北九州で産学官連携による新規事業開発プロジェクト開始、AIが知財からビジネスアイデアを創出

北九州産業学術推進機構は2025年6月18日、新規事業開発を支援するプロジェクトを実施すると発表しました。北九州市立大学と西日本シティ銀行と連携し、知的財産(特許)からビジネスアイデアを創出できるようにします。新規事業を開拓する地域企業の募集も開始する予定です。

本プロジェクトは、企業が大学や中小企業と共創して新規事業開発に結び付けるのか目的です。知的財産を活用するのが特徴で、知的財産の内容をもとにビジネスのヒントを得られるようにします。

知的財産を活用しやすくするため、「Ideaflow」と呼ぶAIツールを駆使するのも特徴です。「Ideaflow」は公開する特許情報から、その技術を活用した事業アイデアを大量に作成するツール。Webブラウザ経由で利用できることから、企業は新規事業のアイデアを早期に創出、検討できるようになります。特許の内容を分かりやすく要約したり、ビジュアルやコンセプトに変換して可視化したりすることも可能です。

図1:「Ideaflow」の画面イメージ

プロジェクトに参加する企業は、曖昧だった新規事業開発を具体化できるのがメリットです。大学や他の企業と共創することで、自社だけでは開発が困難な新規事業も推進できるようになります。新規事業以外に、既存事業を見直すヒントも得られます。

図2:プロジェクトのインプットからアウトプット、アウトカムまでの流れ(イメージ)

今後は2025年9月に参加企業を募集するとともに、並行して体験セミナーも開催します。体験セミナーでは「Ideaflow」を実際に使い、特許からアイデアを生み出すプロセスを体験できます。他企業と交流する機会も得られます。

2025年10月から2026年1月まで、大学の授業を通じてどんなビジネスモデルに結び付けるのかを検討、ブラッシュアップします。なお、学生や大学、企業、クリエイターがAIによって作り出されたビジネスアイデアを評価、検討するイベントも開催します。その後、2026年2月には成果を報告する会を実施する予定です。

【関連リンク】
北九州学術研究都市
https://www.ksrp.or.jp