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【セミナーレポート】コンサル業界の今を知る!大手とブティックファームの違いやITコンサルティングのリアルまでを徹底解説

セミナーレポート

積み上げられた本とノートパソコン

みらいワークスは2025年5月12日、コンサルティング業界への転職志望者を対象としたウェビナーを開催しました。今回のテーマは「【特別対談】ブティックファームで働くコンサルタントの魅 力とは?~大手コンサルティングファーム出身者が語る!~」。ZEIN 代表取締役の志賀野寛彦氏をゲストに迎え、みらいワークス コンサルネクスト・シニアコンサルタントの塚田真仁とブティックファームの働き方や魅力について議論しました。

目次

登壇者のご紹介

志賀野 寛彦(しがの・ともひこ)氏
ZEIN株式会社 代表取締役
新卒でアクセンチュアに入社し、その後フリーコンサルタント、外資系大手コンサルティングファームで製造・小売セクターのリードパートナーを務める。野球部でキャプテンを担っていたことやフリーランス時代での経験から、誰かと喜びを分かち合いながら働きたいと考え、「全員で成し遂げ、全員で分かち合い、全員で幸せになれる会社」を目指したZEINを2017年に設立。現在100名強の体制でコンサルティング事業を展開している。

塚田 真仁(つかだ・しんじ)
株式会社みらいワークス シニアコンサルタント
新卒で製造業の大手メーカー系半導体商社に入社し、法人営業を10年間経験。その後MBAを取得し、組織変革や人事マネジメントを専門とするコンサルティング会社で製造業や物流業の大企業向けコンサルタントを多数手掛けた。加えてITやBCP関連のコンサルティング業務も経験した後、2017年にみらいワークスへ参画。現在はコンサル転職特化型エージェントサービス「コンサルネクスト」を推進している。

はじめに:登壇者紹介

塚田: 本日はブティックファームと大手ファームの違いや特徴、ITコンサルティングについてなどの気になる疑問を登壇者の志賀野さんとともに対談形式でお答えしていきたいと思います。まずは本日の登壇者である志賀野さんにご自己紹介をお願いできますでしょうか?

志賀野: 志賀野と申します。2017年にZEINを創業し、現在100名強の体制でコンサルティング事業を展開しています。元々はアクセンチュアに新卒で入社し、その後フリーランスや外資系コンサルティングファームでの勤務を経て今に至ります。

当社のメイン事業はコンサルティング全般で、特に最近ではDXやIT分野のコンサルティングに注力しています。IT関連の案件も多いため、エンジニア派遣の子会社も運営しています。

当社の特徴は、戦略から企画といった上流工程から、業務改善、効率化まで一貫して支援することです。従来のコンサルティングに加え、DXやITプロダクトを中心としたDX、ガバナンス・リスク・コンプライアンスに特化したGRCコンサルティングなど特定の分野に絞らず事業を展開しています。

登壇者のZEIN 代表取締役の志賀野寛彦氏(写真右)と、みらいワークス シニアコンサルタント塚田真仁(写真左)

塚田: 志賀野さん、ありがとうございます。それでは早速ディスカッションのテーマに入りましょう。本日は以下の5つのテーマでディスカッションを進めます。よろしくお願いします。

1.ブティックファームの特徴とは?
2.大手ファームと比べて、ブティックファームで働くことで得られるメリットとは?
3.ITコンサルタントの仕事はコンサルティング会社によって違うのか?
4.ブティックファームのITコンサルティングについてもう少し詳しくお伺いしたい。
5.これからコンサルタントを目指す方へのアドバイス

ブティックファームと大手ファーム、それぞれの違いとは

塚田: まずはブティックファームの特徴についてです。ブティックファームという言葉を初めて聞かれる方も多いかと思いますが、元々の語源はフランス語で「小規模な」という意味で、特定の分野や業界に特化した専門性の高いコンサルティングファームを指すことが多いです。IT・DX・AIといった分野特化型や、金融・製造・物流などの業界特化型があります。

大手ファームとの違いとして、まず規模が挙げられます。大手ファームは数千人以上ですが、ブティックファームは数名から数百名程度と幅広いですね。次に専門性は先ほど言った通り、大手は総合系で多岐にわたる一方、ブティックファームは特化型が多いです。そして、クライアントへの対応についてですが、大手ファームは役割が細分化されているイメージですが、ブティックファームでは個人のカバー範囲が広がるのではないでしょうか。

志賀野: そうですね。ブティックファームも多様であるため一概には言えませんが、大枠ではそういった違いがあるでしょう。ただし、ファームの創業期や成長フェーズによって「専門性」の考え方は変わると思います。当社のような成長フェーズでは、さまざまな分野や業界に広げていく可能性もあります。

クライアントへの対応については、私が大手ファームにいた頃はプロジェクトの規模が非常に大きかったため、100人を超える大規模プロジェクトが多くあった印象です。大手クライアントの大規模案件は大手ファームに集まる傾向がありますので、必然的にチームは細分化し、個人の役割も限定的になりがちです。

一方、ブティックファームのプロジェクトは2~3人など一桁の規模が多い傾向があります。人数が少ない分、一人ひとりが複数の役割を担う必要が出てきます。大手のように「あなたはここだけをやってください」というよりは、「ここもできるならぜひやってほしい」というスタンスが多いですね。任される範囲が広がる分、大変なこともありますが、カバーできる範囲を広げられるのは大きなメリットではないでしょうか。

塚田: 私の経験だと大手ファームでは会社の名前が通用しやすいですが、ブティックファームは個人の名前がより重要になると感じますがいかがでしょうか。

志賀野: その通りです。クライアントから「この人に頼んで本当に大丈夫か」と思われることもありますので、個人への信頼が非常に重要になります。

塚田: クライアントとの距離感が近いため、長くお付き合いしていく中で名前を覚えてもらいやすいのはメリットですね。大手ファームでは埋もれてしまう可能性もありますから。

ブティックファームで働くメリット

メリットと書かれた木のブロック

塚田: 次に、ブティックファームで働くメリットについてお伺いします。

志賀野: 大きく社外的なメリットと社内的なメリットに分けられます。

社外的なメリットは、先ほども触れたようにプロジェクトの規模が小さい分、さまざまな役割を担い、多様な経験を積める点です。限られた時間の中で多くの業務に取り組めることは、キャリアを形成するうえで大きなメリットとなります。

社内的なメリットは、会社が小さいがゆえに、会社の経営方針や営業戦略にも深く関われるという点です。大手ではクライアントサービスがメインになるため経営に携わる機会は限られますが、ブティックファームではそういった経営の部分にも関わることができます。

加えて育成と成長の機会にも恵まれています。少人数で事業を進めるため、メンバーの育成に対する使命感が大手よりも強くなります。私も大手とブティックファーム両方を経験しましたが、「この人を育てないとプロジェクトがうまくいかない」という責任感を強く感じましたね。結果的に育成にも力が入るため、本人にとっても良い育成環境となると思います。

塚田: 経営との距離感が近いというのは、私も経験があります。新卒で入った会社はグループで3000人規模で、社長と話す機会はほぼありませんでした。一方、その後に入社したコンサルファームは30人規模でしたので、代表と直接話す機会も多く、1on1も頻繁に行われていました。自分が頑張ることで会社が大きくなるという責任感は、大手とは違うかもしれませんね。

志賀野: 会社の成長に対する責任を直接的に持つのは難しいことですが、その場の空気や話に身近に接しているかどうかはキャリアにおいて非常に大きいでしょう。当社でも経営戦略や営業戦略の議論は、プロジェクトリーダーを通じて全社員にワンクッションで伝わるため、熱量が維持されやすいと感じます。私も年に2回は全社員と1on1を実施しており、大手では難しいような濃密なコミュニケーションを取れるようにしています。

塚田: 会社自体の成長を意識して仕事に取り組めることで、自分事として経営を肌で感じられる部分が大きいということですね。

志賀野: その通りです。それが大手ではまずありえないことですね。

塚田: また教育についてはいかがでしょう。私の経験上、マネージャーがコンサルタントを鍛えないとプロジェクトがうまくいかないため、必然的に熱意を注いで教育する必要がありました。

志賀野: 大手は教育カリキュラムが整っておりノウハウも豊富ですが、コンサルティング業界は基本的に現場で鍛えられるものです。カリキュラムがあっても、多忙な中で受ける時間がなかなか取れないのも実情でしょう。ブティックファームも同様に時間がないのは一緒ですが、「育てなければ」という思いが大手とは違います。大手では「替えが利く」という考えもあるかもしれませんが、ブティックファームではそうはいきません。そのため、その人に合ったカリキュラムを作成したり日々試行錯誤したりしながら育成に力を注ぎます。そういった意味でも、ブティックファームで働くメリットはあると思います。

塚田: そうですね。大手だと課題を一つずつクリアしていくイメージですが、ブティックファームでは怒られながらも、自分の課題と向き合う機会が多かったと感じます。

需要が増すITコンサルティングについて

塚田: ここまで大手ファームとの比較をしてきましたが、ここからはITコンサルティングに限定してお聞きします。コンサルティング業界は現在、コンサルティングの大部分をIT、DX分野が占めています。多くのコンサルティング会社があると思いますが、具体的なITコンサルティングの支援内容はやはり似ているものなのでしょうか。加えて、このように多くの競合がいる中で志賀野さんの会社の強みも教えてください。

志賀野: ITコンサルティングに携わる会社は、ざっくりと2つのタイプに大別されます。1つは「ITシステムやプロダクトをどう活用して業務改善や効率化を進めるか」を上流の課題分析からプロダクト選定、導入まで一貫して行う会社。もう1つは、上流の相談、あるいは導入までを専門に行う会社です。このように、守備範囲の広さに違いがあると思います。

塚田: なるほど。御社では一気通貫で手掛けられているということですが、上流だけ、あるいは導入に特化した会社もある中で一気通貫でできるのは、大手のような体制を整えているからなのでしょうか。

志賀野: 当社の場合、守備範囲を限定せずに上流から下流まで一貫して手掛けることをポリシーとしています。規模は小さいものの、大手ファームと肩を並べるサービスレベルと守備範囲で事業を行いたいという思いで設立しました。人数が少ないため全てを同時並行で網羅的に行うことはできませんが、一気通貫でサービスを提供することには妥協せず、ワンストップでクライアントのニーズに応えていきたいと考えています。

塚田: 専門性を持った少数精鋭の組織で一気通貫のサービスを実現するのは難しいのではないでしょうか?

志賀野: 創業当初から全てを網羅していたわけではありません。さまざまなクライアントからのニーズに応える過程で、初めてのソリューション開発に取り組むことも多々ありました。クライアントのニーズに応えるためにその都度勉強し、専門チームを立ち上げてきた結果、7年間で現在のサービス範囲を実現できるようになりました。

また、当社は特定のソリューションに偏らず、流行り廃りの影響を受けにくいビジネスモデルを目指しています。SAPやSalesforceのような長く使われているプロダクトは重要ですが、既存市場は競争が激しいものです。そこで日本に入ってきたばかりの海外製プロダクトや日本で開発された新しいサービスなどに注目し、取り扱いを広げています。

塚田: このような戦略は、会社のポリシーや文化の違いに左右されるのでしょうか。

志賀野: はい。創業メンバーはBIG4のコンサル部門出身者が多く、私もDXコンサルタントのチームにいました。一方、国内大手SIer出身の開発やエンジニア、SE出身のコンサルタントなども多く、さまざまなプロダクトやソリューションの経験や知見を身につけた上でクライアントに向き合ってきた方もいました。そこで両方できる会社として、一気通貫のサービスを育てていきたいと考えました。

塚田: 創業当初から広範囲をカバーできるのは珍しいですね。

志賀野: 創業当初のメンバーは、それぞれが上流のコンサル・アプリ・インフラといった幅広い得意分野を持っていました。私の目指す会社像に合致するメンバーでスタートできたことが、今の会社に至る大きなきっかけになったと感じています。

塚田: 大手ファームでは得られない経験をしたい方からすると、魅力的な環境ですね。

志賀野: 最近はITを深く追求するSE出身のオタク気質なコンサルタントも増えています。彼らの得意分野を活かしながらコンサルティングができるようなフィールドを徐々に増やしているイメージですね。現代では、特定のスキルに固定せず、さまざまな知識を組み合わせることが求められていますから。

塚田: 確かにそうですね。現場の最前線にいる志賀野さんのような方からすると、新しいサービスを立ち上げる際には、時間を惜しまず取り組まなければならない場面もありますよね。

志賀野: 加えて新しいことに取り組むのは新鮮で、気持ちを切り替える良い機会になります。特に当社では私が「このソリューションをやるぞ!」と決めるのではなく、社員からの発信で新しい取り組みが生まれることが多いです。クライアントのニーズに応えるため、あるいは「こんなソリューションを取り扱いたい」という社員のアイデアから、自然とサービスが増えていっています。

塚田: 社員の主体性は非常に高いのですね。

志賀野: 一時期は制度を作りましたが、基本的には日々の業務の中で社員がさまざまな情報を収集し、「うちでもできるんじゃないか」「やってみたい」という意見が湧き上がってくることが多いです。もちろん、売上を作るために新しい武器を作るという視点もありますが、「こんなものがあったらクライアントが喜ぶだろうな」という感覚が強いですね。規模が小さい分、クライアントとの距離が近いため、些細な会話から新しいプロジェクトのきっかけが生まれることもあります。目の前のプロジェクトとは関係ない話でも、次につながる可能性を考えて準備を始めるケースは多いです。

塚田: やはり現場にいるからこそ気づくことや、クライアントのニーズを直接聞くことで、コンサルタントの血が騒ぐのでしょうか。

志賀野: 「だったらやってやろう!」という気持ちが湧いてくるのかもしれません。そういったスタンスが重要だと思います。

参加者からの質疑応答コーナー

Q&Aと書かれたイラスト

コンサル未経験からのファーム転職

塚田: ここからは、皆様からのご質問にお答えいただきたいと思います。

参加者からの質問: 私は40代後半で法人の代表をしています。コンサルティングファームの在籍経験はないのですが、事業サービスとしてマーケティング戦略やICTコンサルティングをプロモートし、企業と直接契約もしています。自分のスキルをさらに高めたいのですが、コンサルティングファームへの転職は現実的でしょうか?それとも今のままでスキルアップしていくしかないのでしょうか?

志賀野: 難しい質問ですね。すでにコンサルティングに近いことをされているようですが、一人でできることと大人数でできることには差があると考えています。もしお一人か少人数で事業をされているのであれば、ファームに入ることでコンサルティングサービスの規模感を大きくできる可能性はあるでしょう。私もフリーランスから会社に入り直した経験がありますが、一人での仕事はどうしても一人分のキャパシティでしかできません。もっと大きなことを成し遂げたいと考えるのであれば、会社などの組織に入るのは一つの選択肢でしょう。

塚田: フリーのプロの方にご活躍いただいている一方で、どうしても現在のスキルを前提に案件を受注することが多く、新しいことへの挑戦がしづらい面もありますよね。企業に属することで、既存スキルを活かしつつ、チームで新しいことを学べる機会があるかもしれません。

ブティックファームでの成長スピード

塚田: 次に、ブティックファームでの成長スピードについてです。

参加者からの質問:大手ファームと比べて、ブティックファームではどのような点で早く成長できるのでしょうか?

志賀野:ブティックファームの方が「一つひとつの階段が高い」という印象です。大手ファームも成長の到達点は同じものの、階段を少しずつ上がっていくイメージかと思います。

ブティックファームでは、時に階段をジャンプしなければならない場面もあります。もちろん先輩がサポートしてくれますが、自分で乗り越えなければいけない大きな階段もあることはブティックファームならではの特徴でしょう。

塚田: 確かにそうですね。

志賀野:成長は人それぞれですが、大手ファームが学校のように着実に成長していくイメージだとすれば、ブティックファームは横ばいの時期を経て、あるとき急に跳ね上がるような成長をすることがあります。社内だけでなくクライアントとの距離が近いため、急な気づきを得たり刺激を受けたりして成長スピードが早まることもあるでしょう。大手ファームの1年目、2年目では出会えないような接点をブティックファームでは持てるかもしれません。

塚田: 大手ファームよりもブティックファームの方が出世のスピードも早いイメージがあります。実際はどうでしょうか?

志賀野: 会社にもよりますが、早いと思います。ブティックファームはできる人にどんどんチャンスを与え、活躍してほしいというスタンスの会社が多いためです。「まだ早い」「他の人と比べてどうか」といった概念はあまりないでしょう。

少なくとも当社は完全実力主義の体制をとっています。本人が潰れてしまっては元も子もないため慎重に判断はしますが、できそうと思った時は昇格させ、権限やできる範囲を広げるようにしています。

ブティックファームにおける教育制度の実態

参加者からの質問: 教育制度については、大手ファームの方が整っているイメージですが、ブティックファームでも教育制度はありますか?

志賀野:あります。種類は会社によって異なりますが、ないと社員は不安に感じてしまいますからね。「育つのは現場でのOJTが一番」という考え方はどのコンサルティング会社も共通して持っていると思いますが、会社として教育カリキュラムやノウハウがあることは重要です。歴史の短い会社ではまだ整備段階のところも多いですが、ブランディングの一環としても力を入れているところが多いでしょう。

塚田: 会社が大きくなるにつれて整備していく必要がありますよね。

志賀野: そうですね。フェーズや時代によって求められるものが変化するため、その変化に応じて拡大していくものだと考えています。

大手ファームとブティックファームのどちらが良いか

塚田: 次は大学2年生の方からのご質問です。

参加者からの質問:将来起業したいと考えています。経験を積む際に入るべきなのは大手ファームとブティックファームはどちらだと思いますか?

志賀野: どのような会社を起業するか、また何年ファームに在籍するかにもよりますが、短い期間で経験を積むならブティックファームの方が良いかもしれません。ブティックファームは経営関連や会社の生々しい部分を間近で見られる可能性が高いためです。コンサルタントとして成長したい、キャリアを積みたいという意味でも、スピード感を持って成長できるのはブティックファームだと思います。

ただ、「何をするか迷っているけれどとりあえず起業したい」という場合、大手ファームの方が選択肢が多く、見る世界が広がるでしょう。例えば人事コンサルという分野の場合、なかなかブティックファームで手掛けているところはありません。しかし大手にいけば人事コンサル部門があり、その部門に自分が向いている可能性を見出せるかもしれません。このように大手ファームの方が領域を絞らず、幅広く経験できると思います。

塚田: さまざまな業界を経験できるのは大手ファームの強みですね。ベンチャーの規模の方が、将来起業する上では肌感覚で理解しやすい部分があるかもしれません。

志賀野: そうですね。逆に「こんなに大変なら起業しない方がいい」と思う可能性もあります。楽しさだけではない経営の生々しい部分を肌で感じられるのは良い経験になるでしょう。

ブティックファームの案件規模

塚田:それでは次の質問です。

参加者からの質問: ブティックファームが手がける案件は、大手ファームよりも小さなものが多いのでしょうか?

志賀野: 少なからず大小はあるものの、会社の規模は案件の規模とそこまで関係はありません。例えば1兆円企業からの案件がブティックファームに来ないかというと、そんなことはありません。ただキャパシティの面から、私たちがリードできるプロジェクト規模には限界があるため、その点は異なるでしょう。

塚田: 自分たちがどこまでカバーできるか、ということですね。そのファームの強みを活かしていくということでしょうか。

志賀野: その通りです。

なぜ大手からブティックファームへ転職するか

塚田: 次は少々生々しい質問ですね。

参加者からの質問:なぜ大手ファームからブティックファームに転職するのでしょうか?大手から来られる方は、裁量を大きくして働きたいなどの理由で転職するのでしょうか。

志賀野: 私自身は起業を志して大手ファームを辞めましたが、結果的にブティックファームに入り直した経緯があるので、少し特殊かもしれません。しかし、ビジネスの生々しさを味わいたいという思いや、大手よりもより輝ける場所があるという点が理由として挙げられるでしょう。小規模で自分の得意な部分を活かせる環境であれば、大手のようないわゆる「政治的な部分」に左右されず実力で勝負できます。大手ファームのコンサルタントがブティックファームのコンサルタントとプロジェクトを組む中で、ブティックファームの人がキラキラして見えることもあるかもしれません。そういった部分に興味を抱き、転職を考える方もいらっしゃると思います。

塚田: 私がいたベンチャーにも大手から転職してきた人がいましたが、やはり「大手だと自分がやりたいコンサルティングができない」という理由が多かったです。

志賀野: そうですね。大手では部署間など横の移動も簡単ではなく、片道切符のような側面があります。もし異動先でうまくいかなかった場合に居場所がなくなるといったリスクを考える人もいるでしょう。

大手ファームとブティックファームの年収

塚田: 最後も生々しい質問ですが、「大手ファームとブティックファームで年収の違いはありますか?」というご質問です。

志賀野: あるといえばあり、ないといえばない、といったところでしょうか。最近では新卒の初任給において、大手よりもブティックファームのほうが高いケースも見られるようになりました。ブティックファームは大手に対抗して優秀な人材を確保するために、良い待遇を提示せざるを得ない部分もあります。ただし入社後の上がり幅で言えば、大手ファームのトップ層と比べるとブティックファームは引けをとるのかもしれません。

しかしマネージャーレベルの管理職で言えば、同等かブティックファームの給与の方が上がっているケースも出てきています。よって、年収の違いは会社の戦略や個人の成長スピードによって変わると思いますが、マネージャーくらいまでであれば、そこまで大きな差はないのではないでしょうか。

これからコンサルタントを目指す方へ

塚田: 皆様からのご質問は以上となります。最後に、これからコンサルタントを目指す方へ、志賀野さんからアドバイスをいただけますでしょうか?

志賀野: まず入る会社は慎重に選んだ方が良いと思います。コンサルタントはチームでプロジェクトを進めますが、やはり個人の能力が重要になるものです。これまでの経験で培ってきた力が活かせるかどうかの見極めが非常に重要です。

一方で、何か1つでも強みを持っている方は、コンサルティング業界に入りやすいと考えています。プロジェクトはチームで進めるものであるため、個々の得意な部分を活かし、苦手な部分を補いながら進めていきます。特にブティックファームではその傾向が顕著です。ご自身の強みが活かせる会社かどうかを見極めることができれば、チャレンジする価値は十分にあると思います。

気を付けるべきは、育成の仕組みがなかったり、自分でクライアントを見つける必要があったりする会社です。そういったところはファーストステップとしては避けた方が良いでしょう。

「コンサルは難しい」というイメージをお持ちの方も多いですが、現在のコンサルティングサービスはDXやITの進展により、非常にバリエーションが増えています。ご自身の強みがどこで活かせるかは、自分では気づかない部分もあるかもしれません。ぜひコンサルティング業界を見ていただき、「こういった場面で活かせるのではないか」という話を聞いてみることは、非常に重要だと思います。その中で、ご自身の強みが活かせると感じられれば、一歩踏み出すチャンスが生まれるはずです。難しそうだからと諦めず、まず一歩踏み出してみてほしいです。

塚田: そうですね。また強みを活かすことも重要ですが、自分の苦手なことを認識することも大切です。私もゼロからゴールを考えるコンサルは自分に合っていましたが、システム導入などゴールが決まっているコンサルティングは向いていないとやってみて気づきました。コンサルティング能力として「課題解決」といった抽象的な部分は共通していても、そこに至るまでの専門性は異なる場合がありますので、皆さんがこれまで培ってきた強みやこれから獲得したいスキルを見極めること、そして業界について深く知ることが非常に重要だと感じます。ぜひ頑張ってコンサルにチャレンジしていただきたいです。

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