ベンドは2025年4月2日、リスキリングの動向をまとめた「リスキリングレポート2025」を発表しました。リスキリングに関する調査結果を分析し、リスキリングの効果や現状、課題をまとめています。
「リスキリングレポート2025」に掲載する主な調査結果は以下の通りです。まず、リスキリングで月収が上がったかを聞いた結果が図1です。

「上がらなかった」がもっとも多く、55人中16人でした。以下、「1~2万円上がった」(14人)、「2~3万円上がった」「月収は上がったがリスキリングの成果によるものではない」(共に6人)と続きます。全体では、7割の人がリスキリングで収入を増やしたという結果でした。
資格取得を通じて意図した転職や昇格を果たせたかを聞いた結果が図2です。

「想定していたほどではないが得られた」がもっとも多く、39.9%でした。「想定していた以上に得られた」(4.4%)と「想定通り得られた」(26.1%)を合わせると、7割の人が資格取得によってキャリアアップを得られたことが分かります。
リスキリングへの熱意を聞いた結果が図3です。

「どちらかといえばある」がもっとも多く、34.4%でした。「ある」(33.1%)と「非常にある」(16.6%)を合わせると、8割以上の人が熱意を持っていることが分かります。
リスキリングに取り組んだことがあるかを聞いた結果が図4です。

「ない」と答えた割合は72.5%で、「ある」(27.5%)を大きく上回りました。リスキリングの実施率は必ずしも高くないようです。
リスキリングに取り組まない理由を聞いた結果が図5です。1番目の理由、2番目の理由をそれぞれ聞いています。

1番目に大きな理由でもっとも多かったのは「何をしたらいいのか分からない」で、148人中53人が回答しました。2位は「金銭的余裕がない」(33人)、3位は「時間的余裕がない」(29人)でした。なお、2番目に大きな理由も、「何をしたらいいのか分からない」「金銭的余裕がない」「時間的余裕がない」が上位を占めました。
リスキリングに取り組むには会社に何を求めるのかを聞いた結果が図6です。1番目に求めるもの、2番目に求めるものをそれぞれ聞いています。

1番目に求めるものでもっとも多かったのは「資格取得の支援をしてほしい」で、163人中45人が回答しました。2位は「リスキリングのために補助金を出してほしい」(35人)、3位は「リスキリングをしたことを評価制度に入れてほしい」(26人)でした。なお、2番目に求めるものでもっとも多かったのは、1番目に求める同様に「資格取得の支援をしてほしい」で、163人中38人が回答しました。なお、ベンドが運営する「スキルアップ研究所」は調査結果について、企業は金銭的な支援に加えてリスキリングの方向性を積極的に示す必要があると指摘します。さらに、リスキリングを推奨する雰囲気を社内に醸成することも必要だと考察します。
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