経営コンサルタントを名乗るために必要な資格はありませんが、有効な資格を持っていると活躍の場が広がり、企業からの信頼も高まります。しかし、役に立ちそうな資格は複数あり、どれを取得すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
当記事では、経営コンサルタントになるために取得しておきたい資格と、それぞれの資格がどのような業務に役立つのかを紹介します。資格取得のための勉強で知識と実践力を磨き、転職や就職、独立を目指しましょう。
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経営コンサルタントとは?

経営コンサルタントとは、企業に対して経営に関するコンサルティングを行う人を指します。コンサルティングとは、何らかの問題に直面している企業や個人に対して、解決策や状況の改善策をアドバイスする仕事です。
経営コンサルタントは、自らの専門的な知識や技術を駆使して、顧客の抱える問題を診断・特定し、問題解決や業務改善を目的とした助言や指導を行います。多くの企業が何らかの経営課題を抱えているため、課題を解決するための具体的な解決策を提供することがメイン業務です。
経営コンサルタントになるために資格は必須ではない
経営コンサルタントになるためには、資格はなくても問題ありません。資格をもっていなくても「経営コンサルタント」として働くことは可能です。
ただし、経営コンサルタントは誰にでもできる業務ではありません。経営コンサルタントとして成果を残し、クライアントから信頼を得るためには、幅広い経営知識と専門性が高い知識が求められます。
経営コンサルタントのなかでも、組織・人事コンサルティングを行う場合は、資格を持っていないとキャリアコンサルタントを名乗れないことに注意しましょう。
キャリアコンサルタントになる場合は、国家試験「キャリアコンサルタント試験」に合格した後に、「キャリアコンサルタント名簿」への登録が必要です。登録した方だけが「キャリアコンサルタント」を名乗れます。
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専門スキルを活かして働ける経営コンサルタントの資格10選

経営コンサルタントになるために特別な資格は必要ありませんが、専門的な知識やスキルが必須です。
例えば、クライアントがマーケティングなど特定の業種である場合、ソーシャルメディアを活用したマーケティングに強いコンサルタントは有利です。さらに、金融分野では、事業再生ファイナンスやベンチャーファイナンス案件のみを取り扱っているコンサルタントが求められる傾向があります。
ここでは、各分野に特化した経営コンサルタント向けの資格を10種類紹介します。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営状況を確認し、企業分析に基づいた企業の成長戦略など様々なアドバイスを行います。経営コンサルタントの能力を提示できる国家資格は、中小企業診断士のみです。企業と国、企業と金融機関をつなぐパイプ役として、制度の正確な活用や経営環境を健全にする役割があります。
中小企業庁の「中小企業の近況」によると、日本の中小企業は380.9万社で、99.7%と過半数を占めています。多くの企業が様々な課題や戦略的な悩みを抱えており、コンサルティング業界においても中小企業診断士の資格を持った方向けの求人は多く、ニーズは高いです。
また、中小企業診断士という資格は、コンサルティング業界で高い評価を得ています。中小企業の成長戦略をアドバイスする仕事は、中小企業診断士ではなくてもできる仕事です。しかし、中小企業経営の専門家であり、資格を持っていれば説得力のあるアドバイスができます。そのため、コンサルティング業界では、中小企業診断士の資格を持つ人材を積極的に採用しているのです。
将来は独立開業する、組織の一員として内部から経営改革を支援するなど、キャリアプランはさまざまです。独占業務がない分、独創的な発想とアイデア、行動力が求められます。
なお、中小企業診断士試験には1次試験と2次試験を受ける必要があり、2次試験は筆記試験と口述試験(面接試験)です。試験合格後、実務者研修または登録研修機関が実施する研修を受講し、修了すると中小企業診断士に登録できます。(中小企業支援法第11条)
参考:中小企業庁「中小企業・小規模事業者の数(2021年6月時点)の集計結果」
税理士
税理士とは、税務相談や税務手続きの補助など、税務に関する業務を行う税務の専門家です。税理士登録後は、独立開業して税理士として働くことが一般的ですが、なかには税務コンサルティングだけではなく、経営コンサルティングを行う方もいます。
節税など税務関連は、経営対策が必要な場合も多いです。そのため、経営に関する知識を持つ税理士も多く、経営コンサルティングに転じる税理士も少なくありません。
また、税理士の資格を取るためには、税理士国家試験に合格することが必須です。税理士試験を受けるために、大学で法律や経済学を学んでいるなど、一定の条件を満たす必要があります。なお、弁護士や公認会計士の資格を持っている人は、試験を受けずに税理士登録が可能です。
公認会計士
公認会計士は、財務諸表の分析や確認などの監査業務を行い、適正な経営環境の維持をします。税理士が税務面から経営をサポートする専門家であるとすれば、公認会計士は監査面から組織の健全な経営を推進する専門家です。
資格取得後は公認会計士事務所や監査法人に就職し、アシスタントとしてキャリアを積みながら公認会計士を目指す方が多い傾向にあります。実績を積み、信頼を得られれば、大企業から経営相談を受けることもあるでしょう。
なお、公認会計士の資格を取るためには、金融庁が行う国家試験に合格しなければなりません。合格率は10%前後であり、決して簡単な試験ではないことが分かります。最近は受験者数が減少傾向にありますが、監査業務を独占できる国家資格のため、資格の実効性は高いといえるでしょう。
経営士
経営コンサルタントを目指す方の多くが持っている資格が、経営士です。日本最古の経営コンサルタント向けの資格として有名であり、経営士は多くの経営者から信頼されています。そのため、資格を持っていれば、業種を問わずさまざまな場面で活躍できる可能性が高いでしょう。
通常、経営士になるには5年以上の経営実務経験が必要で、一般的に学生は受験資格がありません。経営士試験は毎年5月と11月の2回実施され、合格率は70%以上です。受験者のほとんどが経営管理に長けたスペシャリストであるため、高い合格率を維持しています。そのため、マネジメント経験者におすすめの資格です。
社会保険労務士
社会保険労務士は、労働・社会保険諸法令に基づく記帳や書類作成、申請事務などを請け負います。労使関係の改善という観点からアドバイスを行うことで、経営の健全化を目指すための資格です。基本的に企業で働く方の立場から、企業にとって理想の環境づくりを目指します。
また、社会保険労務士の資格を取るためには、社会保険労務士制度に基づく国家試験を受験し、合格しなければなりません。試験は誰でも受けられるものではなく、学歴や職歴など一定の条件が課せられます。なお、条件を満たしていなくても、厚生労働大臣が認定した行政書士試験などの国家試験に合格すれば受験資格を得ることが可能です。
受験条件に制限があるなど、誰でもすぐに受験できるものではありませんが、経営コンサルタントとして活躍の場を広げたいのであれば取得しておきたい資格と言えます。
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行政書士
行政書士は、行政書士法に基づいた国家資格であり、法律を扱う専門家として、国民と役所の橋渡しができる資格です。法律文書の作成だけではなく、役所への書類提出手続きの補助や、法律知識を活用したコンサルティング業務など、さまざまな分野で活躍できます。
例えば、社内規程や契約書類の作成から、行政書士法人への申請業務まで、行政書士の活躍の場は多岐にわたります。近年、公的融資の申請や事業承継、事業再生に関するサポートやアドバイスの需要も増えているため、会社経営全般に関する業務を請け負うことも多いでしょう。
司法書士
司法書士は会社設立から解散まで、企業経営のあらゆる場面で貢献できる資格です。主に不動産などの権利義務を社会に公示する、登記業務を受託しています。登記業務は弁護士に依頼することも可能ですが、料金面から司法書士に依頼するケースが多いです。
例えば、会社設立時には新会社の商号が他社に使用されていないか調査し、商標登録出願や許認可取得などの登録関連業務を担当します。経営面では、事業承継やM&A、解散の際には、税理士、公認会計士、社会保険労務士、行政書士など、適切な専門家とチームを組んで対応するなど、業務内容は幅広いです。
また、日本の士業制度は、弁護士、税理士、公認会計士など、分野ごとに非常に細分化されており、それぞれの分野で高度なサポートを提供しています。どの専門家に相談したらよいのかわからないと悩む中小企業を、適切な専門家でつなぐことも司法書士の役割といえるでしょう。なお、依頼があれば、弁理士や行政書士などの専門家と企業の仲介も行います。
司法書士試験は、法律に関する高度な知識が問われる、難関試験のひとつです。筆記試験合格後は口述試験もあるため、万全の準備をしましょう。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、2016年4月に施行された職業能力開発促進法で、国家資格として規定されている資格です。キャリアコンサルティングの定義は、「労働者の職業選択、職業設計又は職業能力の開発及び向上に関する助言及び指導を行うこと」とされています。
キャリアコンサルタントの資格を取得した後は、企業や団体の人事・教育・人材開発部門において、採用や定着支援、働く人の意欲や能力開発に関する施策の立案・実施に携わるケースが多いです。そのため、キャリアコンサルタントは、企業の人事・教育関連部署、公的な就職支援機関、大学のキャリアセンター、人材紹介会社や派遣会社などで働く方が多い傾向にあります。
具体的には、社内のキャリア相談室などで直接カウンセリングに携わることも多いです。さらに、ライン長などが面談や日常的な対話を通じて部下や同僚のキャリア形成を支援し、チームビルディングに活用するケースも少なくありません。
また、ハローワークなどの公的就労支援機関では、求職者の自己分析やキャリア選択、実際の求職活動を支援します。求職者との対面相談だけではなく、就職や転職活動のスキルアップのためのセミナー開催を実施することも可能です。
キャリアコンサルタントには守秘義務が課せられ、信用を毀損する行為は禁止されているため、社会的信用度が高い資格だといえるでしょう。
ファイナンシャルプランナー
ファイナルプランナーは、お金の専門家として、個人の経済的な悩みを解決するためのアドバイスを行う資格です。夢や目標を実現するために、価値観、経済環境などを考慮し、収支内容、資産、負債、保険などあらゆるデータを収集し、現状を把握、分析します。
その上で、長期的な視点や総合的な視点など、様々な角度から資産設計やアドバイスを行い、実行のサポートを行うのです。また、状況によっては、弁護士、税理士、社会保険労務士、不動産会社、保険会社、金融機関など各分野の専門家とのネットワークを活用します。
ファイナンシャルプランナーの資格試験は、民間資格の「AFP認定資格」「CFP認定資格」、国家資格の「FP技能士」の3種類から選択可能です。ファイナンシャルプランナーの知識は、経営コンサルタントとしてのスキルアップだけではなく、自分自身の生活にも役立つこともメリットだといえるでしょう。
PMP
PMPとは「Project Management Professional」の略称で、米国PMI(Project Management Institute)が認定する国際資格です。プロジェクトマネジメントの知見があることを証明します。1度合格すればずっと保持できる資格とは異なり、3年ごとに更新が必要なため、常に学ぶ姿勢が求められる点が特徴です。
なお、プロジェクトとは、納期が決まっている仕事全般を指します。プロジェクトマネジメントは実際の作業ではなく、プロジェクトの進捗を管理する立場です。したがってPMPは、プロジェクトの目的を達成するために、遂行の計画を立て、社員の仕事内容をコントロールすることが役割となります。
スキルアップの観点からは、順序立てて業務を遂行する方法を学ぶことで、今後の業務の効率化を図ることが可能です。さらに「あらゆる業界に存在するプロジェクトをマネジメントできる人材」として評価されるメリットもあります。
また、プロジェクトマネジメントでは様々な人と接するため、人脈が広がる可能性も高いです。プロジェクトマネジメントのコミュニティを通じて、経営コンサルタントとしての活動の輪が広がることも期待できます。
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業界を問わず活かせる経営コンサルタントの資格3選

特定の業種のみのコンサルティングではなく、幅広い業界のコンサルティングをしたいと考える方も多いでしょう。ここでは、業界を問わず有利になる資格を3つ紹介します。
それぞれ、どのような資格なのか見ていきましょう。
MBA
MBA(経営学修士)は、業種を問わず経営コンサルタントとして役立つ資格です。ビジネススクール(経営大学院)を修了すると取得できます。ビジネススクールでは、経営知識について、経営戦略、マーケティング、人事管理、会計、財務、オペレーションズ・マネジメント、ビジネス・ロー、経済学などを学びます。ただし、カリキュラムや難易度はビジネススクールによって異なるため注意しましょう。
ビジネススクールを卒業することで最終学歴となるため、履歴書には母校に加えて高学歴を記載できます。さらに、海外のビジネススクールでMBAを取得すれば、経営に関するスキルを学べるだけではなく、実践的なビジネス英語も学べることがメリットです。
日本でも、複数の大学や教育機関が社会人向けにMBAコースを提供していますが、国際的な認証機関に認定されているビジネススクールはまだ数校しかありません。
また、MBAは戦略、経営全般、事業再生、財務など幅広い分野でコンサルティング会社から評価される資格であり、就職や転職に非常に有利です。ただし、MBAを取得したからといって、必ずしも希望するコンサルティングファームで活躍できるわけではありません。当該業界・分野での実務経験や専門知識がより重視される点を理解しておきましょう。
TOEICやTOEFL
コンサルティング会社に転職、就職するためには、TOEICやTOEFLなどの英語ベースのテストで一定レベル以上のスコアを持っていることが不可欠です。一般的に外資系ファームでは、テストのスコアよりもビジネス英会話のスキルが重視されるため、読み書きだけではなく、実践的なビジネススキルが求められます。
また、就職や転職活動では、TOEICやTOEFLの高得点は大きなアピールポイントです。コンサルティングファームにもよりますが、英語力を必要とするコンサルティング・プロジェクトは数多くあります。
なお、実用レベルの英語力を保有した人材を求めている企業は、外資系ファームに限りません。採用条件として英語を必須としているコンサルティングファームもあるため、経営コンサルタントを目指すのであれば、英語は勉強しておいた方が良いでしょう。
ITストラテジストなどIT関連の資格
経営コンサルタントとして、ITスキルも必須です。経営コンサルタントであっても、クライアントの業界次第ではITに関する高度な知識やクライアント企業の業務理解など、幅広い知識とスキルが求められます。
世の中にITが普及し、業務を円滑に進めるためにも、業種・業態を問わずITを活用しなければなりません。しかし、現実には日々の業務に追われるあまり、IT活用が進まず、他社に後れをとっているケースも少なくないのです。
なお、IT関連の資格を活かした業務の範囲は広いうえ、クライアントから求められるスキルも多岐にわたります。たとえば、経営層から現場担当者まで、さまざまな立場の人と意見を交わすためには、高いコミュニケーション能力が必要です。相手の識字レベルに応じて専門用語を使い分け、相手の意見に耳を傾けなければなりません。
また、IT関連の仕事は資格だけではなく、実務経験も高く評価される分野であることに注意が必要です。資格取得だけではなく、希望する分野に近い分野で実務経験を積んでおくと、就職や転職の際に役立ちます。さらに、IT関連の資格のほか、中小企業診断士など経営に関する知識を持つ資格を取得しておくと、ITの知識をより活かせるでしょう。
経営コンサルタントの資格を活かした転職先

資格を取得した後、どのような現場で資格を活かし、経営コンサルタントとして働けるのでしょうか。時間と労力をかけて資格を取っても、活かせなければ意味がありません。
そこで、経営コンサルタントの資格を活かせる転職先の種類と、どのような業務を行うのかを紹介します。
コンサルティングファーム
経営コンサルタントへの道は、コンサルティング会社への就職から始まるのが一般的です。また、経営コンサルティングの土台から学習することで、実践的な経験やスキルを身につけることができます。
なお、コンサルティングファームには、様々な種類があります。
- 総合系コンサルティングファーム
- 戦略系コンサルティングファーム
- IT系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームは、企業戦略や事業戦略の策定からシステム構築まで、主に上流と呼ばれるコアな領域が業務範囲です。部分的ではなく、企業全体として様々なサービスを提供します。
また、戦略コンサルティングファームは、大企業や外資系企業を主なクライアントとし、M&Aを含む経営戦略に関するトップレベルのコンサルティングを行います。加えて、シンクタンク型は、いわゆる「研究所」としての役割・側面も持つコンサルティングファームです。業績が大幅に悪化した企業や、倒産の可能性がある企業に特化しています。
ほかにも、システム構築やITを活用したビジネスに強みを持つITシステムコンサルティングファーム、広告を活用したマーケティング戦略に強みを持つマーケティング系コンサルティングファームが挙げられます。
コンサルティングファームは、外資系と日系で区分することが可能です。ただし、外資系コンサルティング会社は、専門知識や実務経験、ビジネス英語力などが求められるため転職の難易度が高いでしょう。一方で、日系コンサルティングファームであれば比較的就職しやすいといわれています。そのため、コンサルタントが未経験の方は、まず日系コンサルティングファームから目指してみると良いでしょう。
監査法人・税理士法人
監査法人や税理士事務所もコンサルティング会社を利用しており、経営コンサルタントも多く活躍しています。税務面で中小企業に密着している税理士事務所では、税務上のアドバイスを含め、業務の一環として経営コンサルティングを行うことが多いです。
監査法人も同じグループ内にコンサルティング会社を持つことが一般的で、IT監査などでも経営コンサルタントを活用しています。
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経営コンサルタントの主な仕事内容

同じ経営コンサルタントでも、専門分野は多岐にわたります。最近では、AIやデジタルトランスフォーメーション(DX)など、専門性が非常に高い分野で活躍する経営コンサルタントも増えてきました。
ここでは、どのような経営コンサルタントでも共通して行う仕事を3つ紹介します。
具体的な仕事内容を確認していきましょう。
企業分析
経営コンサルタントは、企業が抱える課題や現状を確認するために、複数のフレームワークを活用して分析をします。
具体的には、事業環境、企業の強みと弱みなどを分析するSWOT分析、企業のやるべきことや戦略を分析するMOST分析です。ほかにも、ビジネスプロセスのBPM分析、PESTLE分析などで、色々な視点から分析を行います。
経営・マーケティング戦略の策定
企業の経営戦略策定には、多くの経営コンサルタントが携わっています。
企業の現状や企業分析の結果明らかになった課題をもとに、企業の方向性や目標を明確にし、目標を達成するための企業戦略策定のアドバイスを行います。
なお、経営コンサルタントは、企業の経営戦略策定に関する助言は行いますが、経営戦略の導入に関する意思決定はできません。経営戦略の決定は、経営コンサルタントではなく、企業のトップマネジメントが行うのが通常です。
また、多くの経営コンサルタントは、企業のマーケティング計画の策定に携わります。策定は、どのようなサービスや商品を、誰を相手に、どのように販売促進をするのかを定義する一連のプロセスです。特に「どう売るのか」という問題は、多くの企業が抱える問題であり、外部の経営コンサルタントの客観的視点でのアドバイスを必要としています。
そのため、経営コンサルタントは経営・マーケティング戦略の策定が主な業務といっても過言ではないでしょう。
財務計画・事業再生計画の策定
特に中小企業を担当する経営コンサルタントの重要な仕事のひとつは、企業の財務計画策定です。多くの中小企業は、損益計算書や貸借対照表などの決算書の作成を税理士や公認会計士に依頼しています。
しかし、具体的な資金調達スキームについては、税理士や公認会計士からアドバイスを受けられません。そこで、経営コンサルタントが資金調達スキームについて具体的なアドバイスを行うのです。
また、最近では、企業の事業再生計画の策定に関連した業務を受ける経営コンサルタントもいます。事業再生計画とは、倒産しそうな企業や、実際に倒産した企業の事業再生に関する具体的な方法を示した計画です。経営コンサルタントは、債権債務の整理、人事計画の策定、各債権者との調整を含む資金調達計画の策定を行います。
さらに、M&Aといった事業再生スキームの策定を含め、対応することは多岐にわたります。
経営コンサルタントになるには

経営コンサルタントになるために特別な資格や免許は必要なく。「経営コンサルタント」と名乗ればすぐにでもなれます。
しかし、問題は「自称経営コンサルタント」が企業から依頼を受けられるかどうかです。経営コンサルタントと名乗っていても、実力や信頼が無ければ依頼はまず来ないでしょう。
経営コンサルタントになるには、知識やスキルを身に付けておかなければなりません。ここでは、経営コンサルタントになるにはどのような準備が必要なのかを紹介します。
資格を取得しておく
経営コンサルタントになるために、資格は必要ありません。ただし、十分な経歴や実績のない経営コンサルタントは、クライアントから仕事を獲得するのは難しいでしょう。
クライアントは通常、依頼する相手の経歴や実績をチェックしたうえで、正式に依頼するかどうかを決めます。そのため、中小企業診断士、公認会計士、MBA(経営学修士)などの資格を持っていると有利です。経営コンサルタントとして転職を検討している方は、紹介した資格取得を検討しましょう。
専門的な知識やスキルを身につける
経営コンサルタントとして転職や就職をするためには、専門的なスキルや知識が必要です。特に、企業が欲している分野の知識やノウハウを保有している方であれば、経営コンサルタントへの転職を有利に進められるでしょう。
例えば、マーケティングなど特定の業種であっても、ソーシャルメディアを活用したマーケティングに強いコンサルタントは非常に需要があります。ほかにも、金融分野であれば事業再生ファイナンスやベンチャーファイナンスに特化したコンサルタントは需要が高く、転職にも有利だといえるでしょう。
論理的思考力を養う
論理的思考力は、専門性を問わず経営コンサルタントに求められるスキルです。論理的思考力とは、物事を論理的に理解し説明できる思考法を指します。
経営コンサルタントの基本的な仕事は、事実に基づいて具体的な問題解決策を提案することです。そのため、事実よりも感情で判断したり、根拠のない解決策を提示したりすることは避けなければなりません。
なお、論理的思考力を養う簡単な方法は、話をするときに結論を先に伝えることです。話の途中で「結局何が言いたかったのかわからなくなった」という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。そのような場合は、結論から話すと、自分の考えを整理することができます。また、最初に結論を知っておくと、聞き手の負担を減らすことが可能です。
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経営コンサルタントにおける仕事のやりがい

経営コンサルタントは、コンサルティングファームなどの組織に所属している方も、個人で開業している方も、経営コンサルタントとしての仕事を楽しみ、やりがいを感じている方が多いです。
ここでは、仕事を続けるにあたって重要な、経営コンサルタントの仕事のやりがいを紹介します。
それぞれ詳しく解説していくので、ぜひチェックしてください。
クライアントと一緒に成長できる
経営コンサルタントのやりがいは、クライアント企業と共に成長できることです。
経営コンサルタントの仕事は、クライアント企業が抱える問題を解決することになります。問題を解決することで、解決のためのスキルも身につき、結果的に自分の成長にも繋げることが可能です。
また、経験を積めば積むほどスキルは磨かれ、コンサルタントとしての成長にもつながるでしょう。特に難しい問題を解決した経験は、大きな成長を感じられることが魅力です。
出版・セミナーで活躍できる
経営コンサルティングだけではなく、出版やセミナーなどで活躍できることもやりがいにつながります。
経営コンサルタントのなかには、自分の知識やスキルを本にまとめて出版する方も少なくありません。セミナーや講演会を通じて、自分の知識やスキルを世の中に発信したり、SNSで経営に関するコンテンツを発信したりする方も増えています。SNS上で有料のセミナーを開催する方も多いです。さらに、特定の業界の経営を解説する、専門的な経営コンサルティングも増えています。
経営コンサルタントの仕事と出版やセミナーを両立することで、新規顧客獲得のマーケティングスキームとして活用できるでしょう。また、出版やセミナーを開催することで、コンサルティングとは別に収入を得ることも可能です。
人脈が広くなる
人脈が広がることも、経営コンサルタントの仕事のやりがいです。
経営コンサルタントの仕事は、多くの人と関わります。例えば、トップマネジメントを含む経営陣、財務、人事、マーケティングなどに携わる社員などです。
また、クライアント企業の取引先や、仕入先、顧客、株主などのビジネスパートナーも挙げられます。案件によっては、弁護士、税理士、公認会計士、金融機関とも連携しながら対応するケースも珍しくありません。
さまざまな人と仕事をすることで、人間関係が構築され、人脈となっていきます。経営コンサルタントを続ければ続けるほど、人脈は広がる楽しさがあるでしょう。
経営コンサルタントに関するよくある質問

経営コンサルタントになるにあたって、資格や将来性に疑問や不安を抱く方もいるでしょう。最後に、経営コンサルタントについてよくある質問を紹介します。
経営コンサルタントを目指している方は、事前にチェックしておきましょう。
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まとめ
経営コンサルタントになるために、資格を取らなければならないわけではありません。誰でもすぐに「経営コンサルタント」になれます。
しかし、コンサルティングには経営に関連した知識が必須です。経営コンサルタントの仕事に通ずる資格を取れば、専門的な知識が身につき、「特定の分野に詳しい人」として客観的に評価されます。
経営コンサルタントを目指す方は、自分のキャリアに合った資格を探してみましょう。









