柔軟な働き方が可能な「リモートワーク対応コンサルタント」求人

新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、オフィス回帰の動きはありますが、働く場所を問わないリモートワークを導入するコンサルティング会社も定着しています。働き方改革や人材の多様化などを背景に、1日の働き方を各自の裁量に任せる仕組みを導入しています。ワークライフバランスを重視する求職者にとって、「リモートワーク可」の求人は魅力的な選択肢となっています。

リモートワークを導入するコンサルティング会社は、この仕組みを効果的に使いこなせる人材を求めています。例えば、自身の業務進捗を適切に管理できる自己管理能力の高い人、複数のタスクやメンバーを管理し、納期を厳守する遂行力を持ったプロジェクトマネジメント経験者、リモートワークの効果を高めるITツールや、サービスに精通するITリテラシーの高い人などは、リモートワークを推進するコンサルティング会社が求める人材と言えるでしょう。さらに、リモートワークだからこそコミュニケーションを密に取れる人、他のメンバーの状況にまで配慮を行き届かせられる意識の高い人も向いているでしょう。

ただし、働き方が各自の裁量に委ねられる分、仕事への責任が増すことを強く認識する必要があります。日々の業務をコントロールし、適切に報告することが苦手な人や、周囲への配慮に欠ける人は、リモートワークが前提のコンサルティング会社への転職は難しいと捉えるべきでしょう。

また、コンサルティング業界未経験者にとってはリモートワーク前提の働き方はハードルが上がります。周囲の同僚や先輩に質問したり、仕事を教わったりすることが多い未経験者の場合、リモートワークの働き方が必ずしも馴染まないことが懸念されます。未経験者がリモートワーク可の求人に応募する際は、リモートワークでどのような働き方になるのか、教育体制の仕組みについて事前に確認するのが望ましいでしょう。

なお、最近は一部の企業でリモートワークを見直す機運が高まっています。大手コンサルティング会社のアクセンチュアは2025年6月から、全社員を対象に週5日出社する方針を打ち出しました。他にも出社を前提とするコンサルティング会社もあります。リモートワークという働き方は、現在導入している会社において、今後も普遍的に永続する働き方であるとは限りません。「フルリモート可」という応募条件は大変魅力的ですが、リモートワークの有無だけに目を向けるのではなく、応募を検討する際は、社員の働き方に対する企業の方針や、業務内容と自身のキャリアプランとの整合性などを総合的に検討することが、後悔のない転職に向けて大切なポイントとなります。

コンサルネクスト・シニアコンサルタント　
塚田真仁