「採用コンサルタントってどんな仕事?」「採用コンサルタントはきついって聞いたけど本当なの?」という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
- 採用コンサルタントの業務内容
- 採用コンサルタントの魅力
- 採用コンサルタントに役立つ資格
の順に解説します。
採用コンサルタントに興味をお持ちの方に役立つ記事です。ぜひ最後までご覧ください。
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採用コンサルタントとは
採用コンサルタントとは、企業の採用活動関連のコンサルティングサービスに特化した職業です。専門的な知識や豊富な業務経験を持ち、採用に関して企業のニーズに応じた人材戦略を提供します。
近年では、少子高齢化の進行により労働力人口が不足し、採用活動に苦戦している企業が多くあります。受け身で求人を出すだけでは優秀な人材を確保できなくなってしまったため、新たな採用手法や採用戦略が注目を集めるようになりました。その影響で採用の専門家である採用コンサルタントの需要が高まっています。
人材は企業にとって非常に重要であり、採用コンサルタントの貢献は企業の長期的な成長につながります。採用のプロセスを最適化することで、他社との差別化ができ企業の競争力を高めるという役割を担っています。
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採用コンサルタントの業務内容
採用戦略支援
経営目標と企業の現状などを照らし合わせて、どんな人材がどのくらい必要かを考慮しながら、採用戦略を策定します。現実的な案を策定するため、採用市場や競合他社の採用状況などを加味するところがポイントです。
市場や業界のトレンドを敏感にキャッチし、分析する能力が求められます。近年ではデジタルツールやAIの進歩も目覚ましいため、最新技術に関する理解も欠かせません。
企業が求める人材にマッチした応募者を集めるためには、効果的な広告・宣伝を作成することが重要です。そのため、広告や宣伝に関するコンサルティングも採用コンサルタントが活躍できる場です。近年ではSNSを活用したリクルーティングも注目されています。
また、戦略を策定するだけでなく、その後の結果を分析してフィードバックすることも重要です。採用後の離職率を追跡することで採用戦略を評価し、修正を重ねていきます。さらに、採用プロセスの設計や立案も採用コンサルタントの仕事の一つです。
採用活動業務支援
書類審査や説明会の運営など、採用の具体的な業務を代理で行うこともあります。実務を代行してもらうことで、人的リソースの削減につながります。面接官の研修など、社内に向けた支援も充実しています。面接技術や質問方法のアドバイスを受けることで、採用コンサルタントのノウハウの詰まった面接方法を企業でも再現することができます。
採用コンサルタントの年収相場
Indeedによると、日本の採用コンサルタントの平均年収は388万円です。しかし、コンサルタントは年収の幅がかなり広い職業であり、企業やスキルによって大きく変化します。
採用コンサルタントは人事コンサルタントの一種ですが、RECRUIT AGENTによると、人事コンサルタントの想定年収は625万円とされています。
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、令和5年の日本の平均年収は460万円となっています。人事コンサルタントの年収は平均と比較すると高い傾向にあると言えるでしょう。
参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
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採用コンサルタントがきついと言われるのはなぜ?
仕事の範囲が広い
採用コンサルタントはきついと言われることが多いです。
その理由の一つが、仕事の範囲が広いことです。社内での情報収集から、資料作成やクライアントとの打ち合わせなど、多岐にわたる業務を一人でこなす必要があります。それに伴い必要な知識も膨大なものになるため、勉強を続けることが必要です。採用に関する専門知識だけでなく、ITやAIの活用についての知識も必要になります。
また、案件が忙しくないときでも、変化し続ける市場の動向など最新の情報を把握していなければいけません。常に変化するクライアントのニーズに合わせ、幅広いスキルが求められます。
拘束時間が長い
案件が重なった時や調整が困難な時など、業務量の多い時は長時間労働を求められる場合があります。プロジェクトの締切やクライアントの都合に合わせて、深夜まで残業をしたり休日出勤をしたりすることもあります。タイトなスケジュールを組む必要があり、スケジュール管理能力も求められます。
長時間労働の負担が心身の不調につながる場合もあります。家族や友人との時間がとりにくい、ワークライフバランスを大切にできないという理由から、コンサルタントはきつい仕事だと考える方も多いようです。
成果を求められる
コンサルタントの世界は実力主義の文化が根強いです。クライアントは高額な費用を払ってコンサルティングを依頼していることもあり、コンサルタントに大きな期待を持っています。
コンサルタントとしてやり取りをする相手は、社長や役員など重要な役職の方が多いです。そのため仕事に対する意識も高く、要求水準が高くなることもしばしばです。クライアントと直接やりとりするという業務の特性上、成果への期待をプレッシャーやストレスに感じる方も多いかもしれません。
また、実力主義の環境のため、先輩や同僚も高い能力を持っている傾向にあります。周囲のレベルの高さに、劣等感を感じてしまうこともあるようです。評価が年収や役職に直結するため、周囲との差を感じやすいという側面もあります。
地味な仕事が多い
コンサルタントと聞いてまず想像するのは、プレゼンテーションのような華やかな仕事なのではないでしょうか。しかし、実際のコンサルティング業務では、華やかな仕事はほんの一握りです。
資料の作成やデータ分析など、地味な仕事が大半を占めます。プレゼンテーションなどは経験豊富なコンサルタントが担当することも多いため、入社した直後は地味な仕事を担当することが特に多いです。地味な仕事や地道な下積み期間はコンサルタントのイメージから離れており、想像と違ったという理由で短期離職してしまう方もいるようです。
採用コンサルタントの魅力
将来性が高い
「有効求人倍率」とは、求職者一人あたり何件の求人があるかを示したものです。リーマンショックや新型コロナウイルスなどの影響で不景気になった際には、企業の求人数が減少し、有効求人倍率も低下します。
有効求人倍率が1.0倍を超えるというのは、求職者数よりも企業の求人数が多い状態を指しています。売り手(求職者)が多いことから、売り手市場と呼ばれています。厚生労働省によると、令和5年度の平均有効求人倍率は1.29倍でした。これは、一人の求職者を1.29社が取り合っている状態であり、売り手市場だと言えます。
令和4年度の1.31倍と比べてもほぼ横ばいになっており、コロナ禍からの脱却で企業が採用活動を活発に行い始めたことが分かります。売り手市場の際は採用戦略や企業のPRにも力が入るため、採用コンサルタントの需要が高まります。近年は労働人口の減少により人手不足に悩む企業が多いため、採用コンサルタントは将来性のある職業だと言えます。
やりがいがある
採用コンサルタントは、組織作りに貢献することができます。会社の基盤を担うのは人材であり、基盤を支えることに貢献できるという強みがあります。
設計した会社説明会や資料がその後もそのまま活用され、自分の仕事が形に残ることもあります。実際に採用業務を担当する場合は、「会社の顔」として働けることがやりがいだという方もいます。採用担当の対応はその後の求職者の決断に大きな影響を与えるため、重要な仕事だという実感を持ちやすいです。
また、自分が提案した説明会や就職イベントがきっかけで入社する人がいるというのも、大きなやりがいです。採用コンサルタントとして同じ企業に長く関わる場合には、新たに入ってきた人材が会社の主軸となっていく様子を見ることができるかもしれません。
多種多様な業界の人と関われる
特定の業界に特化したコンサルタントとは違い、採用コンサルタントは「採用」という分野を通じてさまざまな業界に関わることができます。クライアントとなる企業は業界も規模も多種多様で、新たな案件を受ける度に新鮮な気持ちで働けます。都会のオフィスやグローバルな外資系企業、地域密着の中小企業など、いろいろな職場を経験できスキルアップにもつながりやすいです。環境の変化に適応できる、チャレンジ精神の旺盛な方におすすめです。
採用コンサルタントに必要なスキル
コミュニケーション能力
コンサルタントは、クライアントのニーズを正確に理解した提案をする必要があります。そのためにはコミュニケーション能力が非常に重要です。また、クライアントと直接関わる機会が多く、プレゼンテーションやミーティングも頻繁に行うため、複雑なデータやアイデアを適切に他人に伝える必要があります。
また、チームで協力して動くことも多いコンサルティングファームでは、チームメンバーと情報を共有したり、良好な関係を築いたりするためにも対話力が必要です。コミュニケーション能力はコンサルタントの基盤となる能力だと言えるでしょう。
論理的思考力
クライアントの抱える問題に対して適切な解決策を導き出すには、論理的思考力が必要不可欠です。論理的思考力が身についていれば、複雑な情報を分析し、合理的な解決策を見つけられます。
また、クライアントへの提案やチームメンバーへの伝達の際にも、説得力のある論理を構築する必要があります。明確な思考プロセスを持った上でそれを他人に示すことで、自らのアイデアに説得力を持たせることができます。
身体的・精神的な強さ
コンサルタントは、長時間労働で身体面に負担がかかります。また、高い成果への要望などがプレッシャーになり、精神面にも大きな負担がかかります。時には厳しいフィードバックを受ける場合もあり、それをバネにしてまた努力を重ねられるようなメンタルの強さが求められます。
コンサルタントとして第一線で働き続けるには、身体・精神両面のタフさが必要であり、パフォーマンス維持のための自己管理が必須です。
プロフェッショナルマインド
クライアントは、自社で解決できない問題を解決してくれるだろうという期待を持って、費用を払いコンサルタントに依頼をしています。自分がプロフェッショナルであるという意識を持ち、クライアントに対して誠実な姿勢で向き合うことが求められます。
クライアント・ファーストを意識し、高い倫理基準や責任意識と共に仕事をする意識が大切です。また、難しい問題に直面しても諦めない粘り強さや、自己研鑽を続ける姿勢も大切です。
リサーチスキル
リサーチスキルは、コンサルタントが提案する解決策の質に大きな影響を与えるスキルです。特に採用コンサルタントは、市場や競合他社の動向を素早くキャッチして、採用戦略に盛り込むことが求められます。データに基づいた戦略は、説得力があり成果にもつながりやすいです。
プレゼンテーションスキル
クライアントに対して分かりやすく報告や提案をするためには、プレゼンテーションスキルが必要不可欠です。内容が簡潔であり、聞き手の注目を集められるようなプレゼンテーションをする必要があります。
質問に答えられる臨機応変な対応力や、相手を惹きつける話し方を身に着けられるよう、自分の話している姿を録画するなどして練習を重ねるとよいでしょう。
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採用コンサルタントに役立つ資格5選
採用コンサルタント資格
採用コンサルタントに役立つ資格の代表的なものとして、総合経営管理協会が認定している採用コンサルタント資格があります。オンラインで講座を受講するため、どこからでも参加できるのが強みです。
3か月の通信講座とスクーリング、認定試験を含めた約4か月のカリキュラムです。人事や採用に関わる法律など体系的な知識を学ぶことで、効果的な採用プロセスを構築・実践できるようになります。
社会保険労務士
社会保険労務士は、法律に基づいた国家資格です。取得のためには、全国社会保険労務士連合会が運営する試験に合格する必要があります。
主な業務は各種手続きや帳簿書類の作成です。労務関連の諸問題に対するプロフェッショナルであり、より専門的に労務面の課題を発見し改善案を提案できるようになります。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、日本キャリア開発協会が試験を運営する国家資格です。労働者の職業選択や職業能力の向上に関する相談を受け、助言や指導を行うことを主な業務としています。
キャリアシートの作成や自己理解、相談過程などで必要な技能について学べます。採用コンサルタントの業務は採用のみではなく、採用した人材の現状を追跡して分析することもあります。キャリアコンサルティングのスキルを高めておくことで、従業員のキャリア形成支援を行えるようになります。
メンタルヘルスマネジメント
メンタルヘルスマネジメントの資格は、大阪商工会議所が主催しているメンタルヘルス・マネジメント検定試験に合格することで取得できます。職位・職種別に3つのコースが設定されています。
近年心のケアが注目を集めており、メンタルヘルスの支援は企業にとっても必要不可欠なものとなっています。第一次予防(予防と健康増進)に重点を置いており、組織に属する全ての人に役立つ資格だと言えます。メンタルヘルスの観点から人事労務管理を評価することができるようになります。
人事総務検定
人事総務検定とは、一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催する検定試験です。1級〜3級の3つに分かれており、職位に合わせてレベルを選ぶことができます。人事総務の実務や法律知識の取得に役立つ資格であり、より専門知識に基づいたコンサルティングを行えるようになります。

採用コンサルタントのQ&A
採用コンサルタントに向いている人は?
採用コンサルタントに向いている人の特徴として、勉強熱心であることが挙げられます。コンサルティング業界は変化と競争が激しく、常に知識やノウハウをアップデートすることが求められます。
勉強といっても、ネットや本からだけではなく、クライアントである経営層などからも貪欲に学ぶ姿勢があるとより早く成長できます。さまざまな人と関われるという採用コンサルタントの特徴を活かし、大幅なスキルアップを目指せるでしょう。また、クライアントやチームメンバーと話す機会が多いため、コミュニケーションが好きな人にも向いている職業だと言えます。
採用コンサルタントは未経験でもなれる?
コンサルティングファームは、中途採用に積極的な場合が多いです。コンサルタントは未経験でも何らかの社会経験があれば、コンサルティングに活かすことができます。自分の持っているスキルをどう仕事に活かすのかを、具体的にアピールするのがおすすめです。
入れ替わりが激しい業界のため、優秀な人材は常に求められています。転職してコンサルタントになる場合、年齢層は第二新卒〜20代、30代前半の方が中心です。多忙な仕事であり体力が必要であることや、「アップ・オア・アウト」の文化から、若い方の方が採用されやすい傾向はあるかもしれません。

採用コンサルタントと人事コンサルタントの違いは?
人事コンサルタントは、企業の人事面の課題を指摘したり、改善案を提案したりする、人事全般を対象としたコンサルタントです。
一方で採用コンサルタントは、企業の採用戦略を策定したり実務を行ったりなど、採用に特化したコンサルタントです。採用コンサルタントは人事コンサルタントの分野の一つであると言えます。
学生から採用コンサルタントになるには?
コンサルティングファームは中途採用が多いですが、もちろん新卒でも入社できます。企業によっては新卒採用に注力しているところもあるため、企業の特色を調べておくとよいでしょう。
学歴も考慮されますが、学生時代に何をしたか、その経験やスキルがどう仕事に活きるかという点もかなり重視される傾向にあります。
また、コンサルティングファームの中にはインターンを開催している企業も多くあります。内定直結のインターンがあることに加え、特に外資系は採用活動のスタートが早いため、新卒でコンサルタントになりたい場合は早めの動き出しが重要です。
代表的な採用コンサルティング企業4選
マンパワーグループ株式会社
マンパワーグループ株式会社は世界70か国・地域に拠点を持つ非常に大規模な会社です。内定者フォローや学生スカウトなどの新卒採用支援に加え、ダイレクトリクルーティング、エージェントコントロールなどの中途採用支援を行います。
パート・アルバイトの採用支援も用意しています。徹底的な顧客理解により、難易度の高い問題にも迅速に対応できるのが特徴です。
株式会社VOLLECT「PRO SCOUT」
株式会社VOLLECTのPRO SCOUTは、700社以上の支援実績を持つ採用支援に特化した企業です。スカウト配信の代行で終わるのではなく、その後のフィードバックを加味して手厚いサポートを行います。
エンジニア採用案件は元エンジニアのコンサルタントが担当するなど、職種や業種に合わせたコンサルタントを配置しているという特徴があります。
株式会社クイック
株式会社クイックは、「人材紹介事業」と「リクルーティング事業」の二本の柱で企業の採用活動をサポートしています。グループ会社が多くWebメディアや情報事業も取り扱っているため、幅広い事業領域に対して専門的な視点を提供できることが強みです。女性や若手など、全ての人がいきいきと働ける職場環境作りに取り組んでいます。
株式会社キャリアマート
株式会社キャリアマートは、採用アウトソーシングを中心に新卒・中途採用の双方に対して採用支援サービスを提供しています。採用ロボットアウトソーシングも提供しており、ルーティンワークにロボットを導入する支援をしています。応募者データ移行作業や説明会予約者リストの作成など、デスクワークを効率化・自動化して人材リソースを削減してくれます。他にも求人広告や採用コンサルティングなどさまざまなサービスがあります。
採用コンサルタントになるには?
自己応募する
自己応募する場合は、自分のペースで転職することができるというメリットがあります。じっくり時間をかけて調べることも、日程調整なしで素早く進めることもできます。自分のペースやこだわりを重視して転職活動をしたい方にはおすすめです。
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用する場合は、応募書類の添削や面接の対策を受けられるという点が一番のメリットです。経験豊富なエージェントのアドバイスを受けることで、手探りではなくより効率的に転職活動を進められます。
転職について相談したり、内定後の支援を受けたりすることもできます。また、非公開求人や独占求人を閲覧できるのも大きなメリットです。自分だけで情報を探すのとは違い、信憑性のある情報が分かりやすくまとめられているので安心です。コンサルタントに特化したエージェントもありますので、自分の年齢や働きたい分野に合わせた転職エージェントを選ぶのがおすすめです。
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まとめ
この記事では、採用コンサルタントの業務内容や魅力、求められるスキルなどについて解説しました。採用コンサルタントは、企業の基盤作りに関われるやりがいの大きな仕事です。
コンサルネクスト.jpでは、コンサルティングファームへの転職をお考えの方に向けて、幅広い求人をご紹介しています。採用コンサルタントに興味がある方は、ぜひコンサルネクスト.jpにお問い合わせください。