2023年|プロフェッショナル人材白書

「2023年 プロフェッショナル人材白書」を発表しました。
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ジョブ型雇用等、即戦力人材への注目を背景に、業務委託人材の活用は増加が見込まれる

今回の調査で、83.4%の企業が、今後プロフェッショナル人材への業務委託が必要になってくると考えていることが明らかになりました。その理由として「プロフェッショナル人材の育成の難易度が上がっているため」「新規事業の必要性があるため」といった声が多く上がりました。業務委託で活躍する人材側においても、「終身雇用が難しくなる」「副業での働き方が加速する」「ジョブ型を導入する企業が増えている」といった理由から、今後業務委託を活用する動きは加速していくと考える方が67.6%います。過去の当社調査では、フリーランスのプロ人材を活用したことのある大企業は16.7%となっていますが(※)、今後、新卒採用より業務委託活用が活発になると予想する企業が57.6%となっていることからも、副業やジョブ型雇用の広まる中、社内でじっくり人材を育てることよりも外部から即戦力人材を取り入れることを優先して考える企業が多くなり、業務委託人材の活用は今後増加していくことが見込まれます。

業務委託人材への委託においてスキルアンマッチ等の失敗経験をする企業も

業務委託人材の活用の拡大が見込まれる一方で、71.7%の企業が、業務委託でプロ業務を外注し、うまくいかなかった経験があると回答しました。うまくいかなかった経験の具体的な内容としては「経験から想定していたスキルと実際のスキルが相違していた」が59.9%で最多となっており、他に「業務要件の定義をできておらず、十分な成果をあげられなかった」「コミュニケーションが取りづらかった」等が挙げられました。業務委託人材側も、業務委託をサポートしてくれるサービスで嬉しいものとして「案件の紹介」を挙げる方が52.4%で最多となっており、企業の業務委託人材活用において精度の高いスキルマッチングは重要な要素の一つだと言えます。

「成果にコミットできる」業務委託人材等、多様な人材の活用が、経営戦略としての人材戦略を推進する鍵?

業務委託人材に対する調査によると、「プロ業務委託人材に求められること」として「成果にコミットできるスキル」、「業務委託として向いている人の素養・意識」として「成果に対する強い責任感」が大きな要素となっているようです。逆に、プロ人材の業務委託と比較して正社員に求められるスキルとして、企業側から「マネジメント能力」「責任感」「コミュニケーション能力」といったスキルが挙げられています。
社会・経済環境の予測が極めて困難なVUCA時代、そして動的な人材ポートフォリオの構築をはじめとした人的資本経営が注目される昨今、企業にとって、プロ業務委託人材といった社外の人材を含む多様な人材を柔軟に活用していくことの重要性は増していると言えるのではないでしょうか。
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