日本デザインは2025年4月24日、セカンドキャリアに関する調査結果を発表しました。早期退職や定年退職を検討し、退職後のセカンドキャリアに関心がある40代~50代の会社員106名に聞いています。
団塊世代が75歳以上となり、医療や介護などの社会保障費増大が懸念される「2025年問題」の理解度を聞いた結果が図1です。

「ある程度知っている」がもっとも多く、43.3%でした。「詳しく知っている」(20.8%)を合わせると、6割以上の人が「2025年問題」を把握していることになります。
では、「2025年問題」が自身の生活にどんな影響を及ぼすと考えているのか。懸念事項を聞いた結果が図2です。

「医療費や介護費の自己負担が増える」がもっとも多く、69.8%でした。以下、「年金受給額が減少する可能性がある」(58.5%)、「定年後も働く必要性が高まる」(44.3%)と続きます。自由回答の中には、「老老介護になる可能性が高い」や「社会的インフラが機能しなくなる危険性」などを懸念する声もありました。
セカンドキャリアとしてどんな働き方に関心があるのかを聞いた結果が図3です。

「正社員として出社して働きたい」がもっとも多く、29.2%でした。以下、「正社員として在宅で働きたい」「パートタイム・契約社員として出社して働きたい」(ともに27.4%)、「パートタイム・契約社員として在宅で働きたい」(26.4%)と続きます。
セカンドキャリアで身に付けたいスキルや学びたい分野を聞いた結果が図4です。

「IT・プログラミング」がもっとも多く、34.9%でした。以下、「Webデザイン、グラフィック、動画編集などクリエイティブ系」(21.7%)、「経理・財務」(17.0%)と続きます。
前問で選んだスキルや分野に関心を持つ理由を聞いた結果が図5です。

「年齢に関係なく評価されるスキルだから」がもっとも多く、55.7%でした。以下、「自分の適性を活かせるから」(39.2%)、「需要が今後も続くと思うから」(38.0%)と続きます。
スキルや分野を習得するにあたっての懸念事項を聞いた結果が図6です。

「年齢的に新しいことを覚えるのが不安」がもっとも多く、50.6%でした。以下、「学習にかかる時間が確保できるか不安」(27.8%)、「収入が安定しないのではないか」(25.3%)と続きます。
専門的なスキル習得に向け、プログラミングスクールやデザインスクールに通いたいかを聞いた結果が図7です。

「ややそう思う」がもっとも多く、39.7%でした。「非常にそう思う」(12.3%)を合わせると、半数以上の人がスクールに通う意向があることが分かります。一方、「あまりそう思わない」(29.2%)と「全くそう思わない」(11.3%)を合わせた割合は40.5%でした。4割の人がスクールでのスキル習得を考えていないことになります。
スキル習得後に安心してキャリアをスタートさせるためには、どんなサポートを望むのかを聞いた結果が図8です。

「就業・案件獲得のサポート」がもっとも多く、40.6%でした。以下、「初めての仕事での実務サポート」(37.7%)、「同じ志を持つ仲間とのコミュニティ・交流の場」(28.3%)と続きます。
調査を実施した日本デザインは今回の結果について、ミドル世代がセカンドキャリアを成功させるには、リスキリングで専門性を高めるだけでは不十分と指摘します。その後のメンタルサポートや実務フォローを含めた包括的な支援が、ミドル世代の新たな挑戦を成功に導く鍵となると考察します。
【調査概要】
調査名称:会社員のセカンドキャリアに関する意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年4月10日~2025年4月11日
有効回答:早期退職・定年退職を検討しており、退職後のセカンドキャリアに関心がある40代~50代(ミドル世代)の会社員106名
【関連リンク】
株式会社日本デザイン
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