コンサルタントといえば「激務」。そんなイメージを持っている人は少なくありません。では実際にどのような1日を過ごしているのか。今回はベルテクス・パートナーズ シニアコンサルタントの田中宏基さんの1日に密着。コンサルタントとして働く中でのやりがいや大変だと感じていることを聞きました。
プロフィール

田中宏基
株式会社ベルテクス・パートナーズ シニアコンサルタント
大学卒業後、日系大手ITコンサルティング企業に就職し、基幹システムの刷新プロジェクトなどに4年間従事する。バックヤード向けのシステム開発からインフラの運用支援、エンジニアのマネジメントなど、幅広い業務を経験。その後、2023年12月にベルテクス・パートナーズに入社。現在はDX領域を中心としたITコンサルティング業務に従事。構想策定から導入、運用までを一貫して支援している。
田中さんのある1日のスケジュール
9:30
クライアント先に出社する日は現地オフィスに直行する。午前中は資料作成や業務設計などのアウトプット作業に時間を割くようにしている。最近は25分間作業して5分間休憩する「ポモドーロ法」を活用し、集中力を高めて効率化にも取り組む。午前中の静かな時間帯に集中することで、質の高いアウトプットを出せるよう心掛けている。

12:00
昼食休憩は、クライアントの社員食堂を利用することが多い。ベルテクス・パートナーズの同僚の他、クライアントの社員と仕事以外の話をしながら食事することもある。カジュアルな雰囲気の中で関係を深められる貴重な時間として有効に活用している。
13:00
昼食後は自社やクライアントを問わず、いろいろな人と立ち話を含め短めの打ち合わせをすることが多い。何気ない会話の中から、業務改善のヒントや気付きを得られる。対話を通じて情報収集することを常に意識している。

14:00
クライアントとのミーティング。進捗報告、課題共有、今後の方向性など、議題は多岐にわたる。なお、ミーティングはできるだけ対面で実施し、細かな表情や言動から相手の意図を読み取ることを意識している。

15:00
上司とミーティング。プロジェクトの進行状況やクライアントの状況、チーム体制などについて情報共有する。またプロジェクト進行上の課題や悩みなども上司に率直に相談するようにしている。
16:00
クライアントのキーマンとの打ち合わせ。普段はチャットやメールでやり取りしがちだが、直接会話する機会を意図的に作り出す。文章では伝えにくいことも、対話ならスムーズに伝えられる。資料に関する確認や軽い相談もその場で済ませられるので、迅速な意思決定にも役立っている。

18:00
ベルテクス・パートナーズの中途採用面接に参加。面接官として候補者の経験や意向を丁寧に確認しつつ、自社にマッチするかどうかを見極めている。面接後は他の面接官と所感を共有し、合否や評価を議論する。採用は会社と候補者の未来に関わる重要な業務のため、真摯な姿勢で臨んでいる。

19:00
1日の業務を振り返りつつ、翌日のタスクの確認や資料の準備を進める。ミーティングの予定があれば、アジェンダを事前に確認し、必要な情報を整理しておく。必要に応じて関係者との共有事項の連絡も済ませておく。入念に準備することで、翌日の業務の立ち上がりをスムーズにできるようにしている。
20:00
退社。クライアントの終業時間に合わせた勤務体系だが、20時前後にオフィスを出ることが多い。夕方以降はオフィスが比較的静かになるので、自身の作業時間に割り当てるようにしている。
21:00
帰宅。夕食後は趣味に時間を割くことが多い。ゲームをしたり家族と動画を観たり、好きなことに没頭することで意識的に仕事から頭を切り替えている。オンとオフのメリハリを意識することで、翌日以降のパフォーマンス向上につながっている。
田中さんがコンサルタントになって思うこと、感じること
――日々の業務の中でやりがいを感じることは何ですか。
クライアントのシステム導入を支援するだけではなく、「本当にこの課題に対して必要な解決策は何か」をゼロベースで考えることから関われるのがやりがいになっています。ベルテクス・パートナーズに入社するまでは、システムをいかに効率よく設計・実装 、運用するかが求められていました。しかし現在は、クライアントと共に課題の本質と向き合っています。あるべき解決策を考える構想や企画にとどまらず、実行までやり切ることができる業務に大きな意義も感じています。提案から実行・導入まで行った施策がクライアントの現場で実際に役立っている様子を見届けられるのも大きなやりがいですね。
クライアントのシステム導入を支援した際、システムを活用する現場担当の方から「業務が見えるようになった」「業務がやりやすくなった」といった声をもらえるのもありがたいです。自分の携わった仕事が価値を生んでいると実感できるのは魅力ですね。コンサルタントとしての課題発見・課題解決力と、エンジニア経験に基づいた実行力の両方を活かせるベルテクス・パートナーズの環境に、とてもやりがいと魅力を感じています。
――大変だと思うことはありますか。
自分の担当範囲を限定せず、必要ならどこまででも踏み込み続ける姿勢が求められる点です。一般的な企業なら「それは自分の業務範囲ではない」というケースもあるかと思います。しかし当社のコンサルタントは、クライアントの課題解決のために領域を超えて対応する必要があれば進んでやります。自分自身が商品であり価値であるという意識を持つ必要があるため、プレッシャーもあります。しかし、自律的に仕事を進めたい人や自身の価値を高めたい人には向いていると思います。
明確な答えを見いだせない状況でも解決策を探し出してやり切る力も問われます。たとえ難しい局面であっても、コンサルタントとして「できる」と言い切る覚悟を持つことも必要です。大きな責任を伴いますが、課題を解決したときには大きな達成感を得られます。大変と感じる場面が多いほど、自分を成長させてくれる機会と前向きに捉えています。
――今後はどんなコンサルタントを目指しますか。
大規模なシステム導入プロジェクトをリードできるコンサルタントになりたいと思っています。チームを率いて企画・構想から実行・導入、運用までを一貫して推進できるコンサルタントを目指したいですね。私の場合、「ITが好き」という気持ちが根底にあるため、技術的な知見を今後も積み上げていきたいと思っています。しかし今後は技術的な知見に加えて、ビジネスの観点をさらに磨き深めていく必要性を強く感じています。双方の知見や経験を積むことで、システム導入にとどまらず、事業全体への影響を考えた上で計画・推進し、新しい価値を提供できるようになりたいと考えています。システムの構想や企画だけ立案するのではなく、実行しやり切ることでビジネスにどんな効果や価値をもたらせるのかまでしっかり示せるリーダーになりたいですね。そのためには現場での経験を重ねると共に、マネジメントやコミュニケーションスキルもさらに磨いていく必要があります。成長途中ですが、一歩ずつ理想像に近づいていきたいと思います。