ランサーズは2024年12月16日、「2024年必要とされたスキルランキング」の調査結果を発表しました。同社運営のフリーランス向けサービス「Lancers」で検索されたキーワードや仕事の発注数をもとに集計しています。
2024年に必要とされたスキルランキングが図1です。

1位は「AI・機械学習・ChatGPT」、2位は「スマートフォン・モバイル制作」、3位は「企画・PR」でした。トップ10のうち、前年順位が圏外からのランクインが7件も占めています。
調査を実施したランサーズによると、アフターコロナの影響で生活や働き方が変化し、新規事業や事業改革への関心が高まっているといいます。「企画・PR」や「コンサルティング」が上位にランクインしているのは、こうした背景があると推察します。さらに、事業の認知拡大や販路拡大を支援する「看板・地図・インフォグラフィック」や「ECサイト構築・運用」がランクインしているのも、新規事業の需要拡大が背景にあると考察します。
7位には「編集・校正」がランクインしています。この結果についてランサーズは、生成AIを使って作成した文章のブラッシュアップ需要があると推察します。生成AIが普及する中で、AI技術と人のスキルを融合した新しい需要が形成されていると分析します。
一方、「営業代行・インサイドセールス」や「セールス・ビジネスサポート」は前年から継続的な需要が見られるものの、前年比で順位を下げています。この結果についてランサーズは、新規事業のニーズが高まる中、営業スキルは事業拡大を支える基盤として多くの業界で必要とされ続けると推察。そのため、今後は新規事業が拡大するにつれ、営業支援の重要性はさらに高まると指摘します。
2024年の検索キーワードランキングが図2です。

1位は前年に続き「動画編集」、2位は「ChatGPT」、3位は「ロゴ」でした。「動画編集」のほか、「SNS運用」や「ショート動画」、「LINE」などのSNSに関連キーワードが上位を占めています。これらの結果から、ランサーズはSNSマーケティングが現代の広告戦略で重要性を増していると指摘します。その一方で、「文字起こし」は昨年の2位から18位に順位を下げています。生成AIの普及が単純作業の外注ニーズに影響を与えていることが考えられます。
「ロゴ」や「LP」「チラシ」「名刺」「バナー制作」は3年連続で上位にランクインしています。ランサーズは新規事業やマーケティングの需要がさらに高まると予想し、これらのスキルは今後も安定した需要を維持すると推察しています。
なお今回の調査では、これまで「Webマーケティング・集客」だった項目を「SEO対策」「SNSマーケティング」「Webサイト分析」「YouTube・動画マーケティング」「リスティング・ディスプレイ広告」の5つに細分化しています。これら5つの合計を合わせると、2023年の「Webマーケティング・集客」の結果を上回っています。中でも「SNSマーケティング」の割合は多く、検索キーワードランキングでも「SNS運用」が5位にランクインするなど、その重要性が高まっていることが窺えます。
【関連リンク】
ランサーズ株式会社
https://www.lancers.co.jp/