東京大学大学院法学政治学研究科・法学部は2025年2月12日から3月12日まで、「イノベーションを巡る法的論点」をテーマにした講義(全4回)を開催します。企業の担当者や卒業生などが対象で、イノベーション創出時に懸念される主な法律との関係を考察します。
東京大学大学院法学政治学研究科・法学部では、特定のテーマに関心のある人向けの講義「連続講義」を定期開催しています。主に企業の法務担当者や弁護士が参考になるテーマを取り上げ、2005年度からこれまでに21回実施しています。
第22回となる今回は、イノベーションと法の関係を掘り下げます。
イノベーションが経済発展や社会課題解決の切り札となることが期待される中、多くの企業がイノベーション創出に向けた取り組みを加速させています。一方、イノベーション創出の過程ではさまざまな法的対応を求められ、問題を生じさせる可能性があります。
そこで今回の講義では、最近注目を集めるトピックを取り上げ、多様な切り口で法理論上、実務上の主要な論点を解説します。
具体的には、スマホ競争促進法(「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」)や、ステルスマーケティング規制(「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」)などの新たに導入された法制度との関係を解説します。さらに、生成AIの技術的な進展に伴い、著作権法の制限規定を改正すべきかどうかにも触れます。最高裁第三小法廷令和6年7月16日判決が示す、イノベーティブな技術およびそれに基づく社会秩序を刑法で保護することの可能性と限界も取り上げる予定です。
講義は全4回。各回の開催日と講師は以下の通りです。開催時間は各回とも18:30~20:30です。
第1回(2025年2月12日(水))
「スマホ競争促進法」
講師:白石忠志氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
第2回(2025年2月19日(水))
「ステルスマーケティング規制等」
講師:滝澤紗矢子氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
第3回(2025年3月5日(水))
「AIと著作権」
講師:田村善之氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
第4回(2025年3月12日(水))
「サイバーセキュリティと刑法」
講師:和田俊憲氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
講義の概要は以下の通りです。
講義名:イノベーションを巡る法的論点
開催期間:2025年2月12日 18時30分~2025年3月12日 20時30分
開催場所:東京大学法文1号館25番教室(東京都文京区本郷7-3-1)
※オンラインとのハイブリッド開催
※講義翌日(17:00以降)から1週間、講義動画のアーカイブ配信を予定
対象:社会人、卒業生、企業
定員:400名
受講料:4万4000円(税込み)
申込方法:事前予約
※申込受付はこちら
https://www.shojihomu.or.jp/page/sponsored_events_renzoku_02-03
申込受付締切:2025年1月6日
【関連リンク】
東京大学
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html
第22回連続講義:イノベーションを巡る法的論点
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/events/z0101_00007.html


