新規事業担当の97.2%が知見者への事前インタビューを重視、87.6%が生成AIだけで顧客や市場を理解するのは不十分と認識/ビザスク調べ

ビザスクは2026年3月16日、「新規事業開発における一次情報の重要性に関するアンケート」の結果を発表しました。新規事業の立ち上げなどに関わった250名に、事業化前の知見者などへのインタビュー実施頻度や実施時期、効果などを聞いています。

新規事業の進捗状況を聞いた結果が図1です。

図1:担当している、またはしていた新規事業の状況を教えてください。(出典:ビザスク)

「計画より遅れている、または見直しが必要だが現在も継続中」と答えた割合がもっとも多く、58.4%でした。以下、「計画通り、または計画以上の進捗」(32.4%)、「計画通りの成果が出ず、事業を撤退・休止した」(3.6%)と続きます。

新規事業に取り組んだものの、想定通りの成果が出なかった要因を聞いた結果が図2です。

図2:計画通りの成果が出なかった要因として感じるものを教えてください。(出典:ビザスク)

「社内リソース・体制問題」と答えた割合がもっとも多く、60.9%でした。以下、「市場規模・成長性の見極め不足」(43.5%)、「顧客ニーズ・課題の把握不足」(39.1%)と続きます。

生成AIが登場したことで必要な情報を探しやすくなったかどうかを聞いた結果が図3です。

図3:生成AIの普及により、デスクトップリサーチ情報へのアクセスは容易になったと感じますか。(出典:ビザスク)

「非常に容易になった」と答えた割合がもっとも多く、47.6%でした。「容易になった」(44.8%)と合わせると9割以上が容易になったと感じていることが分かります。

新規事業における顧客・市場理解は生成AIだけで十分かを聞いた結果が図4です。

図4:生成AIだけで、新規事業における顧客・市場理解は十分にできると思いますか。(出典:ビザスク)

「あまりそう思わない」と答えた割合がもっとも多く、51.6%でした。「全くそう思わない」(36.0%)と合わせると、9割近くが生成AIだけで顧客や市場を理解するのは不十分と感じていることが分かります。

なお、生成AIだけで顧客・市場理解は不十分と感じる理由も聞いています(一部抜粋)。
・生成AIは顕在化しているペインにはアプローチできるが、競合も気づきやすい領域にとどまる。
・「新しい価値の創造」においては、AIのアウトプットだけでは解像度が不十分であり、実地調査を行うと結果が的外れなこともある。
・AIが提供する情報は、Web上に蓄積された過去情報の集合に過ぎない。新規事業では「将来の課題」を捉えることが重要であり、AIだけでは十分とは言えない。

新規事業開発では知見者へのインタビューが重要だと思うかを聞いた結果が図5です。

図5:生成AI時代の新規事業開発において、知見者へのインタビューはどの程度重要だと思いますか。(出典:ビザスク)

「非常に重要」と答えた割合がもっとも多く、76.0%でした。「重要」(21.2%)と合わせると、97.2%が知見者へのインタビューを重視していることが分かります。

では、想定顧客や知見者へのインタビューをどの程度実施しているのか。実施状況を聞いた結果が図6です。

図6:事業化前に想定顧客・業界知見者へのインタビューを実施しましたか。(出典:ビザスク)

「十分に実施した(10回以上)」と答えた割合がもっとも多く、43.2%でした。以下、「ある程度実施した(5〜9回)」(36.0%)、「少し実施した(1〜4回)」(18.4%)と続きます。「全く実施していない」は2.4%にとどまります。

インタビュー実施状況と新規事業の進捗状況の相関関係を示しているのが図7です。

図7:事業化前に想定顧客・業界知見者へのインタビューを実施しましたか。(出典:ビザスク)

インタビューを「十分に実施した」と答えた人に限ると、「計画通り、または計画以上の進捗」と答えた割合は35.2%でした。一方、インタビューを「少し実施した」と答えた人の場合、「計画通り、または計画以上の進捗」と答えた割合は21.7%にとどまります。インタビューを十分に実施するほど、新規事業が計画通りに進む割合が高まる傾向が見られます。

インタビュー不足が原因で、調査を追加したり業務が手戻りしたりした経験があるかを聞いた結果が図8です。

図8:インタビュー不足により追加調査や手戻りが発生したことはありますか。(出典:ビザスク)

「何度もある」と答えた割合がもっとも多く、53.6%でした。以下、「1~2回ある」(26.8%)、「あまりない」(17.2%)と続きます。

インタビューの実施時期を聞いた結果が図9です。

図9:インタビューの実施時期について、もっとも近いものを選んでください。(出典:ビザスク)

「仮説構築後、事業化判断前」と答えた割合がもっとも多く、62.3%でした。以下、「仮説構築前(アイデア段階)」(29.9%)、「事業化判断後」(4.1%)と続きます。

インタビューで得られた効果を聞いた結果が図10です。

図10:インタビューを通じて、得られた効果を教えてください。(出典:ビザスク)

「顧客課題の解像度向上」と答えた割合がもっとも多く、84.4%でした。以下、「提供価値・プロダクト内容の修正」(73.0%)、「社内説明・意思決定の円滑化」(60.7%)と続きます。

一方、インタビューを「少し実施した」「全く実施していない」と答えた人に理由も聞いています(図11)。

図11:インタビューを実施しなかった、十分に実施できなかった理由を教えてください。(出典:ビザスク)

「対象者探索に時間がかかる」と答えた割合がもっとも多く、46.2%でした。以下、「対象者へのアクセス手段が分からない」(30.8%)、「予算不足」(30.8%)と続きます。

今後はインタビューに注力したいかを聞いた結果が図12です。

図12:今後、新規事業開発を行う際に、想定顧客や業界知見者へのインタビューにどの程度注力したいですか。(出典:ビザスク)

「非常に注力したい」と答えた割合がもっとも多く、53.6%でした。「注力したい」(41.6%)と合わせると、9割以上がインタビューを注力したいと考えていることが分かります。

【調査概要】
調査対象:過去3年以内に、新規事業・新サービス・新プロダクトの立ち上げ/検証/事業化検討に関与した経験がある方
調査方法:Webアンケート
調査日:2026年2月13日〜2月17日
有効回答数:250件

【関連リンク】
株式会社ビザスク
https://corp.visasq.co.jp/