企業インタビュー

【株式会社ブレインパッド 執行役員 押川幹樹氏・アナリティクスコンサルティングユニット副統括ディレクター 田村潤氏インタビュー】データサイエンティストとコンサルタントの垣根なく、プロフェッショナルな視点からデータ活用の支援に尽力

株式会社ブレインパッド

多くの企業にとってデータ活用が競争優位性を確立するための重要な手段となっている現在。ブレインパッドではデータ活用領域で戦略策定から実装・運用までを支援し、多くの企業のDXを推進している。

今回は、ブレインパッドのアナリティクスコンサルティング本部を統括する押川幹樹氏と副統括を務める田村潤氏にインタビュー。同社の事業内容やプロジェクト、求められる人材などを聞いた。

押川 幹樹(おしかわ まさき)

執行役員 アナリティクスコンサルティングユニット統括ディレクター
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。外資系大手コンサルティングファームに入社後、国内外でデータ活用に関するさまざまなプロジェクトに従事。2017年よりブレインパッドに参画。機械学習を活用した発注最適化や数理最適化による物流効率化など、データによるサプライチェーン改革の他、営業活動の高度化、医療データサービス立ち上げの構想策定支援、AIソリューション開発体制の構築支援など、幅広い業界・領域でのアナリティクス技術を活用したDX支援の実績を持つ。2023年7月より現職。

田村 潤(たむら じゅん)

アナリティクスコンサルティングユニット副統括ディレクター データサイエンティスト
2014年に新卒でブレインパッドに入社。Web業界・エンタメ業界では広告プロダクトの改善やマーケティング施策立案に向けた分析などデジタルマーケティングの分野を中心に支援。また、総合商社とサプライチェーンマネジメント(配送最適化・需要予測に基づく発注業務支援)の領域に関する課題解決支援も手掛けている。2024年4月より現職。

目次

データ活用を上流から専門性高く支援

——まず押川さんにお聞きします。ブレインパッドの事業内容を教えてください。

当社は大きく分けて、専門人材によるデータ分析を行うプロフェッショナルサービスと、SaaSプロダクトによるプロダクトサービスという2つの事業を主に展開しています。私と田村が手掛けているのは、クライアントのデータ活用を支援するプロフェッショナルサービス事業のうち、特にアナリティクスコンサルティングに関わる領域の支援です。

プロフェッショナルサービス事業では、データ活用戦略の策定からアルゴリズム開発、データ活用人材育成に至るまで、データ活用に関するあらゆるニーズに対応しています。具体的には顧客管理(CRM)とマーケティング活動におけるデータ分析とコンサルティングを提供するマーケティングアナリティクスコンサルティングや、企業のデータ活用基盤となるプラットフォームの構築支援などです。

プロダクトサービス事業では、自社開発の「Rtoaster」をはじめとするデータ活用を促進するためのSaaSプロダクトを提供しています。SaaS企業の台頭で次々と新しい製品が生まれる一方で「導入したけど使いこなせない」という声も多い昨今、必要なのはクライアントにとって、何が最適なソリューションかを見極める力とそれを実行することだと考えます。弊社の多様な経験値を持つデータ活用人材がこの構想から実行の部分まで支援することで、より即効性・実現性のあるDXにつなげられるようにしています。

——データ分析に力を入れている貴社。コンサルティング部隊やデータサイエンティスト部隊など、支援する際には細かく役割が分けられているのでしょうか。

いいえ。コンサルティング・データサイエンティスト・エンジニアという役割はあるものの、明確に区切っていません。特にコンサルティングとデータサイエンティストは境界が曖昧で、プロジェクトの内容によってはデータサイエンティストが上長となりプロジェクトをリードし、コンサルタントがメンバーとして参加するケースも少なくありません。

これは当社の組織規模も関係していると思いますが、ただそれだけではなく、分業制による弊害を避けて一人ひとりが幅広い知識とスキルを持ち、多様な役割を担えるようにという意図があります。コンサルタントだからデータ分析はしなくてよい、データサイエンティストだから経営の知識は不要というわけではなく、お互いがクロスオーバーすることを重視しています。

——プロフェッショナルサービス事業における、現在の社員規模を教えてください。

アナリティクスコンサルティングユニットには約200名が在籍しており、その内訳はデータサイエンティストが約150名、コンサルタントが約50名です。私がブレインパッドに入社した7〜8年前と比較すると、組織規模は2.5倍ほどに成長しています。コンサルティング部隊は私が入社した頃に立ち上がったため、この数年で着実に規模を拡大してきました。

――プロジェクト体制や期間について教えてください。

手掛けるプロジェクトの規模によって様々ですが、初期段階ではマネージャー1名とメンバー1名といった少人数でスモールスタートから始めることが多いです。プロジェクトが拡大するにつれて10名、20名といった規模になることもあります。

大規模なプロジェクトの場合、プロダクト開発が大きなテーマになることが多く、データサイエンティストやエンジニアが主体となるチーム構成になることが多いです。その場合は、コンサルタントはPMO(一般的なスケジュール管理に加え、アルゴリズム・システムのスコープ変更やそれに合わせた業務整理などをクライアント・テクノロジストの間に立って行う)の役割を担当する場合があります。

プロジェクトの期間は、短いもので2〜3ヵ月、長いものだと2〜3年に及びます。PoCの実施だけで1年近くかかることもあり、その結果を受けて本格的なシステム構築や運用支援に発展すると、さらに期間が長期化するプロジェクトもあります。またクライアントのDX推進組織の立ち上げを支援するプロジェクトでは、数年にわたる長期的なパートナーシップを築くこともあります。

経営課題とデータ活用を深く結びつけ、優先順位を定めながら的確に支援を行う

——次にプロジェクトの詳細についてお聞きします。手掛けるプロジェクトは、主にどのような課題が起点となるのでしょうか?

長年の事業活動で膨大に蓄積されたデータは存在するものの、それをどのように活用すれば良いか悩んでいるケースが多いです。AI活用やDXという言葉が浸透しているものの、具体的にどのようにデータとAIを組み合わせたり、どうDXを推進したりするのか、具体的な道筋を描けていない企業が多いのが現状です。

当社はそのようなクライアントに対しては、「解決したい経営課題はどのようなものか」という問いを投げかけていきます。データ活用はあくまでそのための手段であり、経営課題が明確になっていないと、データがあっても有効に活用することができないためです。プロジェクトのテーマが当初技術的なものであっても、そのような問いが顕在化することがあり、データサイエンティストであってもコンサルタントであってもそのような問いを投げかけることがあります。

——実際に技術チームのリーダーとして現場に入ることが多い田村さんも、同じようなアプローチをされているのでしょうか。

そうですね。私がプロジェクトに参画する場合、主にコンサルタントが明確にした経営課題と、クライアントが保有するデータをどのように結びつけるかという視点から取り組みます。その後「こういうアプローチでデータ分析を進めていきましょう」という具体的な部分に落とし込み、実際にデータ分析を実行します。最終的なアクションに繋げるまで、データサイエンティストとしての役割を担うことが多いです。

そう考えると、データサイエンティストであってもコンサルタントであっても、ある程度職位が上がると両者の境はあまりなく、広範にわたる業務を担当します。

——上流から企業課題解決を手掛けるとなると、かなり大きなリソースや期間を要しそうですね。

当社はある程度優先順位を決めながら支援を行うアプローチもとっています。例えば製造業のクライアントの事例でいうと、工場に蓄積された膨大なデータを活用して、生産性向上を実現したいというニーズがありました。データを見れば様々な分析の切り口はあるものの、一つひとつを実行するには多大なリソースが必要です。そこでインパクトの大きさと実現可能性のバランスを考慮し、優先的に取り組むべき課題を特定しながら進めていきました。

あるコンサルティングファームが描いた壮大な戦略提案は素晴らしいものの、具体的な実行段階になると「絵に描いた餅」であることも決して珍しくありません。当社ではクライアントの現場に入り込み、データと業務の両面を深く理解した上で、真に価値のあるデータ活用を支援しています。

多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが集まる環境

——次にお二人の経歴についてです。まず押川さんにお聞きしますが、新卒でアクセンチュアに入社されたと伺いました。

はい。もともと知的好奇心が高い方で社会について学びながら働きたいと考えており、就職活動の段階からコンサルタントを志していました。

新卒で入社したアクセンチュアでは、通信・機械・電機メーカーなど主にテクノロジー領域のクライアントを担当し、AIやデータ分析といった分野にも携わっていました。この経験を通じて、より専門性の高いデータ分析のプロフェッショナルと一緒に働きたいという思いを持ち、ブレインパッドへの転職を決意しました。

——大きな組織からブレインパッドへの転職は、大きな決断だったのではないでしょうか。

そうですね。入社当時の社員数はまだ200名に満たない規模でしたが、データ分析に強みを持つ数少ない企業の1つとして、以前からかなり興味を持っていました。現取締役との面談で意気投合し、「ここなら自分の専門性を活かして、より面白い仕事ができる」と感じて入社を決意しました。

——田村さんの経歴についても教えてください。

2014年に新卒でブレインパッドに入社し、今年で12年目になります。大学院では数理統計学の研究室に所属していましたが、アカデミックな研究よりもデータ分析のバックグラウンドを活かして社会の役に立つ仕事がしたいと考え、ブレインパッドへの入社を決めました。ちょうど就職活動時にデータサイエンティストという職種が注目を集め始めていたことも、大きな後押しとなりました。

——入社後のギャップなどはありましたか。

ほとんどありませんでした。比較的早い段階から裁量を与えられ、責任のある仕事を任せてもらえたと感じています。2年目にはもう古株のような立場になり、プレッシャーもありましたが、それ以上にやりがいを感じて楽しく仕事に取り組むことができました。

データ活用支援の幅を広げ、社会実装を加速させる

——まず押川さんにお聞きします。コンサルティングサービス部門において、今後の展望を教えてください。

当社がまだ着手できていないデータ活用の領域を積極的に開拓することを目指しています。データ活用のサービスラインナップを拡大させ、クライアントのあらゆるニーズに対応することが最優先だと考えているためです。

これまでの知見を活かしたプロダクト開発や事業化も現在進めています。先日、子会社を設立したのもその一環で、ビジネスデベロップメントの領域においても、データとビジネスの境界領域で経験を積んだ人材が不可欠であり、コンサルタントとしての経験を活かしつつ新たな事業を創造できるようになれればと考えています。

——事業規模の拡大を図っていくのですね。

それに伴い、社員数の拡大にも重きを置きたいと考えています。現在、ブレインパッド全体で約600名、そのうちアナリティクスコンサルティングユニットは約200名ですが、社会に与えるインパクトを考えると、まだ小規模だと感じています。将来的には1000名規模の組織を見据えて、組織体制やルールを整備しています。

——最後に田村さんにもお聞きします。新卒からブレインパッドで勤務を続けている田村さんご自身の今後のビジョンを教えてください。

2024年4月から副統括という役割を担っていますが、責任者としての役割だけでなくテクノロジー側からブレインパッドの技術力をさらに高められるプレイヤーとしても精進し続けたいと考えています。まだ社会に実装されていないような最先端の技術をどのように活用し、これまで解決できなかった課題にどうアプローチしていくのか、といった技術的な難易度の高いプロジェクトも少しずつ増やしていきたいと考えています。

組織規模が拡大する中で、現在の体制に限界も感じています。これまで築き上げてきたブレインパッドの良さを維持しながら、組織を拡大していくための方法を模索していきます。


【インタビュー後記】

押川執行役員と田村氏のお話から浮かび上がったのは、同社が単なる分析会社ではなく、データで経営判断の質を変える「実行集団」であるという確固たる自負です。コンサルタントとデータサイエンティストが境界なくクロスオーバーする組織形態は、分業による弊害を避け、一貫した価値を提供するための必然的な選択です。

求職者の皆様へ伝えたいのは、専門性とビジネス力を高い次元で融合できる唯一無二の環境です。1000名規模の組織を見据えた拡大期にある今、自らの知見をプロダクト開発や事業化へと昇華させるチャンスも大きく広がっています。データ活用の社会実装を加速させ、社会の意思決定そのものを変えたい。そんな志を持つ方にとって、ここは最高峰の技術と熱意がぶつかり合う、知的好奇心の極北とも言える場所です。

コンサルネクスト・シニアコンサルタント
塚田真仁

株式会社ブレインパッド 企業情報

東京証券取引所プライム市場(証券コード:3655)
代表取締役社長 CEO関口朋宏
設立2004年3月18日
従業員数545名(連結、2024年6月30日現在)
事業内容・企業の経営改善を支援するビッグデータ活用サービス
・デジタルマーケティングサービス

株式会社ブレインパッド 求人情報

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