生活者とクライアントにとって価値のある“新しいサービス立ち上げや企画、組織変革”に伴走するコンサルティングを展開する株式会社NODE。エンドユーザーである生活者へのプロトタイピングを強みにしたコンセプトからCX・UXの設計、それを実現する為の組織変革支援などを実施し、高速にPDCAを回すことでエンドユーザーのニーズを汲み取ったアップデートも可能にする。
株式会社NODEの取締役合田未怜氏に同社の強みや求める人物像を聞いた。さらに、実際に同社で活躍するコンサルタント3名に同社の特徴や風土、同社での働き方についても聞いた。
合田 未怜(ごうだ・みれい)
2008年に大和証券へ入社。個人や中小企業のコンサルティング営業に従事した後、2012年にビービットに入社。コンサルタントとして消費財・金融・メーカー・メディア・通信・医薬品業界のCX戦略・新サービス企画案件を数多く手掛けた。
2020年にNODEへ参画。現在はディレクターとして、消費財・金融・メーカー・メディアの事業創造支援と、新サービスの企画推進支援に携わる。
加藤 拓斗(かとう・たくと)
1997年生まれ、27歳。新卒で広告代理店に入社し、顧客のデジタルマーケティング支援に4年従事。2022年ごろにNODEへ参画した。NODEでは金融系の顧客のデジタルマーケティングを支援するほか、金融商品のセールス支援なども手掛ける。
林 美雨(はやし・みう)
1999年生まれ、25歳。新卒でアクセンチュアに入社し、金融業界向けのシステム構築に約2年間従事。2024年、インターン生時代に参画していたNODEに再び入社した。
米川 諒(よねかわ・りょう)
2000年生まれ、24歳。2021年からインターン生としてNODEに参画した後、新卒で同社に入社。嗜好品を扱うメーカーに対してデジタルマーケティングを支援する。
生活者へのプロトタイピングを武器に、サービス構想からグロースハックまで幅広い支援を展開
——まず合田取締役にお聞きします。NODEの事業内容を教えてください。
クライアントの事業やサービスにおいて、構想段階から実施、拡大局面まで幅広いフェーズを対象としたコンサルティングサービスを行っています。また最終的にクライアント自身で成果を出せるようになるための組織変革支援なども展開しています。特に事業やサービスの立ち上げではCX(顧客体験)向上を前提とした支援が多く、生活者に徹底したプロトタイピングを実施しているのが特徴です。
プロトタイピングは主に、エンドユーザーの声を事業やサービスに反映するための手段として行います。一方で顧客がCXをどうとらえ、事業やサービスにどう実装すべきかの考え方を理解する用途でも有効です。
——具体的にどのような支援を手掛けているのでしょうか。
クライアントの中にはCXを向上させるアイデアはあるものの、具体的な施策やプロダクト開発に落とし込めないケースが少なくありません。CXを向上するには単にエンドユーザーの声を聞くだけではなく、経営や事業戦略の見直しを迫られることもあります。
当社のサービス構想・立ち上げ支援は、顧客やパートナー企業とともに事業やサービスのアイデア出しから始めるのが一般的です。十分な話し合いを重ねて育んだアイデアをパートナー企業と具現化し、ターゲットとなるペルソナや競合を調査しながら検証を繰り返し実施していきます。当社ではこうした一連の工程を「グロースハック・プロトタイピング」と呼びます。アイデアの創出とプロダクトの検証、改修を高速に繰り返す仕組みを導入することで、クライアントは生活者のニーズを満たす事業やサービスを展開できるようになるのです。
——他社と比較した際の御社の強みを教えてください。
3点あります。1つは、顧客が目的を達成するまで徹底的に支援する点です。一般的なコンサルティング会社の場合、支援の範囲を限定することが少なくありません。しかし、事業やサービスを立ち上げるときの状況と成長段階の状況は異なり、当初検討していた施策が通用しなくなることも珍しくありません。そこで当社は、顧客が見据えるゴールを常に意識し、そのために必要な施策を事業のステージに合わせて柔軟に提案、実施できるようにしています。限定的な支援にとどまらないのがNODEの強みです。
2点目は、各分野に精通するプロフェッショナルを使って支援できる点です。当社では「オープンコミュニティ」と呼ぶ、社内外の専門家と協働するネットワークを構築しています。さまざまな業界固有の課題に精通するプロフェッショナルとのコミュニティ基盤を使って顧客の課題解決に乗り出せるのは、他社にはない大きなアドバンテージだと思います。
3点目は、当社の社風です。一般的なコンサルティング会社の場合、担当者が一人で業務を進めがちなことからどうしても個人主義に陥りやすく、メンバー同士の連帯感を醸成しにくいことが多いです。しかし当社では、挑戦し続ける社員を全員でバックアップします。コミュニケーションを密に取り、お互いがどんな課題に直面しているのか、どのように乗り越えようとしているのかなどを常に共有しています。社員同士がフォローし合う風土が醸成されているため、挑戦しやすく成長も見込みやすい職場だと感じます。こうしたチームワークと個の積極性が、顧客の課題解決により良い効果をもたらすと考えます。これは他社には真似できない当社ならではの強みだと自負しています。
若い世代が生き生きと働ける環境に
——合田取締役のこれまでのご経歴を教えてください。
2008年に新卒で大和証券に入社し、約3年間営業として従事していました。その後、別の企業に転職しましたが1年で退社し、UXコンサルティング会社のビービットに入社。当時ビービットにはNODEの代表である金(こん)も在籍していました。
ビービットでは営業事務に従事していましたが、フロントで顧客に貢献したいという想いからコンサルティング部門に社内異動。コンサルタントとして2年従事した後、名刺管理サービスを提供するSansanへ転職しました。しかし、採用時に決まっていたポジションと別のポジションを割り当てられ、やりたかったことが実現しにくい環境でした。そんな折に代表の金から声をかけてもらい、NODEに参画しました。
——証券会社からビービットへ転職を決めたのはなぜでしょうか。
顧客にとって意味のある仕事とは何かを考えたとき、証券営業という仕事に対して懐疑的になったのがきっかけでした。最善の提案をしているかどうかも分からないままノルマだけを追う日々を過ごす中、エンドユーザーのためのより良いサービス開発を支援するビービットに興味を持ちました。入社後はエンドユーザーのために愚直に支援する姿に心を打たれ、コンサルタントを志すようになりました。
——NODEに入社したきっかけを教えてください。
ビービットでコンサルタントとして働いていた際に自分の力不足を痛感し、コンサルタントとしてもっと成長したいと思うようになったのがきっかけです。ビービットではエンドユーザーの視点を強く意識して支援していたものの、その裏側のシステムの設計や仕組みまで十分考えられず、顧客にとって実現性に乏しいシステムを提案してしまうこともありました。社会や企業に役立つものを送り出したいという想いからコンサルタントを志したものの、利用する人の利便性や満足度を考慮できずにいたのです。
そのような思いを抱いていたとき、代表の金から机上の空論ではなく顧客にとって本当に価値があるものを提供する会社を立ち上げるという話を聞き、入社を決めました。
——合田取締役の今後のビジョンを教えてください。
熱意を持って仕事に取り組む人を一人でも増やしたい。こうした想いを叶えるため、当社の支援が少しでも顧客の組織改革や人材育成に貢献できれば嬉しいです。働きやすい職場づくりを通じて、社員一人ひとりの成長意欲や挑戦する姿勢を育むことができればと考えます。
より良い社会を築くため、当社のスタッフがさらに成長するビジョンも描きます。当社には現在、若い世代が多く在籍しています。若いからこそ物怖じせず、顧客に対して斬新なアイデアを提案したり、過去の実績にとらわれない新たな施策を打ち出したりしてほしいと期待します。こうした意欲溢れる人材を育成するのが当社の役割で、当社を踏み台にしてたくさんの優秀な人材が巣立ってくれれば、これ以上に嬉しいことはありません。
若手も会社の一員だと実感できる環境
——ここからは実際に勤務している加藤さん、林さん、米川さんの3名にお聞きします。皆さんから見たNODEの特徴を教えてください。
林:情報伝達の精度が高く、コンプライアンスの観点で制限されている情報以外の大半は公開されていることが挙げられます。
加藤:上層部だけが出席する会議の議事録や会議内容を公開していますよね。
林:プロジェクトごとのチャットのやり取りはもちろん、プロジェクトに付随する申請内容や決裁状況も制限がなければ公開されています。社員それぞれが携わっているプロジェクトの状況ももちろん把握できます。コンサルティング会社の多くは、プロジェクトごとの進捗や状況、ましてや決裁状況を全社員に公開しないのではないでしょうか。会社の状況を常に見られる環境に身を置くことで、自分がNODEの一員であることを強く実感できます。
加藤:私がNODEに転職してまず感じたのが、全員で会社をつくり上げる風潮があるということ。経営層だけではなく、若手社員にも意見を求め、良いアイデアを積極的に採用する姿勢に驚きました。
米川:NODEにいる社員は、私が今まで所属していたどのコミュニティよりも成長速度が速いと感じます。それだけ成長への意欲が高く、全員で励まし合いながら成長しようとする雰囲気を感じ取ることができます。会社を全員でつくり上げよう、良くしようという風潮が成長意欲を後押ししていると思います。
加藤:新卒で入社して約1年強の米川さんは、すでに1つのプロジェクトを任されています。一般的なコンサルティング会社では考えられない裁量を若手社員に与えていることが、成長をより促進させているのでしょう。
若手社員に裁量を委ねられる背景には、経験豊富な社員のバックアップ体制があります。NODEでは若手社員に裁量を持たせるものの、何かトラブルがあった際は経験豊富な社員がフォローに入ります。若手社員を放任するだけではない支援体制も、NODEの大きな魅力ではないでしょうか。
——若手社員に挑戦させる社風なのでしょうか。
林:はい。挑戦する社員をフォローする体制が整っているため、心理的安全性を保ちながら挑戦できます。
たとえば日報としての役割を持つチャット上では、それぞれの社員が手掛けるプロジェクトの進捗や悩みを公開しています。こうした投稿に対し、知見を持つ社員が悩みに応えたり、応援したりするメッセージが飛び交うことも珍しくありません。
——やりがいや成長を実感できる瞬間について教えてください。
加藤:クライアントが抱える悩みに応えられるサービスを世に送り出したときです。顧客の悩みを解消する手段として、世にまだ出ていないアイデアや工夫、機能を盛り込んだソリューションを具現化する。こうした一連の工程の初期段階から携われることが、何よりのやりがいにつながっています。
林:私は社内行動指針の1つである「昨日より難しい仕事をする」を実現したときにやりがいを感じます。たとえば、先週はプロジェクトのある作業しか任せてもらえなかったのが、今日はプロジェクト全体の品質を向上させる施策を上司に提案し、翌日には施策を推進する方法やスケジュールを明確にした資料を作成する。このように、自分のできることが少しずつ増えていく手応えを感じていますね。
米川:私はクライアントと上手くコミュニケーションを取れた際に成長を実感します。最初は自分の意見をきちんと伝えられなかったり、相手の意図を汲んだりできなかったりするときでも、何度も会話を重ねて相手の想いを読み取ることができるようになると成長を感じられます。この実感が次回のコミュニケーションに自信を与え、顧客との関係をより深化させられると考えます。
——1つの案件に対して何人ほどで担当するのでしょうか。
加藤:ディレクター、シニアコンサルタント、コンサルタント、場合によってはアソシエイトを加え、3~4名体制で担当することが多いです。ディレクターはプロジェクト全体の品質を担保し、シニアコンサルタントはプロジェクト推進の責任者、その下にコンサルタントやサポート役のアソシエイトが加わるという布陣です。アソシエイトはインターン生が担います。
——御社が支援しているクライアントに何か特徴はありますか。
林:エンタープライズ系企業の割合が高く、プロジェクトに対して熱心な担当者が多い印象です。
加藤:NODEは「意思のある方を応援する」というコンセプトを打ち出しています。利益をただ求めるのではなく、意思を持ち挑戦する企業を積極的に支援していきたいと考えています。こうした姿勢を全面に出すことで、強い意思や熱意を持つクライアントが自然と集まるのではないでしょうか。
共通点は「成長できること」。NODEでの経験を生かし、実現したい未来とは
——次に、皆さんがNODEへの入社を決めた動機について教えてください。
加藤:前職では広告業界で営業活動に従事していました。広告代理店の各社がコンペティションでしのぎを削る中、私も企画の立案やディレクションに2~3年関わってきました。
しかし成果を出せるようになったころ、コンペティションだけに専念するのが自身の成長につながるのか分からなくなったのです。そんな折に当社代表の金と話す機会があり、幅広く業務に携われるのではないかと感じて入社を決めました。
——転職活動では大手のコンサルティング会社も調べていたのでしょうか。
加藤:前職は企業規模の大きい会社でしたが、そこで活躍する人の多くが企業規模の小さいときに入社し、会社の成長を見届けてきた人たちだったのです。こうした人と一緒に仕事をする中で、私も小さな企業で研鑽を積みたいと考えるようになりました。世の中にインパクトを与え、すでに認知されている企業で実績を積むより、企業の成長とともに自身も成長する環境に身を投じたいと考えました。
——林さんは以前、アクセンチュアに在籍していたとのことですが、なぜNODEに入社されたのでしょうか?
林:私は将来、エンターテインメント分野でマーケティングや経営戦略を手掛けたいという想いがあり、目標を達成するために必要な手段を考えたときの答えがNODEでした。
もともと学生時代にNODEでインターンをした後、新卒でアクセンチュアに入社しました。しかし、アクセンチュアではITに特化したコンサルティングだったため、顧客に提案するソリューションがITに限定されると感じていました。アクセンチュアで将来自分がやりたいことを叶えられるのか疑問を持つようになり、企業の本質的な課題に向き合いたいという想いからNODEに再び戻ることを決意しました。
——米川さんはインターンからそのままNODEに入社されたということですが、入社の決め手を教えてください。
米川:NODEに入社を決めた一番の理由は、仕事における解像度の高さと一体感を持って働けると思えたことです。私は就職活動時、大手から中小まで規模を問わずコンサルティング会社を見ていました。数多いコンサルティング会社の中でも、企業の本質的な課題にもっとも向き合っているのがNODEと感じましたし、ベンチャー企業だからこそ全社員で成長できる一体感に強く惹かれました。
——皆さんの今後のビジョンを教えてください。
加藤:NODEでは金融業界のクライアントと携わり、金融商品の重要性を改めて痛感しました。
一方で、日本のフィンテック分野はアメリカに大きく後れを取っているのが現状です。今後は日本向けの金融サービスを開発する立役者になり、日本のフィンテックが世界をリードできるように少しでも貢献できればと考えます。そのためにも現在の金融システムと徹底的に向き合い、社会により密着したサービスへとアップデートできるような支援を続けられればと思います。
林:私はエンターテインメント分野でマーケティングや経営戦略に携わりたいと考えています。ただし、クライアントの責任者としてコンペティションに参加し、案件の獲得でも成果を出せる人材になりたいと考えています。
米川:私は地元である福島の若者が、自分の未来や将来について自信を持って選択できる社会をつくりたいと考えています。そのためにも早い段階から企業課題を見つける目を養い、誰よりも結果を出せるような人材になりたいと考えています。
——成長意欲の高い皆さんですが、成長の根源は何かあるのでしょうか。
加藤:他のメンバーの成功や失敗など、人の頑張りが見れる環境なので、お互いが刺激を受けながら成長しあえている気がします。成長を当然と考える風土が根源にあるように思います。例えば周囲の同僚が困難な登頂ルートで山頂を目指せば、自分も同じルートで登頂しようと考える人がいるはずです。周囲の姿勢ややる気、意欲に合わせ、自身も高みを目指そうとする人が集まっているのです。もし、一人だけ強い意欲を持っていたなら、きっと周囲の考え方に引きずられ、成長意欲は削がれてしまうのではないでしょうか。NODEという環境や企業風土自体が、私たちの成長を後押ししていると強く感じます。
林:私はエンターテインメント分野の経営戦略に携わりたいという夢への渇望が大きな原動力になっています。
そもそも私がこの夢を描くようになったのは、小学生のころに漫画家になりたいという想いがきっかけです。アートの道を志していましたが才能を持っている人は一握りだと感じ、私はアートを生み出すよりも、いかに良いアートを後世に残していくか、ひいてはエンターテインメントを残していくか考えるほうが私には合っていると気づきました。
私の好きなアートを全力で応援する方法を模索したときに辿り着いたのが現在の夢です。その夢を実現したいと思うので、そのための自己成長を実感する瞬間が日々のモチベーションになっている気がしています。
米川:私は地元やNODEに何かしら恩返しできればと考えています。インターン生のときから周囲より飲み込みが悪かった私ですが、それでも諦めずに面倒を見てくださったNODEの方々に感謝しています。私を育ててくださった地元にももちろん感謝しています。こうした想いを形にして返すことができれば、これ以上に嬉しいことはありません。この想いこそが私の成長を支えていると思います。まずは目の前の業務に全力を注ぎ、挑戦する姿勢を失うことなく進み続けたいと思います。その先にきっと、成長した自分がいることを信じています。
株式会社NODE 企業情報
会社名 | 株式会社NODE |
設立 | 2019年4月15日 |
代表者 | 代表取締役 金 均(こん ひとし) |
従業員数 | 35名 ※2022年3月現在(インターン・アルバイト含む) |
所在地 | 〒141-0031 東京都品川区西五反田2-11-17 HI五反田ビル2階 |
顧問・客員 | 相澤 利彦 TSUNAGU・パートナーズ代表取締役 元am/pmジャパン代表取締役社長、元ダイエーCIO 竹内 崇也 Q-inks代表取締役 元カカクコム 上席執行役員 食べログビジネス本部 本部長 兼 食べログメディア本部 本部長 元デジタルガレージ 上級執行役員 戦略担当 グループCEO室長 八木 克全 電通コンサルティング 代表取締役 社長執行役員 堀込 泰三 一般社団法人 リテールAI研究会 理事 |
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