い、コンサルタントの道を選びました。
柴田:私は本間とは反対に、大学時代からコンサルティング会社へ入社したいと考えていました。とはいえ、「稼げるから」や「格好いいから」程度の漠然とした理由で、明確な志望動機は必ずしもありませんでした。しかし在学中に、システムをつくるのではなくシステムをつくる人と共にビジネスをやりたいと感じ、コンサルタントという道をぼんやりと考えたのです。
新卒でITコンサルティング会社に入社しましたが、学生時代に抱いていたスタイリッシュなイメージとは程遠く、泥臭い仕事だと感じました。ただ、その泥臭い仕事が自分の礎を築いたものであり、非常に重要でかけがえのない経験だったと後に痛感いたしました。その後、コンサルタントとしての経験をもっと蓄積したいと思い、別の会社に転職し、そこで働いている間にベルテクス・パートナーズに誘われ、現在に至ります。
——御社で活躍するお二人は、どのような人材が御社に向き、活躍できると考えますか。
本間:新規事業や戦略系の案件では、自分で考える「思考体力」のある方が活躍しています。コンサルタントとしての地頭や素養はもちろん大切ですが、自分でやり切りたいという意欲のある方は成長スピードも比較的早く、向いていると思います。
当社は業種や業界問わず、さまざまな顧客を支援しています。そのため、未経験領域の支援を手掛けることもあります。経験や知見の有無に動じず、自分で考え続けられる方こそ活躍しています。
柴田:私も本間と同じで、忍耐力のある方と成長意欲を絶やさない方こそ伸びる環境だと考えています。もちろんコンサルタントとして時には顧客に言いづらいことを指摘しなければいけない場面もあり、コミュニケーション能力も求められるでしょう。しかしコミュニケーション能力や地頭よりも、常に成長意欲があるという根本的な部分を当社では重視しています。
本間:当社のロゴマークには「尖った人材を輩出したい」という思いも含んだ七芒星が描かれており、幅広い経験や知見を持った方こそ当社に向いているのではと考えます。
——最後に、お二人の今後のビジョンを教えてください。
本間:新しい自分たちの事業を創出したり人材育成を手掛けたりするなど、コンサルタントという枠組みを超えて挑戦を続けていきたいと考えています。
当社の魅力は、挑戦したい人の意思に寄り添えることです。顧客の挑戦を伴走支援するのはもちろん、社内で意欲的に未知の領域に取り組む社員にも挑戦の場を与えています。このような環境に身を投じることで多方面から刺激を受け、年齢を重ねても挑戦の歩みを止めない人になれればと考えています。
柴田:私は今の組織をどう成功に導くかというのが目下のビジョンです。入社してくれたメンバーが当社で働き、幸せや成長を感じられるのであればこれほど嬉しいことはありません。これこそ、組織が成功する姿の1つだと考えます。
さらに、当社を卒業して他の会社へ転職しても、周囲が「ベルテクス・パートナーズさん出身であれば、優秀なんだ」と思ってもらえるようなイメージを当社と結び付けられるようにしたいと考えています。挑戦することにコミットし、成長を後押しする会社としての地盤をしっかり築いていきたいと考えています。
株式会社ベルテクス・パートナーズ 企業情報
会社名 | 株式会社ベルテクス・パートナーズ |
本社所在地 | 〒107-6218 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー18階 |
設立 | 2015年7月1日 |
資本金 | 4,000万円(資本準備金500万円含む) |
役員 | 代表取締役 山口正智 |
従業員数 | 72名(グループ全体、2024年1月現在) |
事業内容 | 戦略策定~実行支援・新規事業創出・業務プロセス・デジタルに関するコンサルティングサービス、事業共創によるスタートアップ・CVC・地方創生の支援、先端ソリューションを活用したオープンイノベーションソリューション、クロスボーダーM&A支援、新規事業プロデュース |
グループ会社 | コンバージェンス株式会社 CONVERGENCE Inc.(100%子会社/旧社名:Luce) 株式会社ベンタル・パートナーズ 株式会社ベルテクス・エンターテインメント |