デジタルハリウッドが運営する人材養成スクール「G’s ACADEMY」は2024年9月4日、「イノベーションと熱狂的なこだわりの関連性」をテーマにした調査の結果を発表しました。全国の18~65歳の男女154人を対象に、イノベーションを起こした経験や起こすときの弊害などを聞いています。
日本人はイノベーションに対して積極的かどうかを聞いた結果が図1です。

積極的かどうかという質問に対し、「全く思わない」と「あまり思わない」を合わせた割合は69.5%を占めます。約7割の人が、日本人はイノベーションに消極的というイメージを持っていることが分かります。
自身が務める会社などでイノベーションを起こそうと考えたり、行動したりしたことがあるかを聞いた結果が図2です。

結果は「特に考えたことがない」がもっとも多く、64.3%を占めます。2位の「考えたことはあるが、自ら行動に移したことはない」(17.5%)を合わせると、8割以上の人が行動すら起こしていないことが分かります。
では、行動しなかった理由は何でしょうか。前問で「特に考えたことがない」「考えたことはあるが、自ら行動に移したことはない」と答えた人に、行動しなかった理由を聞いた結果が図3です。

もっとも多かったのは「現状、イノベーションが起きなくても困らないから」で、40.0%でした。2位は「共に進めてくれる賛同者がいなかったから」で、20.8%でした。調査を実施したG’s ACADEMYはこの結果について、イノベーションがもたらす好影響を理解できる人が少ないのではと推察します。
イノベーションを進める際に弊害を感じたことがあるかどうかを聞いた結果が図4です。

「感じたことがある」と答えた割合が68.4%で、「感じたことはない」を上回りました。イノベーションを推進した経験のある人の約7割が、何かしらの弊害を感じていたことが分かります。
では、具体的にどんな弊害を感じていたのでしょうか。弊害の内容を聞いた結果が図5です。

結果は、「既存のやり方やルールが固定化しており、転換が困難だった」と回答した割合がもっとも多く、76.9%でした。2位には「賛同はするが、実際に行動に共に起こしてくれる人がいなかった/少なかった」(30.8%)が続きます。
調査を実施したG’s ACADEMYは、日本でイノベーションを活性化させるためには、払拭できずにいる同調圧力の固定概念をなくすべきと指摘します。さらに、イノベーションを成し遂げる原動力となる「こだわり」を全面に出して仕事ができる環境づくりが重要と推察します。
【調査概要】
調査主体:G’s ACADEMY
調査期間:2024年8月2日(金)~2024年8月3日(土)
調査対象者:全国18~65歳の男女
調査方法:ウェブでのアンケートを実施し、回答を分析
調査人数:154名
【関連リンク】
デジタルハリウッド株式会社
https://www.dhw.co.jp/


