東京都大田区は2025年7月28日、オープンイノベーションに挑戦したいスタートアップや大企業などの募集受付を開始しました。2026年3月31日まで随時募集し、新技術や新製品を生み出したい企業などの取り組みを支援します。
大田区は現在、「OTAS(オータス)」と呼ぶオープンイノベーション促進事業を展開しています。新製品を開発したいスタートアップや大企業などと大田区内のものづくり企業をマッチングし、新製品などの開発やイノベーションの促進を支援します。なお、大田区には約3500もの製造業の事業所が集積。アイデアを形にするために必要なステークホルダーが揃っています。OTASでは、こうしたものづくり企業とスタートアップや大企業のマッチングを全面的に支援し、世界で戦える新事業の開発をサポートします。
具体的に「マッチング支援」「伴走支援」「助成金支援」「リレーション支援」の4つの支援策を用意します。応募企業はこれらの中から任意の支援を受けられるようになります。
「マッチング支援」では、3500社以上の大田区内の企業の中から最適な協業先とのマッチングを実現します。応募企業のニーズをヒアリングし、最適な区内企業を提案した後、面談を実施してお互いの要望のミスマッチを解消できるようにします。協業によるメリットを感じない場合は無理に勧めず、あくまでシナジーを見込める協業を前提とします。
「伴走支援」では、マッチング成立後の事業構築を支援します。SWOT分析やクロス分析、ビジネスキャンバスモデルの策定、PoC計画の策定などを通じて事業構築までを伴走支援します。なお、OTASの運営事業者が伴走支援する予定ですが、マッチング件数が多い場合は大田区や大田区産業振興協会がサポートします。
「助成金支援」では、製品・サービス開発や営業・販売促進といった活動を、助成金を通じてサポートします。主な助成金には、区外に所在するスタートアップ企業も申請可能な「ユナイト助成金」、大田区内企業が対象の「新製品・新技術開発助成金」などがあり、大田区産業振興協会が中心となってこれらの案内や申請を支援します。ただし、助成金には審査、申請要件、申込期間などの条件があり、給付を確約するものではありません。
「リレーション支援」では、大田区の有力企業や大田区産業振興協会への紹介を通じて、大田区企業とのネットワーク構築をサポートします。
オープンイノベーション促進事業に応募するには、専用サイトの参加申込フォームから申し込みます。希望する支援内容や事業への参加理由、大田区の企業とどのようなコラボレーションを進めたいのかなどを記入します。2026年3月31日まで募集を受け付けるとともに、マッチング企業を随時公表します。2026年3月上旬には、マッチングによる成果の報告会も予定します。
なお、OTASではこれまでに、コンパクト3Dプリンターや折り畳み式電動バイク、家庭用サウナ式電気ストーブなどを開発した実績があります。
【関連リンク】
大田区
https://www.city.ota.tokyo.jp/index.html
大田区オープンイノベーション促進事業参加申込フォーム
https://logoform.jp/form/8BrJ/1130378