人的資本データ可視化の目的は「採用力強化」が32%で最多、データの散在や分析体制が活用の障壁に/SmartHR調べ

SmartHRは2026年6月18日、「人的資本開示とデータ活用に関する実態調査」の結果を発表しました。人的資本データの開示業務に携わる人事担当者310人を対象に、開示の目的や開示する人事データの内容、人事データと経営判断の関係などを聞いています。

人的資本データを可視化する目的を聞いた結果が図1です。

図1:現在、あなたのお勤め先において、「人的資本データを収集・可視化する【最大の目的】」は何ですか。(出典:「人的資本開示とデータ活用に関する実態調査(SmartHR調べ))

「採用力の強化」と答えた割合がもっとも多く、32%でした。以下、「従業員エンゲージメント/生産性向上」(24%)、「経営戦略や人材施策への反映」(18%)と続きます。制度対応の文脈で語られがちな「外部開示への対応(統合報告書等)」は14%にとどまりました。人的資本データの収集がこれまでの「開示のため」から「経営課題に取り組むため」に変わりつつあることが読み取れます。

人事施策の効果と経営効果の関係性を可視化しているかを聞いた結果が図2です。

図2:あなたのお勤め先では、「人事施策の効果」と「経営成果」の関係性を可視化できていますか。(出典:「人的資本開示とデータ活用に関する実態調査(SmartHR調べ))

「数値で可視化できている」と答えた割合がもっとも多く、53%でした。「数値で可視化されていないが定性的には可視化できている」(36%)を合わせると、89%の企業が関係性を可視化しています。

経営層や役員会にどんな人事データを定期的に報告、提示しているかを聞いた結果が図3です。

図3:経営層や役員会に対して、人事部門から定期的に報告・提示している「人事データの内容」として、当てはまるものを全てお選びください。(出典:「人的資本開示とデータ活用に関する実態調査(SmartHR調べ))

「確定した実績数値」と答えた割合がもっとも多く、62%でした。以下、「投資対効果の分析/報告結果」(54%)、「数値の変化から読み取れる組織リスクの予測」(52%)と続きます。経営層や役員に実績をただ報告するのではなく、ROIや想定リスクなどの意思決定に資する示唆を報告する動きが広がりつつあることが分かります。

人事データが経営判断や人事施策の決定に直接結びついたことがあるかを聞いた結果が図4です。

図4:収集した人事データが、経営会議や役員会などにおいて「経営判断」や「人事施策の決定」に直接結びついたことはありましたか。(出典:「人的資本開示とデータ活用に関する実態調査(SmartHR調べ))

「時々決め手になった」と答えた割合がもっとも多く、56%でした。「常に決め手になった」(33%)を合わせると、9割近くの企業が人事データを経営判断などに活かしていることが分かります。

では、人事データを経営判断などに活かす上で障壁となっているものは何か。障壁を聞いた結果が図5です。

図5:人事データを「経営判断」や「人事施策の決定」に活かすうえでの最大の障壁になっているものを、ひとつだけお選びください。(出典:「人的資本開示とデータ活用に関する実態調査(SmartHR調べ))

「データが複数のシステムやExcelに点在」と答えた割合がもっとも多く、24%でした。以下、「分析する工数/人手が不足」(20%)、「経営にデータを活かせない」(17%)と続きます。人事データをより活用するには、データを統合するのはもとより、分析・検証を継続的に回す体制構築も重要であることがうかがえます。

【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年5月29日〜6月1日
有効回答:従業員51名以上の企業で人的資本データ開示業務に携わる人事業務担当者310名

【関連リンク】
株式会社SmartHR
https://smarthr.co.jp/