BPRコンサルタントとは?なるために必要なスキルや資格を解説

RPAコンサルタント

「BPRコンサルタントとは、具体的に何をしているの?」「BPRコンサルタントになるには、どのようなスキルや資格が必要?」という疑問をお持ちではありませんか?

本記事では、

  • BPRコンサルタントとは?
  • BPRコンサルタントが求められる理由
  • BPRコンサルタントに必要なスキル

を中心にBPRコンサルタントについて詳しく解説します。

BPRコンサルタントに興味がある方に役立つ記事です。ぜひ最後までご覧ください。

※本記事に記載されている企業や求人に関する情報などは2024年時点のものです。

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BPRとは?

BPRとは、Business Process Re-engineering(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の頭文字を取った言葉で、業務改革を意味します。

BPRで行われる業務改革とは、企業の組織構造、業務フローなどをプロセスの観点から再構築を行います。本来、企業内部の組織や制度、業務フロー・プロセスは目標や目的を達成するために効率なども考慮されて作られたものですが、ビジネス環境の変化や時間の経過を経て、部門ごとの分業化・専門化が進み、企業全体で見ると業務プロセスが分断されて、非効率な状態に陥る場合があります。

BPRは、このような非効率な状況から脱するために企業全体の業務フローを根底から改革して、業務プロセスの再構築を行います。

BPRと業務改善の違い

BPR(業務改革)と業務改善は同じか似たような意味に思われるかもしれません。この2つの大きな違いは、BPRは業務のプロセスを抜本から改革することを目指しているのに対して、業務改革は業務プロセスの変更は行わずに業務に関わる人や設備などを見直して、無駄なものを省くことで業務の効率化を目指しています。

また、BPRは企業の業務全体を対象に行い、生産性や効率の向上に大きな影響を与えるのに対して、業務改革は一部の業務の見直しに留まるため、与える影響はBPRよりも小さい範囲に留まります。

BPRとDXの違い

業務を改革するという意味では、DX(デジタルトランスフォーメーション)もBPRと似ている・共通していると思われるかもしれませんが、DXはAIやデジタル技術などを活用してビジネスモデルに変革をもたらし、組織やプロセスもビジネスモデルに合わせて変革を促すことを目的としているのに対して、BPRは業務フローや組織の改革を行うことで業務プロセスの最適化が目的です。ビジネスモデルの変革はBPRには含まれていないのが、DXと大きく異なるポイントです。

BPRコンサルタントとは?

BPRコンサルタントはクライアントとなる企業の業務フローを精査し、改善案を提案、提案内容を実行に移して業務改革を行い、経営に貢献するのが仕事です。

企業では各部門が連携して業務を行いますが、中には他の部門と重複した業務や利益を生み出さないような無駄と呼べるような業務も存在します。このような業務が多いとコストパフォーマンスが低下して経営にも影響を与えるため、組織内の制約に捉われないBPRコンサルタントが問題点を洗い出して改善案を提案し、実行に移すことで経営に貢献します。

BPRコンサルタントの業務内容

BPRコンサルタントの業務内容を簡単に説明するとクライアントの業務を分析して、見つかった課題の改善案を提案、解決へと導くことです。

生産性の向上や人やモノなどの経営資源の有効活用など、クライアントがBPRを行う目的・目標はさまざまです。さらにBPRコンサルタントだからこそ可能な提案を期待しているため、シビアな目で判断されます。

BPRコンサルタントは、クライアントの目的や目標を達成するために既存の業務フローや業務内容を分析し、改善案や新規の業務フロー、組織構造の最適化を提案します。

提案を導入して終わりではなく、これらの定着と標準化が可能なシステムやツールを導入し、BPRの目的・目標が達成可能な状態まで導くまでが、BPRコンサルタントの業務です。

BPRコンサルタントの年収

転職サイトなどからBPRコンサルタントの年収を調べたところ、一般的に入社から3年目までの年収は500~700万円ほど、順調に成果を上げることができれば、5年目で年収は1,000万円前後になることが多いです。

給与形態や昇給制度などは所属するコンサルティングファームによって異なりますが、コンサルタントは成果に見合う報酬が得られる成果主義の世界なので、プロジェクトの責任者クラスまで昇進すれば年収1,500万円以上も期待できます。

BPRコンサルタントが求められる理由

BPRコンサルタントが求められているのはBPRに関する専門的な知識がある・組織や人事の制約に捉われずにBPRを推進できること以外に以下の5つの理由があります。

国内市場のコモディティ化

日本は国内市場が成熟したことで類似した商品やサービスが増加しています。これによって他社との差別化が難しくなるコモディティ化が、さまざまな産業で進んでいます。

商品やサービスの品質による差別化が難しいと顧客は価格が安いものを選ぶため、価格競争に陥りやすくなります。価格競争が続くと収益性が悪化します。そのため、企業は経営を見直すためにBPRを推進する必要に迫られます。

生産年齢人口の減少

生産年齢人口の減少も企業がBPRコンサルタントを求める理由です。

経済産業省の調査によると、日本の人口は2050年に1億人を割り込み、生産年齢人口の比率はピーク時の約半分まで落ち込むとの予測がされています。

つまり、労働人口が半分近くまで減少するため、従来の業務プロセスでは業務の維持が困難になるということです。AIやロボットの導入なども行われていますが、それだけではなく、BPRによる業務改革の重要性も高まっています。

DXの推進

DXを推進するためにBPRの活用が求められています。BPRは業務プロセスの改革が目的なので、DXのビジネスモデルの変革とは目的が異なりますが、BPRで業務プロセスの最適化を行った後にDXを推進することで、高い効果が期待できるためBPRが注目されています。

生産性の向上

公益財団法人日本生産性本部の「労働生産性の国際比較 2021」によると、日本の1人あたりの労働生産性は、OECDに加盟する主要国31カ国の中で28位と下位に位置しています。

この理由はさまざまですが、残業を良しとする日本独自とも呼べる企業文化も理由の1つです。以前は問題視されなかった残業も仕事に対する考え方の変化によって、改める必要に迫られています。残業をなくして、生産性を向上するためにBPRによる現状の打破が必要とされています。

グローバル化による競争激化

ビジネスのグローバル化による競争激化もBPRが求められる理由の1つです。これまで「メイド・イン・ジャパン」の製品やサービスには「高品質」というイメージがあり、高いブランド力を誇っていました。

しかし、近年ではアジア各国の企業が著しい成長を遂げ、品質やブランド力で日本企業に近付きつつあります。対して、日本企業はビジネスのグローバル化への対応などで成長速度が低下して競争が激化しています。

激しい競争を繰り返す現状で生き残るには、BPRによる抜本的な業務改革が必要となっています。

BPRの進め方

BPRの進め方について解説します。

全体像の把握

まずは、どのような目的でBPRを行うのか、BPRを実施する目的と対象となる業務を選定して、全体像を把握します。重要なのは関係者全員が目的を理解・共有することです。

同じものを見ていても、立場によって見え方が違うのは珍しいことではありません。

プロジェクトの途中で認識のずれに気付くと、最初からやり直すことになり時間とコストが無駄になります。そのようなことが起きないように、プロジェクト開始時にBPRの目的を理解・共有することが重要です。

また、対象範囲となる業務を明確に設定せずに曖昧なままBPRを実施すると、混乱を招くだけでBPRは成功しません。BPRを成功させるために必要なプロセスを具体的に想定することで対象範囲も明確になり、BPRの成功率も高まります。

業務内容の分析

次に業務フローや業務内容、体制について分析を行って課題を把握していきます。課題の把握は外部の人間には無駄に見えても、実際に業務を行うには欠かせない場合があり、簡単に判断できない難しさがあります。業務内容を正確に分析するには、経営陣の他に各部門のリーダーやキーパーソンとなる人物からヒアリングを行い、課題を正確に把握していきます。

改善案の提案

業務内容の分析後、課題を把握したら改善案を立案して提案を行います。最初に決定したBPRの目的と対象となる作業範囲を踏まえて、業務プロセスの見直しや新システムの導入について検討します。

ここで、最初に行ったBPRの目的の共有と対象範囲となる業務の選定が重要になります。BPRコンサルタントが提案した改善案と経営陣が考えていた内容が異なっていると、最初からやり直すことになります。

そのようなことが起こらないよう、プロジェクト開始時に目的の共有と対象範囲となる業務の選定、その後もこまめにコミュニケーションをとり、認識にずれがないか確認することが重要です。

改善案の実施

改善案が採用されたら、新たな業務プロセスや新システムの導入を行います。ITシステムを導入する場合はベンダーの選定、要件の整理などもBPRコンサルタントが行います。

業務プロセスやシステムが既存の方式と大幅に変わる場合、従業員から反発や混乱を招く可能性があります。トラブルを最小限に抑えるには関係者と良好な関係を構築しておく必要があります。

経営陣だけではなく、各部門のリーダーやキーパーソン、外部のステークホルダーなどと、こまめにコミュニケーションをとり、プロジェクトを遅延なく進められる環境を作ることもBPRコンサルタントの大切な仕事です。

モニタリングと評価

業務改革は改善案を導入して終わりではありません。改善案の導入後はモニタリングと評価に移ります。事前のシミュレーションで効果が期待できても、実際に導入すると何らかの原因で期待値を下回る場合があります。

計画した通りの効果が出ているか、マイナスの影響はないかモニタリングしますが改善案導入後、すぐにモニタリングをする場合と導入後、定着したと予想される数カ月後にモニタリングする場合もあります。モニタリングの段階でトラブルが発生した場合は、トラブルの原因を分析して解決案を作成して解決した上で、モニタリングと評価を継続します。

成果報告

最後にクライアントへの成果報告を行います。BPRコンサルタントが提案した業務改革案と実施後の成果について、クライアントが満足しなければ業務改革が成功したとは言えません。

プロジェクト開始時に決めた目的を達成するために業務フローや業務内容の分析を行って、洗い出された課題をどのように解決したか、目的が達成できたかについて報告します。

BPRの手法

BPRの手法として、以下の6つについて解説します。

アウトソーシング

業務の一部を外部へ委託するアウトソーシングもBPRの手法の1つです。

優先順位の低い業務を外部委託すると、これまでにはなかった新たなコストが発生するため、業務改革と言えないという意見もありますが、外部委託することで、その業務で行われていた中間業務と従事していた人員・コスト・時間も削減されます。従事していた人員は他の優先順位が高い業務へ割り振ることができるので、結果的として業務の効率化につながります。

BPO

BPOとは、Business Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の頭文字を取った言葉で、定常的に業務を外部委託することを意味します。外部委託という意味ではアウトソーシングと同じですが、アウトソーシングはイレギュラーな問題が発生した時に一時的に外部委託することに対して、BPOは定常的に業務を外部委託するのでコスト削減と、人員を重要度が高い業務に集中させることができます。

コストの削減と重要度が高い業務に人員を集中配置できる代わりにデメリットとして、BPOで外部委託した業務のノウハウは社内に蓄積されず、情報漏洩のリスクがあります。

しかし、重要度が高い業務への人員の集中配置とコスト削減のメリットは大きく、また、BPOは近年のトレンドで需要が高まっています。信頼できる委託先と契約を結べるかがBPOを成功させる鍵となります。

業務仕分け

業務仕分けはBPRの基本的かつ重要な手法です。業務仕分けは、すべての業務を入念に分析を行い、業務に優先順位をつけていくことです。

優先順位が高いと判断した業務は継続し、優先順位が低いと判断した業務は廃止、もしくは外部に委託します。廃止や外部委託した業務を行っていた人員は優先順位が高い業務を中心に振り分けます。

業務の優先順位が明確になれば、BPRの戦略が立てやすくなります。

ERPシステムの導入

ERPシステムとは基幹系情報システムのことです。ERPシステムは財務・会計・人事・在庫など、さまざまな業務に利用できるだけでなく、経営陣の意思決定のサポートにも利用できる非常に有益なシステムです。

ERPシステムはBPRでは経営陣の意思決定に役立ち、BPR実施後は業務管理の効率化に利用できます。BPRは成功させることが重要ですが、実施後についても考慮する必要があります。

BPR後の業務の効率化も見据えて、ERPシステムの導入をおすすめします。

シェアードサービス

シェアードサービスとは類似した複数の業務を集約して、1つの業務にまとめる手法です。

類似した複数の業務を1つにすることで業務プロセスの単純化・効率化につながり、コスト削減も期待できるため、シェアードサービスはBPRの目的と合致しています。

シェアードサービスの一番の魅力と言えるのが、業務プロセスの単純化・効率化によって、企業内部での不正を未然に防ぐコーポレートガバナンスの強化が期待できることです。

さらに業務を集約することで情報漏洩のリスクも軽減されるため、リスクマネジメントの観点でも有効な手法です。

シックスシグマ

シックスシグマとは、統計学のσ(シグマ)を基にした造語です。シックスシグマの定義は100万回作業して、ミスやエラーを最小の3.4回、「6σ」に抑えるための手法です。本来は顧客満足度と品質改善を目的とした手法で、製造業や製造部門で、よく使われる手法ですが営業や企画などの他の分野でも利用できます。

シックスシグマはアメリカで生まれた手法で、日本ではほとんど使われていませんでしたが、東芝が導入したことをきっかけに日本でもシックスシグマの認知度が高まっています。

BPRコンサルタントとして働くメリット

BPRコンサルタントとして働くメリットを3つ解説します。

さまざまな業界の知識と経験を得られる

BPRコンサルタントはさまざまな業界・業種の企業がクライアントとなるため、幅広い経験・知識が得られます。BPRが必要な企業は金融業、製造業、サービス業など多岐に渡ります。業界・業種が異なるクライアントのBPRを成功させるには、業界・業種の特性、業務プロセスなどを理解して、最適な提案を行わなければいけません。

クライアントによって異なる業界・業種の特性や業務プロセスを理解するには、BPRコンサルタントの業務以外にプライベートな時間を割いて学ぶ必要もあります。働きながら学習時間を確保するのは大変ですが幅広い知識と経験を得ることで、BPRコンサルタントとして柔軟性が高いキャリアを形成することにもつながっていきます。

経営層と関わることができる

BPRコンサルタントはクライアント企業の経営層に直接、戦略レベルの意思決定に必要なアドバイスやサポートを行います。そのためには経営層と同じ思考で、目標やニーズを理解しなければいけません。経営層と関わる機会が多いほど、経営者としての思考や経営に関する知識が身につき、BPRコンサルタントとしてスキルアップできます。

また、キャリアプランの1つとして独立や起業を考えた時、経営層との人脈を築けていると、案件獲得やクライアントを紹介してもらえる可能性もあるので、経営層との人脈を築いておくことは重要です。

組織再編に貢献できる

クライアントの組織再編を行い、BPRを実現することで達成感と経験を得ることができます。

クライアントがBPRコンサルタントに依頼するのは、自分たちではBPRの実現が困難と判断したためです。既存の業務フロー・業務内容を見直し、効果的な改善案を提案するのは簡単ではありませんが、BPRの結果、業務の効率化・最適化が実現したことを実感することで、BPRコンサルタントの仕事に自信と達成感を持つことができます。

BPRコンサルタントとして働くデメリット

BPRコンサルタントとして働くことにデメリットはありませんが、仕事の大変さという意味でデメリットに感じることについて解説します。

高度なマネジメントスキルが必要

BPRでは複雑なマネジメント管理、クライアントの社内外のステークホルダーとの調整や交渉、業務プロセスごとの要件やスケジュール調整など、やらなければいけないことがたくさんあります。

プロジェクトの規模が大きくなるほど、マネジメントが必要な範囲や内容も増えるため、これらを1つずつ確実に処理して、遅滞なく期日までに完了させるには高度なマネジメントスキルが求められます。

組織文化の壁

組織文化の壁もBPRコンサルタントが悩まされる問題の1つです。

既存の業務フローや業務内容から、新たな方針・方法への切り替えは組織文化や価値観と衝突することがあります。反発を無視してBPRを強行すると、業務効率向上などBPRの目的を達成することが難しくなります。

そのような事態を避けるために組織文化や価値観を理解し、反発する人に強制ではなく、BPRの必要性・重要性を理解してもらえるよう適切なアプローチ方法を模索して説得しなければいけません。

新システムへの抵抗を受ける

新システムへの移行は、学習コストや不確実性を引き起こす可能性があります。また、新システムに移行して、仕事のやり方が変わることに抵抗を受けることもあります。

これに対処するには、ステークホルダーや従業員などが抵抗や懸念していることについて理解し、新システムのメリットについて理解を求め、納得してもらえるよう説得が必要です。

BPRは反発や抵抗を受けることが多く、強制するとBPRの推進に支障をきたします。理解が得られるよう説得や交渉を行うことがBPRコンサルタントの仕事の大変さです。

BPRコンサルタントになるには?必要なスキルを紹介

BPRコンサルタントに必要なスキルについて解説します。

論理的思考力

BPRは業務フローや業務内容を分析して課題を洗い出し、有効な対策を打ち出しますが、そのためには論理的思考力が必要です。

BPRの成否はクライアントの今後の経営を左右する重要なものです。根拠も裏付けもない思い付きのような提案では成功する可能性が低く、クライアントを納得させるのも難しいでしょう。

現状を正確に理解して分析を行い、その結果から策定された改善案は説得力と実現性が高い提案となります。論理的思考力はコンサルタントの基本スキルの1つです。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルもBPRコンサルタントを含め、コンサルタントの基本スキルの1つです。コミュニケーションスキルとは誰とでも会話できることではなく、会話から相手の立場や考えを汲み取って、良好な関係を構築する能力です。

BPRを成功させるには、クライアントの社内外のキーパーソンやステークホルダーの立場を把握して良好な関係を築く必要があります。

利害が一致しない場面では、クライアントと相手の間に入って調整する、もしくはBPRコンサルタントが直接、交渉する場合もあります。良好な関係の構築や交渉を円滑に行うにはコミュニケーションスキルが欠かせません。

マネジメントスキル

マネジメントスキルもコンサルタントの基本的スキルです。

BPRコンサルタントは品質・コスト・納期を意識して、プロジェクトを進めます。この3つは英語表記の頭文字をとって「QCD」と呼び、プロジェクト開始時にQCDの目標を設定し、目標を達成するためにマネジメントを行います。

QCDを守り、遅滞なくプロジェクトを進めるには、マネジメントに関する知識や管理ツールの活用など、さまざまな知識やスキルが求められます。

経営やITに関する専門知識

BPRの意味は「業務改革」です。業務改革を実現するには企業経営に関する高度な知識が必要です。また、IT技術の活用は業界問わず求められているため、ITに関しても高度な知識が必要です。IT技術の活用については前述した基幹系情報システムであるERPシステムが挙げられます。経営陣の意思決定のサポートや、BPR後の業務の管理に利用できる非常に有益なシステムです。

経営やITに関する知識は、他のプロジェクトでも役立ちます。業界ごとのトレンドやIT技術、プラットフォームに関する知識を常にアップデートしておきましょう。

業務の分析能力

業務フローや業務内容を正しく理解して課題を洗い出すには、業務の分析能力が不可欠です。業務のフローチャートを作成すると、重複している業務や優先順位が低い業務を可視化できます。頭で考えるよりもフローチャートや図式化することで業務フローや業務内容が整理しやすくなり、他の人に説明しやすく、認識を統一するのにも有効です。

システムやツールへの理解力

BPRを推進するために、システムやツールを新たに導入することが多々あります。

BPRに役立つシステムやツールは種類が豊富なので、何を選ぶべきか迷うかもしれません。クライアントごとに最適な選択ができるようにシステムやツールについて理解しておきましょう。理解とは操作方法も含みますが、そのシステムやツールで何ができるのかという特徴や特性に関する理解です。

特徴や特性を正しく理解できれば、クライアントごとに最適なシステムやツールが何か判断できるので、効率的かつ効果的なBPRを実現できます。

BPRコンサルタントになるために役立つ資格

BPRコンサルタントは資格がなくても業務に従事できますが、こちらで紹介する資格を取得しているとBPRに必要な知識や経験の証明となり、案件獲得にも活かせます。

マーケティング・ビジネス実務検定

マーケティング・ビジネス実務検定はマーケティングの基礎知識から、売上を伸ばすために必要な実務で活かせる実践的な知識まで幅広く身についていることが証明できる民間資格です。

この資格を取得して身につけた知識は、さまざまな業界・業種に応用できるため、BPRコンサルタントの業務に非常に有効です。

試験の難易度はA・B・Cの3段階に分かれているので、難易度が低いC級から取得を目指し、B級、A級と順番に取得することをおすすめします。受験資格はなく、年に4回試験が行われているので取得するチャンスが多い資格でもあります。

BPIE

BPIEとは、ビジネス・プロセス・イノベーション・エンジニアの頭文字を取ったものです。BPEIを取得することで、業務の可視化に必要な知識・スキルが身につくため、業務分析で正確に課題を洗い出して、改善案の策定・立案をするのに役立ちます。

BPIEは受験資格が設けられておらず、試験は2カ月ごとに開催され、オンラインでも受験可能です。BPIEはBPRコンサルタントに必要な知識・スキルが証明できる資格であり、試験の開催頻度が高く、取得を目指しやすいこともおすすめする理由です。

ITストラテジスト

ITストラテジストは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が認定する国家資格です。

経営戦略を基にIT戦略を策定、IT技術を活用して業務改革を目指す人に向けた資格で、BPRコンサルタントの他にITコンサルタント、CTO(最高技術責任者)、CIO(最高情報責任者)にも有効な資格です。

ITストラテジストは情報処理技術者試験で最も難易度が高いと言われるスキルレベル4に分類され、合格率は15%未満と難易度が高い資格ですが、経営とITに関する高度な知識があることを証明できます。

ITコーディネータ

ITコーディネータは、現在の経済産業省が2001年に国家プロジェクトの一環として設けた民間資格です。経営者と同じ目線でITを活用した経営課題の解決や、DX化の推進などのアドバイスやサポートが可能な知識を証明できます。

BPRとDX化は目的が異なるためBPRコンサルタントの業務ではありませんが、両方の知識があるBPRコンサルタントは、クライアントにとって最適な相談相手として見えるため、案件獲得に活かせます。

ITコーディネータに受験資格はなく、合格難易度もそれほど高くないので取得が目指しやすい資格です。

まとめ

労働人口の減少やビジネスのグローバル化など、さまざまな理由から抜本的に業務の見直しを迫られている企業が増加しています。

そのため、経営戦略やITに関する高度な専門知識を持つ業務改革の専門家であるBPRコンサルタントの需要は今後も続くと予想されます。

コンサルネクスト.jpでは、BPRコンサルタントも含め、コンサルタントに特化した求人を紹介しております。求人だけでなくコンサルティングに関するさまざまな情報も発信しています。

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