ディップがAIや人事などの外部専門家で構成する委員会設立、採用や育成などの人材領域でAIを適正運用するための指針策定へ

ディップは2024年8月29日、AIを活用する際の倫理や指針を考える専門組織「AI外部諮問委員会」の設立を発表しました。特に人材領域のAI活用にフォーカスし、倫理的なAI開発や運用に必要な指針づくりなどを進めます。

AIが急速な進化を遂げる中、AIを業務に活用して効果を上げる企業が増えています。しかし一方、AIによるリスクも顕在化しつつあります。AIが顧客データを分析することによるプライバシーの侵害、学習データに依存することによるAIの偏見、アルゴリズムのブラックボックス化による不透明性など、企業はこれらのリスクと向き合うことが求められています。

こうした背景からディップは、AIを適切に扱うための倫理規範を構築する目的で「AI外部諮問委員会」を設立しました。とりわけ採用や育成、マネジメントなどといった人材領域でAIを適正に運用するための環境について議論します。

「AI外部諮問委員会」の具体的な取り組みは次の4つです。

・人材領域のAI倫理に関する議論の活性化、ディップの指針策定への活用
多様なステークホルダーの意見を収集し、倫理的なAI開発や運用に必要なことをディップの指針策定に盛り込みます。

・AI倫理に関する提言、対外発信
人材領域のAI倫理に関する提言や指針を策定、公表します。AI倫理の普及や啓発に努め、社会全体で共有できる倫理規範の策定を目指します。

・ステークホルダーの理解促進、啓発の進展
人材領域のAI倫理に関する最新動向や課題を調査、研究し、ステークホルダーや社会全体の理解を促進します。調査や研究内容をディップの事業にも活用します。

・ディップのプロダクトに関する議論
ディップが運営するサービスやAIプロダクトのあるべき姿を議論します。AI開発や運用を倫理的に進めるための指針策定にも役立てます。

なお、「AI外部諮問委員会」はディップの組織としてではなく、独立した組織に位置づきます。AIや人事、法律、労務などの外部専門家で構成し、ディップの取締役会などの意思決定の場で委員会の提言を反映できるようにします。

「AI外部諮問委員会」は2024年秋に第1回目となる委員会を開催します。その後は状況を見つつ定期的に委員会を実施する予定です。

【関連リンク】
ディップ株式会社
https://www.dip-net.co.jp/

プレスリリース
https://www.dip-net.co.jp/news/2014