企業インタビュー

【株式会社UNCOVER TRUTH 取締役COO 小畑陽一氏 執行役員 小林範子氏インタビュー】データとAIで「選ばれる理由」を創る。LTV最大化へ挑むブティックファームの矜持

株式会社UNCOVER TRUTH

データの収集・統合から戦略活用まで、企業のマーケティング活動を、顧客視点で支援する株式会社UNCOVER TRUTH。大手企業を中心に、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)の構築からAIを活用した高度なマーケティング施策までを一気通貫で手掛けている。

同社が目指すのは、単なるツールの導入ではない。顧客一人ひとりの属性や、接点ごとのコンテクスト(文脈)を深く理解することで、これまでにない規模と粒度での1to1マーケティングを実現する「ハイパーパーソナライズ」を支援し、企業のLTV経営を支える新しい顧客コミュニケーションの実現だ。

毎週金曜日は「クライアントワーク<組織強化に費やす日」という位置づけのもと、組織の未来と個人の成長に投資するという独自の文化も、すべてはプロフェッショナルとしてのパフォーマンスを極めるためにある。

異色の経歴を持つリーダー2人が語る、テクノロジーとリテラシーの溝を埋めるコンサルティングの在り方と、データ活用がもたらす「顧客との幸福な関係性」の未来とは。取締役COOの小畑陽一氏と執行役員の小林範子氏に、同社が掲げるビジョンと求める人材像について聞いた。

小畑陽一(おばた・よういち)
データ活用型マーケティングの第一人者として、CDPを軸とした企業の成長戦略立案から実行までを一貫して支援するプロフェッショナル。キャリア初期はプライム市場上場企業エムティーアイ(「music.jp」「ルナルナ」を擁する)にてB2Bソリューション事業責任者を務め、モバイルサイト構築サービスを国内シェアNo.1のSaaSへと成長させる。このサービスは、EC業界売上TOP100社の半数以上で導入された実績を持っている。2014年にUNCOVER TRUTHに参画後、セールス&マーケティングおよび事業戦略を統括。データ分析コンサルティングを武器に、LTV経営を実現するためのCRM高度化や顧客体験(CX)最適化を推進。ad:tech Tokyo/Kyushu、宣伝会議、MarkeZineなど、業界主要イベントへの登壇多数。

小林範子(こばやし・のりこ)
インターネット広告代理店に通算15年ほど所属し、BizDev担当としてアドテクプロダクト事業、SEO事業、Webコンサル事業、DMP/CDP事業、海外進出支援事業などに責任者として従事。その後データマーケティング支援企業に入社し、事業責任者として組織とサービスの構築を担当する傍ら、PMとして数多くのプロジェクトに参画した。2024年11月に UNCOVER TRUTHに入社、コンサルティング部門の責任者に就任。PM責任者として複数プロジェクトに参画しながらメンバー育成とサービス拡充を推進している。

目次

戦略から実装、AI活用まで。企業のLTV経営を実現するための構造変革を伴走支援

——現在の事業内容について教えてください。

小畑:私たちは、顧客データの収集・統合から活用までを一気通貫で支援しています。CDPの要件定義から設計、構築までを行う「モノづくり」のフェーズと、それらのデータを戦略的に活用してビジネスを加速させる「CRM・伴走支援」のフェーズ。これらを一括してコンサルティング事業と呼んでいます。

一方、コンサルティング事業とは別に、WebサイトのユーザーデータをAIが自動分析し、具体施策を提案する分析プラットフォーム「Content Analytics」など自社開発のプロダクトを扱うストックビジネス事業も手掛けています。売上は、ストック型とコンサルティング型でおよそ半々です。

コンサルティング事業の全体を小林が統括し、私が当社のサービスを社会に広めていくマーケティング兼営業を統括しています。

小林:創業当時より、データの収集から活用までを支援するという軸は変わっていません。カバーする内容はマーケティングファネルの全領域に渡り、顧客理解を深めるデータ分析力をコアに、企業のLTV経営を実現するための構造変革を伴走支援しています。

——主にどのようなクライアントが多いのでしょうか。

小畑:支援させていただいているのは小売り、スポーツ、エンタメ、食品、アパレル、金融など、多様な業界を牽引する大手企業様が中心です。パッケージ化された画一的なソリューションではなく、各社の課題やフェーズを丁寧にヒアリングしたうえで、企業の市場環境・事業課題・データ環境を踏まえ、要件定義からCDP構築、CRM支援までを一気通貫で提供しています。柔軟性の高い支援体制が強みです。

——コンサルタントが担う役割について詳しく教えてください。

小林:支援の現場を支えるコンサルティング部隊は約50名で、PM(プロジェクトマネージャー)、データアナリスト、データエンジニアの3職種で構成しています。

1企業様の支援体制として最小限の構成は、各職種1名ずつの3名体制ですが、大規模なCDP構築の初期フェーズを手がける場合は、要件定義を緻密に行うため、6〜7名体制で、約1年にわたる期間をかけて手厚く臨むことも珍しくありません。

一人のPMが担当するのは平均して4〜5件のプロジェクト。「外部のコンサルタント」としてではなく、クライアントのチームの一員として深く入り込むスタイルを徹底しています。

コンサルティング支援を行っているお客様とは、長期的な関係性を築いているケースがほとんどです。CDPは構築して終わりではなく、収集したデータを正しく分析しマーケティングに活用し続けていくことが重要。上流から設計した戦略や戦術が「絵に描いた餅」にならず、実行部隊がデータに基づいてPDCAを回していけるよう継続的に伴走支援を行っています。

——クライアントのフェーズに合わせて、様々なプロジェクトに派生していくことも多いのでしょうか。

小畑: そうですね。CDP構築後に収集データが増えるにつれて、どんな顧客がどんなニーズで自社の製品やサービスを利用するのか、どんなセグメントの顧客が利用するのかなど、ビジネスの「コンテクスト」を可視化したくなるクライアントは少なくありません。データからこうした文脈を見つけ、顧客の真意を理解することで効果的なマーケティング施策を打ち出せるようになります。そこでCDP構築を機に、新たな施策立案や顧客とのコミュニケーション基盤構築に発展するケースは珍しくありません。

例えば、店舗とECを展開するアパレルや小売などの場合、「オンラインとオフラインのデータが分断されている」という課題に直面しがちです。こうしたクライアントには、オンラインとオフラインのデータをシームレスに統合し、双方の顧客体験を高められるようにするOMO(Online Merges with Offline)に取り組むことがあります。

小林:顧客一人ひとりの属性や、接点ごとのコンテクストを深く理解するという点においては、データ基盤を充実させるだけではなく、AI活用も手段として重要です。そのため、AIが上手に機能するためにどのようなデータ基盤にすべきかという部分も整えながら支援しています。このようなオンラインとオフラインの融合は手法として確立して久しい一方、消費者であるエンドユーザーの満足度や価値向上に必ずしも結びつけられずにいるケースが目立ちます。そこでデータとAIを掛け合わせ、エンドユーザーとクライアントの双方に新たな価値を創出するマーケティング施策を確立できるよう徹底して支援したいと考えています。

毎週金曜日は「組織強化に費やす日」独自の文化が育むプロ意識

——BtoCのクライアントが多いというお話ですが、支援を手掛けるうえでどのような役割・役職の方と関わることが多いのでしょうか?

小畑:マーケティングやデジタル部門の部門長やCxOクラスの方が多いです。定例ミーティングでは、部長クラスからメンバーレイヤーまで幅広い方々と相対します。

大手企業かつ中枢的な役職を持つ方と関われるのは、社員にとって、大きな学びと成長機会につながっています。

——現場への常駐が多いのか、それともオンラインでの支援が多いのか。普段の働き方について教えてください。

小畑:基本的には8~9割がオンラインですが、クライアントの状況を鑑みて定期的に対面で話す機会も大切にしています。

当社の働き方で言うと、コロナ禍のタイミングで1度フルリモートに切り替わりましたが、2020年に「週1日集まる制度」が立ち上がり、現在まで毎週金曜日のみ全員が出社する日としています。社内の業務を重要度と緊急度の2軸マトリックスを使って、「リモートでも推進できる仕事」と「集まった方が効果的な仕事」に分類して、全従業員の業務量を分析しました。分析の結果、集まった方が効果的な仕事が当時の業務量の17~18%程度だったこともあり、週1日集まれば効率的だねという論拠となっています。

——お客様先に常駐しているメンバーも、その日は会社に戻ってくるのでしょうか?

小畑:はい、クライアントにも週4日の常駐と、あとの1日はメンバーの育成の時間に充てるという考えにご理解いただき、強固な信頼関係を築いています。

異色のキャリアが交差する場所。「新しいもの好き」が辿り着いた先とは

——次に、お二人のこれまでのご経歴についてお聞かせください。まずは小畑さんからお願いします。

小畑:私は少し変わっていて、10代で現場の職人さんに憧れて建築の道に入り、同級生が大学を卒業する同時期にIT業界へ転身しました。

——興味深いご経歴ですね!転職したIT企業ではどのような事業を手掛けていたのでしょうか。

小畑:ガラケー時代の「着メロ1曲100円」といった課金ビジネスを経験し、後に立ち上げたBtoBのSaaS事業では、EC業界売上トップ100のうち50社以上が利用する国内最大級のBtoBソリューション事業になるまで成長できました。その折に当社の代表である石川と出会いました。まだ設立間もない会社でしたが、石川の誘いもあり挑戦したいと考え、創業してすぐの当社にジョインしました。

——ありがとうございます。次に小林さんのご経歴についても教えてください。

小林:新卒で建設会社の事務職として入社するところからキャリアをスタートしました。もともと独学でPCを自作するほどハードウェアが好きで、その経験を生かして建設会社内で先輩や上司にパソコン操作を教えたりしていたのですが、この経験がきっかけでインストラクターに転身し、デジタルの世界へ足を踏み入れました。

インストラクターとして3年ほど従事したころ、ちょうどYahoo!やGoogleなどのインターネットが台頭し始めます。この潮流に乗るべく、当時主流だったインターネット上の広告手法の1つであるメールマーケティングの会社に転職し、コンサルティング営業として従事していました。

——小林さんも、事務職から異色のキャリアチェンジだったのですね。

小林:そうですね。後にメールマーケティングの会社はインターネットの広告代理店に買収され、転籍してアドテクツール事業やSEO事業などの新規立ち上げを経験しました。さらに、海外でビジネスを成立させるビジネススキームを構築するなど、グローバルの事業推進なども手掛けました。

その後は1年間アメリカへ留学したり、別の会社へ転職してビッグデータ活用プロジェクトに携わったりと、常に新しい技術の最前線に身を置き、時代に即した最新テクノロジーを駆使した新規事業も手掛けていました。

——お二人とも、なぜUNCOVER TRUTHという環境を選ばれたのでしょうか?

小林:当社の代表である石川と前職でプロジェクトを一緒にする機会があり、UNCOVER TRUTHの文化や雰囲気が自分に合っていると感じるようになりました。UNCOVER TRUTHなら、最新テクノロジーを駆使して本質的な課題解決に挑めると確信したのです。

小畑:私は当時10社ほどオファーがあったのですが、石川に六本木の喫茶店で粘り強く口説かれたのが決め手でしたね。また「テクノロジーとリテラシーのギャップをコンサルティングで埋める」というビジョンに大きな可能性を感じたのも入社を後押ししました。

求めるのは顧客を「自分事化」し、のめり込める人材

——どのようなマインドを持った方に、仲間になってほしいですか?

小林:仕事に対し情熱を持ち、自身の成長が会社の成長につながると思いながら働いてくれる人ですね。大きな裁量に対して適切に責任感を持ち、気持ちよく働ける人を求めています。

小畑:付け加えるなら、クライアントの状態を「自分事化」できる人です。実際に社内のメンバーを見ていると、クライアント先のブランドショップに足を運んで商品を購入するなど、自ら体験しながら理解を深めていく人が多く、担当するブランドに本気で向き合い、のめり込んでいる印象があります。クライアントを深く知りたいという情熱を持てる方にとって、当社の仕事は非常にやりがいのある環境だと思います。そうしたスタンスで現場に入り込み、実装レベルでの知見を積み重ねた先に、将来的には経営・事業戦略といった上流の設計を担っていきたいーそんな志を持つ方と一緒に、新しい市場を創っていきたいです。

——スキルセットや経験については、どの程度のレベルを求めますか?

小畑:ポジションによって大きく異なり、未経験の方を採用しているポジションももちろんあります。しかしPM枠については、一定の業界理解やマーケティング実務経験が必要です。未経験でも採用する可能性がある方は、例えば事業会社でマーケティングを推進してきた方、BtoB支援で深い顧客理解を積み上げてきた方であれば存分に力を発揮できると思います。

——今後の展望として、特に注力している領域はありますか?

小林:生成AIの全面的な活用により、当社が創業時から掲げてきたビジョンである「ユーザー主導の世の中へ」の実現を目指しています。
ここでいうユーザー主導とは、消費者が「欲しい情報を、欲しいタイミングで迷いなく得られる」社会のことを指しています。

その実現に向けた取り組みの1つとして、2026年3月末に次世代AIを活用したAIドリブンマーケティング基盤サービス「AXUA(アクア)」の提供を開始しました。

AXUAでは、データとAIを融合し、当社独自のノウハウに基づいて設計されたAIエージェントを活用することで、顧客の属性や接点ごとのコンテクストを深く理解します。これにより、これまでにない規模と粒度で1to1マーケティングを実現する「ハイパーパーソナライゼーション」を支援していくことができると考えています。

小畑:マーケティング領域でMAやCDP導入といった「手段」が議題に上がると、それを手に入れること自体が目的化してしまいがちです。しかし、BtoC企業が本来目指すべき目的は、ユーザーから「いつでも選ばれる」状態を作ること、つまりエンゲージメントを高め、LTV(顧客生涯価値)を最大化する経営を目指すことです。人口が減少しマーケットが縮小する中で、顧客一人ひとりの重みはかつてないほど増しています。一度お付き合いが始まったユーザーに自社や自社製品・サービスを使い続けてもらい、さらにはファンになって周囲の知人を紹介してくれる。ユーザーとこうした関係性を築くことが、現代のあらゆる企業にとっての共通課題だと認識しています。こうした目的を果たす企業が1社でも増えるような支援を打ち出せればと思います。

小林:一人ひとりに愛される会社になるためには商品力や接客などさまざまな要素ももちろん重要です。しかし私たちはデジタル基盤とテクノロジーを駆使して、その「選ばれる理由」をクライアントと共に作り上げたいと考えています。

その究極の手段が「ハイパーパーソナライズ」です。「今このタイミングでこの商品をおすすめされたら嬉しい」と感じてもらえるような、一人ひとりに寄り添った距離感を見極めることが重要です。

小畑:この「ハイパーパーソナライズ」の実現は、現在グローバル全体で追い求められている最先端の領域であり、これからの主戦場です。コンサルティング力とテクノロジーの両輪で、UNCOVER TRUTHが先陣を切って挑戦していきたいと考えています。

※リリース情報※
UNCOVER TRUTH、次世代AIで企業のマーケティングAXを実現するデータ基盤サービス「AXUA(アクア)」を提供開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000012096.html


【インタビュー後記】

UNCOVER TRUTHの小畑氏と小林氏へのインタビューを通じて、同社のデータマーケティングに対する熱い思いと革新的な組織作りが強く印象に残りました。未経験からIT業界へ飛び込んだ小畑氏と、データ領域の最前線を走る小林氏の異色の経歴は、常に新しいことに挑戦する同社のカルチャーを体現しています。

特に「金曜日は組織強化に費やし会社の未来を作る時間に充てる」という独自の制度は、社員の成長と組織の結束を高める素晴らしい仕組みだと感じました。生成AIを活用した新たなCRM支援など進化を続ける同社は、クライアントビジネスを自分ごととして熱中できる方にとって、非常に魅力的な環境となるはずです。

コンサルネクスト・シニアコンサルタント
塚田真仁

株式会社UNCOVER TRUTH 企業情報

所在地〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町20-1 渋谷インフォスタワー13F
代表者代表取締役 石川敬三
設立2013年4月24日
資本金1000万円
事業内容・WEB及び携帯端末に関するマーケティング及びコンサルティング業務
・WEBサイト及び携帯サイトにおけるユーザーインターフェイス及びユーザーエクスペリエンスに関するコンサルティング業務
・WEBサイトに関するシステム開発・製作
・広告に関する業務
・マーケティング・リサーチに関する業務
・前各号に附帯又は関連する一切の事業

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